2020年の夏休みはどうしようか。コロナによる都民の自粛が9月になれば緩和されるというわずかばかりの希望に望みをかけて7・8月は旅行はやめておいたけれど、結局9月になっても自粛はそのまま継続の運びとなった。
今まで通り夏休みは遠出をして知らない土地の夏を味わいたい気持ちは当然ある。しかし今は時勢が時勢だ。私なりに色んなことを考えた結果、残念だけど今年は都外はやめて、奥多摩か檜原村あたりでなんとかしようと決めた。
奥多摩は8月に行ったばかりだけど行ってみたい宿がいくつかあったのでプランを練る。一応日数は今までと同じく10日間くらいとれるけど、同じところにそんなに長いする気もないので、3〜4日くらいの日数でのんびり本でも読んだり釣りでもしようと決めた。次は宿だ。
まず最も気になっていた宿はよくよく内容を読むと思っていたのと違ったので諦め、次に最も泊まりたかった宿は「2人からじゃないと泊まれない」と断られてしまった。その後も次々と満員だったりその日は休みだったりで一向に宿は決まらず、そうなっていくと当然徐々に狙っていなかった宿も候補にあげたりしなきゃならなくなって来るので、色々やってるうちに嫌になって「奥多摩はやめよ!」という結論に至った私。まぁこれはギリギリまで宿を予約しない私の癖が災いしたところも大きいんだけど、まさかこんな結果になってしまとは・・・。
というわけで、じゃあ1日でもいいからどっか行くかと檜原村のかんづくり荘に電話したら「大丈夫ですよ〜」とあっけないほど一瞬で宿が取れたので、そこで今夏の一晩をたのむこととなった。まぁ夏はこれで締めて、秋頃になったら小旅行でもしに行こう。今年はそれでいい!
宿に着いたところから読みたい方はこちら
ちなみに檜原村で気になっていた井戸川荘という宿があったんだけど、電話してみたら優しそうなおじさんから「もううちはやってないんですよ〜」と断られてしまった。いやはや非常に残念である。
さて、檜原村に行くということは、私の中でその前に上野原で釣りをするというのがセットになっているので、当日は一年ぶり(くらい?)に朝3時くらいから上野原へ向かう。檜原村で釣りをしようかとも迷ったんだけど、あそこらへんは遊漁料が高いからやっぱりやめておいた。
(いきなり都外に行こうとしてるけど、渓流釣りというほとんど人と接することのない娯楽のためなのでまぁ大丈夫だろうと判断しました。)
上野原までは家から60km以上あるけど、夜中から山間部に向かうワクワク感を味わいながら、感覚的には思ったより早く上野原に到着。時間もちょうど日が昇ったあたりで、なかなか良いタイミングだった。見た所釣り人もいなさそうだし、これから半日くらい、ここいらで楽しませてもらおう。
ここは前回来た時先行者がいたので諦めた場所。ここは今まで釣りに来たことがなく先がどうなっているかわからないのでかなり楽しみだ!
ここ最近雨続きだったから水量は増えていたけど濁りもなく進めないほどでもない。ただ1週間くらい前に大雨が降ったからそれで魚が流されたりしてるかもしれない・・・・と、そんな予想をしていたけれど、思った通りというべきか全然アタリもなく刻一刻と陽は昇り、ジリジリと少しずつ暑くなっていく渓谷の中で、私は髪からポタポタと汗を流しながら遡行するのみだった。
いや、実はちょこちょこ魚は釣れている。しかしそれは持って帰るサイズには到底及ばないチビヤマメかウグイくらいで、大きいサイズは影すら見えない。以前来た時にはポイントこそ違ったものの大きめのがよく釣れたのに、あの時は条件が良かっただけだったようだ。ただ今年始めての上野原での釣行は、この未踏のポイントを探索するだけでもかなり楽しい。やはり渓流釣りは最高だ!
