[裏磐梯・温泉民宿えんどう] 家庭的×温泉×静かな宿で心落ち着く一晩を過ごす!

福島

2023年夏休みの旅4日目です。 1日目 2日目 3日目

まずは沼沢湖へ向かう!

時刻はまだ10時前。
いつもならチェックアウト時間ギリギリまで過ごす私だけど、今日は走行距離が長めなので早めに出発!
空は真っ青カンカン照りの本日、まず最初に向かうのは宿からほど近いところにある沼沢湖だ。
沼沢湖はヒメマスが釣れるということで有名な湖だけど特に釣りの予定はなく、私の一番の目当ては湖の畔に建つ妖精美術館なる施設。妖怪とか好きなんでもちろん妖精にも興味があるわけだけど、ここは日本で唯一の妖精に関する美術館ということもあって前々から結構気になっていたのだ。
私は美術館に行くと結構じっくり見てしまう方なんで、今日はその後のことも考えて気をつけて鑑賞しないとな。

只見川沿いの道は通行量はそうでもないもののトラックなんかが通ってそんなに気を抜けない一方、こっちはほとんど、というか全く車の影すら見えないとっても走りやすい道。山の間を縫うように走る道にはぽつぽつと民家があるのみで、かなり爽快だ。もう沼沢湖も近いことだろう。

案内看板に従って走っていくと最初に見えたのは沼沢湖の湖水浴場兼キャンプ場。まだ早い時間だというのにすでに良い感じに楽しんでる家族連れがいたりしていかにも夏っぽい光景だ。

浜はそんなに広くないけど水は凄くキレイで日よけの木も多いし、ここは友達とかと遊びに来たら楽しそうだなぁ。結構キャンブ場としては穴場だったりするんだろうか。

この湖畔の道もまた自然豊かで左手には雄大で涼しげな湖も見えるしめちゃくちゃ気持ちの良い快走路だ。蝉の声とキラキラした水面がつまらない雑念を一気に取り払ってくれて、走ってるのがただただ楽しい。朝からイイ夏だぜこれは。

しばらく走っていると急に景色が開けて集落が現れた。
どうやらこれ以上湖の周りは走れなさそうなので、ここらで戻って妖精美術館に向かうとしようかな。湖の周りを囲むように道が通ってたら走りたかったな〜。

さすがに時間が早いためか駐車場に車の姿はひとつもなし!
でも美術館はちゃんとやってそうな雰囲気だし、これは一人でじっくり見るチャンスだ。
さっそく行ってみよう!

日本で唯一の妖精美術館

中に入ると特にBGMなどもなく、館内の明かりもついておらずで至って静かな館内。
受付の人はいたので入館料を払うと、どうやらこの方が館長さんだったようで「ちょっと今準備しますんで」と言ったあとにBGMと明かりをつけてくれた。
この感じからすると、やっぱり私が本日最初の客のようだ。
しかしこんな営業前っぽい感じの美術館は初めて入ったぜ。ちょっとおもしろい。

館内はファイナルファンタジーのクリスタルのテーマっぽいBGMがかかっていてとても落ち着く雰囲気。
そんな中妖精をテーマにした作品達が、作家別に展示されているようだ。
結構作品数が多そうだから、気をつけないと結構時間かかっちゃいそうだ。そこらへんを気をつけながら、しっかり作品を見て回りたい。
ちなみに館長さんいわく、ネットにあげるのであれば一つの作品にフィーチャーして撮らなければOKらしい。

どれも心が穏やかになるような、向こう側の平和な世界をのぞかせてくれる作品ばかりでついついじっくり見てしまう。館内もちゃんと世界観が作られているから没入感があって居心地もいいし、いつもと違う旅の味わいがあってなんだか気分がイイ!

そう、この妖精美術館にはかの有名イラストレーター、天野喜孝さんのステンドグラスが展示されているのだ!
天野喜孝さんといえばファイナルファンタジーのキャラクターデザインなどで知られる超有名イラストレーター。私も子供の頃から画集を買ったりしてたくらい好きな作家さんだけど、この美術館を知るまではこんなステンドグラス作品があるとは知らなかった。
こうして実物をまじまじと見てみると、なんだか昔の思い出が蘇ってくるようだ。人物などはもちろん、装飾やくっきりしたカラーリングも天野喜孝テイスト全開って感じでたまらない。
しかもこのステンドグラスのサイズたるや、天井辺りまでぐいっと伸びた超縦長サイズ。これはぜひ二階からも鑑賞せねば。

天野喜孝さんと妖精美術館の親和性がぴったりすぎてため息モノです。
これまでイラストしか見てこなかったけど、ステンドグラスになると雰囲気がちょっと重厚というか、教会的な神秘性が合わさって特別なものに感じる。
これを見るためにわざわざやってきた甲斐は十分にあったな!他の作家さんたちの作品も素晴らしいし、ここを選んで本当に良かった。
というかこの館内BGMも絶対ファイナルファンタジーを意識してるよな〜と確信に変わった。

妖精のいたずら
その他赤ちゃんのかわりに木の棒が寝ているゆりかごなんかも。なぜ赤ちゃんが木の棒になってるのかは現地に行って見てみよう!

その後1階に戻って最初に見た妖精のカードを見ていると館長が話しかけてくれて、話の流れで私が
「妖怪とか民俗学とか好きだから、こういうの(妖精など)も好きなんですよ〜」
と言うと、展示してある作品についてやこの沼沢湖のことなどについて色々教えてくれた。

結構いろんなことを話したので全部書くことはできないけど、一部だけ書くと

・沼沢湖には沼御前という女の姿に変身する大蛇の伝説がある
・8月には湖水祭りという祭りがあって、伝説を再現した大蛇が現れる
・大蛇は円谷プロが作ったもの
・この美術館を建てた初代館長は妖怪なども妖精と同じ括りとして考えていたため、大蛇伝説が残るこの地に美術館を建てた
・ここの他にも宇都宮にもうひとつ妖精美術館があって、この2つが日本唯一の妖精専門の美術館ということらしい

などなど、私がひとつひとつ興味深く聞いているもんだから館長さんも楽しそうにお話をしてくれる。展示物についても知識が豊富で、作家さんの作品を大事に管理されている様子が伺えてとっても好印象だし、お話が面白いからついつい私も質問してしまう。

そうしていると突然「妖精見ます?」と日常では到底されることのない質問を繰り出してきた館長さん。
そのあまりに突飛な質問に「え?どういうことですか?」と猫じゃらしを前にした猫のように興味津々で聞き返す私だったが、この質問しているのが妖精美術館の館長さんなのだからその威力は半端じゃない。まじでどういうことなんだ・・・!

そんな私の心のトキメキを知ってか知らずか、「本当にこういうのが好きな人じゃないとバカにされちゃうから」と言っていそいそと奥から取ってきたものを見るとそこには・・・・・と、さんざん期待させるようなことを書いておきながら私が書けるのはここまでです(ごめんなさい)。
私もかなり興味深く「ソレ」を見せてもらったけど、館長さんが仰るように本当に妖精とか妖怪みたいな不可思議なものに興味がある人には時間があれば見せてくれるかもしれないので、気になった方はぜひ美術館に足を運んでみてください(._.)

