夏休み記事の投稿途中ですが、先日旅行に行ってきたので割り込み投稿です。
今回の旅行は2019年、そして令和一発目の旅行となった。ようやく寒い時期も終わって程よく暖かくなってきたので、ここらで渓流釣りにでも行って一泊しようと決めたのだった。
釣りに行く場所はいつも行ってる上野原、そして宿は前から泊まりたかったとある宿があるので電話してみると、「ん〜、その日はダメ・・・ですね」と、あまり電話対応に慣れてなさそうなおじいさんが申し訳なさそうに答えた。
じゃあそれならということで電話したのがタイトルにある宿なんだけど、ここも以前から泊まりたいと思ってた宿だっただけに、簡単に予約が取れた時はなかなか嬉しかった。話によるとその日にはもう一人宿泊客がいるらしいけど、そんなことはどうでもいいことだ。もしここがダメだったら日帰りで釣りに行くところだった。
というわけで当日は、釣りのワクワク感のために一時間ほどしか寝ないまま夜中の2時に出発した。もう釣りに行く時にはいつものことなんだけど、なんとかしてワクワクを抑えてもう少し寝ることはできないもんだろか。たまには万全の状態で釣りに出かけてみたい。
いつもの道を通り、適当なコンビニでコーヒーを飲みながら休憩をとる。この時間がなかなか好きだ
年に数回しか通らない道ながらもうすっかりルートは覚えてしまったのでいちいち地図を確認することはない。そういう意味では上野原に向けて快調に走ることができているんだけど、いかんせん寒くて寒くてしょうがない。まぁこういうこともあろうかと多少は暖かい格好をしてるんだけど、それでも途中からは腹の底から震えがくるくらいに冷えてしまった。まさかこんなに寒いとは、ダウンでも着てくるんだった。
でもそんな寒さにも負けず、ZARDの息もできないを歌いながら頑張って進むこと数時間、空が白み始めて少し気温も暖かくなってきたころ上野原に到着した。この日は平日。まわりはこれから仕事が始まろうと言う時に、私は釣りへと向かうのだ。
遊魚券を買ってまず向かったのはいつも行く秘密のポイント。ワクワクしながら川へ降りてみると、どうやら渇水気味らしく水量がやけに少ない。「こりゃあ今日は厳しそうだな・・・」なんて思いながらグイグイポイントまで進むが、果たして釣れるのだろうか。ここはかつてヤマメが良く釣れたんだけど、最近はカワムツが目立ってきている。今年はどうなってるだろう。
そんなことを思いながらもポイントに到着すると、やはり水が少ないせいでいつもと大分様子が違う。いつもは川になってるところが完全に陸地になってしまっているじゃないか。じゃあ魚の様子はというと、竿を出してみると釣れはするんだけどやはりカワムツばかり。ヤマメなんて全くかからなかった。
なのでここは早々に諦め、少し上流の深いポイントがある場所に移動。ここならまだチャンスはあるかもしれない。
しかし今までここでヤマメが釣れた試しはない!こんなに明らかにいそうなポイントなのに釣れるのはカワムツやアブラハヤばかりだった。しかし今日は違うはず!そうして己を奮い立たせながらカワムツを釣ること数匹、急に重いアタリがきて釣り上げてみるとそこには
キタ!信じて念じ続けた甲斐アリ!大きさは20センチそこそこぐらいながら、今年一発目のヤマメに、しかも今までヤマメが釣れなかったポイントで釣れたのは嬉しい。ここはまだカワムツに侵略されきってはいなかったのだ。神様ありがとう。
しかしそのあとはもういくらやってもカワムツしか釣れなかったのでさすがに諦めることにした。さて、次はどこのポイントに行こうか。
休憩中。やはり山はイイ。気温も大分あがってきたしこれから動きやすくなるだろう
その後始めて行ってみたポイントではヤマメは全く釣れず、さらにもう一つのポイントは土砂崩れの影響で行くことができなかった。
というわけで他のポイントに行く前に釣具屋でぶどう虫を購入して、少し市街地を散策(よっちゃんという激安たこ焼き屋を発見したけど当然やってなかった)した後、最も期待できるポイントへ向かった。
こっちももちろん渇水気味。しかも羽虫がやたら多い!日が差し込んでいるところなんか通るとウジャウジャ飛んでるのがわかるし、多分何匹かは吸い込んでしまったことだろう。でもそもそも虫除けなんかはしない私なので、そんなに気にすることなく釣りを続けた。
平日な割に足跡がそこそこあるけど、多分今日のものではないだろう(と願っている)。魚は釣れないけど、影は見えるから魚影はそれなりにありそうだ。釣れないのは単に私の腕が悪いだけ。しかしそれでも竿を振り続けていると
ちょっと流れのあるところに糸を垂らして流したらググッとウキが動いたので(私はウキで渓流釣りをしています)合わせると気持ちよくかかった。引きは一匹目より強かったのでちょっと期待したけど、釣り上げてみたら少しサイズアップしたくらい。でも嬉しい二匹目だった。
でもその後はさっきと同じく釣れず、残念ながらまたしてもポイント移動・・・なんだけどその前に、もう気温も大分高くなって汗までかき、喉もカラカラ、というか何か甘いものを飲みたかったので道の途中で休憩を挟む。
そして次なるポイントへ到着するも、ここも渇水の影響で川の様子がかなり違う。本来ならもっと進みにくいはずの場所だけど、今日はスイスイ行けてしまう。ここも厳しそうだけど果たして釣れるだろうか。
ここもまた足跡があり、しかも振っても振っても釣れないもんだから先行者の存在を疑ってしまう。でも進んでも進んでも人影は見えないから、足跡は今日のものではないか、先行者はとっくにもっともっと先に進んでしまっているか。ならばどちらにせよ釣れるチャンスはありそうだけど、これがなかなかシビアな戦いだった。
しかも渇水気味だから、いつもなら引き返している場所でも進むことができたためにどんどん奥に進んでいく私。「へぇ〜、奥はこんな感じになってるんだなぁなんて思いながら冒険心マックスで進んでいく。
そうして一匹ほどバラした後、ちょっと釣りづらそうなところに投げ込んで見るとここで三匹目のヤマメを釣ることができた!嬉しさのあまり写真を撮ることを忘れてしまったけど、大きさは一匹目と同じくらいか。それでもこの奥深い渓の中釣れたのは最高の思いだった。
三匹目が釣れたのはいいけど、結構川を遡ってきたので「そろそろ戻らないとまずいか?」とも思い始める。実はこの時すでに昼を回っており、しかも食事をしたのは上野原に到着してすぐにおにぎり二つ食べただけ。まぁお腹の具合はいいとしても、これ以上奥まで行くと宿の時間的にも少し面倒なことになるかもしれなかった(少し上野原で行きたいところもあったし)。
でも釣り人の性とは悲しいもので、「あと一匹釣れたら帰ろう」なんて思いながら釣りを続行するのは釣り人なら誰しもあることだろう。かくも良く深き釣り人の性、これに抗うことは難しい。
そうして進んでいくとかなり深いポイントがちょこちょこ現れ始め、その川底にかなり大きい魚体を二匹確認して糸を垂らすも当然釣れず、ここでなんとなく我に返って「よし、もう諦めて戻ろう・・・」と踵を返したのだった。いやしかし、奥まで行くと大きい奴はいるもんだ。あれが釣れたら後世まで自慢したことだろう。そのくらい大きく見えた。
そうしてようやく原付の元まで戻ると時間は14時半くらい。もう結構疲れていたし、何より戻る時に大岩から飛び降りた際に腰を少しやってしまったので、もう釣りはやめようと決めて後は少し観光して宿に向かうことにした。原付を走らせ、山を登ること数十分。たどり着いたのは
