[福島] 昭和ノスタルジー全開の湯治宿 横向温泉/中の湯旅館 [猪苗代町]

福島

5泊6日夏休み旅3日目です。 [2日目] [4日目]

宿に着いたところから読みたい方はこちら

今日もまた朝っぱらから肌を焼くような日差しが私を襲っているわけだけど、幸運なことに栄光館の女将さんから湧き水情報をゲットした私は、嬉々として湧き水が湧いているという役場前へと向かった。昨日町を散策した時には全く気づかなかっただけに、運転中の視界は思ったよりも狭くなっているんだなぁと思うと同時に、本当に湧き水あるの?と、未だほんの少し疑いの気持ちを引きずりながら役場前に到着すると

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あった!あっさり見つかった!

いやぁ別に役場の影にひっそりとあるとかじゃなくて、思いっきり道路に面しててむしろ目をひくくらいの勢いで湧いていたんだね。全く私は昨日何を見ていたんだか。女将さん、ちょっぴり疑ってごめんなさい。

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しっかり整備された綺麗な給水所ですね。お椀もちゃんと洗ってある感じ

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赤城清水というらしい

今はだれも給水してないので、早速水筒に満タンに入れてから飲んでみると、そんなに冷たくはないものの雑味もなく普通に美味しい水だった。これなら柳津の湧き水も期待が持てそうだけど・・・とにかく今日は酷暑で有名な会津若町を通るから朝から給水できたのはありがたいことだ。
というわけで喉も少し潤ったし、さっさと柳津目指して出発だ。

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ふるさと荘へ続く橋を渡る。しかしこの橋スレスレまで水がきたというのは本当に恐ろしい

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スノーシェッドを行く。今日はまだトラックが少なくて走りやすい

栄光館から柳津はほど近いところにあるから少し走ればすぐに到着した。でも近くとも非常な暑さによって既に喉が渇いてきていたので、まずは湧き水に向かいたい。マップはなんとなく頭に入ってるし(昨日宿にあった観光マップを頭に入れていた)、まずは何よりも水だ!

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ということで国道から逸れて細い道を走っていると、運良く湧き水の地にたどりついた。橋にはなぜか竹が2本たてかけられている

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なるほど、大清水というのか。川沿いの道を行くとあるらしいから早速!

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周りは普通に店や民家があって

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その一角に湧き水が湧いていた。この真横に民家があるシチュエーション、イイねッ

周りに家々が立ち並ぶその一角に、まるでオアシスのごとく存在しているのがこの大清水だった。写真には写ってないけどベンチの上に高校生が部活で持ってくようなボストンバッグが無造作に置いてあったり、水場の真横に当たり前のように民家が建っていたりと、この空間の、周りと調和しつつもどこか異質な雰囲気が個人的にかなり気に入った。

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とても清潔な水場。地元の方がよく整備してくださってるんだろう。ありがたい

そんな場の雰囲気に水への期待も高まり、いざ喉を潤さんと一杯大清水をいただく。
すると水は説明書きにもあった通りいい具合に冷たくて、まさにこの暑さを乗り切るためにはなくてはならない命の水のようだった(大袈裟)。うん、これはいい、ということで体が「OK!」というまで水をガブ飲みしてこれからの散策に備え、水筒には散策を終えた時に汲もうと考え、とりあえずこの場を後にして柳津散策へと向かった。

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では、また後でうかがいます

「路地の先に湧き水のある風景、いいですねぇ」なんて思いながら原付にまたがり次に向かうのは、ウグイ棲息地として天然記念物に指定されているという魚渕。ここはその名の通りウグイが多く住んでいる淵らしいんだけど、まぁそれがどれくらいの群となって棲息しているのか結構気になるポイントで、ちょっと見てみたいと思って行ってみることに。ただ、ちょっと懸念していることもあるんだけど。

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この赤べこのいる駐車場に原付を駐めて、この橋ではなく、その脇道から川沿いの道を行く

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と、その前に駐車場から只見川を見てみたけど、これはやっぱりキツそうね。。濁りが

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それで川沿いの道を行くとすぐに魚渕に着いたんだけど・・

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やっぱダメでした!なんも見えないぜ

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だってこれだもの

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もっと澄んでいたらこの餌をばら撒きたいところだけどね。でもフタ中央の「ハラペコで〜す」にはちょっと癒された

まぁウグイなんて渓流釣りをしている人間からしたら雑魚もいいとこで珍しくもないんだけど、こうして場所によっては神聖視されてる事実を知ったら「一体どんなものかしら」と興味をそそられるのが人情でしょう。でも今日は日が悪かった。こんなに川が濁ってたらそりゃ見えないよ。だからいさぎよく諦めて次いこう、次!

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ちなみに魚渕の謂れはこういうことらしい。しかし弘法大師は各地で色んな奇跡を起こしていますな

まぁここに来たら後予定している行くべきところは円蔵寺という崖の上に建っているようなお寺と、あとは道の駅くらい。でもその円蔵寺の場所がイマイチよくわからず、でも散策しているのも楽しいので、大汗を書きながらピタピタと歩いていると

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おや?あれがその円蔵寺じゃない?思わぬところで目的地発見!

なんか遊歩道にそって歩いて高台に出たところで、木々の向こうに建つ円蔵寺を偶然にも発見したのだった。なるほどなるほど、あそこらへんてことはさっきの大清水を先に行けばある感じか。よし、じゃあ場所は大体わかったし、駐車場へと戻りますか。

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そして高台を下るとさっきの橋に出た。するとさっきまでは人っ子一人いなかったのに、今は大勢で何か(多分旧暦の七夕?)の飾り付けをしているところだった

いいね、今回の旅はほとんど祭りと無縁な感じになってしまっているので、せめてこういう祭りの準備だけでも見られるのは嬉しい限りだ。今はまだ準備中だから、後でまたじっくり見させてもらおう。

そうして原付まで戻ってくると、この暑さの中歩きっぱなしだったので、もう体中の水分がなくなるんじゃないかというくらいに汗をかいているという有様だった。
さっきは「よし、円蔵寺へいこう!」と思っていたけど、このまま行くとただでさえ体中ビショビショな私はそれこそ水をかぶったように汗ビショになってしまうことは間違いないので、ここは先に道の駅に行って、土産物を見ながら涼んだ後円蔵寺に行こうと予定を切り替えることに。そして気持ちいい風をあびながら国道を行き

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やってきたのはほっとinやないづ!ちなみにここは道の駅ではないんだけど、この時私はここが道の駅だと勘違いしていた

「はぁ、やっとクーラーの効いた室内に入れるぜ。」と救われた思いで館内に入る。するとやはり館内は急に季節が変わったのかと思うほどに涼しくて、私が今装備しているアームカバーが全力でその機能を発揮し始めた。いやぁ気持ちいい。。

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そんな館内の様子。土産物の中には赤べこグッズが充実してるのが印象的だ

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ここでも七夕っぽい飾り。赤べこがかわいい

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こんなものもあった。台湾からのお客さんが圧倒的らしく、台湾の枠だけ大きいのもそれを物語っている

館内には赤べこのTシャツやらパーカーやら面白いものが売っていたんだけどもなんとなく買う気になれず色々と見て回っていると、土産物売り場の横にある飲食スペースで何やらおじいさんが怒りにまかせて何かを怒鳴り始めた。他にアイスを食べているお客さんもいたのにそれもおかまいなしで怒鳴るおじいさんはどうやら農作業中に起きた他の人とのいざこざについて怒ってるらしく、知り合いらしい店員さんは優しく、しかし迷惑そうにおじいさんを宥めている。まぁつまり誰に当たるでもなく独り言のような感じで空中に怒りを発散してる、そんな感じだった。

そんな中私は「この暑い日にじいさんの怒声まで聞かされたら頭がおかしくなっちまうぜ!」と思い、暑苦しさから逃れるためさっき目に入った足湯へと向かうことにした。まぁ暑苦しさから逃れるためにざわざわ熱いところに行くのかとも思うけど、一体どんな感じなのか気になるのでしょうがない。

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というわけで足湯へと行ってみると

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う〜ん、暑い!