その後他のところでやってる妖怪展のチラシや宇都宮の妖精美術館の案内なんかを聞いた後、せっかくだからいくつかお土産を買わせてもらって美術館を後にした。
思った以上に時間が過ぎちゃったけど、たくさん作品を見れたし楽しい話を聞けたしでその分の価値は十二分にあったな。館長さんもお話好きの優しい人だったし、ここは来てよかった。
ということで出発しようかね!

沼沢湖を散策

妖精美術館は思った以上に長居しちゃったけど、それでもまだ11時を少し過ぎたくらいだからもう少し沼沢湖を散策していこうかな。
さっき折り返したところをもっと先に行けば、美術館に飾ってあった妖精の像の本物(美術館の像はレプリカらしい)が飾られた橋があるみたいだけど、そこまではちょっと行けないからあくまでこのへんで。

キャンプ場から少し走ったところで、周りにはなにもない、ただ湖に続いている道を発見したので行ってみると、そこは港のようになっている観光客が誰ひとりいないエリアだった。
さらにその奥には一棟の木造の建物と湖面に浮かぶ船の数々。どうやらここは釣り人のために船なんかを貸し出しているところらしい。
周囲は観光客の影すらなく、ただただ風とわずかな波の音だけが聞こえる落ち着いた夏の風景が広がっている。

バイクを駐めた橋の下には澄んだ川が流れて湖に合流し、上から覗き込むと泳いでいるヤマメの姿を見つけることができた。きっと沼沢湖では良いサイズの魚が釣れるんだろうな。

こうして近づいてみると思った以上に歴史がありそうな木造建築で驚いた。
どうやら今は沼沢湖漁協が管理している乗船場的な建物になってるようだけど、清水荘と書いてあるのをみるともともとは民宿かなんかだったっぽい。
この建物といい立地といい、もしここが宿だったらなにがなんでも絶対泊まっただろうな。この場所に来て10分も経ってないけど、湖が一望できるこの静かな港はあまりにも居心地が良すぎる。ジリジリと焼けるような暑さのなか、周囲にひびく蝉の声と穏やかな波音が、美しい青と緑が、私の想う理想的な夏の姿をそのまま形にしたように五感を刺激している。子供の時にこんなところで一時の夏を過ごしたら一生忘れられない思い出になってただろうな〜。

なんだかここに座ってたらどんどんダメ人間になっちゃいそうな感じがしてくるな。もう働くのがアホらしくなりそうなくらい平和で、私の住んでる環境とは何もかもが違っちゃってる。こんなゆりかごのような世界が私を待っていたとは。冷たいアイスコーヒーがいつも以上に体に沁みるぜ。。

音は小さいけど周囲の様子。ここ最高じゃないですか?あの清水荘が宿じゃないことがいよいよ悔やまれる

そんなこんなで「あ〜、浮き輪でも持ってきて泳いだら楽しそうだなぁ」なんて思ったりしながらのんびりぼんやり過ごした後、さすがにここに留まるわけにも行かないので重い腰を上げることに。
原付きは日陰に置いておいたので、彼もちゃんと休めたことだろう。これからまた長いこと走ることになるから、よろしく頼むぞ!

会津宮下〜風穴、湧き水へ

ここ会津宮下は私が以前泊まった栄光館という宿がある小さな町。
けれども見ての通り昔ながらの家が立ち並び、街中には湧き水や只見線の線路があったりと結構見どころがある観光地だったりする。

ただ以前来たことがあるとはいえ、その時に行ってなかったスポットが一つあったので、せっかくこうしてやってきたのだからちょっと寄っていこうと思って今原付きを走らせている。

どうやらアーチ構造の3つの橋を一遍に見られるお得なスポットということらしい。
今眼の前にあるちょっと細い道を行くとすぐにあるようだ。

すると右側にアーリ三兄弟はこちらという案内があったので見てみると、そこは観光スポットと言うにはあまりにそっけない感じの、ちょっとした空き地が広がっていた。ここがアーチ三兄弟が見られる公園のような場所らしい。

なるほど、これは確かに三兄弟。手前の道が奥に伸びていて、一番最後のアーチがまっすぐこちらを向いているから視線が奥に導かれる感じがしてなかなか見ていて面白い。
思ったよりも近くにしっかり見えて良かったな。夕方だともっと良さそう。

というわけで少しだけ観察してから早々に出発。
会津宮下の街に別れを告げ、次に目指すは道の駅。ここはもうすぐそこだからちょっと走ったら着くでしょう。

前は確かここで山葡萄ジュースかなんかを買って宿に持っていった記憶があるようなないような。
今回特にお目当てのものもないんだけど、せっかく来たのだから寄らない手はない。しかし、相変わらずキレイな施設だ。

余蒔きゅうりは新しい発見だったけど、その他は特に目新しいものもなかったので館内を一周りしたらささっと退店。まぁここはなんとなく寄ってみただけだからこんなものということで、さっさと次に行きましょう。

方向的には西山温泉方面なんだけど、今回は途中の分かれ道(32号線)へ曲がるから西山温泉へは行かず。
西山温泉はかなり行きたいところなんだけど、お目当ての宿が現在改装中らしいから今回もパスだ。

いや〜この川、なんていう名前なのかは知らないけど入渓しやすいし川の澄み具合も素晴らしいしめちゃくちゃ惹かれるなぁ。こんだけ降りやすいと魚もそんなにいなさそうだけど、これはかなり竿を出してみたい環境だ。
そしてそんな川を横目に他の車を気にすることなくスイスイ走れるこの道もまた最高の一言に尽きるっ。

川の反対側、道路を挟むようにして山側の緑の中にひっそりと佇む廃れた雰囲気漂う建物。ここが私の目指していた風穴らしい。
ちょうど道沿いに駐車場っぽい空きスペースがあったので原付きを駐めて見渡してみたが、風穴だという建物は法面(っていうかはわからないけど)の上の頑丈そうなフェンスの向こうにあるので「どこから入るんだ?」と疑問に思ったけど、近づいてみると法面に鉄の足場が連なっていたのでここから登っていくらしい。

滝谷風穴
近づかないと足場に気づかない。壁と同じ色なんだもの
足場
こんな感じ。観光スポットとして全然意識されてない感じがある

周りに何があるでもなし、ここに来る人は物好きな人くらいなものなんだろう。あまりに素っ気ない足場だ。
ただ私はこういうのは大好きなので「面白いじゃん」と多いながらコンコンと登っていくと、なんと足場を登りきった段階ですでにかなり涼しい!冷気が建物からそよそよと流れてきているのを感じる!

これはちょっと驚いたな。ここだけ空気の質がぜんぜん違う。ここまで涼しいとは、今日がカンカン照りの真夏日なだけにオアシスレベルで気分爽快だ。滝谷風穴おそるべし。。

風穴の建物にはドアが2つあって、右は貯蔵室で開けることができず、観光客は左のドアからのみ入ることができるらしい。
貯蔵室は今でも使われてるんだろうか。まぁそれも入ってみればわかるでしょう。いざ風穴へ!