まぁ別にここで何か買おうと思ってやってきたわけでもないんだけど、道の駅とかが好きな私は地元の野菜とか加工品とか、その他もろもろ見るのが好きなので寄ってみたのだった。しかしここまで、それなりに遠かったな。
駐車場には車がそれなりにとまっていて、さらにはバイクもあったので「平日なのに賑わってるんだなぁ」なんて思ったけど、いざ中に入ってみると客なんて誰一人おらず、店員さんすらいない有様だった。あれはこの施設の関係者の車だったんだろう。でもその関係者の姿さえ見えなかった。
野菜はわらびやら小松菜やらが売っていたけど全体的に少なめ。加工品その他も特にめぼしいものがなかったので店内を一周したらすぐに店を出てしまった。多分週末にくればもっと充実してるんだろう。
でもこのまままた移動するのも腰的にツライので、少しベンチで横になってから宿に向かうことにした。中にも外にも誰もいないので、風の音を聞きながら静かに休める良い環境だ。
ここで10分ほど横になった後、新たに車が入ってきたので私は退散することにした。腰もそれなりに回復したし、これから宿に向かうとしよう。
しかし宿に向かう前に夜食を買わなければならない。本当ならこのびりゅう館に来る途中にある里味園という和菓子屋でおいしい団子を買うつもりだったんだけどやってなかったので、どこかで夜食を調達しなければならない。なので選択肢としては、私がいつも行くふるさと長寿館か、個人経営のコンビニ、せきもとさんかのどちらかだ。距離としてはふるさと長寿館の近いが・・・まぁまずはこっちに行ってみるとしよう。
数十分走って到着した長寿館。いつもここでこんにゃくを買って帰る私
横には農産物直売所もある。この杖とか、使い道はないけど欲しくなってしまう
ここはもう大体何が売ってるのかわかってるので、今日のところは夜食になりそうなお菓子を探す。上野原名物の酒まんじゅうなんかもあったけど、それは出来立てを食べたいので今日のところはパス。なのでここではなんの面白みもないキャラメルコーンを選び、あとはいつも買ってるこんにゃくを一緒に購入したのだった。
こうして夜食を無事ゲットできたところで、後はもうまっすぐ宿へ向かうのみ。ここからなら15kmくらいだから、16時台には宿に着けることだろ。ゆっくり、ツーリングを楽しみながら行こうじゃないか。
上野原から檜原村へ抜ける道。ここが短いようで案外長く感じるんだよね
途中トンネルに入り、中の冬のような寒さに恐怖を覚えながらも走ること数十分、無事檜原村に入ることができた。ここにきたのは以前こむかい山荘に泊まった時以来か。なんだか最近来たように感じてしまうのは不思議だ。
前はここを左折したんだけど今回は右折。今日の宿は檜原村でも奥の方にあるので、前回よりも山深いところでの一夜になりそうだ。
以前来た時も撮ったけど、この佇まいがたまらん。夏にあのベンチでかき氷食べたい
店の横の洗濯機スペースも味わい深い。なんでこんなとこに置いてるんだ
檜原村の道路である檜原街道はツーリングで訪れるバイカーやサイクリストが多く、今日も平日ながら何組かのバイカー集団が横を通っていく。それでも道は全然すいていて、気持ち良い空気をあびながら走る山道は本当に気持ちの良いものだ。ただ、奥に行くにしたがってどんどん寒くなっていくのはさすが山奥という感じだった。
そして風を切ってしばらく走っていくと宿への案内が見え始め、とうとうすぐそこというところまでやってきた。
事前情報によるとこの宿は結構な高台にあるらしく、その途中の坂の勾配が結構ヤバいとのことだった。まぁ今までの経験上原付で登れない坂なんてほとんどないというのが今の私の認識なんだけど、さて今回はどんなもんだろうか。
なんだ、坂がヤバいとあったけどいたって普通の坂じゃないか。まぁ道は車がすれ違えないくらいの幅ではあるけど、これなら大したことはないな。
途中にあった廃屋?こういうところを別荘として使うのも悪くなさそう
そうして少し登っていくと再び看板を発見。道はまっすぐ続いているけど、宿へは左後方に延びた坂を行くらしい。
こっちか。看板がこれだけ大きければ迷うこともないしありがたい
湧き水もあった。これは飲めそうな気がするけど、後で宿の人に聞いてみよう
坂がヤバいという情報・・・それは本当だった。どうやらその情報は今までの坂ではなく、ここから先のことを言っていたようだ。写真では残念ながらあまり写ってないけど、この先の勾配が結構なものになっている。さすがに登れないということはないだろうけど、それでも原付にそれなりの負荷がかかることは覚悟しなければならないだろう。というわけで覚悟を決めて・・・進む!
ブイーンとフルアクセルで一気に登る!数年前に走った佐渡のどんでん山ほどではないにせよ、これは中々にキツイ坂だ。しかし幸いなことに宿までは近く、本格的にやばくなる前に到着!情報は真実であることが身にしみて分かったぜ・・・。
「着いた!」と思いながら原付で乗り込むと、どうやら駐車場はあの建物の奥にあるようなのでそこまで走らせた。
さすが看板にテラスの宿と書いてあるだけのことはあって、さすがの眺めが待ち構えていた。竹が伸びたテラスの雰囲気も良くて、これだけでも宿の期待感が膨らんでくる。素晴らしく眺めが良い。
なので早速写真を撮っていると、後ろから「いらっしゃいませ〜、今日お泊まりのお客さん?」と声がかかったので振り返ると、そこにはエプロン姿の女将さんの姿があった。
「はい、今日予約してた◯◯です〜」と言うと、「ああはい、どうも〜。じゃあこちらで受付お願いします〜」と私を案内してくれた。人当たりが良くて快活そうな女将さんで、この眺めに見合った人柄を感じさせる人だった。
女将さんに連れられて店の中に入るとそこは食堂で、ありがたいことにお茶とこんにゃく料理の小鉢を出して出迎えてくれた。女将さんによると宿泊棟は離れたところにあるらしく、こっちは宿泊者も利用する食堂であるらしい。「雨の日はちょっとご迷惑かけちゃんですけど、すいませんね〜」とのことだが、そんな造りもいいもんじゃないですか。
それで椅子にかけて出してもらったこんにゃく料理を食べたんだけどこれがかなりウマくて、しかも朝から何も食べてないもんだから一瞬で平らげてしまった。私が上野原で釣りをして朝から何も食べてないことを告げると、「釣りに熱中して食べるの忘れちゃったんでしょ」と笑う女将さん。なんとも雰囲気の良い人だと思う。
その後宿帳に記入すると、「じゃあお部屋に案内しますね」ということでまた女将さんの後をついて行く。宿泊棟は駐車場の奥にあるようだった。
女将さんと話しながら歩いて行くと「前火事にあっちゃって、それから新しく建てたんでまだ木材なんかがあって」とブルーシートを見ながら申し訳なさそうに話す女将さん。
そう、この浅間山さんは2013年に火災にあってしまったんだけど、そのことは私も知っていた。その時にはとても残念に思ったのを覚えているけど、こうして再オープンしたのを知った時はとても嬉しく思ったものだ。それだけ長くここに泊まろうと思っていただけにこうして今日泊まることができるのは嬉しい限りだけど、火災の時の名残がまだ残っているというのも痛々しい話ではある。女将さん達はよく頑張ったなぁと感嘆するばかりだ。
女将さんいわく「お風呂は22時までに入っていただいて、朝は6時から入れます。お風呂は2つあって、奥が今男風呂になってるんですけど、後で手前のほうに掛け替えておきますね。奥のお風呂は明日の朝入れますので」と言っていた。今日のところは手前の風呂だけに入れて、奥は明日入れますということらしい。どちらも景色が良いらしいので楽しみだこれは!