と、そんな風に釣れぬままどんどん奥へと遡行していき、そろそろ上がりたいなぁと思っていると、気を抜いていたところにグンッと大きめのアタリが!竿はしなり、体を反転させる綺麗なヤマメが目に入って、「よし!慎重にいくぞ!」と思った瞬間竿は力から解き放たれて軽くなり、ヤマメはピューっと上流へと高速で泳いでいってしまった。要するに、逃げられたのだった・・・。
姿まで見えたのに・・・・それなりに大きかったのに・・・と落胆するも、ここで持ち帰りサイズに相当するヤマメがいると分かったのは大きい。落胆と同時に希望も手に入れた私だけど、やはり釣りはいつ何時も油断はならないと改めて反省しながら、その先にちょうどいい脱渓ポイントがあったのでとりあえず道に出ることにした。魚は釣りたいけど、あんま遠いとこまで行ったら戻るのが大変だからね。
周りの景色を楽しみながら、しかし私は汗まみれ。水筒の中身はまだあるものの、ここは甘い飲み物を一気飲みして力を得たいと自販機でカルピスを買って、その横に座り込んで一休憩することに。
すると気の良さそうな散歩中のおじいちゃんが近づいて来て「どう?釣れてる?」なんて話しかけてきた。
私「全然釣れないですよ〜。ちっちゃいのがちょこちょこ釣れるくらいで」
おじ「そうだろな〜。ついこないだ大水が出たからね、魚もどっかいっちゃったかもなぁ」
私「今日も水が多かったですけどやっぱそうだったんですねぇ。どっか釣れるとこ知らないですか?」
おじ「いやぁわかんないなぁ〜。でも気をつけて頑張ってね。」
私「はい、ありがとうございます〜」
ということで中々釣れないのは、やはり先日の雨で大水が出て魚が流された説が濃厚らしかった。
う〜む、しかしさっき一応それなりのがかかったから少なからず大きめのもいるようだし、とりあえず次はもうちょっと上流のポイントで釣ってみるか。おじいちゃんとの雑談で少し元気も出たし、すぐに原付まで戻って次のポイントへと向かうとするか!
時間を少しばかりすっとばして今はこの写真の通りの場所へ。ここまでの道中、やはり釣れるのはチビヤマメばかり。たまに大きいのがかかったと思ったらそれは全てウグイ!全くいつになったら持ち帰りサイズが釣れるのか・・・。さすがに各所の筋肉が痛くなってきたぜ。
そして休憩も終わり再び遡行を開始すると、先にあった大きめの淵で突然グイッと持っていかれる感触が手に伝わる!これはデカ・・・・くはないけど、今までよりはデカイ!しかしこのくらいなら必要以上に慎重にいくこともないと余裕を持って竿を動かすと、簡単に抜き上げに成功したッ。
ようやく釣れたよ持ち帰りサイズのヤマメが。本当ならもうこのくらいの時間にはいいサイズが3〜4匹は釣れてるはずだったけども・・・でもようやく釣れたコイツはやっぱり嬉しいぜ!ウグイと違って綺麗な流線型の姿といい色合いといい、やっぱヤマメは美しい。ちなみにヤマメは他の魚と違ってなんか肌触りもいい。モチモチスベスベというか。そんなヤマメを私は大事にしっかりと締めさせていただいた。
その後希望が見えた私は、さらなる1匹を求めて先に進む意気を得た。しかし、後で思うとこれがいけなかった。
「これならこの先もっと良いサイズが釣れるかも!」と思ってグイグイと進んで行ったんだけど、その希望に誘われるように危険な岩場をいくつも乗り越え、もうここらへんはあまり釣り人も来ないであろう場所まで来てしまったのだ。そしてそれを証明するように、大きいのは依然として釣れないけれど魚影はどんどん濃くなっていく。それは釣り人を先に進ませるには十分すぎる状況だった。
やがて「もうこれ以上は絶対に無理だな」と思うところまで来たところでようやく引き返す気になった。そこは入渓したポイントから相当奥に行ったところ。戻る段になって、ようやく私は「これはかなり危険なことをしたな」と我に返ったのだった。
行くときは私の装備ではやめておいた方がいいような岩場を運動神経だけでクリアしていただけで、帰るとき、逆側から来た道を見てみるとそれがどれだけ危険なことだったかよくわかる。行くことはできても、帰ることが難しいような岩場の連続だった。
結果として時間はかかったものの怪我ひとつなく入渓ポイントまで戻ることはできたけれど、それはただ私の運がよかっただけで、冷静に見れば川に落ちて溺れていた可能性が十分にあるような場所の連続だった。原付まで無事に戻って来た時には心底ほっとしたけど、これは教訓にしなかればならない。いくら魚が釣りたいからといって、絶対に無理はすべきじゃない。まぁ基本ではあるんだけど、釣りたい気持ちを自制するように意識するのは、現地ではなかなか難しいね。。気をつけます。
休憩後、そろそろ宿に向かってもいい時間になっていたので、少しばかりその辺を走ってから宿に向かう。本当なら大きめのヤマメを宿で焼いてもらったりしたかったけど今回はしょうがないな。ある意味良い経験もできたし、収穫のある1日だった!よし、宿へ行こう!