ガチャリと古びたドアノブを回すと、中から漏れ出るキリッとした冷気が私の火照った体を包みこむ!
外も大分涼しかったけど、中はやっぱり別世界レベルで涼しから驚きの連続だ。東京で言うなら11月くらいの気温だろうか。これは貯蔵にうってつけなわけだなぁ。

いやしかしここは個人的に大当たりだ。ここまでヒエヒエ空間だとは思ってもみなかった。
これまで大分太陽のやつにあぶられてきたから、ここでしばらく体を冷やしてから次なるスポットへ向かうことにしよう。
あ〜ここは本当気持ちいいや。

次のスポットはここからちょっと走ったところにあるから楽ちん。
私とは打って変わって少しばかり熱くなっていた原付きにまたがって出発する!

車二台分くらいの道の両脇に懐かしい感じの民家が立ち並ぶ、こじんまりとした地区。
ここには特に土産物屋などもなく観光地というわけではなそうだけど、ひとつだけ私が求めているものがここにある。
最初見つけることができずに通り過ぎて少しばかり探してしまったけど、その目的のものはこのマップのすぐ近くにあった。

通り沿いにあるというのにあまり目立たない感じだからうっかり見逃してしまっていたか。
特に汲んでる人もいないけど、これはこの地区の人に大切にされてる湧き水に違いない。しっかり管理されていてとてもキレイな汲み場だ。
しかし良いところに湧いてるな。バスを待ってる間においしい水を一杯。降りてきた人もまた一杯と、さぞ利用者に喜ばれてることだろう。

ちょっと手を付けてみると思った以上に冷たく、一口飲んでみるとさらりと喉を流れて、凄く柔らかい感じのする水だ。氷水とは言わないけど結構冷たいし、これはかなりおいしい天然水!
やっぱり湧き水というのは旅人にとってはオアシスだなぁとしみじみ思う。のどかな集落のバス停に湧く清水、がぶ飲みして喉を潤した後、水筒に満タンに汲ませていただきました。
近くに湧き水がある生活って羨ましいぜ。

柳津と昼食

この穏やかで走りやすい道を行くと252号に入り、さらに道なりに行けば柳津町の中心市街地だ。
ここは前回わりと散策したからちょっと見て回るくらいにするつもりだけど、できたらここで昼食をとりたいな。どこか空いてればいいんだけど。

やっぱりこの湧き水の立地は凄くいいな〜。なんか下町の路地裏みたいな、庶民の生活に溶け込んだ湧き水って感じで雰囲気がとってもレトロな感じがする。隣の民家が凄く良い味だしてて最高です。

その後道なりにある商店街を少し歩いてみたけどお店は空いてるものの閑散としていて、その一方で私が昼食を食べようと思っていたすゞや食堂は店休日。
まぁ平日だからいろいろしょうがないけど、昼食に関してはどこで食べようかしら。ちょっと困ったな。

ここらへんは車通りも多いことから飲食店がぽつぽつある模様。
私の左側にも磯舟食堂といういかにも大通りにありそうなお店があるけど・・・まぁ次のポイントあたりは飲食店もなさそうだし、ここで食べていくことにしましょうか。

店内入るとお客は少なく、愛想の良いおばさんが席へ案内してくれた。冷房が効いていてかなり涼しい。
メニューを見てみるとさすが会津なだけあって馬刺しも用意されているけど、今の私はソースカツ丼の舌になっているので、塩ラーメン+ミニソースカツ丼のセットを注文。やはりこれだけ暑いとラーメンは欠かせないのだっ。

食べてみると少ししょっぱめスープだけど、喜多方らーめんらしく麺がもちもちしていてわりと美味しい。汗をかきながらここまでやってきたから、このくらいの塩加減が今はちょうどいい感じ。

ソースカツ丼はというとこっちは意外とあっさりソースだけど味がしっかりしていて、カツが思いの外柔らかくこっちもなかなかに美味しい。なんだかんだであっという間に完食してしまった。
その場のノリで選んだようなお店だったけど案外悪くないお店でございました!

その後次なるスポットへの道を調べたりしながら、少しばかりゆっくりした後に出発!

念願の州走の湯へ!

次のスポットは私が今日一番の楽しみにしている日帰り温泉施設だ。
ここは前回福島に来たときに寄りたかったんだけど、当時はルート的な問題で泣く泣く寄ることを諦めたという経緯がある。
だから今回はそのリベンジということで、数年の時を超えて今無念を晴らしに行きます!

十字路
しかしなんというか、しっかり舗装された里山の風景が続いてなんとなく新鮮な感じがする。周りになにもないけど本当にこんなところあるのかしら

殺風景といえば殺風景な景色が広がる道を、小さな案内看板に導かれてじわりじわりと温泉に近づいていく。
まわりは野菜やら果樹やらを育てている農耕地が広がるばかりの平和な世界だけど、走ってるとこんなところに温泉が湧いてるのかと疑問に思えてくるような場所だ。

しかし案内通りに進んでいくと一軒の古びた木造建築が静かに佇んでいるのが目に飛び込んできた。
なるほど、これは建物といいこの立地といい、期待以上の温泉に間違いなさそうだ!

洲走の湯、こんなところにあったのか。里山の風景に溶け込んだ、こんなに風情ある温泉施設だったとはッ。
しかし一見すると宿のようにも見えるけど、かつては宿泊なんかもできたんだろうか。ただの温泉施設にしては建物が大きい感じがする。

開け放たれたドアの向こうは、外観と同じく年季と歴史が感じられるレトロな世界が広がっている。
室内はよく整理されてる感じだけど、そこかしこにある調度品などなどのアイテムたちから田舎の穏やかな生活感が漂っていて、たまらなく温かい雰囲気が感じられる。
これは個人的にとんでもなくアタリの温泉施設だぞ・・・・。

ただ辺りには誰もいないようなので一声「すいませ〜ん」と声をかけると、「はいはい〜」と奥からおじさんが顔を出してくれた。
このおじいちゃん、よれよれのTシャツに短パン姿という絵に描いたような懐かしのおじいちゃんという出で立ちで、なんともほがらかに私を出迎えてくれた。
セミの声くらいしか聞こえないこの建物にぴったりマッチした、とてもラフで優しそうなおじいちゃんだ。

靴を脱いで中に入ると「今入ったばかりの人いるからちょっと休んでったらいいや」とおじいちゃん。
先のお客さんが出た後で、ゆっくり温泉を堪能してくれということだろう。私も時間があり余ってるわけじゃないけど、こんな素晴らしいところに来て急ぐのももったいない。おじいちゃんの言う通り、適当なところに荷物を置いて待たせてもらうことにした。

しかしこの異様な居心地の良さはなんだろうか。
夏+古き良き古民家ということで私の趣味にドがつくほどハマっていることは間違いないけど、今私の心にはなんとも言葉にし難い感慨のようなものがふわっと湧き上がっている。
冷房も扇風機もなくて涼しさとは無縁の室内だけど、それすらもほっと落ち着く要素のひとつになってるような。
まぁともあれ、私が思う「ザ☆夏」って雰囲気がここに凝縮されてるんだろうなぁ。まだ温泉に入ってないけど、最高だよ洲走の湯。。

そうこうしていると一人おじさんが温泉からあがってきたので、挨拶をして少し雑談。
どうやらおじさんは喜多方からやってきたようで、ここにはもう何度も来ている常連さんらしい。
「ここまで原付きで来たんですよ」というと「あそこに駐めてあるやつ?」とちょっと驚いた様子だったけど、さらに東京から来たというともっと驚いていた。
いつものことだけど、やっぱり原付きは話の種にもなってイイ乗り物だぜっ。

と、そうこうしているうちに先客の皆さんが出てきてついに私の番が回ってきた。
お客さんが皆出ていくと「もう入っていいよ」とおじいちゃんが笑顔で促してくれたので、必要なものだけ持っていざ温泉へ!