なんとなく「室内にあるんだったら入っちゃお!」とか思って入ったところ、一応室内にも足湯はあったんだけど部屋全体がムアっとしていたので即刻足湯に入るのは諦めた。庭にも屋根付きの足湯があるんだけどそこはもちろん問題外だし、でもまぁどんな湯なのか気になるのでちょろっと手で触れるだけ触れてその場を後にしたのだった。

売り場に戻るとさっきの怒声は聞こえなくなっていて、追い出されたのか自分から出て行ったのかおじいさんは外にいてもう帰ろうとしているところだった。そうして静けさが戻って来た館内だったけど、実はこの時この施設が実は道の駅ではないという事実に気づいていたので、退散したおじいさんを追う形で私も施設を後にして、すぐ近くにある道の駅へと向かった。

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そしてあっという間に道の駅に到着

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館内の様子。中は案外こじんまり

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ネクタイが好きなので赤べこネクタイを買おうか結構迷ったけど、ちょっとだけ値が張ったのでやめといた

ここでも赤べこグッズが売られていて私の心をくすぐったんだけど、値段の問題もあってやめてしまった。でも今思えば買っておけばよかったと多少思うんだけど、なぜか旅行中は買わないことが多いんだよね。他にも惣菜みたいなものとか色々あったんだけど、面白く物色するだけで終わった。

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道の駅を出たら最後にコーヒーを飲んで汗を完全に抑え込んでから、いよいよ円蔵寺へと向かう

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円蔵寺へはさっきとは違う道を通って散歩がてら向かおう。その方が面白いし

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ここらへんはかつて何かドラマだか映画だかのロケ地になったようで、アニメの聖地巡礼のような感じで立て札が各所にあった

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そうしてさっきの赤い橋まで来ると、飾り付けは終わって綺麗な流しが風に揺れていた

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風鈴の音も鳴って、涼しげで綺麗だ。これはぜひ祭り当日に来たかった

この飾りをしばらく見た後、道沿いに走って円蔵寺前まで来たんだけど駐車場がなく、道路向かいにある土産物屋兼駐車場みたいなところは有料駐車場だったので、来た道を戻って適当な道に原付を駐めて歩きで寺まで行くことに。しかし、こんだけ有名そうなお寺なのに駐車場はないんだろうか。

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観光客もいない商店街(?)を行く。かき氷の幟にかなり惹かれます

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そんなに遠くなかったのですぐに円蔵寺参道に到着。左が例の駐車場

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渋くて立派な山門はさすが。ただそんなに段数はないものの、この暑さの中階段を登るのは地獄だ。。

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大きなわらじが仁王像の隣に。福島はわらじ祭りというのもあって、仁王様にあったわらじを奉納したのがその始まりだとか

高台というか崖にある、年月がたった渋い重厚なお寺なんてシチュエーション的には最高なんだけど、しつこいようだけどめちゃめちゃ暑いので、正直もうじっくりお寺を見学しようなんて気分はすっかり消え去っていた。ぶっちゃけると「ああ、さっきの店でかき氷でも食べたいゼ・・」と思っていたけど、ここまできて本堂も見ずに帰るのはあんまりなので気力を振り絞ったという感じだ。そう、こんなわずかな時間でこうまで気落ちさせるほど、今日は暑い!

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それでも頑張ってさらに階段を登ると、目の前には手水舎があって

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左には大変立派な本堂と

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御朱印をもらえる寺務所があり

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右を見ると鐘撞堂に休憩所、そして巨大赤べこがあった

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赤べこはちゃんと首も動くし、何より名前があるのが特別感がある。観光客もほとんどいないので存分に触らせてもらった

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休憩所もちょっと気になる。ところてんもさぞ美味しかろう

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でもまぁまずは本堂へ。眺めもさぞ良いはずだ

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うん、やっぱり眺めは素晴らしい。川が濁ってなかったらさらによかっただろうに。しかし、青空をうまく撮影するにはどうしたらいいんだろうな。本当はめっちゃ晴れてます

この雄大な眺めをちょっと見た後本堂に入ろうとすると、どうやら本堂内は撮影NGなようなので写真はありません。でも本堂内は静寂が支配している中にとても立派な像が安置されていて迫力があり、さすが歴史あるお寺だと思わされる。ただ惜しむらくは、今の私にはそれをじっくり味わうほどの余裕がないということだった。私は流れ出る汗を拭うのに必死で、お参りもそこそこに本堂を出たのだった。

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気になる人は是非現地へ!なんだかんだで見応えあります

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なんとなく外壁にあった味のあるらくがき禁止の注意看板(?)

本堂から出たら廊下の突き当たりに寺務所があるので、気力は衰えながらもせっかくだから御朱印をもらおうと受付まで向かうと、写真には撮ってないけど寺務所周りになにやら注意書きが沢山貼られているのに気が付いた。それをなんとなく見ていると、まぁ色んな細かい禁止事項というかこだわりというか、そういうものがびっしりと書かれていて、「なんか面倒くさそうだな」と思った私は御朱印をもらうのをやめておいた。過去に何かあってこうなったのかもともとなのか分からないけど、これは結構参拝者にとってマイナスな印象を与えるだろうな。まぁこれも気になる人は現地に行くといいと思います。

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で、さっきは気づかなかったけど本殿前に撫で牛があったのでこれももちろん撫でておいた。でもめちゃ熱い!

その後境内を廻り、奥に円蔵寺の無料駐車場を発見した後、「よし、見るものは見たッ」と思った私は足早に原付へと戻ることにした。もう汗を拭いている手ぬぐいも用を為さなくなりそうになっているし、もちろん服は汗ビショだ。これは今日確実に洗濯しなければならないけど、今日の宿が自炊の宿であることは救いだった(なぜなら自炊の宿には必ず洗濯機があるからだ)。さすがに旅の途中でも、ある程度の清潔さは維持したいからね。

それからは写真を撮ることもなく真っ先に湧き水を給水&がぶ飲みし、ささっと原付にまたがって会津若松へと向かった。
実はさっきの道の駅の駐車場に大きなマップがあって、私のルートとはちょっと逸れるけど”洲走鉱泉”というめっちゃ気になる温泉施設があって寄ろうかと思ってたんだけど、汗のせいで全てが吹っ飛んでいる私はあっさりと入浴を諦め、腹を満たすために会津若松へと一目散に向かったのだった。

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なんか市街地に近づくにつれて段々つまらない道になってきてしまった

そんなつまらない道を走って周りの風景もすっかり街っぽくなったころ、私が目指していた昼飯どころに到着した。

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それがここ、堀商店!右が精肉店で、左の古民家風の建物が食堂だ

ここ会津若町はなんと言っても馬刺しが有名で、私も学生時代初めて会津若松に来てふらりと立ち寄った居酒屋で名産の馬刺しを食べて以来、すっかり馬刺し好きとなってしまったわけだけど、都内では中々美味しい馬刺しをたらふく食べられる店というのもないので、今日の昼飯は絶対に馬刺しを出す店に行こうと決めていたのだ。

私はすぐさま日陰もなにもない駐車場に原付を駐めて(これが結構心配なのだ)食堂に行くと、ちょうど昼時にもかかわらずすんなり席に着くことができた。店内はサラリーマンがほとんどで、観光客は私を含め2・3組くらい。多くの人が馬刺し定食を食べていてさすが会津という感じだったので、私も負けじと馬刺し定食を頼み、「これでやっと馬刺しを思いっきり食べられる・・・」と夢心地で到着を待つのだった。

まず先に馬肉の煮込みが出て来て、それも非常に美味しいんだけど凄くご飯が欲しくなるので「早く来ないかなぁ」と待っていると

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店員さんが「おまちどうさま〜」と持って来てくれたのがこれ!美味しそう!

メニューには色々と部位ごとに別れた馬刺し定食があったんだけど、私は(確か)モモの定食を頼んだ。
こうぱっと見には結構質素な感じというかシンプルな定食だけど、実際は馬肉の煮込みもあるし、なによりズラッと並べられた馬刺しが名物なんだからそれだけで嬉しい。一枚一枚は小さいけど、この枚数を一人で食べられると思うと来た甲斐があったというもんだ。

というわけで醤油に特製味噌を溶かして(これが会津流の食べ方らしい)一口食べて見ると、これがまぁ柔らかくて一噛み一噛みに馬肉の旨味が滲んでくるようでとにかくウマイ!さすがお肉屋さんがやってる食堂だけあって肉の質も折り紙つきのようだ。会津に住んでたらこうして手軽に馬刺しを食べられるんだからなんて羨ましいんだろう。精肉店には当然馬刺しが売ってるみたいだし、いいなぁとしか言いようがない。そして、そんなことを思いながら無心に橋を進めていたら、あっという間に完食してしまっていたのだった。非常に美味しかったです、ホント。

お腹も満たされて汗もばっちり引いた私は意気揚々と極熱のシートにまたがり、次に目指すは夏の間市街の各所で行われているお日市という祭りに向かう予定だ。今日のお日市が開催されている場所も大体わかっているので安心だけど、多分それを見たら後は宿に向かわないと時間的にまずそうだ。まぁ会津若松はさっき言った通り学生時代に来てある程度名所を回っているので、今日のスポット巡りはお日市で最後かな。でもそれが結構楽しみなのでさっさと向かおう。

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でもその途中道の駅あいづがあったのでちょっと寄り道

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館内はなんかオシャレだ

この道の駅は内観が結構オシャレで、お店もジェラート屋とか美味しそうな飲食店があって観光客もかなり多かった。土産物も豊富に揃っているので会津の土産はここで大体良いのが揃うのではといった感じだったけど、私としては

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これがかなり気になった

ぶすの実とはいかなる果実か。狂言のぶすとは関係あるのかないのか、全く味が想像できない。もし狂言のぶすと同じものだとしたら毒がありそうだけど、酢に漬けると毒が消えたりするんだろうか。お酢は色々と使うことが多いのでかなり気になるところだけど、でも帰宅するまで持ち歩いてたら悪くなりそうだし、色々考えた結果買うのは断念した。こういうところが原付の悲しいところだ。

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そんな悲しみを背負って道の駅を出発。会津若松も市街地から離れるとこんな感じなんだね

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途中欲しいものがあったのでコンビニに行くと、都内では見ないブランドのカフェオレがあったので購入。これはかなりうまかった

その後市内中心部をうまいこと避けながら、稲の匂いをかぎながら田舎道を行く。なんだ、市内でもこういう田んぼが広がる道があるなら悪くないな、なんて思いながら気持ちよく走っていたんだけど、お日市が開催されている住吉神社に近づくに連れて、気温が、暑さが、さっきよりもはっきりと上がっていることに気づいた。
よくニュース番組とかでもとんでもなく暑い地域として会津若松が登場するけど、こんなにも暑いものなのか。。信号待ちで止まっている短い間にも肌が焼かれていくのを感じるし、下手したら原付がぶっ壊れかねないゾこれは・・・。こうなればさっさと神社に到着して、せめて木陰にでも駐めておかないとヤバイことになりそうなので、ちょっと急ぎめで住吉神社へと向かった。

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神社近くに来ると国旗が張られていて祭りらしい感じはあるんだけど、肝心の神社の場所がよくわからん!