私は最近冷たいコーヒーをよく飲むので、宿に行く途中自販機の場所を確認しながら道を走って行く。
檜原村も奥多摩と同じく最近は激混みスポットとなってるらしいけど、今日は平日なのでバイクやサイクリストもちらほらいるくらいだ。明日は土曜だから、むしろその帰り道がどうなるか気になる。混んでなければいいけど。
そんなことを考えながら刻一刻と涼しくなっていく檜原村を感じながら走っていくと、思ったよりも早く宿に到着した。自販機はまぁ原付でちょっと走ったところにあるから、コーヒーが飲みたくなったらちょっと出かければ手に入るな。よし、とりあえず行こう!
檜原村の奥地はこういう茅葺き屋根の宿がいくつかあってこのかんづくり荘さんもその1つ。そしてその茅葺き屋根の宿の中でも最も安く泊まれるところということで、ここはありがたい存在だ。
早速荷物を持って向かうと、駐車場に面した厨房に1人人影が見えるものの、入口がよくわからない。こけしがある方の玄関に行ってみるもののドアは開かなかったので厨房前まで戻ると、「宿泊者の方はあちらへ」的な案内があったので、それにしたがって母屋横の一段低い屋根の建物に入った。
人が来ないのでとりあえず少しだけ帳場周りをみさせてもらう。そこで見つけたのがこの案内だけど、朝風呂ができないっていうのは個人的に結構痛いなぁ。私は朝もゆっくり風呂に入って景色やらを見ながらさっぱりしたいので、これは残念。まぁこういうのはたまにああるからしょうがない。
という風にしていても誰か来る気配もないので「すいませ〜ん」と声をかけてみても誰が来ることもなく、続けて声を大きくして何度か読んでもやっぱり誰も来ない。すぐ隣の厨房には人がいたけど、構造的な問題かなかなか聞こえないらしい。
というわけで外の厨房前まで行って声をかけると、若旦那風のお兄さんが「は〜い、すいません、今行きます〜」とすぐに反応してくれたので私はまた宿泊棟へ。やっぱり館内からじゃ声が届かなかったようだ。
帳場に行くと愛想の良さそうなお兄さんが謝りながらやってきて、宿帳に記入を終えると、雑談もほどほどにすぐに部屋に案内してくれた。
「どうぞ」と戸を開けてくれたお兄さんに促されて部屋に入ると、そこには大きな窓が全開に開け放たれた広々とした部屋が現れた!私は思わず「お〜、いいですね〜」なんて旅行番組のような声をだしてしまったけど、それもこのまっすぐ目の前に入って来る緑に目を奪われたからだった。窓の向こうが山の緑なんていう景色は特段珍しくもないけど、この入口から窓の向こうまで抜ける気持ち良さというか大きな窓故の緑の多さというか、とにかく一瞬「おおっ」と驚く印象だった。うむ、この部屋はイイぞ!
そんな嬉しがる私の横でお兄さんは色々と宿の説明をしてくれた後、「今は窓が全開になってますけど、暗くなってきたら窓は閉めてくださいね。虫が入ってきちゃいますから。お風呂はもうすぐ入れますのでどうぞ」と言って去っていった。確かに、かつて檜原村で泊まったこむかい山荘にて史上最大数の虫の侵入を許したので、ここはちゃんと気をつけておきたい。こんな綺麗な部屋で虫と格闘するなんて最悪だからね。
良い感じだったのでついつい休憩する前に色々と撮り始めてしまった。今日ずっと釣りをして大汗をかいて身体中が疲れ切っている今、こうした涼しい広々とした部屋で過ごせる幸せといったらない。
部屋ももちろん綺麗だし窓からの景色もイイ。おまけに川の音まで聞こえるから、今夜は楽しませてもらえそうだッ。
なるほど、だから川の音もよく聞こえるわけだ。この川沿いに建ってる感じ、私は大好きなのでこの広縁には今晩大層お世話になることだろう。明日の朝にはどんな顔を見せるのかも楽しみにしておきたいところだッ。
というわけで一通り探索は終わり本当ならゆっくりと横になりたいところだけど、もう早いところ体を洗ってさっぱりしたいので、すぐさま風呂場へと向かう。ここはバスタオルはないけど、私はいつものように持ってきているから大丈夫。やっぱり私のように何度も風呂に入るような人はバスタオルがないとね。
脱衣所は広くはないものの、風呂場からして一度に大勢入るような規模でもないのでこのくらいで十分だろう。しかしそれよりもこの風呂場へと続く大窓は広く景色を一望できて素晴らしいな。私も色んな風呂場を見てきたけど、ここまで開放感のある内湯はそんなに出会ったことがない。それだけに朝風呂ができないのが本当に残念だ。朝の景色を見ながらの風呂こそ最高なのに。
もうなにも考えず浴槽に飛び込みたいけど、そんなことは出来ないので体が温まらないように速攻で体を洗って板をどかす(これが結構重かった)。浴槽は深さも十分。湯もなみなみと張られている。さぁいこう!