さすがに脱衣所には扇風機があるようでこれはありがたい。
脱衣カゴが並ぶ棚の上にはドライヤーもあるので、こういう個人がやってる施設としては結構親切な印象だ。

とまぁそれはいいとして、さっさと温泉へと行こうじゃないのっ。

ここまでわりと汗をかいたから温泉でさっぱりするのが凄く楽しみだ。
まぁその前にまずは体を洗おうとシャワーを体にかけるとなんとなく普通のお湯とちょっと違う感触。
体をしっかり洗った後もなお残るこのまとわりつく感じ・・・、これはかつて秩父の千鹿谷鉱泉で味わったものと同じ、ヌルヌルのアルカリ泉だったか!シャワーからも源泉が出るとは最高じゃないか。しかもほんのり香る硫黄臭。これは二度おいしいぜ。

いやこれは温度も熱すぎずぬるすぎず、かなり入り心地の良い温泉だ。
首までどっぷり浸かるとこちらもふんわり硫黄の香りがして温泉気分も高まってくる。
さらにどれだけのphがあるかは知らないけど、この肌を撫でたときのヌルすべ感はまさしく美肌の湯って感じがしてずっと入っていたくなる。日にジリジリと焼かれた肌を優しく治してくれそうだ。

こんなところにこんなイイ温泉が湧いてるあたりさすが福島って感じがする。前回行けなかった無念を晴らすために、わざわざ宿から遠ざかる位置にあるこの洲走の湯にやってきた甲斐は十分にあった!
おじいちゃんの気遣いのおかげで一人で独占もできてるし、ありがたく心ゆくまで浸かっていくことにしよう。

それから誰も来ないまま30分ほどしたところで、そろそろのぼせそうになってきたので上がることに。
ツルスベとなった肌を実感しつつ、脱衣所を出たら扇風機がないことはわかってるのでここで限界まで体を冷ましてから脱衣所を後にする。
さて、まだ時間はあることだし、風呂上がりはここでしばらくゆっくりしてこうかな。

とりあえず喉を潤すために懐かしの冷蔵庫に入ってるサイダーを買おうと思ったけど、家の中はシーンと静まり返っていて誰もいない。
ちょっとだけあたりを見回した後外に視線を向けると、おじいちゃんがすぐ近くでなにやら作業をしていたので「サイダーもらっていい?」と大声で聞いてみると、「いいよー、持ってきな!」と家族みたいに返事してくれたので、料金は後回しにしてさっそくサイダー休憩をとらせてもらう。

横は網戸にもかかわらずあんまり風が入ってこないから、持参のうちわでパタパタあおぎながらサイダーをいただく。サイダーに夏に温泉、これぞ日本の夏という感じで最高だけど、あの温泉あたたまり具合がハンパじゃないから全然汗がひかないぜっ!

そうしていると作業から戻ってきたおじいちゃんが私を一瞥してから奥へ引っ込んだと思ったら、ちょっとすると自分と私の分の氷水がなみなみ入ったコップを持って、「良い温泉だったろ」と言いながら私の前の椅子に腰掛けた。
暑そうにだらっとうちわを仰いでいる私を見て、自分の休憩もかねて麦茶をごちそうしてくれたんだろう。優しいおじいちゃんの顔が仏に見えるぜ。。キンキンに冷えた麦茶がとんでもなく美味い。

「良い温泉だったろ」と言うおじいちゃんはもちろん毎日温泉に入ってるようで、肌が数十歳は若く見えるくらいつるつる。
そんなおじいちゃんが言うには「蛇口から出るのみんな温泉だよ。皿洗いも洗濯も全部温泉」ということで、もちろんこの氷水も温泉(というか源泉が20℃くらいらしく、実際は鉱泉ということみたい)らしい。
まさに温泉に囲まれた生活。こりゃおじいちゃん長生きするよ。

そんな話の流れで「ここって前は泊まれたりできたんですか?」と、さっきから抱いていた疑問を聞いてみることに。建物は妙に大きいし、脱衣所の前に洗面所が二基もあるし、なんとなく構造がそれっぽい。

するとやはり5年前まで宿としても営業していたようで、奥様が亡くなられたことで自分一人では手に負えなくなり宿営業を止めたんだとか。まだ客室には机やテレビがそのまま残されていて、私もさっきチラッと見たけど、人手とやる気さえあればすぐにでも宿としての営業を始められそうな感じだ。
聞いて見るとおじいちゃんは74歳の4代目だと言うし、たしかに宿の切り盛りは難しいだろうな。
残念だ。こんなに素敵な建物にもう泊まることができないなんて。。でも日帰り温泉だけでも続けてくれているからこそのこの時間。本当にありがとうございます。

そんな感じで他にもいろいろな話をさせてもらい、ものすごく楽しい時間を過ごさせてもらった。
方言でところどころわからないところもあったけど、話し好きの凄く優しいおじいちゃんですっかり心を和ませてもらってしまった。

最後に桃を買いたいと言うと「ありゃすぐそこで朝採ったやつだから美味いぞ」と言って「ちょっと袋に入れてやるから」とおじいちゃんは席を立った。

その後桃と洲走の湯(洲走温泉)の由来なんかが書かれた紙をもらい、入浴料+サイダー代+桃代を払って出発。
最後おじいちゃんは私が原付きで来たのが珍しかったらしく「覚えとくからまた来てよ」と言って笑顔で見送ってくれた。
すっかりおじいちゃんが好きになってたんで「覚えとくからまた来てよ」の一言にはかなり後ろ髪引かれる思いがしたけど、最初から最後までにこやかに接してくれてありがとう。また来るぜおじいちゃん!

宿へ向かって北上

会津若松方面といっても市内に入ることはないルートだけど、もうここらへんから既にとんでもない暑さだ。
一刻も早く山の方に行きたいところだけど、必要なものを買うために今しばらく道沿いに行くしかない。買ったらすぐに涼を求めて北上しなければ。

今日の宿の周辺ではぜひ釣りをしておきたいので、ここらで餌を調達しておこうとやってきたのがこの山内釣具店。調べたところ宿周辺には釣具(餌)を扱ってる店はなさそうだから、到着前に買っておいたほうが絶対に良いでしょう。

店内に入るとさすがにちゃんと餌が売っていたので即購入。遊漁券は地元というか宿あたりで買えるだろうと思ってここでは買わないことにした。
本当はもっと早くに欲しかったけど、さすがに多少栄えたところじゃないと釣具屋はなかったな。でも無事買えたからオールOK!これから宿へと向かいます!

市街地から出るとさっきまでの景色とは大違い。まだ緑の稲穂が遠く山の方まで埋め尽くすように広がっているこの景色、そして稲穂の青い香り。今私は途方もない自由を感じている!