宿泊棟は2階建てで、見たところ部屋数は4部屋ありそうだった。私の部屋は入って左側の部屋。もう一人のお客さんは反対側の客室に泊まるんだろう。電気ついてたし。
そして女将さんに促されるまま、靴を脱いで部屋に入ってみると
女将さんは「夕食は6時からなので、時間になったら呼びに来ますね。それではごゆっくり」と言って出て行った。ちなみに朝は8時にしてもらった。
いやしかし、この部屋はなかなか良いじゃないか。今まで泊まってきた民宿とは違ってここはログハウス風だけど、中はちゃんと畳敷きで居心地が良さそうだ。
ちゃんとテレビもあるし、なんとコタツもまだ出ている。それだけ夜は冷えるということだろう
ストーブもあった。これも使わなければならないほど寒くなるのか
さすが高台にある宿。ベランダもあって、部屋からの眺めは素晴らしいほどに絶景だ!周りからはウグイスの声くらいしか聞こえてこないし、ここはゆっくりするにはもってこいの宿だと心から感じる。長いこと泊まりたいと思い続けて今報われた!
ベランダは仕切られてるのかと思いきや向こうの部屋と繋がっていた。ここはまぁ気になる人は気になるポイントだろうけど、私はそうでもないので無問題。まさか隣人もこっちまで来ることはなかろう
ベランダの端。どうやら向こうにも新しい宿泊棟を作っているようだ
ここなら何泊かしていくのも悪くない。周りには特に何もないけど、それが却って秘境っぽくて安心する。見ての通り景色も良いし、うっすらと聞こえる車の音もそこはかとなく心地いい。風呂も景色が良いって言ってたけど、これは楽しみすぎるぜ!
アメニティも浴衣・歯ブラシ・フェイスタオルとしっかり揃っている
というわけで部屋の撮影も終わったし、風呂に入る前にちょっとだけ散歩に出てみることにした。まぁ宿周辺はなにもないんだけども。
食堂はこんな感じ。このテラスからの景色も素晴らしいので、ここで一息つくお客さんの気分は最高だろう
なんとも綺麗な水汲み場じゃないですか。よく手入れされていて好感がもてる
その横には綺麗な水で飼われているイワナが。30センチはありそうな立派なヤツだ
湧き水は出てるには出てるけどかなりのチョロチョロだから水筒に汲むには時間がかかりそうだ。でもすぐ横には蛇口があるし、ここからも汲めるのかもしれない。ここらへんは明日聞いてみよう。
しかし木をふんだんに使った建物といい、そこらに置かれている木材といい、資材が豊富にある宿だなぁと思ったんだけど、後で聞いたところによるとこの宿、というか女将さんの家は建築業を営んでいるらしく、それゆえにこうして沢山の木を使うことができているんだそうな。こんな崖のようなところにこんな立派な宿や食堂を建てるとはさすがでございます。
部屋に戻る時に見てみたけど多分ヤマメ・・・か?これが夕食に出るのか、はたまた骨酒用か。ともかくうまそうだ
ということで簡単な散歩も終わったので、次はお楽しみの入浴タイム。今日は汗も沢山かいて蜘蛛の巣にも沢山ひっかかったので思いっきり風呂を堪能することにしよう!
洗面所にはドライヤーもあるしハトムギのオールインワンジェルもあった。これは嬉しい
なんと、脱衣所からすでに景色が良いとは!この大きな窓、まさに「さぁ、景色を楽しんでください!」と言わんばかりだ。女将さんもさっき「うちは景色だけはいいから」と冗談混じりに笑ってたけど、ここは景色も含めて今のところ全ていい感じですッ。
確かに床は少し滑った。でもそんなことより、風呂上がりにここで少し体を冷ますのもよさそうだ
では疲れと腰の痛みを解消すべく、さっさと服を脱いでいざ浴室へ。
おおこれは凄い!入った瞬間木の香りが湯気とともに香ってくる!壁の炭の量も半端じゃないゾ
これはイイ風呂だ。他のところと同じく木がふんだんに使われていて、おまけにとんでもない量の炭が壁を覆っているというセンス。こんな壁は未だかつて見たことがない。これも建設業を営んでいる故のワザだろうか。景色と同様、これは贅沢間違いなし。
なので一刻も早く風呂に入りたい私はさっさと体を洗おうとシャワーを出したが、このシャワーはかなりのチョロチョロしかお湯が出てこない。まぁ民宿といえばシャワーの勢いが弱いのが割と普通なだけに、ここはさらに結構な高所にあったりするから(関係あるかわからないけど)これも致し方ないところだろう。なので私は桶に湯を溜めて頭からかぶりながら体を洗った。
そして全ての儀式を終えて入浴してみると、その温度はまさしく適温で、疲れて萎びた体にグングンと精気が吸収されていくような気分だった。さらには目の前に山々がそびえる絶景が広がってるもんだから、心身ともにリフレッシュという言葉が今まさに現実のものとなっているようだった。これは気持ち良い・・・・・至福・・・!!