そう勢いづいて足をチャプンと入れると、一瞬「あれ?冷たい?」と感じた瞬間とんでもない熱が私の足を焼いた!想像すらしていなかった激熱!あまりの衝撃に私は久々に「ガガァ!」と一声唸って飛びのく事態となってしまった。
温泉ならわかる。今までも熱い温泉になにも考えず入ったことで足を焼いたことは何度もある。しかし普通の風呂でこの熱さとは、全く予想の範疇を超えているっ。多分機械の故障か設定ミスだろうが、尋常な温度じゃないぞこれは。涙が出るかと思った。。
私はすぐさま水を入れて埋める作業を開始。幸い浴槽も大きくはないし水の勢いもいいのですぐに埋めることができたけど、これからはこういうことも少しは警戒しないとな。今日は教訓の多い日だ。
浴槽は思ったより深めで、座るとちょうど首が出るくらい。温度も私の適温に調整したので最高の塩梅だ。風呂も宿泊客の中では私が一番目みたいだし、これはとにかく気持ちが良いゾ。こうして温かい風呂に入りながら今日の苦労を思い返すと、気持ち良さもまた一入だ。ここは温泉ではないけど、この木がふんだんに使われた浴室と浴槽、それにこの目の前に広がる景色は温泉に匹敵する価値があるように思われる。この気持ち良さ、十分に堪能させてもらうとしようじゃないの・・・。
もう後は夕食を待つばかり。さすがにもう原付に乗ってどっかに散歩にでもいこうなんて気も時間もないので、夕食まではのんびりと過ごすことにする。そしてその時間を過ごすのにこののどかな広縁はいかにもちょうどいい。晩夏の夕方らしく蝉の鳴き声もどこか遠くに響いて、遠出はできなかったもののこれはこれで夏の終わりを感じられて良い雰囲気じゃないか。今日はこれから思いっきりのんびりしよう。
橋の向こうは道が少しばかり続いていてちょっとした畑なんかもあったりしたけど、どうやらハイキングコースとかではなく、多分このかんづくり荘さん所有の畑にアクセスするための橋っぽかった。もちろん先に進むことはなく、ちょっと見ただけで道を戻る。
そして夕食の時間(18時)、いつの間にか来ていたお隣さんが食堂へと向かう足音がしたので私もお茶を飲んでから向かった。このかんづくり荘さんは食堂もやってるので、どういう料理が出てくるのか楽しみだ。
食堂に行くともちろんお隣さんは先に着席してたんだけど、他の客はといえば私だけだった。そんな中テレビが流れたりもしてないのでかなり静かだったため、なんだか周りの様子を撮るのがはばかられてしまってこの奥の写真は撮れなかった(翌朝は撮ったけど)。
まずテーブルに用意してあったのは刺身こんにゃくやら野菜の漬物やらが入った小鉢たちと陶板焼き。写真ではすでにほんの少しだけ食べちゃってるけど、こんにゃくはもとより一品が一品が美味しいな。私は野菜より肉派だけど、全然がっかりしない味の良さだった。ちなみにご飯は横にあるテーブルから自分で盛ってくるシステムだ。
あの若旦那の奥さんらしき人が、若旦那と同様ニコニコして愛想よくこの2品を持ってきてくれた。「こちらは子持ち鮎になります。頭まで食べられますよ」とのことで私としては最高に嬉しい一品だ。この時期だからこそ子持ち鮎を食べられる幸せ。実際食べてみるとお腹には卵がパンパンに詰まってて、背中にはほどよく脂もあってご飯のおかずにはぴったりだ。自分でもよく鮎を焼いて食べるけど、こうしてちゃんとした店で食べるとやっぱり焼き加減もろもろ全然違うなぁ。
で、天ぷらはというと、私は子供舌なので正直ピーマンやししとうの天ぷらを見て微妙な気持ちになったけど、いざ食べてみると苦味もなくサクサクとした歯ごたえに青い爽やかな香りが乗ってこれが結構いける!これなら全然食べられますな。他のはもちろん言うことなくウマウマでございます。
シーンとした食堂で食べるのは微妙に気まずい感じだったけど、食事は結局大満足。満腹とは言えないまでも結構お腹も膨れたので良い夕食だった。ただお隣さんはカップルで来てたみたいだったけどあんなに喋らないもんだろうか。まぁ少しは喋ってたけど、向こうもこの静けさで喋りずらかったのかもしれない。後ろで私1人もくもくと食べてんだもんね。
はっきり言ってもう残るは読書かボーッとするかスマホをいじることくらい。そんな自由な時間が今から始まろうとしているッ。昼間の過度な運動によって体もジワジワと痛くなってきたし、とりあえず布団を敷いて横になるか。