依然として田んぼ広がる道をウキウキで進み続け、塩川町を抜けて現在走っているのは69号。
途中ちょっと道を間違えて小高いところに登ってしまったけどまだまだ時間は大丈夫。今向かっているのは桧原湖のある裏磐梯というところだけど、あともう少し走ったら湖に到着できそうだ。

途中にあった大塩温泉街を抜けどんどん山道を登っていく。
山道を登り始めてすぐに実感したけど、登れば登るほどどんどん涼しくなっていくなここは。さすが裏磐梯は避暑地として有名なだけあるけど、ここまで下界と違うもんですか。走っててものすごく快適っす。

ここまで来る頃にはもう道も下り坂になっていて、はっきりではないけどもうすぐそこにチラッと湖が見えている。
今日はいつもよりちょっと長めに走ってきただけに、これから広大な湖を目にすることができると思うとさすがに心が躍るな。でもその前に、まずは道の駅散策だ!

この道の駅のグッズは山関係の今まであまり見たことがないようなものが多くて楽しいな。
ここらへんは多分登山なんかでも有名なんだろうし、気になるグッズが売ってるからここで少しお土産でも買っていこう。

ということで自分用には鳥を模したキレイなカラビナと、友人用に赤べこが描かれたケースを購入。
大塩温泉の湯を煮詰めてつくられた山塩というのも欲しかったけど、これはまぁまたどこかで見たら買うことにしよう。

桧原湖
じゃあいよいよ宿に向かうとしようか!雄大な桧原湖を右手に眺めながらのツーリングが始まるぜ

ここから宿まで意外と10km以上あるからあんまりのんびりもしてられないな。思ってた以上に大きな湖だ。
まぁほとんど一本道だからただ道なりに走るのみだけど、しかし湖からの風が吹き抜けて凄く気持ちが良い道。ここもまたあんまり車通りもないし、ただ走ってるだけでも楽しいな。

桧原湖の風景
大きなものに抱かれているような感覚。のどかな風景だけど、湖周辺ののどかさってちょっと他と雰囲気が違う感じがする

この時点で宿の女将さんに伝えていてチェックインの時間を少し過ぎていたので、ちょっとだけ急ぎ気味で原付きを走らせる(道の駅で電話したけど留守電だった)。

桧原湖北端あたりまで来るとポツポツ民家が見え始めてきた。
これまで歩いている人は全く見なかったけど、ここらへんはなぜかマラソンランナーみたいな格好をした若者が走ってるな。
もしかしたら避暑地ということで、ここも以前行った菅平高原みたいに学生たちの合宿でよく使われてるんだろか。だとしたら今日はよく宿の予約が取れたもんだ。

ここまで来るともう宿は目と鼻の先。この丁字路を左に曲がってちょっと行けばもう見えてくるはずだ。
しかしここらへんはなんというか、静かでさっぱりした町並みと広い空が妙に心を落ち着かせてくれるな。
下界でも同じような景色はあるけどなんとなく雰囲気が違う。
でもそんな集落に時折「パンパン!」という発砲音が響くのがちょっと怖い。。もしやクマか?

この分かれ道を右に曲がると、その道沿いの両脇には民家と宿が入り混じって立ち並んでいる。
歴史ある木造家屋みたいな建物はないものの、昭和な感じのレトロな建物が多くてちょっとノスタルジックな町並みだ。
そんな中にバルコニーが張り出した三角屋根の大きめな建物が一棟。看板には「温泉・民宿 えんどう」の文字。
なるほど、ここが今日の宿か!ようやく到着民宿えんどう!

本日の宿に到着!

駐車場には車が泊まっていたので、出入りの邪魔にならない場所に駐めて早速宿の中へ。
合宿の生徒でちょっと賑やかだったりするのかと思ったけど宿の中は静かで、フロントに人影もないので声をかけてみる。

「すいませ〜ん」と一声かけると、意外とすぐに「あぁ〜いらっしゃい」とにこやかな女将さんが出てきてくれた。
女将「何できたの?車じゃない?」
私「バイク(原付き)できました。適当なとこに駐めちゃいましたけど」
女将「じゃあそこの車すぐ出るからそこ入れたらいいですよ」

ということで、女将さんの心遣いで受付より先に原付きを屋根の下に移動させてもらうことに。
その後フロントで何かを書いたりするでもなく、色々と説明してもらいながら部屋へと案内してくれた。

とりあえずお風呂は24時間OKで、食事の時間は夜が18時半、朝が7時半からで一回の食堂で食べるらしい。
今の時間はまだ17時くらいだから、温泉に入ってちょっと外を散策するくらいの時間はありそうか。
それにしても夕食に何が出るのか楽しみ。女将さん凄く料理うまそうな感じがするしっ。

そうこうしながら部屋まで案内してもらうと、「ゆっくり温泉入ってください〜」と一階へ戻られそうになったので、その前に聞きたいことを聞いてみることにする。

私「そうします〜。あ、明日の朝釣りに行こうと思うんですけど、朝外に出ても大丈夫ですか?」

女将「大丈夫ですよ〜。でも熊が出るから気をつけたほうがいいですよ、そこら辺歩いてるから。食べ物がないからこっちまで来てんですよ」

私「めっちゃ怖いじゃないですか。じゃああのパンパンいってるのって・・・。」

女将「あれは猿よけ。野菜とか持ってっちゃうんだから」

そんな感じで質問させてもらったら、最後に「釣りのことは後でお父さんに聞いてみるといいですよ」と言って一階へ戻っていった。

というか朝釣りに行くのちょっと怖くなってきたぞ。そこら変歩いてるって、さすがに標高800m以上の山の上。。猿も怖いし、これは気を引き締めて釣りに行かなければ。

民宿だけど建物も大きめだから部屋も広々としてるな〜。
しかも清掃もバッチリで冷房もあるし、これは快適に過ごせる環境が整った良き部屋だ!

なんか他の宿泊客もいないっぽし本当に静かでイイ。
でも風はあまり入ってこないから今のうちに少し冷房でもつけて、宿内を散策しながら早速温泉に入りに行こうかな。
本当ならちょっと寝転んで伸びをするところだけど、それは温泉に浸かりながらやって一気に体をほぐすことにしよう。

洗面所が沢山あるけど合宿で学生さんが沢山泊まるんだったらこのくらい必要か。
部屋と同様廊下も洗面所もよく掃除されていて凄く気持ちが良い宿だ。

さて、多分この下が温泉だからこのまま階段を降ろう。

なるほど、バスタオルはないけどフェイスタオルはこの洗面所に置いてあるのか。
使ったやつは脱衣所前のカゴに入れるスタイルみたいでちょっと新鮮。でもだからといって入るたびに毎回新しいのを持ってくのはやめとこう。

宿の温泉と付近散策

脱衣籠
反対側にも脱衣籠

誰もいないから脱衣所もすんごい静か。
なんだかこの宿というか、このあたりの環境が全体的に静かで凄く落ち着く雰囲気なんだよな。これは温泉もかなりリラックスできそう。
しかも硫酸塩泉ということで、ここでさらに美肌を手に入れることができそうだ!
ではいざ浴室へ!

なんか逆光であんまり見えないけど浴室は床も浴槽も岩で作られたどっしり仕様。向かって右側にはちゃんとシャワーとソープ類も備え付けられている。
奥には露天風呂もあって、見たところ眺めは望めないけど空はよく見えそうだ。しかし浴槽をじゃぶじゃぶ渡って露天に行くのはちょっと珍しいかも。
いきなり露天が目に入って一気に興味をそそられちゃったから、体を洗ったらすぐに露店に向かうことにしよう!