お日市がやってるのは間違いなさそうだけど、どうにも人の流れというか盛り上がってる場所もないのでいまいち場所がわからない。なのでストリートビューで細かく道を確認しながら進み、道道に子供の姿が見え始めたのでさらに進んで行くと、路地の先にようやく住吉神社を発見した。

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おし!ようやく到着した!これがお日市!!

駐めてある自転車も子供のものばかりなので、当然境内にいるのは子供たち。まぁ大人は仕事をしてるからいないのは当然だけど、しかし昼から祭りをやっていて子供が集まってるっていうのも、なんだか(少なくとも私の周りには)あるようでない光景なので、とても面白い光景だった。

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なんか良い感じだな〜。よし、行こう!

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昼間っから浴衣を着て祭りを楽しんでてなんか新鮮!

なるほど、お日市と言って市の観光サイトにも載っているけど観光客なんて私だけだし、そもそも地元の人のために催されている祭りなんだな。もし観光客も楽しめる祭りなんだったら土産物とか名物を売ってる出店があるもんなのにそれもないし、これは完全に地元向けだ。お日市っていうのはこういう感じなんだな。
でもまぁ私は観光客私だけっていう祭りは慣れてるので結構楽しいけどね。この非日常感は面白い。

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なので楽しそうな子供たちの姿に癒されながら進んで行くと、どうやら奥で茅の輪くぐりができるらしかった

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ちょうど夏越の祓の時期でよかった。ちょうどいいのでくぐっていこう

というわけで誰も茅の輪くぐりをする人もいないんだけど、せっかくなので一人茅の輪をくるくるくぐってケガレを落とし、なんとなくこれからの旅の安全も祈っておいた。暑さで死にませんようにと。だってこの神社も日陰なのに暑いんですもの。
その後、特に何を買うでもなくぐるりと境内を一周して、ちょっと名残惜しいもののこれからは宿に向かわなければならない。
そもそも栄光館からここまで大して走ってないので、後残りは大体50kmくらい。普通に道がすいてたらまぁ2時間半くらいで着くだろうけど、まぁ何があるかもわからないので早く移動するに越したことはない。

ということでこれからは一路猪苗代方面を目指し、会津若松をグイーっと抜けて(さすがに大通りは混雑していた)いき、「ああ、段々涼しくなってきたなぁ」と気持ちよくなっていたら道の駅があったのでちょっと寄り道させてもらった。

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それがここ、道の駅ばんだいだ

この道の駅の前を通ってる道がライダーにとって有名なのか知らないけどここは結構バイク乗りの人たちが休憩していて、中型大型車が連なる駐車場にかわいい原付を駐めて館内を見にいった。もしあったらここで夜に飲む用のりんごジュースを調達したい。

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しかし風景も結構変わってきたね。会津若松しないより全然涼しいし楽しくなってきた

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館内にはガンダムの模型も。磐梯山が近いからガンダムなのか、そもそもバンダイが磐梯山からきてるのか

館内はお客さんが多かったので写真はほぼ撮れなかったんだけど、とりあえず美味しそうなりんごジュース(約600円)と、喉を潤すためにヨーグルト飲料を購入。何やらそのヨーグルト飲料の説明に「かなりドロっとしてるから吸うのに力がいる」みたいなことが書いてあったけど、一体どんなもんなんだろか。

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というわけで休憩所で飲んでみよう

ストロー(細い)がついているので、なるべく柔らかくなるように振れるだけ振って飲んでみると、これがまぁ粘性の高いのなんの。全く説明書きの通りで、一応飲めはするもののかなり力がいる。
もうこんなんだったらストローを太くするとかなんとかすればいいのに、暑くて喉が渇いている私にとったら一気に喉をうるおせないのである種生殺しに近い。でも味は美味しいからそこがまた憎たらしい。なのでなんとか頑張って目をひん剥きつつヨーグルトを吸い終わり、私はまた原付に跨るのだった。

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そこからずーっと走って行くとちょっとずつ町らしくなってきて

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やっとこさ着いたのは猪苗代町。宿はもう少しだ

この時の時間は15時半くらいで、大体会津若松を出てから1時間半くらいだろうか。ここまで来ると会津若松の喧騒もどこへやらで、猪苗代町は正直かなりさびれた空気を醸し出していた。まぁさびれた雰囲気は割と好きだけど、しかしこの町から感じるどことなく暗い印象は私の思い過ごしだろか。他のさびれた町とかではあまりそう感じることもないんだけど。

でもまぁそんなことよりも、これから宿に行く前にここで色々と買い物をしなきゃならないので、時間のことも考えて少し急ぎ気味で調達へと向かう。
まずは釣具屋で餌やらなんやら必要なものを買い、その後大きなスーパーで夜食の買い物。今日の宿は自炊の宿だから出来れば地物の食材を色々買って料理をしたかったんだけど、実はさっき買ったりんごジュース含め荷物はもう結構パンパンだったので、残念だけれどもとりあえず飲み物と朝飯(ランチパック)を買うだけにとどめることになってしまった。しかもあとまだ宿に行く途中で買いたいものが1つあるし、まぁ今回はしょうがないかな。当初の予定では自炊の宿に泊まる計画ではなかったのでここは素直に諦めよう。

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そうして買い物が終わるとこれからは山へ向かって走って行く。車も少なくて気持ちイイ!

栄光館を出るときの雑談で、実は女将さんは私が今日泊まる予定の中の湯旅館近くに行ったことがあると言っていて、女将さん曰く「坂が結構キツイから気をつけてくださいね。止まったら頑張って押してください(笑)」と言っていたけど、そんなにキツイ坂がこれから待ってるのかしら。だとしたらそれはかなりの急勾配が予想されるが・・・。ちょっとドキドキ。
でもまぁとりあえず今の所はそんな急勾配もなく、長閑な田園風景広がる道を走って行くと、なんの問題もなく最後のスポットに到着。

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そのスポットとはここ、金丸精肉店だ

今日泊まるのは自炊の宿なので、ならば夕食、あるいは夜食に馬刺しを食べようじゃないかとチェックしていたのがこのお店。会津若松市内には当然馬刺しを売ってる精肉店が沢山あるんだけどこの暑い中数時間運ぶのは怖いので、宿から一番近いこの店で馬刺しを買おうかと思っていたのだ。

なのでいざ入店して店内を見回すと、色々と馬肉はあるものの、既に切られた馬刺しとして売っているものは置いていなかった。「これは・・・これはマズイ!」と思いながらさらに店内を見ていると、奥から女性の店員さんが「いらっしゃいませ〜」とあらわれたので、「何かこう・・・夜に馬刺しを食べたいんですけど、切ってパックになってるのとかないですか?」と聞いてみたところ、「すいません、ちょっと置いてないですね〜。」・・・・・と。

これはかなりキツかった。他の店では切ってパックになって売ってるのが普通にあるみたいだし、ここでもそういうのが売っているハズだったんだけど無いらしい。しかも切ってもらうということもできないらしく、あるのは塊肉、しかも200gからとのこと。
正直ここで馬肉を買って今宵の晩酌の肴にするというのを楽しみにしていたのでかなりガックリきてしまった。まぁ今思えば「その塊肉買って切って食べればいいじゃん。残ったら冷蔵庫にでも入れとけばいいし。」と思うんだけど、この時の私は「え?一人で200gの馬刺しは多いんじゃない?残っても勿体無いし」なんて考えで頭がいっぱいだったのだった。
なので私は「あ、そうなんですか、じゃあ大丈夫です・・・」と思いっきり肩を落として退店することに。この時の落ち込みようは半端じゃなかったです。

でも無い袖は振れないのでなんとか気持ちを立て直し、途中にある中丿沢温泉をチラ見しつつ、ここからは宿に向かって一直線だった。幸い栄光館の女将さんが言っていたほどの急坂はなく、他とあまり変わらない山道の坂を登っていく。ただひとつ問題があって、山の中に入っているのでグーグルマップのGPS機能も役に立たず、どこを行けば宿に着くのかいまいちわからない。
マップは大体頭に入っているものの特に”温泉はこちら”みたいな看板もないので、「わからんけど、多分ここだろ!」って道に入ってしばらく行くとどうやらそれが当たりだったみたいで、偶然にも横向温泉に着くことができたのは幸運だった。木々が生い茂る、なぜかドリフト痕のある小道を行くと

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左に何か見えてきて

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そちらを向くと、そこは中の湯旅館へ続く道だった!