その後はまた風呂に入ったり読書をしたり広縁で曲を聞いたりしながら過ごして早めに就寝。明日は昼から雨予報だけど、家に着くまで降らないことを祈りつつ眠りについた。
朝は7時20分くらいに自然と目が覚めた。夜中一度も起きなかったところをみると私はやはり相当疲れていたらしい。しかし体のあちこちが筋肉痛になっていて昨日より体が痛い状態となっていた。これで風呂に入れたら幾分マシになりそうなんだけど、しょうがないので顔だけ洗面所で洗った。
食事の時間は7時30分からだけど、朝食の時間は少しばかり遅れてもOKという勝手な認識があるので今日は少しばかり広縁で朝の空気を吸ってから10分遅れくらいで食堂に向かった。もうお腹は完全にすいている。どんな朝食なのか楽しみだぜッ。
朝もやっぱり静かな食堂は、昨日とは打って変わって外の景色が見えてむしろ気持ちが良いくらいだった。「そうか、朝は静かに外でも見ながら食べるのがいいんだ」と今更ながら再認識していざ朝食に挑む。
うん、健康に良さそうな朝食でとてもイイ。品数も多いしこれは食べ応えがありそうだ。
外の景色を見ながら心を落ち着けて食べていったところ、やはりどれもいい味がして思わずゆっくり食べたくなるような品々だ。中でも納豆と梅干しが美味しかったんだけど、梅干しは帳場に書いてあった自家製の梅干しだろうか。サイズこそちっちゃめで可愛い感じだけど、酸っぱさとほのかな甘さがバランス良くて朝の寝ぼけた頭にはちょうどいい。
そして最後に食べたヨーグルトにはルバーブジャムが乗ってたんだけどこれも多分自家製のやつだろう。檜原村がルバーブを推してるのは知ってたけどこうして食べてみると結構美味しいものなんだなぁと感心した。
いつも宿の朝食はそれなりに時間をかけて食べるけど、今日はそれ以上にゆっくりとした食事だった。多分体がまだのんびりとしたがってるんだろう。それにこの景色とコーヒーがあっては急ぐのはもったいないというもんだ。更に言えばお隣さんは早々に食べ終えて先に部屋に戻っていったからというのもある。まぁ今年最後の夏旅行なんだからこれくらいはゆっくりしないとね。優雅なひとときでした。
帳場にて声をかけると今日は若旦那じゃないおばあちゃんが対応してくれた。若旦那やその奥さんだったらちょっと話をしたかったけど、どうもここのおばあちゃんやおばちゃん達はそんな愛想がよくない感じなのでささっと会計を済ませて宿を後にすることとなった。梅干しとかもちょっと買おうか迷ったけど、これから土産を色々買う予定だからやめておいた。
今日は土曜なので昨日よりもさすがに車やサイクリストは多いけど、ほとんどが対向車なので比較的ゆっくりと走ることができている。私もこんな体が痛くなかったらもうちょい檜原村の奥に行ったりしたかったけど、さすがにそれはキツイかな。今日はもともと決めていた予定のルートだけ回って帰ることにしよう。
檜原村はコロナが流行りだしてからヒノキで作ったマスクケースを販売し始めて一部でちょっと話題になってたけど、その他にも上の写真にあるようなぶんぶんごまやら薄いヒノキ板の扇子なんかも売っていた。
扇子はぱっと見で欲しいと思ったんだけど、サンプルの品を実際に使ってみると思ったより風がこなかったので諦め、ヒノキグッズは意外と安かったマスクケースのみ購入。まぁ使うかどうかはわからないけど、オシャレだし持っていて損はなさそうだ。
他には地物のかぼすなんかも買ってお会計。こんにゃくも欲しかったけど、これからこんにゃく屋に向かう予定なのでやめておいた。
ここで飲むコーヒーはなかなかウマイ(安いし)。川を見ると檜原村で釣りをしてみたいとも思うけど、もしやるとしても来年以降で気分次第かな。ここら辺に住んでたら年券とか買うけど、やっぱ遊漁券2000円は自分には高く感じるし。上野原なんて800円なのに。
私が泊まったかんづくり荘さんややまぶき屋さんがあるのは南秋川エリアだけど、そこから北秋川エリアに向かって走ってやってきたのがこちら。上の方でも書いた、宿を取るため最初に電話したけどもうやってなかった井戸川荘さんだ。泊まれないのはもうわかってるけど、建物の外観とかどこにものってなかったら気になって見に来たのだった。
宿は坂道の途中にあるようなので、原付を止めて痛い膝に鞭打って進む!