周りは板と石壁に囲まれて景色は見えないけど、蔦が這ってたりしてこれはこれで雰囲気があってイイんじゃないでしょうか!目の前の石積みの壁と蔦の感じがそこはかとなく洋風な感じで面白く感じる。

表面だけ熱いということでそ〜っと足を入れてみると確かに熱い・・・けどめちゃくちゃ熱いというほどでもない。注意書きの通り足でグリグリかき回せばちょうどいい感じで入浴できそうだ。

なのでしばらく全体をかき回すようにバシャバシャして、良きところでいよいよ温泉に浸かる。
首まで入るとかき回した甲斐あってなかなかに丁度いい温度。体にジ〜ンとした痺れみたいな感覚がくる、入った瞬間一番気持ちが良い温度だ。

露天風呂は誰もいないし奥行きがあるから、う〜んと目一杯体を伸ばすと一気に体の力が抜けていって、とんでもないリラックス感に包まれた。
伸びをして大きく息を吐いた後気づいたのは、この露天風呂もまた物凄く静かだということ。じっと動かないで空を見つめていると、聞こえてくるのは鳥のさえずりとささやかな風の音くらいだ。途中によったあの州走の湯もそうだったけど、今日は静かな温泉に縁がある。心の落ち着き加減がハンパじゃないよこれは。

お湯もサラッとしていて肌にしっとり馴染む感じだし、ここに24時間入れるなんてめちゃくちゃありがたい。ここはかなり良い民宿ではなかろうか。

そんなこんなで満足するまで温泉を楽しんだんで、ここらであがって夕食の時間まであたりを少し散策することにしようかな。このほてった体で原付きを走らせたらさぞ気持ちいことだろう。
散策ついでに途中見かけた商店で冷たい飲み物でも飲むことにして、ささっと準備して出発しようかな!

それぞれ合宿日も違うだろうし、今はお隣さんのところに合宿が来てる感じか。
なんかこういう静かなところに学生の賑やかさが加わると活気が生まれてこれはこれでイイな。
こんなところに皆で泊まれるんだからそりゃ楽しいだろうな〜。

店内はそんなに広くないものの飲み物やお菓子やら結構充実してるから、ちょっとした買い物なら十分事足りそう。
中では女の子の学生さんが楽しそうにお菓子を買っているほのぼの空間で、私はぐるっと店内を見て回った後ナタデココジュースを購入した。今日は桃ととうもろこしがあるから夜食にお菓子は必要ないからね。
さて、喉乾いてるしさっさと飲もう!

店先にベンチのある駄菓子屋みたいで、こういうとこでひと休憩できるのはいいな。日が傾いてきて、若干寂し目でノスタルジックな風景がなんか心に染みる。ナタデココジュースの甘くてクニュクニュした食感もたまりません。

せっかく湖の近くに泊まってるんだからやっぱ湖は見ときたいなぁと思って、ジュースを飲み終わったら原付きで畔へと向かう。
ただ地図を見ると浜辺あたりはキャンプ場になってるからどうなんだろう、近くまで行けるのかな。

沢山並ぶ車を見ていると結構釣り竿を積んでる車が多い印象。ここは釣り人の聖地なのかもしれない。
この先にはもちろんキャンプ場と浜があるわけだけど、ずいっと進んで浜近くまで行くと「有料」の看板と共に受付が見えてきた。もうすぐそこに浜は見えてるんだけど、有料って書いてあるくらいだからこの先に入っていくことはできないんだろうな。
せっかくの浜辺をキャンプ場に占領されてるようであまり良い気はしなかったけど、お金を払ってまで行きたくはないので引き返すことに。もしかしたらどっか違うところから湖に近づけるかもしれないしね。

その後周囲を散策してみたけど湖に近づけそうなところはなさそうだったので、宿に帰る前に少しだけ川をチェックしようと山の方へ向かう。明日いきなり見ず知らずの川に行くっていうのも怖いしね。

両脇に畑が並ぶ一本道を進んでいくと舗装路もガタガタになって、その脇に細い一筋の流れが現れた(写真撮ってませんでした。。)。
魚を釣るには少しだけ心もとない川幅だし、入渓するのも私の装備ではちょっと骨が折れそう。というかそれよりも周りが鬱蒼としていて、女将さんの「そこら辺にクマが出る」という言葉を思い出すとさすがにちょっと怖い。
まぁ川があるところは分かったからとりあえずいいか。行くかどうかは明日の私にまかせよう。

というわけで周辺の散策は終わったんで宿に向かって一直線。
帰りに宿の近くに沢山の学生さんたちがトレーニングしてる大きな(陸上競技の)トラックを発見したけど、あまり見てても変人扱いされそうなのでそのまま宿へ戻ったのだった。

宿に到着する前からちょっと気になってたんだけど、今日の宿を始めぽつぽつと家の前にあるこの水溜めは一体なんなんだろか。お隣さんのところで大きな風呂桶みたいのに水を溜めてたし、何に使うための水なのかよくわからない。
ただやっぱり凄く綺麗な水だから、もし飲めるようなら水筒に汲んでいきたいな。後で女将さんに聞いてみよう。

お楽しみの夕食!

宿に戻るとご主人が風呂上がりのようなラフな姿で歩いていて、私を見ると声をかけてくれた。

主人「おお、どうもいらっしゃい(笑顔)。風呂入ったらご飯にしよう。お風呂入ってきな」

私「あ、もうお風呂は入らせてもらったっす」

主人「そっか、じゃあご飯にしようか。(フロント奥の厨房に向かって)お〜い、もうご飯できてるか〜?」

女将「6時半からって伝えてますよ〜」

主人「そうかそうか、じゃあもうちょっと待っててな」

ご主人も女将さんと同じくほがらかで、格好といい女将さんとのやりとりといい田舎のおじいちゃんって感じで凄く安心する。あったかい民宿だ。

6時半まではもうすぐなのでその後部屋でのんびり横になってると、ちょうどの時間に「お〜い、ご飯の準備ができたよ〜」と声をかけに来てくれた。
部屋を開けたら目の前にいたので、一緒に食堂まで行くことに。

主人「何か飲む?ビールとか」

私「いや、大丈夫です(いつも飲まないし)」

主人「日本酒一杯サービスするよ」

私「本当ですか?じゃあいただきます」

大丈夫ですと言った後に思わぬ返事がきたから反射的にいただきますと返事してしまった。
でもまぁたまには酒と一緒に夕食をいただくのもいいか!一杯無料みたいだし、なんだかんだでこれはありがたい。

女将さんいわくご飯と味噌汁は自分でよそう食べ放題スタイルらしく、ちょろっと説明してくれた後「どうぞごゆっくり〜」と言って出ていった。
すると女将さんと入れ替わるようにパック酒を持ったにこにこ顔のご主人が登場。
その手にはコップが2つ握られていて、横の机の脇に腰掛けると「はいはいはい、どうぞどうぞ」と私にコップを持たせて酒をついでくれた。

私「おじさんも飲むんですね」

主人「飲まなきゃ寝られねぇからさ」

となんだか嬉しそうなご主人を見て、私も自然と頬が緩む。そうか、お酒一杯サービスはお客さんと飲むためのサービスか。なんだか面白くて笑ってしまった。

ご主人と乾杯して一口飲んでみると、これがまぁ甘口ですんごい私好みのお酒だ。パックを見てみると「会津ほまれ」と書いてある。これは個人的にかなり当たりだな〜。できれば買って帰りたいくらいだッ。

お互い一口飲んだら「鉄板に油しいて好きなの焼きな」ということで、ご主人と雑談しながらのにぎやかな夕食が始まった。

鉄板で玉ねぎやら豚肉やらが焼けるのを待ってる間小鉢をいただく。
ワカサギはサックサクかつ身がしっとりしていてかなり美味しく、花豆はちょっと甘めの味付けで、酒の後に食べのにぴったり。
かぼちゃは私が昨日何度も見た赤かぼちゃで、これも甘みが強く若干旨みすら感じる。これが赤かぼちゃか。これは美味いぞ!