なんかここまでの道はちゃんと舗装してあるんだけど、この道の両脇にある石塔を見るとなんだか僻地に来たような気分になってくる。しかもこの先は完全に砂利道だし、なんだか不思議な世界に繋がっていそうでかなりワクワクするぜ!砂利道を行くのはちょっと怖いけど、ワクワクがとまらないのでいざ突入!

無舗装の砂利道は森の中をカーブしながら続き、私は鋭い石が刺さってパンクでもしないかと恐る恐る原付を走らせる。すると数分走ったところで目の前の木々が開け、「おし、多分もう少しだ!」と少しスピードをあげると

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やった着いた!中の湯旅館到着!

もう見るからに鄙びた、昭和の香りを色濃く残す建物が目の前にちょこんと現れた。これが中の湯旅館。素晴らしい!!もう外観だけで私の好みにどストライクでかなりテンションがあがる!

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イイ!今日はここで一泊できるのか・・・・幸せですッ

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左はかつて何かしら飼っていたであろう人工池と、その向こうに川がある。川沿いというのも最高だッ

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右奥には何かしらの建物と小さな社もあるけど、その散策はまた後でだ

いやぁ素晴らしい。温泉ももちろんだけど、この佇まいを見せられては宿の中もものすごい気になる。私はテンション上がりっぱなしのまま、サクッと荷物を手にとって宿の中へ向かった。

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入って真正面。思ったより色々と整頓されているけど、この薄暗さ、そして歴史が染み付いたような空気が素晴らしい

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右手には巨大な薪ストーブ。ここにある1つ1つをじっくり観察したくなってくる

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左手には日帰り入浴客の憩いの喫煙スペースもあった。ここは日帰り客は結構来るんだろか

中は写真にある通り薄暗く、物音1つしないある種重厚な空間だったけど、私が「すいませ〜ん」と声をかける前に女将さんが右手の一室から出て来て、「ようこそいらっしゃいました」と静寂を破って丁寧な言葉で出迎えてくれた。
私は勝手におばあちゃんを想像してたけど、見た感じ若いとは言えないものの姿勢もシャキッとしていて、一言目の丁寧な言葉とは裏腹に本人からはなんだかラフで肝っ玉かあさん的な印象を受ける、優しいけど気が強いおっかさんて感じの人だった。

その女将さんと軽い雑談しながら「じゃあお部屋へ」と案内されると、私の部屋はこの建物2階の階段すぐ横の部屋だった。もうここまでの間に見えた部屋や物がとにかく気になってしょうがないんだけど、とりあえず荷物をおかないといけないので促されるまま部屋に入った。その部屋もまぁ、なんだか自分が昔から住んでたような居心地の良さを感じるイ〜イ部屋だった。

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その部屋がこれ。なんかわからんけど落ち着く!

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部屋には冷蔵庫や沢山の食器類が用意されていた。さすが自炊の宿!

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ぶれててよく見えないけど、注意書きには「自分の始末は自分でつけろ」というようなことが書いてある。つまり当然のことが書いてあります

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L字型の部屋の奥はこんな感じ。部屋に窓はこれだけだ

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奥からはこんな感じ。見ての通り部屋にはもちろん鍵なぞありません!

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机にはちゃんとお茶セットと、おいしそうな茶菓子が用意されていた

うん、大満足!もういきなり大満足です。自炊の宿はそんなに経験がないから部屋に食器やらがあるのも新鮮だし、冷蔵庫は共用だと思ってたから部屋についていたのは良い意味で意外だった。ただしエアコンはないし扇風機もないけど、もうそんなことは瑣末な問題にすぎない。私は今日、この宿に泊まれることが最高に嬉しいのだから!部屋も案外キレイよ!

そんな気持ちになっちゃったもんだから「お〜、イイなぁ〜〜」なんておもわずつぶやくと、後ろで「何もお構いしない宿ですが」と声が聞こえたので振り返ると、そこには三つ指立てて深々と頭を下げている女将さんの姿があって少し驚いてしまった。なんだか女将さんのラフな感じからすると意外な行動だけど、丁寧にすべきところはキッチリやるような律儀な性格なのかもしれない。なんだかとても好感がモテる女将さんだ。

しかしその後「では、どうぞごゆっくり」とまたラフな感じに戻って去って行く姿がちょっと面白かったけど、まぁとにかくこれより私の中の湯ライフ(1日だけ)は始まった。
ちなみにさっきの写真に写ってないことからわかる通り、この宿には歯ブラシやタオル、浴衣など、宿なら普通用意されてあるであろうものは一切ない。私は旅の時は歯ブラシとかバスタオルは持って行ってるし、何もないのを承知の上で来ているのでなんの問題もないけど、これからここに泊まりに来る人はその点注意が必要だ。

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と思ったら浴衣はレンタルできるみたいですね。でも他は無い模様

そうして部屋を見回った後、館内を散策しに行く前にちょっと休憩しつつ、自炊はしないので夕飯を食べる場所を検索して目星をつけた(宿は山の中だけども電波はちゃんと届いている)。とりあえずここに来る途中にチラ見した中の沢温泉街に食堂があったので、そこでなんとか食事にありつけそうだ。宿からは少し距離があるけど、まぁ15分くらいで着くだろう。これでちょっと安心して散策ができそうだ。というわけで宿のあれこれを見に行きつつ温泉に入るため、ワクワクしながら部屋を出た。

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2階、部屋の前はこうなっている。この部屋目の前の休憩スペースといい、廊下にキッチンがあるという面白さといい、もうたまらんです

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コンロはもちろん電子レンジやトースターもあるけど、これらも結構キレイにされている

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とにかく料理や食事に必要なものはほとんど揃ってる感じ。常連のお客さんとかが持って来て置いていったりするんだろうな

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生活感バリバリで本当に素晴らしい。キッチン横の部屋に泊まってる人がいるみたいだけど、できたら話してみたいな

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キッチンからの眺めもいいしなぁ。自炊したかったよホント

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ちなみにキッチンの廊下向かいは大広間になっている。ここで宿泊客同士で宴会したりしたら楽しそう

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ゴミの分別はしっかりしよう。場所が場所だけに当然だよね

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水は出しっぱなしにしておくらしい。冬は凍るから出しっ放しにしておくというのは聞いたことあるけど、今の時期は何故なんだろう

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多分横の部屋に泊まってる人が冷やしてるんだろう。こういう風景も味わい深い

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窓からの景色。奥の建物の正体はよくわからない

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突き当たりを右に行けば階段、左から外に出ると外に出られる階段がある。

いやぁあまりに楽しすぎて写真も沢山撮ってしまった。食事付きが当たり前の宿とはあきらかに違う、宿泊客がここで生活しているという空気が個人的にたまらなく楽しいッ。私は昔から昭和のボロアパートとか下宿での共同生活みたいなのにちょっとした憧れを抱いていて、めぞん一刻の一刻館みたいなところでの暮らしを是非味わって見たいと思っていたんだけど、この宿は私のそんな願いを見事具現化したというか、希望が形をとって目の前に現れたような最高に味わいのある宿だと確信した(まだ一部分しか見てないけど)。これで温泉まであるんだから、あとは他のお客さんと少しでも仲良くなれたら他にもう言うことはない。とにかく、今日の宿がここで良かったとしみじみ思う私なのだった。

そんな私は新たな味わいを求めるべく1階へ。とりあえずそのまままっすぐ行くと浴室があるんだけど、その前に左手にある部屋を見てみると

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そこはこんな部屋だった。もう干してある服といい憩いのスペースといい、ここには過ごしてみたくなる場所が多すぎる

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部屋を奥から撮ってみるとこんな感じ。ガチャポンがあるのは謎だけど、他にも古そうな本やら宿帳やら色々あった

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食器類を中心にタダで持って帰れる品物コーナーも。帰るときに何か1つくらいもらっていくか

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憩いのスペースもイイ感じ。ここに座ってると今ここにいるはずもない友人が「よう」とか急に横に座ってきそうな気がしてくる(怖い意味じゃなくて)

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んで、ここは窓越しに繋がってる隣の部屋(?)。水を持ち帰るための空のペットボトルがあるのも嬉しい。洗濯機があるから、夜はここで洗濯して隣の部屋に干す、そんな感じになりそうかな

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で、その横には牛乳の自販機も。温泉の後はコーヒー牛乳という定番を忘れない心も嬉しい

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それではその横の階段を降っていざ温泉へ。一体どんな感じなんだろう!

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おお、渋くてイイ

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建物の1階からは結構降りたとこに浴室があるみたいだ。しかしムっとしてることもなくて居心地は良さそう

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注意書き。冬季は24時間入浴はできないんだね。まぁ夜中に入れてもかなりキツそうだけど

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洗面所にはドライヤーも。ドライヤーは無いと思ってたから嬉しいな

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古びた分析表も雰囲気作りに一役買っている。しかし部分的にめちゃくちゃ文字が滲んでる(流れてる?)のは何故なのか

とこんな感じで浴室も非常に良い感じ。ここも他のフロアと同様割とキレイにされていて好感が持てる脱衣所だ。
でもまぁそんなことよりも今は先客もいないので、温泉を独占すべくさっさと服を脱ぎ捨ててすぐさま浴室へGOだ!