30分ほどじっくり浸かっていたら、あまりのリラックスっぷりにより眠くなってきたので風呂からあがることにした。夕食は18時からでまだ少し時間があるし、部屋で何かするか眠るかしよう。
ちなみにこの風呂は波動風呂というらしい。名前だけは少し怪しげ
宿泊棟に戻ってなんとなく二階にあがってみると、そこはそこで素敵空間になっていた
そうして部屋に戻って布団を敷き、体を預けるように毛布へとダイブすると、もう起き上がることなどできない体になってしまった。もうこのまま眠ろう。時間になったら呼びに来てくれると言っていたし。
ということで速攻で眠りについた私は、ほとんど感覚的には一瞬で呼び声により起きることとなった。時間は18時を過ぎているけど、支度が少し遅れたんだろう。私は眠たい目をこすって食堂へと向かった。
ちなみにありがたいことに、その時氷水の入ったポットも持ってきてくれていた。サービスもいいね。
食堂に行く途中で魚を焼いていた。これが食えるのかと思うとウレシい
食堂に入ると既にもう一人の宿泊客の若いお兄ちゃんが既に奥の座敷で食事をとっていた(実は風呂から上がって間も無く、隣の部屋にお客さんが到着したのは知っていた)。他にお客さんは無し。食事は私たち二人だけのようだ。しかし、店内にBGMが流れているとはいえ、二人だけで入り口の方を向きながら食べるというのもなんとなく気まずい感じはある。
最初「こんちは〜」と挨拶をした後に話しかけようかと思ったんだけど、そういうのが嫌いな人もいるからなんとなくやめておいた。なので黙々と食事をとることになったんだけど、これがまたうまそうな夕食だった。
女将さんは「後でお味噌汁と焼き魚をお持ちしますので〜」と笑顔で言って去っていった。これに加えてさっきの魚も出てくるのだ。しかしいつも疑問に思ってるんだけど、味噌汁が遅れて出てくる宿は決して珍しくないんだけどこれはなんでなんだろうか。別に不満があるわけじゃないけど、前からなんとなく疑問に思っている。
とまぁそんなことはともかく、この夕食ときたら色んな野菜・山菜をふんだんに、しかも様々な料理として小分けに提供してくれている。正直肉好きな私は最初「野菜ばっかだな〜」と少し残念に思ったのが本当のところだったけど、いざ食べてみると一つ一つがどれも良い味付けでウマイのには驚いた。一通り全て食べてみたけど、山菜ってのはこんなにウマイもんなのかと思ったほどだった。これなら全くなんの問題もない。むしろこの山菜料理をおかわりしたいくらいだ。
更にてんぷらもまた美味しくて、抹茶塩で食べるんだけどどれもこれもできたてのサクサクで、しかもそれぞれの風味がしっかりと残っているので鼻に抜ける香りが心地良い。まぁどれがなんの山菜かは全くわからないけど、青臭かったり苦かったりなんてことは全くなく、もう無限に食べられそうだった。
そうしていつものように餓鬼のごとくがっついていると、念願の焼き魚が登場した。女将さんいわくヤマメの塩焼きということで、今日私が釣ったものよりも立派なヤマメは見るからにうまそうだった(写真はないですごめんなさい)。さっそくムシャムシャと食べていくと、途中まで全然気がつかなかったんだけどこのヤマメは内臓を出さずに焼かれていたものだった。まるまんまのヤマメの塩焼き、多分食べたのは初めてかもしれない。これは結構珍しいんじゃないだろうか。初めて食べるヤマメの内臓は優しい苦味がうっすらと広がる、非常に味わい深いものだった。これなら子供でも食べられそう。もちろん私は「ウマイ!ウマイ!!」と鼻息を荒くして食べたのだった。
そうしてヤマメを頭から尻尾まで食らいつくし、他の料理も全て綺麗に食べ終えて夕食は終了した。全てが本当にうまい、大満足の夕食でした。ごちそうさまでした。
ごちそうさまをして食堂を出ると、外はもうそろそろ暗くなる手前の絶妙な時間になっていた。これはあのベランダで過ごすしかない。というわけでそのまままっすぐ部屋へと戻ったのだった。
やっぱり山の夕暮れ時の寂しいような懐かしいような綺麗さは心に沁みるものがある。気温も下がって少し寒いくらいの風が吹いているけど、それがまた夏とは違った味わいを生んでいる気がする。この時間にこんなシチュエーションでぼ〜っとできるのは山ならではで、今年待ちに待った旅行がここで良かったと実感したのだった。
そうしてあたりがだんだん暗くなってきたころ、「これは風呂に入ってゆっくりするのもいいんじゃないか」と思いついたけど、すぐに「いや、お隣さんも風呂に入ろうとしてたら申し訳ないしな」と気持ちにストップをかける。多分まだあのお兄ちゃんは風呂に入ってないだろうし、この時間を狙っているかもしれない。もう部屋には戻ってきてるし・・・・もう少し様子を見てみよう。と思って少し待ってみてもお隣さんには動きがなかったので、勝手に「大丈夫そうだ、行こう!」と判断して風呂場へ向かうことにした。
さっき体を洗ったばかりなんでササッと掛け湯してザンブと風呂に飛び込む。そこから見える景色は風呂の温かさと相まってこれまたオツなものでした・・・・といけばよかったけど、暗くなったことで窓ガラスに風呂場が反射してスッキリとは景色が見えなかったのは脇が甘かった。これからの時間は虫が入ってくるから窓は開けないでねと注意書きもあるから開けられないし。まぁ外が見えることは見えるから、それはそれで楽しませてもらいました。
風呂から上がって少し散歩しようと食堂方面に行くと、焚き火をしながら宿の人と誰かが話していたので引き返した。焚き火いいな
部屋に戻るとあとは完全に自由時間。でもここで布団に横になったらもうだめだった。一気に眠気が襲ってきてとてもじゃないが読書やらなんやらできそうもなくなってしまったので「二時間くらい寝るか・・・・」と思って目をつむったら即入眠。そして起きた時にはもう24時になってしまっていたのだった。やはり1時間睡眠で動き回るとこんなことになってしまうか・・・と実感した。
でもこれだけ寝たおかげで眠気は結構おさまっており、これから2時間くらいは活動できそうだったのでまずは腹ごしらえ。宿に来る前に買ったキャラメルコーンを食べることにした。
5月にしては異様に寒く、それゆえにコタツの温かさがありがたい。基本私は寒くても多少は窓を開けておく人間なので、その体の寒暖差が逆に気持ち良かった。
にしても思ったのは、5月とはいえ思った以上に虫が少ないということだ。こんな山の中だから、こうして灯りをつけてたら網戸にたくさん虫が寄ってきそうなもんだけど全然いない。たまに蛾とかが飛んでるのは見えるけど、部屋に入ってくる虫なんてほぼいなかった。まぁほぼだから多少はいるにはいるんだけど、これなら女の人なんかも許容範囲内だろう。夏になったらどうなるかはわからないけど。とにかくそういう意味でも快適だった。
温まったのでまたしても少し散歩にでる。小道の途中にはこんな生活感丸出しエリアもある
散歩できるとこなんて限られてるけどやはり夜中にうろつくのは楽しい。焚き火してた場所ではまだ炭がくすぶってたし、山からは不思議な鳥の鳴き声や虫の声が聞こえてくるしで非日常感たっぷりだ。なんとなく足取りも軽かったので坂の下まで行ってみるかとも思ったけど、なんかクマでも出そうな雰囲気だったのでそれはやめて、駐車場のテラスで少しぼ〜っとして過ごした。
その後部屋に戻って少しだけテレビを見たりした後本格的に就寝。明日は6時から風呂に入れるらしいので、うまいこと起きれたらヒトップロ浴びに行くことにしよう。