その間ずっとご主人と話しながらの夕食。
旅の間は特に誰かと話すのが好きだから、こうして横に座って色々お話できるのは凄くありがたいし楽しいひと時だ。方言で何を言ってるのか正確にわからないところはあるけど、話した内容を覚えてる限り書いてみると以下の通り。

・釣りについて聞いてみたところ、ここ最近は雨が全然降らないから水量が少ないとのこと。さらにカラスが魚を取っていっちゃうから「あんま釣れねぇと思うよ」と言ってた

・昨日もクマをとった(ご主人がとったのか漁師がとったのか、色々覚えてない)

・家の前にある水槽は大根を洗うためのもの。ここらへんは大根が有名らしい。今は足を洗ったりしてるらしい。「あの水飲めますか?」と聞いてみたら、「まぁ飲めないことはないだろうけど、濾してないからなぁ」とのことで一応飲めるっぽい

・赤かぼちゃは金山町が商標登録してる

・(キャンプ場があって浜辺に行けなかったという話で)「受付で湖を見たいって言えば大丈夫じゃないかな〜」とのこと。

・8月は高校の合宿、9月は大学の合宿でこの2ヶ月はいろいろ大変らしい

などなど、夕食を食べながら楽しく色んな話を聞かせてくれるご主人。一杯サービスと言っていたわりに酒がへると注いできて、結局2.5杯分くらい飲んでしまった。
ご主人はずっと笑顔で楽しそうだし、そんなご主人を見てたら昔死んだじいちゃんを思い出した。細かいことは気にしないって感じで、ハハハと楽しそうに酒を飲む姿がじいちゃんそっくり。なんだか今日の夕食は、色んな意味で良い思い出になりそうだ。

大分色んなことを話してご主人のコップの中身がなくなったころ、「じゃ、ゆっくり食べてね」と言って酒を持って隣の人の席にはしごするご主人。「いっぱいどうですか?」とまた飲み仲間を探すご主人が可愛くて笑ってしまったが、隣の席の人も飲み仲間になることを了解してくれたようだ。

その会話を聞きながら私は残った野菜やらモツを焼いて、かなり腹がパンパンの限界近くまできたところで無事完食。かぼちゃのブロックが大きいから最後らへんは結構きつかったけど、全て大変美味しくいただきました!

食後の風呂〜就寝

食後はお腹いっぱい&酒がまわったので1時間ほど眠ったあと風呂へ。
普段あまり酒を飲まないからすっかり弱くなっちゃってたけど少し寝たからもう大丈夫。まず桃冷やしと洗濯をしてから、夜の温泉を味わいに行こう。

宿泊客は私含め二人しかいないんで今回も貸し切り状態で入ることができそうだ。
誰かいたらあの露天の板の上で寝ることもできないし、今日が合宿でない幸運に感謝。

夜は夜でほのかな間接照明と、若干青を含んだ黒い空が雰囲気を盛り上げてくれる。
あたりは日中とそんなに環境は変わってないだろうに、夜の帳が降りるとより静かに感じられる。これが漫画の一コマだったら「シ〜ン」っていう擬音語が使われそうなくらい静寂に包まれていて、温泉はぼ〜っとしているとまた寝そうになるくらいに柔らかだ。
ある程度あったまって板の上に寝るとまた風が格別だし・・・、まったくイイ温泉だぜよここはッ。

そうしてたっぷり夜の温泉を堪能した後、腹と喉を潤すため外の池で冷やしておいた桃をかじりに行く。
外に出るともうお隣さんのテラスには人はいなかったけど、代わりにお風呂場から楽しそうな声が響いている。そんな中、私はひとり桃を食べる!

ちょっと皮が剥きづらいけど、噛んでみると果汁たっぷりでめっちゃウマい桃だ。多分もう少し置いといたほうが美味しいんだろうけどこれでも十分な感じ。これが4つ入で500円とは、良い買い物をしたもんだ。福島に住んでる人がめちゃくちゃ羨ましくなった。

その後は特にやることもないので、テレビをつけながらダラダラ過ごす。
寝るにはまだ早いけど、明日の朝は釣りに行く予定だから早めに寝るのもいいかもな。ただ目覚ましをセットしてその時間に目が覚めても、起き上がれずにそのまま寝ちゃうこともよくあるから、そこらへんはその時の流れに身を任せよう。
行ったら行ったでクマが心配だけど、まぁ歌いながら釣りしてればある程度は大丈夫でしょう。

その後漫画を読んだり明日のルートを調べたりしてちょっと早めに寝ることに。
とりあえず明日は釣りに行くつもりで目覚ましをセットして布団に潜り込んだ。

朝の釣り〜チェックアウト

早朝、セットした通り5時半に目覚ましが鳴り、まだ薄暗い室内でパチっと目が覚めた。
まだ布団でぬくぬくしてたい気持ちはあるけど、これくらいなら頑張って起きて釣りに行けそうな感じ。
なので無理やりガバっと体を起こし、熱いお茶をずずっと一杯飲んで体に喝を入れてから、あまり音を立てないようにゆっくり宿を出た。

昨日ご主人と釣りの話をした時、入渓できそうな場所を教えてもらっていたのでまずはそこへ。
もしそこがダメそうなら、昨日見つけておいた川に降りられそうなところに行ってみる予定。

途中から舗装されてないガタガタの道って言ってたけど確かにその通りで、下手したらスリップしそうな砂利ばっかの道を走ってここまでやってきた。
すぐ横には神社があってここらへんから入渓できるみたいだけど・・・、周りはめちゃくちゃ鬱蒼としてて結構怖いぞここ。。早朝ということもあっていつクマが出てきてもおかしくない雰囲気。これは川に降りられても釣りどころではないかもしれない。。

参道の右脇を川が流れてるんだけど、案外高さがあって降りづらそうな感じ。いつもの渓流用の装備があれば降りられるだろうけど、今はクロックス風のサンダルだからここはちょっと辛いかなぁ。
というかここはやっぱり怖い!無茶はしないで昨日見つけたとこに行くことにしよう。。

昨日「ここからなら行けるかも」と思ったところに行ってみると、見事簡単に川に降りられることができた。
ここからなら私の今の装備でもある程度進めそう。楽しみだな、ここは魚が釣れるんでしょうか!?