周りに草木生い茂る小道を行くとすぐに井戸川荘さんがあった。洗濯物が干してあったのでこの一枚だけと思って撮らせてもらったけど、ここは泊まってみたかったなぁ。いつまで営業してたんだろう。目の前に小さな川もあるしこの鬱蒼とした感じが好きだな。全く残念です。
私はかつて秩父の神社を巡って狼の護符を収集していた時期があるんだけど、ここにもその護符があるということで前々から来たいと思っていた神社だった。
狼信仰は秩父や奥多摩、そしてこの檜原村で特に多く見られる信仰形態で、それはこれらの土地で狼と人間の交流が盛んだったことの証明だろう。明治時代まではここいらでも沢山の狼が棲息していたらしいけど、それにまつわるような話をいつか村の古老とかから聞いてみたいもんだ。
とまぁそんな話はいいとして、早速お参りして護符をいただくことにしよう。
神社の横には宮司さんが住んでいると思われるような立派な家が建っているけど、それでも社務所なんかはないんだろうか。ここではお金を払って勝手に持っていくというスタイルのようなので、私は護符を一枚だけいただくことにした。秩父で集めていたのはもうなん年前だろか。ここにきて久方ぶりに護符コレクションが一枚増えたのだった。
もうここは説明の必要はないだろうけど、檜原村の土産といったらここははずせないくらい有名な豆腐屋さんで、当ブログでも過去に登場しているところだ。
前回は豆乳と厚揚げを買ったけど、この厚揚げがかなり美味しかったので今回も購入すべくやってきたわけであります。ここは卯の花ドーナッツも相当美味しいんだけど、原付での私にはかなりかさばるので厚揚げのみ購入だ。ここで買うといつも何で来たのかを聞かれて、バイクだと答えると袋を二重にしてくれたりするのでありがたい。
橋を渡ってすぐにこの看板があって、この道を行けばすぐに店があるようだ。
ワクワクして行ってみると確かに店はあったものの、しかしそこには旅行あるあるの「本日休業」の悲しい知らせを掲げる一穂さんがあるばかりだった。。
いや、ちょっと想像はしてたけど、まさか土曜に休みなんてことはないだろうとタカをくくっていたところに予感的中とは。。ここで買うために井上食品さんのこんにゃくを買わずにおいたのに、全くもってツイてないぜ。。
でもこれで諦めて帰るのは嫌だから、ここら辺にあるお土産屋に寄って買って行くことにしようか。
瀬音の湯と言えばもう混みに混む温泉として(私の中で)有名で、実際午前中のこの時間でも結構人がいる。前回ここに入ったのは何年も前に友人たちと秋川でバーベキューをした帰りだと思うけど、その時も凄い混んでたからもうハナから温泉に入る気は無く、ただ土産を買うためにやってきたのだ。
店内の写真はないけど、ここで手すくいこんにゃくというさっき行った一穂さんの品が売っていたので迷わずカゴに入れ、他にはよもぎそばと喉が乾いていたのでつぶらなカボスというジュースを購入。
川にはテンカラをやっているお兄さんが1人。本当は向こうの堰堤近の岩場で休みたかったけど、釣りの邪魔になってもいけないので下流の岩場で休憩した。
ここは初めて来たけどなかなか釣りをするには良さそうなスポットでアクセスしやすい。まぁだからこそ魚はスレているかいないわけなんだけど、いつか秋川で釣りをする時には物は試しで早朝にここら辺を攻めてみるのもよさそうだ。
なんて考えつつ釣り人を見ながらつぶらなカボスをいただいたわけなんだけど、このジュースが個人的に大ヒットだった。中にはつぶつぶの果肉が入っていて味も爽やかかつ優しい甘さでかなりウマイ!