夜中に一回くらい起きるのかと思ったけど7時くらいまでぐっすり眠ってしまった。前日に1時間睡眠しかしないとここまで深く眠ることができるのかと思ったけど、やりたいことがあんまできなかったのでそこはちょっと口惜しい。まぁ最高に気持ちよく眠れたからいいけども。
天気は晴れときどき曇りといったところだろうか。今日は土曜なので、こんな朝からでもツーリングしているバイクの音がたまに聞こえてくる。今日の檜原村は混むのだろうか。
しかしそれ以外で聞こえてくるのはやっぱりウグイスの声ばかり。朝からこんなところでコーヒーを飲みたいもんだ。次はインスタントコーヒーでも持ってくるのがいいかもしれない。うん、そうしよう。
そうして10分ほど朝の空気を楽しんだ後は風呂場に向かう。見たところお隣さんはまだ寝てるようだし、どうやら私が一番風呂をいただけるようだ。今日は昨日と違う風呂に入れるし、朝から楽しみが多くて嬉しい限りだ。
浴室に入ると、波動風呂ほど木を使ってるわけではないのにフワッと木の香りが出迎えてくれた。浴室は見た通りの岩風呂で、向こうの風呂と対照的な作りにしてるのは客としては嬉しいところだ。角にはフキのような植物も置かれていて雰囲気も良い。これは朝から最高な風呂タイムになること間違いなしだろう。
そうして軽く体を洗って風呂に入る。ここは温泉や鉱泉ではないんだけど、この周りの環境によって温泉にも負けず劣らずの気持ち良さを提供してくれる。今思えば朝なんだから窓を全開にして入ればよかったけど、そうしてたらより最高の時間になったことだろう。次は必ずそうしたい。しかしそれでも最高の時間だぜ・・・・。
そんなこんなで入ること30分(くらい)・・・、そろそろ夕食の時間だろうと思って風呂から上がり、部屋に戻ると7時50分になっていた。もうあと10分なので、帰る時にバタバタしないよう身支度をある程度整えていると朝食への呼び声がかかり、部屋から出ると初めて見るおばちゃんが。多分だけど、週末はお客さんも増えるからお手伝いさんがヘルプとして入るのかもしれない。この人も愛想の良い人で、気持ちよく挨拶をして食堂へと向かった。
そして食堂に入るとまたしてもお兄ちゃんが先に食事をとっていた。女将さんも相変わらずの笑顔で私を迎えてくれて、席に座る時になんとなく「昨日はよく眠れた?」なんて声をかけたら、そこから仲良くなって色々と話しながらの朝食となった。
これが朝食!うまそう!鴨肉のスモークやとろろ、こんにゃく料理など食わずともうまいのがわかるゼ
ご馳走を前に飢えた獣と化した私も、お兄ちゃんの存在によってすんでの所で欲望を抑え込み、ゆっくりとごはんを食べながら楽しい会話に花を咲かせた。
彼は大学生で、勉強のためにこういった田舎の生活の調査をしているらしく、今回はこの檜原村なものの今まで様々な地方の生活を調査しに行ったことがあるらしい。私も民俗学が好きでその土地その土地の生活史なんかは好きなので、自然と彼との会話も弾む。私も「俺は原付で旅するのが好きなんだ」というと珍しそうにいろんなことを聞いてくる。好奇心旺盛で礼儀正しい若者だった。
そんな彼が昨日調査したところによると、「檜原村で行われる獅子舞は、奥多摩から伝承されたものでいわば親戚らしいです」とか「上野原とは昔から交流があったみたいで、昔は山のてっぺんで落ち合って会合が開かれていたって聞きました」とか色々面白そうな話をしてくれる。あとは昔は上野原で切られた木を檜原村に運んで、そこから都心部の方に運搬していたらしく、その関係で(詳しいところは忘れちゃったんですが)檜原村でも下の方の住宅は栄えて大きめの家が多いなどなど、私としてはもっと詳しく話を聞きたいものばかりだ。こうしたフィールドワークを行っている人に初めて出会ったので、すごく楽しい朝食となった。
そして肝心の朝食だけど、もちろん全て美味しかった(適当)。卵は温泉卵じゃなかったけど、卵ととろろがあったおかげで普段は少なめの一杯くらいしか食べないご飯を二杯も食べてしまった。おかずもうまいし言うことなし。おまけにさっき女将さんが「食後にコーヒーをお持ちしますので」と言っていたので、食後も良い時間を過ごせそうだ。
コーヒーと食堂の様子。コーヒーを飲みながらもお兄ちゃんとの会話は続く
彼曰く「一人で色んなとこに行くので、とにかく人と話すのが楽しい」と言っていたので、私も変に遠慮したりせず昨日話しかけておけばよかった。この朝食の間にも今までの調査のことを色々話してくれたけど、昨日仲良くなっておけばもっと色々突っ込んで聞けたであろうに。でもどうやって調査するのかとか、九州での調査の話を聞けたのは収穫だった。彼も楽しそうにしてくれてたし、今日は良い1日になりそうだ。
そうしてたっぱり1時間以上たってからようやくごちそうさまをして、二人して部屋に戻った。彼はバス移動のため10時すぎのバスの時間まで滞在するようだけど、多分もう話すことはないだろう。なので部屋の前で爽やかに別れの挨拶をかわしてそれぞれの部屋に戻った。
食堂からでると昨日はいなかった犬がいた。ここの犬なんだろうか
食堂前には苗のポッドが。ナスにししとう(とうがらし)あたりか。どこに植えるんだろう
部屋に戻ってからは再びテラスでまったり。バイクはさっきよりさらに多そうだ
ここでしばらく最後の憩いのひとときを過ごし、チェックアウト時間ぎりぎりに部屋を出る前にまだ撮影していなかったトイレに行くことにした。
食堂に言って声をかけると、さっきとは違うお手伝いのおばさんと女将さんがでてきて清算となった。このおばさんも凄く愛想の良い方。
清算しつつ、このお二人に「どっか良い場所はありますか?」なんてなんとなく聞いてみると、「う〜ん」と悩みながらも「今日はすぐそこの滝で滝行してると思いますよ」とお手伝いのおばさん。滝行とは、なかなか興味深いキーワードだ。
お二人いわく、お知り合いの西澤さんという人が滝行の指導をしているらしく、結構若い人が沢山来て(女の子が多いらしい)滝行をしていくそうな。その滝行が龍神の滝か九頭竜の滝というところで10時半くらいから始まるから見ていったらいいと提案してくれた。どちらも滝行をしているところを勝手に見ていいらしく、「それは面白そうですね〜」なんて言っていたら、なんと女将さんがその西澤さんに電話してくれて、おまけに「今日は出来ないけど、今度やりたくなったら連絡してみるといいですよ」と西澤さんの電話番号まで教えてくれた。
そしてそれに付随する情報として、桧原村ではもう一つ滝行をしている◯光寺というお寺があるようだけど、ここは数年前暴行事件で問題になったところらしく、こちらはおすすめしないらしい。やはり西澤さんのところが安心なようだ(ネットで調べると、上のお寺のこともすぐでてきました)。
その後、私はこれから数馬分校記念館というところに行こうと思っていたので聞いてみると、「入るのは無料ですよ。多分マツマル先生がいらっしゃると思う」と教えてくれた。ただそこに至る前の道が「ここに来るまでの坂より急」なようなので少し大変なようだ。まぁ坂としては短いみたいだけど。
そうして記念館の情報を聞いた後「また泊まりにきます」と言って出ようとすると、「是非いらしてください。でもHPに書いてある番号だと出られない時もあるから、次に電話する時はこっちにお願いします」と女将さんの携帯の番号を教えてくれた。これはありがたい。というわけで色々と十分にお礼を言って宿を出たのだった。