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そしてその浴室がこれ!楽しすぎて全体を撮るのを忘れてしまったいる私だった

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脱衣所と同じく手すりがあって老人にも優しい仕様

浴室もまた渋い!床は成分で変色しててヌルヌルするし、浴槽は1つだけど真ん中で仕切られて2つに分けられてるのも面白い。多分違う源泉を入れてるんだろうけど、これは楽しみだ。いやぁまさに湯治という雰囲気で素晴らしい!

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左側の浴槽は源泉ドバドバ。浴槽外に出ているホースからも源泉が出てるけど、これがかなり熱かった

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ちなみに当然シャワーもなければソープ類もない。しかし私はソープ類も持って来ているので大丈夫

浴槽目の前の大きな窓、というか扉から露天風呂へとアクセスできるみたいだけど、まずは体を洗って内湯を味わわなければ。一体どんな温泉なのかワクワクがとまらん!ということでばばっと体を洗ってめちゃくちゃさっぱりしてから左の湯に浸かる。

外に出たホースから出ている湯があまりに熱いからちょっと覚悟して入ったんだけど、浴槽に溜められた湯は案外適温で少しホッとしたと同時に、その気持ちよさに思わず「でぁ〜〜ッ」と声を出すおっさんな私。座るとちょうど首から上が出るくらい若干深めな浴槽だし、散々汗をかいてきたこともあってめちゃくちゃに気持ちイイ。肌を触ればいい感じにヌルっとするし、浴室に入って来たときには無臭だったものの、湯をすくって嗅いでみるとちょっとゴムっぽい匂いもして、なんだか色々含まれてそうな泉質は明日私を美肌にしてくれていそうだ。こりゃあイイ湯だわ。。

で、ある程度体も温まって来たところで次に右隣の湯に入ってみるとこっちはなんとぬる湯で、温まったきた体には最高の温度で私を迎えてくれた。まぁぬる湯といってもちょっと温度が高めのぬる湯なんだけど、それでもそれなりに長時間過ごせそうなくらいで、ぬる湯好きの私にはかなり嬉しいセットになっていた。
さらにこっちの湯は浴槽の下に結構茶色の湯の花が堆積していて、なんだか左の源泉よりも成分が濃そうな感じなのも嬉しいところ(左の湯も湯の花はそれなりにあります)。ちなみに飲泉もできるようなので飲んでみると、少し金っ気のある味がするくらいで普通に飲みやすいお湯だった。

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そんな感じで内湯を楽しんだ後は続いて露天へ。こりゃ気持ち良さそうだ!

露天風呂はもう野天風呂といった感じで、遮るものもなくただただ自然が広がるばかり。ほんの少し降りればすぐ川だし、目の前は山だけど上を見れば空がちゃんと開けている。開放感が素晴らしい!

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太い方のパイプからは川に流れ込むほど源泉がドバドバ。細いパイプからは冷たい水が出ていて、それで温度を調整してるようだ

で、露天風呂の湯はというと、こちらは湯の花は少なめだけども温度は内湯より熱く、しかしそれでも適温なので風を感じながら入るには最高の環境だった。湯船も苔が張り付いてるようなこともなく、しっかり掃除されているようで至って快適。ただもうすぐ夕方とは言っても日差しは暑いので、出たり入ったりしながら露天を楽しんだ。川の近くで風の通りもいいのですぐに体が冷めるのはありがたい。

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でも夜はクマとか出そうな感じもする。夜に入るのがちょっと楽しみ!

そうしてしばらく出たり入ったりを繰り返した後、実は露天には湯船がもう1つあるのでそちらに移動する。もう1つの湯船はすぐ横にあるので移動も楽チンだ。

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その湯船がこれ!最初のよりも少しだけ広いかな

多分内湯と同じように源泉別になってるんだろう。こっちは内湯の左側の湯が注がれてるのかな。石の変色具合からしてそれっぽい。
なのでこっちもそれなりに熱いのかしらと入ってみると、ここはもう完全にぬる湯で内湯よりも全然ぬるくて、私の十分温まっている体とこの気温からしたら天国とも思えるような温度だた。湯船もいい場所を見つけたら寝湯のような感じで入ることができて、ただただ空を見ながら湯に浸かっているとそれはまさに夢心地だった。この宿にこの温泉、これはたまりませんね。。

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ちなみにこんな張り紙もあった。なるほどなるほど

そんな風にしながら入っているとあまりに気持ちよくて眠りそうになってしまったので、これはイカン(時間的な意味で)と思っていい加減温泉からあがることにした。
いくら夏で日没が遅いとはいえ、あんまり遅くなるとすぐに暗くなってしまうので、そろそろ夕食を食べに行かなければならない。でもその前に次の日の宿の予約をし(今回は狙いの宿を一発で予約できた)、今日1日で散々汗を吸った服を来て、宿を出る前に女将さんと少し話をして、店の目星をつけていた中の沢温泉へ向かった。

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風がイイ!道もイイ!

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少し走ると中丿沢温泉到着!案外早くついたな

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温泉街をまっすぐひた走るとこれまたすぐに到着。これが今夜の食処!やっててよかったぜ

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周りはこんな感じ。観光客は全然いないのかと思いきや、この右の見切れてるところに泊まりで来てるらしい高校生(?)達が楽しそうにしていた

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ではさっそく入店。まだ他のお客さんはいないようだ

いいね、夕暮れの温泉街の食堂で食事なんていいシチュエーションじゃないの。なんだかこの時間帯は旅情をそそられるから好きだ。店主のおじちゃんも愛想がいいし、なんか楽しいな。

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コーヒー飲み放題なのはありがたい。有名店なのか、サインも沢山ある

メニューを見ると色々あるんだけど、これから夜は長いので沢山食べておこうということでスタミナラーメンと餃子を注文。なんだか名物ラーメンっぽいので楽しみだけど・・・・とにかくお腹がすいてきているので早く食べたい一心でぼ〜っと待っていた。

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そしてやってきたスタミナラーメンと餃子がこれ!餃子は先に来たから食べてる途中です。

スタミナラーメン、写真にのっていた通り凄いボリュームのあるラーメンだ。カツがのっているし卵も丸々一個。これは満腹間違いなし!
んでわくわくしながら食べて見ると、スープは少し甘めでコクがあって大変よろしく、カツも熱々でしっかり味がついていて食べ応え十分。餃子もパリッとはしてないけどジューシーで十分うまいし、どうやらこの店を選んだのは正解だったみたいだ。今日はなかなかキツイ日だったし、夕食はこれくらいパワーがつきそうなものじゃないとな。というわけで、無心でラーメンをかっ食らったのだった。

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その後コーヒーを飲んで少しぼんやりした後退店。日も落ち始めたみたいで時間的にはちょうど良い感じかな

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帰り道、道の脇に店が並んでるところがあるんだけどどれもやっていない。ここのどっかの飲食店がやってたら少しは楽になったんだけどね

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このポイントで曲がると横向温泉に着く。看板はなし!

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そこを曲がると横向温泉に着くとはぱっと見わからないよね

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ほんで例の砂利道を再び行くと宿に到着。日が沈む前に戻ってくることができた
夕暮れに間に合うように帰ってまた温泉に入りたかったから時間としてはちょうどよし。まだ日没までには時間がありそうだ。
なのでまず宿に戻る前に宿周りの散策に出かけることにした。実はさっき宿を出る前に女将さんと話したところ、すぐそこに遊歩道が通ってるから歩いてみたらいいと言っていたのでそこも含めて散策してみることにした。

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おし、じゃあまずは川を遡って行ってみるか

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露天を通り過ぎて更に進む。この建物はどこからアクセスできるんだろう?てか使われてるのか?

川は細いものの、釣り人が少ないのか魚の影がチラチラ見える。明日の朝時間があったら釣りでもしようかと思ってるからこれは嬉しい発見だけど、水量がそんなに多くないし木々がかぶさって竿を十分に振れるような環境でもないので難しい釣りになりそうだ。

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で、岩を飛び飛び進んで行くと目の前に吊り橋が見えてきた。これは・・・渡るしかない!

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ということで崖をよじ登って吊り橋前に到着。ワイヤーはしっかりしてるけどかなり揺れそう・・・・。でも行く!

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うおぉ揺れる!でも楽しい!

見た目は手作りっぽい感じで若干不安だったものの、渡ってみると結構しっかりしていて安全な橋だった。それなのに結構揺れるもんだから、安心だけど怖いというありがたい仕様となっていた。なのですんなり向こう側に渡れたんだけど、そこから更に進むと山に入っていってしまうので、とりあえず今は引き返して遊歩道を歩くことにした。

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橋から下流側を見ると倒壊した宿が見える。どうやら思ったより規模の大きい宿のようだ

遊歩道は山の方にずっと続いていたけど、とりあえず宿に戻る方向に進むとすぐに宿の前に出て、散策はあっさりと終了した。もし明日早起きできたら釣りをしながらもっと上の方に歩いて行くのもいいかもしれない。ここは何もないように見えるけど、あたりを散策すると案外発見が多い所のような気がした。

宿に戻ると女将さんがいたので、「戻りました〜(本当はただいまと言いたかった)」と挨拶してから雑談。

女将「どこまで行って来た?」
私「川を遡って遊歩道を戻ってきたんですけど、あの吊り橋は怖かったス」
女将「ハハハ、あれは手作りだかんな(笑)」

なんて話をしたんだけど、あれはやっぱ手作りだったようだ。でもあそこの建物は壊れてたけど、橋は割と綺麗だったからちゃんと管理してるんだろうな。ちなみに遊歩道を行くとマウント磐梯というホテルに行き着くらしいんだけど、そこはこの女将さんのお兄さんが経営してるホテルらしい。そっちもちょっと興味あるな。

その後雑談もそこそこに部屋に戻ると、何やら机に小鉢が置いてあった。

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多分女将さんが置いていってくれたものだろう。何もお構いしない宿ですがとか言っておきながらこんな美味しそうな品を頂けるとは。ありがとう女将さん!