帰って調べて見たらいつも箱買いしているような熱烈なファンも多いらしく、アマゾンなんかでも高評価が多くついていた。確かにこれは納得できる。だってこれ本当にウマイもの!ちょっと小さめの缶なのが少し残念だけど、これは私も箱買いするかもしれないな。買ってよかったぜッ。
その後はもうこの近くで何かを買う予定もないのでスーっとひた走り(途中で昼飯を食べようと思っていた店がまたやってなかったけど)、空腹を背負ったままやってきたのは
このキッコーゴ醤油さんは地元で長らく愛され続けている(と聞いた)醤油工場だ。もう近くに来ただけで醤油の香りがぷんぷんしてくる。
私は以前ここで焼肉のたれとソースを買ったことがあるんだけど、それが美味しかったのでまた何かしら買おうと思ってやってきた。
醤油の醸造元に来たんだから醤油を買えよとお思いになるかもしれないが、私の家にはもうお気に入りの醤油がストックされているので今回はこの巾着とポン酢を買わせてもらった。
ポン酢は他にもあったんだけど、このポン酢は東京多摩ゆずポン酢プレミアムという名前で大仰に売られていたので、じゃあその味を確かめてみようとこちらを買うことにした。で、巾着はというと、こういうのは酒造なんかにもあるんだけど前々から欲しいと思っていたのでこの機会に購入。今後旅の際にはお世話になることだろう。楽しみだ!(ちなみにポン酢はまだ機会がなくて味は未だ未確認です)
その後はもう帰り道にある酒造に夜という予定のみだったので
昼食はここで食べるのもよかったなぁなんて思いつつ敷地内を見学。このレストランのおかげか外国人のお客さんも多く、昼時なのもあって結構賑わっている感じだ。私はここには初めて来たけど、実は結構有名なスポットだったんだろうか。
そうしてある程度見学させてもらった後にようやく直売所へ。中の様子を撮ることはできなかったけど、色々迷って買ったのは
日本酒は詳しくないので山廃とはなんなのか全くわからないけど、石川酒造と言えば多満自慢という酒だということで、新聞紙に包まれたこちらを購入した。私が秩父に行くときは必ず買っている甕口酒というレア酒があるんだけど、それもこんな風に新聞紙に包まっているのでこういう酒は美味しいと勝手に思い込んでいる私がいる。しかし思い込みも時には当たるようで、このお酒もなかなか美味しいお酒でありました。
というわけで帰りの土産漁りはこれにて終了し、後はただ家へとひた走るのみ。
途中なんどかコンビニで休憩しながら、腰が結構痛くなって来た頃に無事家に到着し、今夏最後の旅行は幕を閉じたのだった。
※ 前日に電話してあっさりOKをいただいた今回のかんづくり荘さんは、まず全体的にとても清潔で部屋の広さ眺めもよく、料理も美味しいということで満足度の高い宿でした。
ただそれだけに本文中でも何度か書いた朝風呂には入れないというのが個人的に結構痛いところで、そこさえなければ、と思ってしまう部分です。
かんづくり荘さんは1人客の場合は+1000円ということなんですが、1人での宿泊では少しだけ割高な気がするのが正直なところです。しかし2人以上の通常料金であれば十分居心地も良くwifiもあったりしてサービスもいいので、檜原村での宿の選択肢としては十分魅力的だと思います。色々書きましたが、私としてもとてもリラックスできました。良い宿だと思います。
ネギさん
こんにちわ
ネギさんのブログの夏はじまりましたね
待っているのが長かった
10月の頭に漫画「きまぐれオレンジロード」の作者のまつもと泉さんが亡くなるという訃報が入り
わたしの青春の夏が終わったのですがこちらの夏は終わってないですね
さて
わたしも8月はツレとの旅行で蛇の湯温泉 たから荘さんを予約していたのですが
都民が県外に旅行にいけず近場の奥多摩目指してわんさかしている情報を得て
キャンセルしたのでした
たから荘さんも茅葺ですがこちらのかんづくり荘さんも茅葺なんですね
かんづくり荘さんも選択肢に入っていて最後にたから荘さんにしたんです
かんづくり荘さんののどかな広縁これいいなあ
ここで食事できたら最高ですのにね
ネギさんが書かれているように朝風呂がないのはわたしもきびしいかな
朝風呂大好きなので
つい先日、はじめてGoToトラベルを使用して茨城と福島を周ったのですが
宿泊するともらえる地域共通クーポンが使えるところが少なく駅前のコンビニだけとは
なんともいえない気持ちになりました
ほんとは宿泊施設に使ってあげたいのですができなくて残念でした
また更新されるのを首を長くしてまっています
ましゅさんこんにちは、おひさしぶりです( ^ω^)
本当はもっと長い夏を楽しみたかったんですが、今年はしょうがないですね。。行けたらまた東北あたりに行こうと思ってたんですが。
たから荘さん良さそうですよね。あそこは1人での宿泊ができないので私は行けませんが、ましゅさんも行けなくて残念だったろうと思います。次に行かれる機会があったら、朝風呂のことを考えるとやはりたから荘さんの方がいいかもしれませんね。お昼にかんづくり荘さんとかで。
茨城と福島いいですね〜、私が今行きたいところです。温泉に入ったりしたんでしょうか、羨ましい限りです。
地域共通クーポンのことはイマイチわかってないんですが、そんなに使えるところが少ないんじゃほとんど意味がなさそうに感じてしまいますね。せめて有名な土産物屋さんくらいは利用できないと。
しかし私もこれから茨城か群馬に小旅行に行く計画を立てているんですが、クーポンの存在は忘れていました。ましゅさんのコメントがあって助かりました。ちょっと調べてみようと思います。
早ければ11月中には1本くらい記事をupできるかもしれません。頑張るのでもうしばらくお待ちくださいませ( ^ω^)
ネギさんこんにちは!