原付を走らせるとさっきのお二人が食堂からでてきて見送ってくれた。最後の最後まで居心地の良い宿で人の感じも良く、お二人に送られて坂を下る。もし上がってくる車が来たらヤバいと思いながらも難なく坂をくだり、早速数馬分校記念館を目指す。おばさん曰く数分で着くらしいから凄く近いところにあるようだった。
街道に出るとバイクはいないもののロードバイクに乗っているグループが目につく。こういうところを走るのは気持ちいとはいえ自転車は大変そうで恐れ入る。そんなサイクリスト達を追い越して走ること数分、なんとなく見覚えのある茅葺屋根を見つけたので原付をとめた。
ここはたから荘という宿。桧原村の宿は何度か調べたことがあるから知っていた
道はこんな感じ。すぐ後ろには広い駐車場があって、サイクリスト達が休憩していた
「さて、記念館はどこかしら」と思って走り出すと、横に少し気になる坂があったので止まってみたところ、手前にたてられた木製看板に「数馬分校記念館」と書いてあって偶然目的地への道を発見することができた。
先を見てみると確かに急な坂。女将さん達が言っていた坂のキツさもうなずけるけど、学校は目に見えるところにあるので距離は言っていた通り大したことはなさそうだ。なので原付で突入する。
学校にはすぐに到着したけど本当にきつい坂だった。でも不可能ではない
もっと古い木造の建物を想像してたけどそうでもない感じ。でも楽しみ
受付には誰もいなかったんだけどとりあえず芳名帳に記入して中へ向かう。この乱雑さも良い味わいだ
ガラガラと扉を開けて入ると構内は静寂が支配していた。休日だから何人かお客さんがいるかと思ったけど誰もいないし、マツマル先生らしき人もいない。でも奥の方の部屋から少し音がするので誰かしらはいそうだった。
そんな中「お邪魔しま〜す」と言って見学を開始する私。校内はこういった施設特有の郷愁感というかうら寂しい感じがして好ましい空気が漂っている。今日は時間もあるし、ゆっくり見学させてもらうとしよう。
大きな面。あまり古いものに見えないけど、廃校になたのは割と最近なんだろうか
こういう施設につきものの黒板の落書き。黒板に何か書きたくなるのは人の性なのだ
静かな校舎の中、私も一人静かに見学していると、奥の部屋が開いて誰か出てくる音がした。足音はこっちに向かってきて、廊下を見てみると、優しそうなおじいちゃんが現れて「どうもこんにちは、ゆっくり見ていってください」となんとも和やかな笑顔で挨拶してくれた。見た目は地元のおじいちゃんといった感じだけどこの人がマツマル先生だろうか、私もとりあえず挨拶を返して少し雑談すると、なんか自然とおじいちゃんが色々説明してくれる流れになって、校内を解説付きで一緒に周ってくれることに。これは非常にありがたい。他にお客さんがいたらこんなことはなかったろうし、せっかくだから色々聞かせてもらおう。やったゼ。
献立表。私の小さい時ですらこんな詳しい献立表はなかったような
こちらは学校は関係ないけど、図書館が電子化するにあたり使わなくなった蔵書目録とそれをしまう棚をひきとったそうな
おじいちゃんの話によるとここが廃校になったのが1998年とのこと。今からだと20年以上前だけど、それでもなんとなく「結構最近までやってたんだな」と思うのは私が年をとったからだろうか。カラーの写真なんかも展示してあるし、それがより最近のこととして感じられてしまう。
廊下の奥。踏んで音がなるタイプのオルガンもある。奥の右側の扉はトイレだった
楽器もあったりしたので「ここは音楽室ですか?」と聞いてみたら「ここは職員室だったんですよ。楽器は置く場所がなくてここにあるだけで」ということだったけど、なんとなくど真ん中にストーブがあるのが職員室っぽい気もする(ストーブはまだ現役らしい)。でもそれよりも、おじいさんが「これ、これが奇跡的に残ってたんです」と指差したその先にあったのは、部屋に入ったら一番に目に入ってくる黒板だった。
この写真にもある通り、この黒板は閉校になったその時のままの状態で奇跡的に残っていたらしく、張り紙にもある通りとても大切にしているものらしい。下の方は見に来た子供が少し消しちゃったらしいけど、なるほど他は綺麗に残っている。
閉校となったその時全校生徒は7人しかおらず、それまで年々子供達が減少していく中で学校統合の話なんかもあったりしたみたいだけど、あくまでも子供達の通学のしやすさを考えてこの分校を存続させてきた先生達。しかしそれもついに限界がきて1998年に閉校となてしまった。その最後の月の予定が書かれた職員室の黒板なわけだけど、おじいちゃんが「面白いものがあるんですよ、向こうを見てみてください。何かわかりますか?」とまたも指差す方を見てみると
こんな感じ。みなさんはわかるだろうか。私はすぐにはわからなかった
そう、この黒板の5日目まで来月の予定が書かれているのだ。4月には閉校になっているはずなのに、4月5日目までの予定が書かれている。おじいちゃんは「これはわざとわかってて書いたのか、それとも今までのクセでつい書いてしまったのか」と嬉しそうに話していた。これはなんというか・・・・粋な話じゃないですか。私は「わかってて書いたんじゃないかな〜」と答えたけど、これを見てなんとも形容しがたい感情を覚えてしまった。それは決してネガティブなものじゃないけど、これを書いた先生はどんな気持ちだっただろうと考えると何か胸に迫る思いがした。私は何か洒落っ気というか、割と前向きな印象を受けたからわかってて書いたと思ったんだけど、本当のところは誰にもわからない。そんな私におじいちゃんは「ははは、そうなんですかね〜」とにこやかに答えた。いや、良いものを見せてもらいました。
そして少しスキップして次は二階。これは子供達が作った卒業制作の学校のジオラマだそうだ。凄くよくできていて感心してしまったんだけど、楽しそうに遊んでる子供達に隠れて
校舎裏でたばこを吸っている先生の姿が。きっと子供達に見つかった先生がいたんだろう
学校脇を流れてる沢はかつて校庭のど真ん中を流れていたらしいんだけど、それじゃあ色々と邪魔になるということで大人と子供で力を合わせて沢の流れを変えたんだそうな。ここでは皆で協力して事を為すのだ。いいねぇ
じゃあ二階を見ていこう。校舎内にはこの天井のカマキリのように大きい昆虫の作品がいくつかあるけど、全部一人の生徒が作ったらしい。すごいぜ
ここは工作室として使われていたらしい。黒板にはなぜかドラえもんの落書きが
ここでもおじいちゃんが色々説明してくれたんだけど、その中で「これはご存知ですか?」と言って持ってきてくれたのが
何か高級そうだけどその用途がまったくわからない。なので「わかんないです。これはなんですか?」と聞いてみると、これは御へらい台というもので、服の縫製なんかをする際に、へらを使って印をつけるための台らしい。なるほど、だから直線的な跡がそこかしこについているのか・・・。こんなん見た事ないゾ。勉強になるなぁ。ちなみにこれは授業で使っていたわけではなく、家庭で使っていていらなくなったものを寄贈してもらったんだそうな。ここは学校の資料だけじゃなく、生活の資料も揃えているわけか。
おじいちゃんが「座ってみてください。安定していて座り心地がいいでしょう」と勧めてくれた椅子。確かに小さいんだけど妙に座り心地がいい
そしてこれは個人的に気になったのでおじいちゃんに聞いてみると「なんだと思います?」と再び質問が。これも全くわからない