でも今はお腹が一杯なので、これは夜食にでも食べようと冷蔵庫に入れておく。とりあえず今は温泉に向かうべし!

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でもその前にちょっと休憩。館内もちょ〜どいい感じに暗くなってきた

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更に味がでてきた!でもこれからの問題は虫だな

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で、その後すぐに温泉へ。更に暗くなった温泉は更に湯治場らしい雰囲気に包まれている

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飲泉も忘れずに、中からも健康になりましょう

宿に来て2回目の温泉だけど、また先客はいなかったので貸切状態だ。やっぱり暗くなってくるとどこか郷愁を誘うような気持ちにかられて少し寂しさにも似た気持ちが湧き上がってくるんだけど、それがなんとも言えずいい感じなんだよね。それがこういうひとり旅の良いところだな。温泉もイイし、普段浸ることのない感情に包まれるのはいいもんだ。

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かなり暗いけど露天風呂。気持ちよすぎて今回もまた寝そうになってしまった

満腹なのでまたもや気持ちよく眠りそうになったけど(というか多分10分くらい寝たけど)、これからいつでも好きな時に温泉に入れるのでとりあえず今はこの辺であがっておいて、服の洗濯を済ませて部屋に戻る。時間はたっぷりあるけど、私にはまだ色々とやるべきことがあるのでそれにとりかかろうと思うけど、その前にまずは買ってきたりんごジュースでも飲むことにしよう。なんてったって風呂上がりだし!

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おし、キンキンに冷えてる!

ああ、このりんごジュースも今まで飲んできたやつと比べて引けを取らないくらい美味いッ。すぐに冷やすために冷凍庫に入れておいたのが功を奏したようで、少しだけシャーベット状になってるのもまた良い。これはすぐになくなっちゃいそうだな。

しかしさっきも少し危惧してたんだけど、やはり夜になって廊下の蛍光灯にワンサカ虫が集まってきてしまった。もう蛍光灯周りを大小様々な虫がブンブン飛んでる状態で、さすがに虫が平気な私でもここまで多いとちょっと警戒してしまう。
じゃあ虫が入ってこないように窓を閉めればいいじゃないか、と普通なら思うんだけど、この部屋の場合奥に窓が1つしかなくしかも風が入ってこないので、部屋の扉(というか障子)を開けっ放しにして廊下側の窓を開けておかないと、部屋がまぁまぁ暑くなってしまうのだ。なので廊下の蛍光灯に大多数の虫が集まってるとはいえ、私の部屋にも虫が入ってくるので色々と気が散ってしまうのだ。

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一見平和そうに見える廊下だけど、実は虫が飛び交っている

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幸運にも蚊取り線香を見つけたのですかさず着火。しかし大きな虫には当然効果がなかった

まぁ暑いといっても汗をだらだらかくほどではないんだけど、でも少しでも涼しくいられるならと私はこの時上半身裸で過ごしていた。なので時折虫が背中とかをかすめていく旅にビクってなってしまう。これはどうにかしなきゃな・・・。

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こんな感じなので虫も私にとっても虫にとっても開放的な空間になってしまっている。ちなみになんでスリッパが二足あるかというと、それはここに一足残して裸足で出歩いている時に、一階からもう一足履いてきてしまったからです

というわけで部屋の中の虫を少しでも撃退すべく蚊取り線香を部屋の中に持ち込み、更に部屋の中に便利グッズがないか探していると

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虫叩きもあった!これはでかい!!

いいね、蚊取り線香で小さい虫を倒して虫叩きで大きめのを成敗する。そしてそのご遺体は廊下から持ってきた掃除機で吸い込む!多分これが今できる最善の対策のはずだ。まぁ虫の襲来は収まらないけれど、対抗策があるのとないのとでは大きく違う。まったく、これだけの虫に襲われるのは檜原村のこむかい山荘以来だ。でもこんな状況も、なんだか昭和のボロ下宿に暮らしてるようでなんだかんだ楽しいんだけどね!
そんな風に虫たちと格闘しながらなんとかやるべきことを終えるも、このままだと色んな意味で寝苦しい夜になりそうだったので、どこか虫が来ない部屋がないかと一階の洗濯物を干してる部屋に行ってみた。

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うん、ここは窓が完全に閉じられてるから虫も全然いないし、めっちゃ静かでいいね。とんでもなくのんびりした時間だ。

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畳が敷いてある一画もあるので、部屋で寝るのがどうしてもやばいってなったらここで寝るのもありかもね。いやしかし、ここはいいなぁ。

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寝っ転がって宿帳なんかを眺めると、結構色んな世代がここを利用してるのがわかる。女性客も思ってたより多そうだ

夜はこの部屋で読書でもしようかな・・・なんて思ってたけど、こんなに静かだと逆にすぐ眠くなってしまいそうだ。なんだか旅の宿ではいつも色んな理由があって読書ができずに終わるんだけど、今日もいつも通りで寝ちゃいそうだな。でもそれも悪くない。こんなにイイ宿なんですもの。

というわけでこの部屋でしばらく過ごした後、部屋からバスタオルを持ってきて再び温泉へ向かった。
すると内湯にはおじいさんが一人入っていたので、「お、先客だ!」と若干嬉しく思いながら「こんばんは〜」と挨拶しながら入ると、「こんばんは、今日ここに泊まられてる方で?」と話しかけてきてくれた。

私「そうです〜。」
おじ「ここは初めてお泊りに?」
私「はい、昨日急遽電話して一泊だけ。」
おじ「そうですか。前に女将さんはもう初めての人は泊めないって言ってたんですよ、よかったですね」
私「え?そうなんですか?じゃあなんで僕は泊めてもらえたんですかね」
おじ「さぁ、考えが変わったのかもしれないですね(笑)」

話し方も物腰も柔らかくて、すごく優しそうなおじいさん。こういう宿だと妙に威張り散らすような人がいそうなイメージだけど、このおじいさんに関しては全くそんな風もなく、穏やかに私の話し相手になってくれた。
しかし、ここはもう初めての人は泊めないって女将さんが言ってたらしいけど、じゃあどうして私は泊まることができたんだろか。別に予約の電話の際にも特に変わった会話はしてないし、本当に考えが変わっただけなんだろか。なんだか気になるから、女将さんと話せるチャンスがあったら聞いてみよう。

それでその後も会話は続くんだけど、おじいさんも良く話を聞いてくれて逆に自分の話もしてくれるしで結構な時間おしゃべりしてしまったので、例によってその内容は簡単にまとめると

・おじいさんは一年に一回はかならず湯治に来るらしい
・女将さんは口が達者で、何か不満を言っても倍にして返してくる。でも繊細なところもあって、礼儀はちゃんとしてる(これは確かに!って思った)
・昔は女将さんが車で名所やドライブに連れて行ってくれたりしたらしく、おじいさんと女将さんの付き合いも結構長いらしい
・近くに滝の湯という宿があるんだけど、そこの女将とここの女将は仲が悪いらしい(理由は伏せておきます)
・マウント磐梯を経営してるのは女将の兄で、ここは女将がやってる。その兄にここの宿泊料を上げろと言われてるらしいけどずっと据え置きの値段。でも最近300円だけ値上げしたらしい
・この前のGWの10連休は10日で105人も泊まったらしく、それを全て女将一人でさばいたんだとか
・釣り好きの客が台所の窓からイワナを三匹釣って女将に焼いて食べたことがある。女将は焼くのが大層上手いらしい
・ここらへんはクマが出る。おじいさんも2回くらい見たことがある
・若い夫婦なんかも泊りに来るらしい。おじいさんが以前宿帳を見たところ、一番若い客は20才

などなど他にも色々と話をしたんだけど、あまりに沢山話したので残念ながら全部は覚えていられなかった。しかし、台所から釣りをしてイワナを釣るとかどんだけ楽しいシチュエーションなんですか。おじいさんによると常連さん同士は仲がよくて時にはバーベキューなんかもするみたいだし、私もその仲間に入りたいもんだ。多分常連さん同士が仲いいのも女将さんのキャラと性格があってこそなんだろう。しかしこうしておじいさんと沢山話ができて少しでも仲良くなれたのは凄く良かったな。でもお互いいい加減のぼせそうになってきたので話は適当なところで切り上げて、私は露天のぬる湯へ、おじいさんは部屋へと戻っていったのだった。

その後露天でぬる湯に気持ちよく浸かっていたんだけど、建物の側以外はかなり暗くてクマの出現がリアルに感じられてきたので、その恐怖に負けてさっさと部屋に戻ることに。

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そして窓際の椅子でりんごジュースも飲む。このひと時が最高なのです。ちなみに虫は上の方に集中してるから大丈夫

そうして休憩したり明日の道を確認したり、更には地元のテレビ番組を見たりまた温泉に入ったりダラダラしてたら眠くなってきたので、なんとか虫を追い出しつつ布団を敷いて眠ることにした。部屋を暗くして廊下の蛍光灯をつけておけば虫はそっちに向かうはずなので多分虫害に関しては大丈夫だろう。あとは暑さだけど、これは一階から持ってきたうちわで体を十分に冷やしてから寝るという作戦により、なんとか無事に夢の世界へ旅立つことができたのだった。

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ほいじゃ、おやすみなさい

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そして夜があけた。おはようございます

中の湯で過ごす初めての朝。静かな部屋に優しく陽がさしてなんとも心地の良い朝・・・・・と言いたいところだけど、夜中何度か虫が気になって起きたりしたので熟睡はできなかった。でもまぁ別にそれで寝不足ってほどでもないんだけど、これは移動中にちょっと眠くなるかもしれないな。でもそれよりも、いい感じの時間に起きることができたから、これから釣りに行ってみますか!