しばらく石だらけの陸地が続きそうなので、川がある程度太くなるまで歩いていく。
クマが怖いから歌を歌いながら歩くこと数分、まぁまぁ竿が出せそうなところまでやってきたんでいよいよ釣りを始めることに。

がっつり足を川に浸しながらの釣りが今始まった。
川は言うまでもなくキレーに澄んでいて、周りの景色はいかにも高地っぽい雰囲気で風情たっぷりだ。旅行中にこうしてしっかり釣りすることもあまり無いから、今かなりワクワクしております。

それなりに進みやすいしいかにも渓流っぽい景色で最高!・・・なんだけど肝心の魚が全然釣れない。。
良いポイントも多いんだけど、雑魚すらかからないのはちょっと悲しいな。一回だけ大きそうなのが掛かったんだけどすぐバラしちゃったし、それ以降はうんともすんとも言わないぜ。
一匹くらい釣れたらいいんだけど厳しいか・・・。

そんな感じでどんどん上流へ上っていくも全く魚の反応はなく、そうしてるうちにそろそろ朝食の時間が近づいてきたからもう川から上がることに。
ちょうどすぐそこに遊歩道が現れたからタイミング的にもちょうどいい。遊歩道を歩いて、原付きと駐めてるとこまで戻るとしよう。いや、しかし残念だった。。

宿の駐車場まで来ると、ちょうどご主人が車から降りてくるところだった。
格好を見ると畑から戻ってきたところだろうか。私を見ると笑顔で声をかけてきてくれた。

主人「おかえり。釣れたか?」

私「ダメでした。一回かかったんですけどね〜」

主人「は〜そうか、まぁご飯食べな」

と相変わらずにこにこしてるご主人とちょっと話してから中へ。すると今度は女将さんが玄関前を歩いていた。

女将「おかえりなさい、どうでした?」

私「いや、釣れなかったです。。」

女将「そう、残念ね〜。じゃあご飯食べてゆっくりしてください」

と促されたのでそのまま食堂に直行した。
起きてから何も食べてないからもうかなりお腹が空いてるんで、朝はがっつり食べることにしよう!

朝食はハムサラダに納豆、それに温泉卵など個人的に嬉しい品揃え。これならご飯もたくさん食べられるし、シンプルだけでイイ朝食だ!

特にテレビをつけるでもなく、田舎の朝の静けさを楽しみながら一人もくもくと朝食をいただく。

朝から良い汗をかいたから味噌汁の塩っけに体が喜んでる感じがするな。冬瓜は少し苦いけど、ジューシーで味噌汁に結構合っていてウマい。
ネギが入った納豆も素朴な味でご飯によく合うし、私の好物の温泉卵は言うまでもなく美味しい。朝の運動の後のご飯がこんなに美味しいとは久しく忘れていたぜ。魚は釣れなかったけど、これはこれで良かったな。

でもちょっと悔しいから、チェックアウトしたらもう少しだけ釣りをしてみよう。今日は移動距離が短いから午前中の間は桧原湖周辺を散策するつもりだし、さらに今日はいつものように15時とか16時にチェックインしなくても大丈夫だから、ちょっと釣りをしても問題ないでしょう!もし釣れたら、それは今日の夕食にするつもりだかしッ。

というわけでゆっくりゆっくり食べて、お腹がパンパンになったところで無事完食。
おばちゃんにごちそうさまをして部屋に戻るとかなり眠気が襲ってきたけど、今日はもう二度寝などできない時間なので、荷物を整えてさっさと温泉に入りに行くことにした。

もうちゃちゃっと体を洗ってすぐさま露天風呂へ直行だ。
ほとんど仰向けで寝るような姿勢で空を見上げると、昨日はなかった雲がゆっくり右から左へ流れていて、すばらしく平和な雰囲気に満ちている。
おまけに今日は朝から釣り→朝食→温泉という流れだから、いつもの朝風呂よりも3割増しくらい爽快だ。静かな宿とか温泉は沢山あるけど、なんだかここは他とはちょっと違う感じがして不思議だなぁ。まぁたまたま宿泊客が少なくて貸切状態で入れてるからってこともあるけど、ここは心を落ち着けるにはもってこいの温泉、そして宿だ。
この宿での最後の温泉、存分に楽しませてもらいます。

チェックインまではあと大体30分ぐらいだから、さっさと荷物をまとめてあとはダラダラすることにしよう。
この温かい静けさから離れるにはそれなりに思い切りが必要だけど、今日の夜はとっておきの楽しみがあるから頑張って出発しなきゃいかん。これから桧原湖周辺のワクワク散策もあるし、今日も今日とて楽しみなことがいっぱいだ。ありがたいことです。

一回に降りると女将さんがキッチンで洗い物をしてる音が聞こえてきたので、「お世話になりました〜」と声をかける。女将さんはすぐにフロントまでやってきてくれた。

女将「また釣りに行かれるんですか?」

私「はい、釣れるかもしれないからもう一回だけ行ってみます」

女将「気をつけてくださいね。終わったら温泉入ってってください」

私「え?チェックアウト後も入っていいんですか?」

女将「ええ、畑行ってたら勝手に入っちゃっていいですよ」

チェックアウト後も入っていいなんて言われたのは初めてだから驚いてしまった。この女将さんとご主人の人柄といい、なんて温かい宿だろうかッ。こういう大らかで素朴な優しさに触れられるのは、やっぱりこういう宿だからこそなんだよな。なんか家族のような扱いが凄く嬉しい。

そんな中水筒の中身が空っぽだった私は図々しくも「あの、申し訳ないんですけど水筒に水入れてもらえませんか?」と聞いてみたところ、「あ〜いいですよ。氷も入れましょうか?麦茶がよかったらそこ(ジャグ)から入れますよ」と言って、親切にも氷入り麦茶を入れてくれたのだった。なんか第二のお母さんて感じ。どうもありがとう女将さん。。

その後精算を済ませたら、まだ(多分)お別れではないので「じゃ、言ってきます〜」と言って宿を出発。
これから魚が釣れるかはわからないけど、その後にまた温泉に入れるという楽しみを与えてもらったので、もし釣れなくてもそれはそれでいいか!
ま、とりあえずさっきの釣り場に向かうことにしよう。


今回泊った温泉民宿えんどうさんは、記事の通りいつもニコニコしているほがらかな女将さんとご主人が迎えてくれる、すごく家庭的で安らげる宿でした。
キレイな水と緑が豊富なこの早稲沢温泉は、一昔前のレトロな町並みが残る静かな温泉地。それでいて夏の間は学生さんの合宿があって、良いバランスで若者の活気も感じられました。
部屋には、というか外にも虫がほとんどいなくて快適でしたし、宿は全体的にとてもキレイ。
温泉は24時間入れて食事も美味しい地のものを沢山食べられたので、満足度はかなり高かったです。
個人的にはご主人と一緒にお酒を飲みながら色んなお話を聞けたのが一番思い出に残っていますが、それも含めて民宿遠藤さんは快適さと温かい人情味にあふれた素晴らしい宿でした。
裏磐梯に来られる方は民宿えんどうさんに是非泊まってみてください。とても良い一晩が過ごせると思います。

温泉民宿えんどう : 1泊2食付き 8,950円(税込)

公式サイト