この謎の道具、使い道が全くわからないけど物凄く気に入ったので聞いてみたところ、これは胴乱といって植物採集に使う道具らしい。武士なんかが身につけてる胴乱は知ってたけど、同じ名前でこんなものがあるとは全く知らなかった。かつてはこんな素敵なものを使って植物採集をしていたのか。物凄く気に入って「よかったらこれ譲ってください!」と喉まで出かかったけどさすがにそんな厚かましいことは言えない。なので存分に目に焼き付けておいた。いやしかし、本当に知らない事ばっかりで勉強になる。
その後古い棚をなんとなく見てると「この裏を見てみてください」ということで見てみると卒業生たちの名前が。これはかつての卒業生たいからの寄贈品らしいけど、それにしても古い品だ。「さすがにこれは捨てられません」とおじいちゃん
廊下にあった手作りのソリ。檜原村は冬になると雪がつもり、昔はそれも結構な量だったようで、当時は各家庭で子供達のためにソリを作ってあげていたらしい。ちなみにこれは学校で作ったもののようだが、考えただけで楽しそう
閉校になった年の習字作品。この子たちも今はいい大人なんだなぁ
写真についても沢山お話してくれたけど、全部話すとあまりに長くなるのである程度割愛します
さっきのボートを使ってる写真。本当に乗ってるよ!と思ったけどこれは浅瀬だから浮いてはいないような・・・
おじいちゃんが言うには「ここは子供達のやりたいことがすぐ反映される学校だった」とのことで、写真にも川遊びやバーベキュー、ピクニックにスケートなど子供達が楽しそうにしてる写真が盛りだくさん。「こんなことばっかりしてたら教育委員会に睨まれそうだけど、田舎だからか大丈夫だった」と笑っていたおじいちゃん。やっぱりこのおじいちゃんはマツマル先生なのかもしれない。「わかりますか?」と先生っぽい質問も多いし、後で聞いてみよう。しかしそれよりも、子供のアイデアをすぐに反映させてくれて楽しく過ごしている子供たちを見ていると凄く羨ましく見えてくる。最高の子供時代だったんだろうな。先生たちもきっと楽しかった事だろう。
ちなみに運動会は村の大人たちも混ざって凄く盛り上がったイベントだったようだ。なので閉校になった後も続けようと望む声もあったようなんだけど、子供がいないことには始まらないということで結局閉校後に運動会が行われる事はなかったらしい。
次はお隣の部屋。なんだか物置っぽくなってるけど、この手前のものは糸巻き機だろう
かつて檜原村は他の地方と同じく養蚕が盛んだったようで、この糸巻き機もその時の名残のようだ。これも学校で使われたものじゃなくて一般家庭からもらってきたものらしいけど、「これが凄いんです」とまたもや指差すおじいちゃん。そこを見てみると
昭和二年に新調したというこの糸巻き機。「どうぞ動かしてみてください」と言うおじちゃんに促されてレバー(というのか?)を回してみると、カタカタカタと連なった三つが勢いよく回り出した。こんな昔のものが完動品として残ってるとは驚きだし、その機構も新鮮で面白い。回すのにそんなに力はいらないし、これはかなり労力の節約になったことだろう。よくこんなものが綺麗に残っていたもんだ。。
この部屋の黒板。ここはいかにも落書きらしい感じ。おじいちゃんに「ある程度埋まったら消したりするんですか?」と聞いてみたら、「皆さん勝手に消して勝手に描いてるからなんにもしてません。好きなように使ってもらってます。」とのことだった
その部屋の前にあるモノたち。再び「何かわかりますか?」と聞かれたけどさすがにこれはわかる。消防隊員の服と消防車(?)だ
檜原村消防団第二分団と書いてある。デザインとかすれ具合がカコイイ!
おじいちゃんによると、昔は火が出るたびに消防団がこれは引いたり持ったりして現場まで急行したらしい。水は井戸から汲み上げる方式のためポンプがついていて、なんだかちょっと不思議な感じ。しかし、これを引いたり持ったりしたとは消防団の人たちもそうとうな重労働だったことだろう。試しにホースを持ってみたけど、ホースだけでも相当な重さだよこれは。
さらに防火服を見てみると、これも全部分厚い柔道着のような布で作られていて結構重い。「どうぞ着てみてください」とにこやかに言うもんだからお言葉に甘えて少し羽織ってみたけど、かさばるわ重いわで自由に動くのも難しそうな服だった。ただ、確かに燃えにくそうではある。しかもヘルメット帽も含めてデザインがかっこいい。これがアンティークショップで売られていたら買うかもしれない。
かつての写真。やっぱりこう見るとそんな昔のこととは思えないから不思議
踊り場には学芸発表会の時の台本や、舞台で使われた小道具なんかが展示してあった。駅の看板なんかよくできてる
どういう内容かはさすがに読む時間はなかったけど、学芸発表会は大人も子供もかなり真面目に熱心に取り組んでいたようだ。私も見てみたかった
運動会の様子。運動会では子供達の種目の他に、婦人会が仮装したりする見世物もあって盛り上がったようだ
このマップ、どうやら各家庭ごとの卒業生の名前が書かれてるようだけど、やっぱり代々この学校に通ってきただけあって卒業生がいっぱいいる。しかしそれよりも気になるのは同じ性が多いこと。おじいちゃんに聞いてみると「私もなんでかはわかりません」と言っていたけど、小林とか大久保が多いのには何か理由があるんだろう。地方には割とよくある話だ。屋号も「内台の上の隠居」とかがあってちょっと笑ってしまった。こういう地元の情報は面白くて好きだ
さて、その後もまだ色々と説明してくれたんだけども長くなってきたのでこのへんにして、全部見終わったあたりで私は昇降口へと向かった。おじいちゃんも色々説明できたのが嬉しかったのか、「どうぞまた来てください」と言ってくれて私も嬉しかった。
そして最後に、気になっていたあのことを聞いてみた。
私「もしかしてここの先生だったんですか?」
おじ「いやいやどこからそんな情報が漏れたんですか」
私「昨日僕はすぐそこの浅間坂という宿にとまってたんですけど、そこの女将さんが「マツマル先生がいらっしゃるかも」と言っていたので」
おじ「ああそうだったんですか。実は昔ここで先生をしてたんです」
とやっぱりおじいちゃんはマツマル先生だった。そしてまたしても先生が指差す方を見ると、張り紙に書かれた感謝の詩のような文の中に松丸先生と書いてあった。私はちょっと冗談っぽく「やっぱりそうだったんですか。先生、ありがとうございました」と頭を下げると、松丸先生は「やめてください、私は先生面したくないから自分から言わなかったんです」と恥ずかしそうに笑っていた。いやぁ、だからあんなに思い出深そうに、懐かしそうに色々説明してくれたんだなぁ。なんだか凄く温かい気持ちになる。
そうして話していると「浅間坂に泊まったってことは小林さんのとこですね。あそこの旦那さんも子供さん達も、ここの卒業生だったんですよ」と話しながら、昇降口にある靴箱を見せてくれた。これは閉校した時のまま残してあるそうだけど
この翔一さん以外の二人の小林さんが、あの浅間坂の女将さんのお子さん達らしい
そういえば泊まってる時息子さんの姿を見たけど、あの人がここに通っていた時の名残がまだ残っているとは。ここで宿の人と繋がった情報が出てくるのが、やっぱり地元に根ざしたこういう施設の面白さだよね。廃校を再利用した資料館は色々見てきたけど、こんなに深く地元の生活や学校生活の息吹を感じながら見学できたのは初めてだった。それもこれも松丸先生が一つ一つ丁寧に説明しながら一緒に回ってくれたおかげ。凄く濃くて有意義な時間となったのでした。