ご無事に旅に行かれていたのですね!!
最近ではGOTOの効果で栃木の鬼怒川、日光も人が増えております。
ホテル勤めの友人も仕事を再開、活気が出てきてきました。
そんな中魅力度最下位ってなるのですが、
それは置いといて、
檜原村、ええところですねぇ
トレッキングで一度行きましたが親近感が沸くというか
落ち着きます。
お宿もなんか落ち着く感じでいいですね。
ウチは猫がいてなかなか泊まりにはいけないので
ネギさんのブログで行ってみた気になっております。
わたしは縁側でとにかくぼーっとしたいです。
虫の声、夏の匂い感じながらぼーっと。
なかなかぼーっとする時間ってないので。
私も今年はお出かけは控えめに、気をつけながら山登りなど楽しみました。
温泉も自粛の時は控えてたのですが、
今は頂いております。衛生面は気をつけて
やっっっぱり温泉は最高です!!
先日は福島の南会津の方へトレッキングをしに行き、ネギさんも訪れた
湯ノ花温泉頂きました!!
(ほんとは木賊温泉予定してたのですが、時間が合わず)
弘法の湯へ、時間帯にもよるのかもですが、うちらだけで
しっかり温まることできました。
しかも200円とはありがたかったです。
木賊温泉もリベンジしたいし、大好きな温泉いろいろ行きたい。
ネギさんも体に気をつけて、
次のお宿も楽しみにしております。
十六夜さんこんにちは、お久しぶりです( ^ω^)
檜原村もここ数年で人気が再燃(?)してきたようで移り住む人とかも増えてるようです。
でもその割には比較的宿もとりやすいくて、今回も前日だったんですがすんなり予約できました。夏を手軽に味わうには都民からしたらありがたいスポットです。
正直急遽決めた旅行だったんでそこまでノリノリでもなかったんですが、宿も良かったし十六夜さんの役にもたてたようで何よりです( ^ω^)
ペットがいると旅行は難しそうですねぇ。日帰りのトレッキングなんかだと猫ちゃんは留守番で大丈夫って感じでしょうか。私は登山とかはしませんが、機会があったら秩父の両神山の登山口にある両神山荘という宿に泊まりたいと思ってます(どうでもいい話ですが)。
南会津いいですね〜!十六夜さんのYAMAPはたまに見させてもらっていて「色んなとこに行けていいなぁ」と思ってましたが湯の花温泉にも行かれたんですね。私も湯ノ花温泉に行った時に南会津がすっかり好きになってしまいました。トレッキングの後の温泉はさぞ気持ちよかったことでしょう。。しかも貸切状態なら天国ですね!
私も本当なら今年の夏はまた東北に行きたかったんですが残念でした。木賊温泉は私も行けなかったので次こそはと思ってるんですが、去年の台風からの影響で今大変みたいですね。湯ノ花温泉の石湯もそれで流されて今は新しい建物になってるとか。
早くまた行きたいです。またあの田舎を味わいたい。十六夜さんに以前教えてもらった駒止湿原も行ってみたいです。
実は来週小旅行に行ってまいります!早めに更新したいと思ってるのでしばらくお待ちくださいませ( ^ω^)