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ここでもし彼女か奥さんが朝ごはんを作っていてくれたらどんなに幸せだろうか。良いキッチンです

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釣りに行く前に、昨日撮ってなかったのでトイレの写真を。トイレも結構綺麗にしてある

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ちゃんと水洗でございいます

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ちなみに男女のトイレは銭湯の入り口のように繋がっている。何故こんな構造にしたのか

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おし、じゃあ行くか!

女将さんは部屋の中でテレビを見ていたので、「釣りいってきま〜す」と声をかけて川へ向かう。ここの川は細くて上は木が覆いかぶさってるところもあるから、ほとんど経験のないチョウチン仕掛けでの釣り(仕掛けの長さを竿の半分かそれより短いくらいにする釣り方)でいこうと思ってるんだけど、はてさてうまくいくだろうか。

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おや、昨日はなかったとこに車があるな

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う〜ん気持ちいい!今日も良い日になりそうだから、一匹くらいは釣りたいな!

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というわけで入渓。ちょっと進んで竿をだしてみよう

露天風呂があるあたりは川に温泉が流れ込んでるから魚がいないだろうと踏んで露天風呂上から釣りスタート。
しかし慣れないチョウチン仕掛けで竿の扱い方もおぼつかず、仕掛けを思ったところに投入するのも一苦労だ。魚は思った以上にいるようで、私の気配を感じてビュンっと逃げていく魚が(悲しいけど)よく見える。なんとか魚に気づかれずに仕掛けを投入できてもその後が色々難しく、魚は見えども釣れはせず、といった感じでハンカチを噛むような時間が過ぎて行くばかりだ。

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世界はこんなに輝いてるのに・・・・

その後ももちろん釣れるはずもなく、しばらく遡ったところでもう遡上するのは難しそうな場所まで来たので、もうここらで釣りは諦めることにした。この釣りで得たものは「結構魚がいるんだな」という情報のみ。しかしそれでも、初めての渓を歩くのは楽しい朝のひと時だった。
そうして遊歩道に出ると結構お腹もすいていたので宿に戻り、「釣れたかい?」と聞く女将さんに「逃げられるばっかで釣れませんでした」と悲しい報告をして部屋に戻った。
いつもは朝食付きで泊まっているだけに、時間に縛られることなく自分のタイミングで食事ができる新鮮さを味わいながら用意したのがこれ!

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昨日飲んだコーヒー牛乳と同じ製造元の飲むヨーグルトと、女将さんがくれた小鉢の品。あと写ってないけどランチパックが朝食だ!

まずは喉が乾いていたので飲むヨーグルトをがぶ飲み。個人的にこの容量の飲むヨーグルトで美味しいと思ったのはそんなに無いんだけど、この飲むヨーグルトは美味しい!酪王産の乳製品はやっぱ美味しいんだな、うん。
女将さんの作ってくれた品も醤油をかけて食べてみたら非常においしく、ランチパックとの相性はよくなかったものの全部おいしくたいらげた。いいね、こういう朝食も結構イイ。食事付きももちろん最高なんだけど、自炊で時間に縛られずに過ごすっていうのも非常にイイね。食べながら見てた地元のイベントかなんかの映像ものどかで良かったです。

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お腹も満たされてゆったりした時間が温かい。こんなことならもう一泊くらいすれば良かったな

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せっかくなので思い出に色々撮っておこうとする私

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水もちょくちょく飲んでるけど、冷たくてとてもおいしい。出発前に水筒に入れていこう

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なんでこんなに傾いてるのかわからない写真

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一階の例の部屋。洗濯物も完全に乾いていた

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昨日は気づかなかったけどこんな可愛いものが置いてあったんだね。女将さんが作ったのかしら

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で、その流れで露天風呂へやってきた。朝はやっぱり開放感が半端ない!

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まずは手前の湯へ。湯温は相変わらず適温だけど、日差しが強くなってきてるから顔まで熱い

朝早くから誰はばかることなくこの温泉に入れる幸せ。こんな素晴らしい温泉と自然を全身で楽しんでいると、あと数日後に東京に戻るのが馬鹿らしくなってきてしまうなぁ。この素敵な時間から抜け出そうなんて、馬鹿げた話じゃないか。そう思うくらい、私はここが気に入ってしまっていた。

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下のぬる湯に流れ込んでいる源泉も昨日と同じく勢いよく流れていた

手前の湯に入って頭も体もあったまって来たのでぬる湯の方に移動すると、こっちは昨日よりもさらにぬる湯になっていて、以前泊まった二階堂さんの湯くらいぬるかった。それがまた温泉からあがることを許さない気持ち良さなもんだから、今は時間があるので心ゆくまで横になったのだった。

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風呂上がり後、飲むヨーグルトをがぶ飲みしてから洗濯物を取りに行く。この赤い暖簾の向こうは、女湯に繋がっている

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このお気に入りの場所ももう少しでおさらばかと思うとさみしいな

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その部屋の前から玄関側を撮った写真。女将さんはあの右側の部屋で暮らしてるようだ

その女将さんも今は色々と部屋を周っては掃除をしている最中で、朝らしい活気が宿の中に満ちているのが、もうしばらくしたらここを離れなければならない私にとっては、少しだけ寂しさを感じるある種新鮮な活気だった。今までに泊まってきた宿もそれぞれイイものだったけど、ここは相性という意味では一番私に合ってるのかもしれない。ここは私にとって、まるで実家のように居心地が良いのだ。

そんなことを考えてちょっぴりセンチな気持ちになりながら、この一晩の間ですっかり定位置になってしまった部屋前の椅子に座っていると(もちろん飲むヨーグルトを飲みながら)、キッチン横の部屋に泊まっているおじさんがこちらにやってきて、挨拶を交わすと私に話しかけてくれた。
実は昨日もこのおじさんとは何回か挨拶を交わしていたんだけど、話すのは今日が初めてのことだった。

おじ「あの原付で来たのお兄さんでしょ?〇〇(私の住んでる区。ナンバープレートを見たようだ)から来たの?」
私「はい、◯◯から夏休みを利用して原付で色々周ってるんです」
おじ「そうなんだ〜、◯◯のどこ?」
私「◯◯ってとこですよ、わかるかな」 ←あまりに詳しく聞いてくるので若干警戒してる
おじ「ああ知ってる知ってる、僕その隣の〇〇から来てるんだよ、ハハハ、凄いね(笑)」

なんと、妙に詳しく聞いてくるなと思っていたら、おじさんも同じ区に住んでるから興味が湧いて聞いてきたらしい。まさか隣町に住んでる人とこんなところで出会うとは・・・。こんな偶然もあるもんなんだなと驚いたけど、以前行った白布温泉の不動閣のご主人もかつて私の家の近くに住んでたと言ってたし、世の中広いようで狭いとはまさにこういうことなんだろうな。なんだか急に親近感が湧いてしまった。じゃあおじさんはどういう人なのか、私も気になって話を聞いてみた。

私「おじさんはもう何度もここに来てるんですか?」
おじ「僕も結構前からことあるごとに泊まりに来てるよ。女将さんとも古い付き合いでね、昔はよく女将さんと他の常連さんとで車でどっか行ったり、冬に来るときは駅まで迎えに来てもらったり。」
私「へえ〜いいですねぇ。昨日温泉で一緒になったおじいさんも同じようなこと言ってました」
おじ「ああ、〇〇さんね。あの人とも割と長いかな。僕はあと一週間くらいここにいるけど、あの人は5月から来て9月くらいまでいるらしいよ。凄ぇよな(笑)」

いや・・・5月から9月って、昨日はそんなこと一言も言ってなかったけど、それって完全に現代の湯治客じゃないですか。湯治で温泉地に長居する人がいるというのは読んだり聞いたりして知ってるけど、そんな長期間本当に湯治してる人なんて初めて出会ったな。おじさんもちょくちょくここに来てるから勿論知り合い(というか友達?)だし、その後話を聞くと、今朝そのおじいさんと一緒に車で近くにある姫沼というところに散歩しに行って来たらしい。穏やかで羨ましい関係だ。

他にもおじさんはかつて全国を旅して周っていたようで、なんでも長野に関しては”通ってない道はない”ほど旅をしつくしたそうな。しかしそんなおじさんもかつてはバイクで旅をしてたものの、暴走族に自分もバイクもボコボコにされてからは車での旅をするようになったそう。なるほど、そういう危険性はあまり考えたことがなかったけど、確かにそれはバイクを降りるには十分な理由だ。だから私にも「本当に気をつけて旅しなよ」と真剣に注意してくれたのだった。