最後に「檜原村に来た時はまた寄らせてもらいます」と一礼して記念館を後にした。今回の旅行は一泊なのに良い出会いが多いなぁなんて思いながらも、時間はもう12時を回っていて、もう他に特に寄りたいところもなかったので、後はほとんど帰るだけとなる感じだった。ちなみに滝行なんだけど、行をしているらしい龍神の滝は見つけられずにスルーしてしまっていたので、今日はもう見るのを諦めています。
ここには数馬の湯とか神社とか色々あるんだけど、一度に全部まわっちゃうと楽しみもなくなるので今日は行かないことにした。
帰りは特にバイカー集団に抜かされることもなく、快適に街道を走ることができた。観光客もそんなにいないし、週末といえどここはそんなに人が来ないんだろうか。良いところなんだけど。
そうしてスイスイと走り、途中にあった店で檜原村土産のゆずワインを購入し、時間も時間だったので昼飯を食べに行く。向かうは檜原村でも有名だというたちばな家という店で、昔調べたことがあったけど口コミ数も多くて週末ともなると列ができたりすることもあるとか。なので空いてるか少し心配しながら行ってみると
店の中には老夫婦と子供連れの2組がいるだけですぐに席につくことができた。とりあえずメニューを見て、店先に手打ちラーメンと書いてあったので売りにしているんだろうとチャーシューメンの塩を注文。テレビを見てのんびりしているとすぐに運ばれてきた。
早速食べてみると、麺は手打ちなので太さがマチマチながらもコシがあり、スープも結構あっさりしていて悪くない。ただ・・・チャーシューメンは1080円だったんだけど、チャーシューメンにしては薄いチャーシューが4枚しかないし、全体的なボリュームを考えたら1080円で納得できるかというと私は納得できないかな。まぁ観光地価格なんだろうから仕方ないか。決してまずくはないし優しい味でいいんだけど、評判を見て期待したほどではなかったというのが正直なところでした。
そうして店を出た後、最後に檜原村で有名な豆腐屋で何かしら買って買おうとちとせ屋に行くことに。
ここはドーナッツが美味しいらしいけど、それはバイクで持って帰るのがちょっと難しいだろうと考えて、厚揚げと油揚げを持ち帰り用に購入し、さらに今飲む様に豆乳も頼んだ。その時レジ脇に試食用にドーナツがあったので食べてみると、これが想像以上においしい!口コミで皆が絶賛してたけど、これは想像以上だ。おからで作った卯の花ドーナッツということでもっとおからっぽいものを想像していたけどおからっぽさは全くなく、普通のドーナッツとして、というかそれ以上にウマイ!かといって買って帰れないのが残念なんだけど、次に来た時には宿の夜食用とかに買わせてもらうことにしよう。
豆乳は飲みやすいようにちょっと甘くしてたりするのかなと思ったけど完全にそのまんまの豆乳だった。ただそれが案外おいしくて、川を見て味わいながら飲ませてもらった。うん、これを毎日飲んだら健康になれそうだ。
ゴミは店前のゴミ箱へ。よし、じゃあやることやったし帰りますか!
こうして無事土産もゲットした私は帰路につき、数時間後には自宅へと舞い戻ったのだった。
※ 今回泊まった宿は前々から泊まりたいと思っていた期待に十分こたえられるほどに、景色・風呂・食事・部屋などどれをとっても満足度の高い宿でした。自然が豊かで静かだし、虫も思っていたほどいなかったので快適さも申し分なく、とてもゆったりと過ごすことができました。上野原あたりはよく釣りに行くので、また利用したいと思います。
民宿浅間坂 : 一泊二食付き 8640円
今回も素敵なお宿!!お部屋の雰囲気も眺めも最高ですね!!
たしかに朝起きて、テラスでコーヒー飲みたいです!あとやはり木っていいですね。
落ち着くというか、やはり木はいいです。お風呂からの眺めも素敵です!山が好きなので山が見えるお風呂最高ですね、湯船に浸かりながらぼーっと山を見てしまうと思います。
あと、ネギさんは釣りをしてお魚はリリースなのですか?
場所によってはリリースしないといけないところもあると思いますが、
ネギさんの釣ったお魚は美味しそうでした←食い気が・・・。
檜原村は三頭山に行ったときに、ここ、東京なんだー・・・ウチの方と変わらん・・・って思ったくらい東京と思えなかったです。
数馬の湯も寄ったことありまして、やはり登山客が多かった気がします。で、帰り道なぜか圏央道を走っていたら、ノリ面から鹿が併走してきて私たちの車にバンッと当たって再びノリ面を超えて山にもどって行ったという。
鹿ならば私の地元の方がいるんですが一度も車に当たったことないのに、圏央道でなぜ・・・という事件がありました。
もどっていったってことで鹿さんは怪我はしてないと信じています。
話が逸れてしまいましたけど、長々とすみません。またお宿楽しみにしております。
読んでいて行っている気分になっております。
あ、あとツルヤでのおすすめジャムはやはりリンゴバターです。
お土産に買っていったら絶賛でした。
>十六夜さん
どうも、コメントありがとうございます( ^ω^)
浅間坂さんは山好きなら最高だと思いますよ。おっしゃる通り、建物も周りの環境も木に囲まれてるというのは本当に落ち着きます。十六夜さんもまた檜原村に来られた際にはオススメです。しかし三頭山とか結構キツそうなイメージですが、さすが登山をやる方は凄いです。登った後の温泉は最高でしょうね。
基本的に渓流釣りでは15センチ以下はリリースとかが多くて、でもあまり小さくてもなんなので私は20センチ以上からは持ち帰る様にしてます。大体2~3日分(5・6匹くらい)釣ったら満足といったところでしょうか。美味しいですよ( ^ω^)
私も一度友人と登山をしたことがありますけど、途中に川があると「ああ、もう山登りはいいから釣りしたい・・・」とそっちに気がいってしまうので、私に登山は向いていないようでした。
圏央道に鹿が現れたというのも怖いですけど、それで重大な事故にならなくてよかったですね。原付でだったらひとたまりもありません。大きな街や都会に近かったりすると警戒心が薄かったりするんでしょうか。
今年も良い宿に泊まれるように祈っていてください。こうしてコメントをいただけるのが励みになっています( ^ω^)
りんごバターは買っていませんでした。今度行った時には買ってみますっ。
ネギさん こんにちわ
民宿浅間坂とあったので懐かしくてコメントを
わたしが泊ったのは2013年の7月
2013/12/29の火事で被災してその後、営業できず
つい最近、宿泊できるようになったと聞いております。
2chの一人旅OKの温泉宿・まとめにのっている
民宿浅間坂の情報はわたしがレポしたものです。
当時は新館に泊まりました。
夕食が美味しく、とくに焼き魚は今まで食べたなかで一番ここが美味しい。
ネギさんと同宿されていたお兄ちゃん
いまも『忘れられた日本人』を書いた宮本常一さんのようなかたはいるのですね
>ましゅさん
こんにちは、コメントありがとうございます( ^ω^)
ひとり旅OKの宿のスレ、私もたまに覗いていますがましゅさんが浅間坂のレポを書かれた方なんですね、なんだか不思議な感じです。
しかし火災にあわれる前の浅間坂に泊まったとは羨ましい限りです。私も泊まってみたかった。レポを読んでみると建て直した今の感じとそんなに変わらないのかなという印象を受けましたがどうなんでしょう。きっと以前も良い宿だったんでしょうね。
あのお兄ちゃんは民俗学を学んでるわけではないようでしたが(なんという学科かは忘れてしまいました)、やっていることは宮本常一さんら民俗学者のそれと同じようでした。彼ともっと話ができていたらと、それが少し心残りです。