そうして色々話した後、最後に「おじさんは今何してる人なんですか?」と話の流れで聞いてみたら、おじさんは嬉しそうに「旅人だよ」と答えた後、「じゃあ、僕はこれからまたちょっと出かけてくるから。気をつけてね」と言って颯爽と一階に降りていってしまったのだった。

確かにおじさんの話を聞いていたら間違いなくあの人は旅人だ。今も昔も変わらずいろんな場所に出かけて思うように生きている感じ。「旅人だよ」なんて私も言ってみたい。最後の最後でまた楽しい人と出会えて、私は更にここを去りがたくなってしまった。
しかしそれでも出発の時刻は迫ってくるので、私は最後にまた温泉を楽しませてもらおうと決め、でもまずは出発の準備をある程度終えてから温泉へ向かった。

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最後にパノラマで一枚。そんな長居はできないけど楽しませてもらおう

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まずは露天でヒトップロ。さすがに日差しがかなり暑くなっていて、気をつけないとすぐにのぼせそうだ

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続いて内湯の左側。こんな感じで底に湯の花が溜まっている。別に汚れが溜まってるわけではないのです

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この雰囲気を味わえるのももう最後。というかそういえばここではアブに悩まされなかったな。他の虫はいるっちゃいるんだけどかなり少なかった

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ちなみにこの浴室の隣には女風呂があるんだけど、誰もいないので撮影しておいた(女風呂とは扉で繋がっている)。ちなみに今まで入ってた方は一応混浴になっているので、別に女風呂があるのは女性には嬉しいのかも。まぁ露天から簡単に見られる構造だけど。

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でもこちらはより開放的で、考え方によってはいいよね

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浴槽が1つだけだから、2つある源泉のうち1つだけ流れ込んでるんでしょう

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と、そんなわけで最後の温泉とその撮影を終えて部屋に戻る。出発はもうすぐだけど、その前に体を冷まさなければ

というわけで部屋に戻ってささっと準備を完全に終え、時間ギリギリまで例の椅子に座ってその時を待つ。女将さんからの小鉢も洗ったし、ゴミももちろん分別して捨てた。水筒にはもちろん水を満タンに汲んだから、これでもういつでも出発できる。

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忘れ物もないはずだ

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次に来るときはまた違う部屋に泊まってみたいな。窓と網戸があれば最高だ

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実はリプトンの青りんごティーも飲んでいたけど、中も綺麗に洗って捨てました。

うん、完璧。こういう作業もここでは楽しい作業になるから不思議なもんだ。
しかしここで少し困ったことになりつつあることに気づいた。朝からあの飲むヨーグルト(しかもキンキン)をがぶ飲みしてたもんだから、なんだか腹がゆるくなりだしてきたような気配を感じる。今は大したことないけど、これは移動中に確実に腹がヤバくりそうだ。考えずともそうなることくらいは事前にわかりそうなもんだけど、あの飲むヨーグルトが美味しいからすっかりグビグビいってしまったのが仇になった。。しかし出発を目前に控えた今、私に出来ることは「腹がヤバくなりませんように・・・」と願うだけだった。

そんなことを神に祈念していると、向こうの方からやって来た車が宿の前で泊まって、中から3人の親子連れが降りて来るのが見えた。それがなんとなくキッカケに思えたのか、私はここで出発することに決めて、荷物を持って下へ。親子連れは女将さんと親しそうに話した後温泉に入りに行ったので、そこで「お世話になりました〜」と言うと、女将さんはありがたいことにあちらから話しかけてきてくれた。

女将「はいどうも〜。一晩泊まってみてどうだった?」
私「もしかしたら失礼かもしれないですけど、なんだか昭和の下宿みたいな感じで凄い楽しかったス」
女将「あはは、それは良かった。この建物は昭和9年に建てられたからね、年季は入ってるよ。だからそういう理由もあって、もう新しいお客さんは取らないことにしてるんだけどね。」
私「じゃあなんで僕は泊めてくれたんですか?」
女将「電話の時にバイクで来るって行ってたじゃない?あたしも若い頃はバイクで北海道とか周ってたけど、そう言う時ってライダーハウスとかに泊まるじゃない。だからバイクに乗ってるならこういう宿もなれてると思ってね」
女将「初めてのお客さんは「バスタオルありますか」とか「部屋に鍵はついてますか」とか聞いて来るけど、そういう人には「他の宿を探された方がいいですよ」って言って断ってんのよ。最近は皆レジャーとして宿に泊まるけど、ここは湯治宿なんだから。だから初めての人はめんどくさいから断っちゃう(笑)」

なるほどなぁ、ここは湯治宿だから自分のものは自分で持ってきて、自分のことは自分でやるのが当たり前。だから一般的な宿で当たり前にあるサービスを期待している様な人にはここは合ってないから断ることにしてるということか。でも逆にこういう宿に慣れていたり、理解があるなら泊まることはできると。湯治宿を運営してる女将さんの信念が伺えるけど、多分過去に普通のサービスを求めてきたお客さんと色々あったりもしたんだろうな。まぁこの女将さんなら十倍にして返してきそうだけど。

私「そういうことだったんですか、じゃあお客さんのほとんどは常連さんって感じなんですか?」
女将「そうだねぇ、常連さんが多くてここを気に入ってくれてるから私もやってるけど、常連さんはもう自分の決まった部屋があるからそれが面倒臭いんだよね。本当は来ないでくれって思ってんだから(笑)私はこの宿の14代目で、13代目からこの宿を守れって言われてるから今でもやってるけど、別にここがなくなったら行くあてがないわけじゃなし、ねぇ」

なんて笑いながら軽口を叩く女将さんだけど、これだけでも女将さんと常連さんの仲が垣間見える様な気がする。仲が良いからこそ悪態をつける友達みたいな、そんな関係なんだろう。ここを気に入って毎年来てくれる人がいるから女将さんもそんな常連さん達のために頑張っていて、
女将さん自身も常連さん達との関わりを楽しんでいる。そんな素敵な関係性が、この宿の運営の原動力となっているようだった。

そんな暴露話の様な楽しい雑談をしていたら、玄関に野菜を持った女将さんの友達らしいおじいさんがやってきたので会話はここで終了。最後に一言「次来るときは「前に来たことがある」って言わなきゃ断っちゃうから(笑)」といたずらっぽく笑った女将さんに見送られ、私は宿を後にしたのだった。全く剛柔相備わるというか、強さと優しさを兼ね備えた女将さんは見送りの時も茶目っ気があって面白かったな。これは常連さんもここが気にいるわけだ。まさに肝っ玉母さん的な寮母さんという感じで、凄く暖かいものを感じる人だった。

だからこそかな〜り名残惜しい気持ちになったけれども、またいつかここに泊まりに来ることは私の中で確定しているので、今はその時を楽しみに、まずは今の旅を楽しく無事に終えることにしよう。今日の宿も楽しそうなところだし、とりあえず今は腹具合に気をつけつつ、殺人的な日差しを背負って中の湯旅館を出発したのだった。


※ 今回泊まった中の湯旅館さんは、本文中にも書いたんですが、私が本当に長年求めていた昭和のボロアパートでの共同生活みたいな暮らしを味わわせてくれた宿で、個人的に最高に楽しい一晩となりました。常連さんも女将さんも優しいし、生活感のある館内が居心地が良くて、私は夜は基本的に上半身裸で過ごさせてもらいました(女将さんから何も言われなかったので多分大丈夫なはず)。私的にはパーフェクトに近い宿だったのでこういう宿でも大丈夫という人は是非泊まってもらいたいですが、本文中に書いた通り電話すれば誰でも泊まれるような宿ではない感じなので、そこは幸運を祈ります!とにかく、一度お試しあれ!私は次回は絶対自炊します。

中の湯旅館 一泊素泊まり : 3860円

  1. 十六夜 より:

    こんにちは!!
    楽しみにしてました自炊のお宿!
    想像以上に素敵なお宿ですね!!!
    私が行ったら、近くのスーパーで買い物して好きなものを作ってお部屋でだらだらと過ごしながら食べたいですねぇ。
    お宿の佇まいと、雰囲気、そして温泉、
    ネギさんの記事を読んでいても想像で長居したくなるようななんともたまらんお宿です。
    一元さんはお断りなお宿な中、ネギさんはもう切符がある・・・
    なんともうらやましい。

  2. ネギ より:

    >十六夜さん
    どうもこんにちは、コメントありがとうございます( ^ω^)
    そうですね、私もできることならあそこでカツ丼でも作っておかずに馬刺しをつつきながらだらだらしたかったです。ここでも原付の限界が露呈してしまいました。。
    しかし十六夜さんに中の湯の素晴らしさが少しでも伝わったようで嬉しい限りです。私もたまたま宿泊できましたが、でも女将さんの話を聞くに一見さんお断りというよりかはこういう宿に理解がない人、慣れてない人はお断りという感じだったので、「私は大丈夫です!」というのを女将さんに伝えることができたら普通に泊まれそうに思います。是非機会があったら予約の電話をしてみてください( ^ω^)