2023年夏休みの旅1日目前編です。
猛烈なスピードで季節が過ぎ、あっという間にやってきた2023年の夏。
ここ数年はコロナや台風のおかげで本来私が行きたい時期に旅に出ることができなかったけど、今年こそはとなんとか8月の終わりに夏休みを取ることができた。
目指すは去年行こうとしていた福島だ。
福島はおいしい食べ物が多く、私好みな田舎の風景も多いことから現在私の好きな県第2位になっている(1位は長野)。
今回は温泉はもちろんちょうど旬の桃も飽きるほど食べるんだ!とワクワクしながら計画を立て、8月22日の早朝、待ちに待った夏の旅へと出発したのだった。
出発〜宇都宮の豆水撰
時刻は朝の3時ごろ。
いつものごとく目が冴えてあまり眠れなかったけど特に疲れや眠気もなく、軽く朝食を食べたり風呂に入ったりしてちょうど4時に家を出た。
最近は連日暑い日が続いていたけれど、どうやら福島周辺は少し天気が不安定らしい。
なるべく雨には降られたくないけど、今はそれよりもこれからの旅の日々が楽しみでしょうがない。
しばらくは車通りも多くてつまらない道が続くけど、きっと明るくなる頃には田んぼがあたりを覆うはず。ひとまずそんな光景を楽しみに、大通りをひたすら進んでいく。
平日なこともあってお客さんはトラックの運ちゃん風な男の人2人だけ。
静かな店内で軍人のように黙々と牛丼を食べ終えると、これからのルートを確認してからまた原付にまたがる。
この間大体10分ほど。早く田舎の風景に出会いたいたいばかりに食事のスピードも早まってしまう。
すき家を出発してしばらく行くと国道4号線に合流するけど、新国道4号はトラックが多くて怖いイメージがこびりついているので日光街道で北へと進む。日光街道に入ってしまえば後はほとんどまっすぐ行くだけの簡単なルートだから色々安心だ。
時刻は6時半ごろ、だんだんと暑くなってきたのでここらで朝のコーヒー休憩&ツイッター投稿。
今回始めて旅をしながらツイッターに投稿するけど、宿はブログ記事アップまでナイショにしておきたいからどんな風につぶやいていくかちょっと悩む。
でもまぁそれはおいおい考えるとして、こうしている間にもどんどん気温が上がっていってるから早々に出発せねば。
というわけで誰か投稿を見てくれるといいなと思いながら、まずは宇都宮に向けて走り出す。
宇都宮は何件か早朝からやってる喫茶店やカフェなんかもあったからちょっと軽食でも食べようかと思っていたけど、宇都宮を過ぎたら寄るところがあるんでここはスルー。そのまま市街地をスルリと抜けていく。
宇都宮はさすがに有名な都市だけあって立派なビルが立ち並んでいるけど、今の私が求めるものは素朴な田舎の風景だ。
特に市街地に用はないのでそのまま道を進んでいくと、ビルはポツポツと少なくなって民家に変わり、さらに進めば民家もまばらになっていつの間にかあたりは田んぼが広がる景色に変わっていた。
そうそう、これを待っていた!
この景色を見たら本当に旅が始まった感じがして毎回テンションがあがる!雲も分厚くて夏の雲っていう感じがする!めちゃくちゃ暑いけど、景色の移り変わりと一緒に一気に爽快な気分になってきた。
なんだかんだでもう時刻は10時すぎくらい。
いつもなら初日は2時か3時くらいに出発するけど、あまり早く着いてもなぁと4時にしたのはちょっと失敗だったかな。あと1時間余裕があったら良かったかも。
まぁでもまだまだ時間はあるし、今はまだのんびり走っていこう。
だって久しぶりにこんな素敵な風景を楽しんでいるんだもの。
というわけで再び走り出しはしたものの、もうすぐで第一目的地に到着だ。
今日一発目の立ち寄りスポットは豆水撰という直売所。
名前に豆が入っている通り豆腐工場の直売所だけど他にも色々売ってるらしいので、何か良いものがあったらここで再び休憩予定だ。
そうして田んぼと山が広がる開けた景色の中走っていたら左手に目的の豆水撰を発見。他にほとんど何もないし幟が立ってるから凄くわかりやすい。スイーっと吸い込まれるように敷地内に入っていく。
この直売所は広い工場の敷地の片隅に建ってる直売所で、右を見ると立派な工場が立ち並んでいる。
お客さん用の駐車場も4台分くらいしかないので、私は端っこの邪魔にならなさそうなところにちょこんと駐車させてもらった。
豆腐も色んな種類、色んなサイズがお得な値段で売っている。
その中でもこの売り切りセールの豆腐は特に安く、「すごいな〜」なんて見てたら奥から品出しのおばちゃんがやってきて、このお買得とうふを見るや「これ期限明日までだから10円でいいよ〜」といきなり大幅値下げをしだした。
となりにいたおじちゃんが「え〜、凄いなぁ」なんて言いながらすぐに2袋くらいカゴに入れたけど、さすがに10円と言われたら買っちゃうよなぁ。
しかし期限間近とは言え10分の1まで値下げするとは、凄いところだ。
一通り見て回ったけど、欲しいものはあれど買うわけにはいかないようなものばっかりで残念だ。豆腐を買ってもそれだけ食べるのはキツイし。。
夜食にゼリー系を買おうかとも思ったけど宿に冷蔵庫がなかったら致命的なんで、ここは今この場で食べられるものだけ買うことに決めた。
レジ横では豆腐屋にもかかわらず唐揚げやアジフライなんかお惣菜もありつつ、とうふドーナツなんかの定番商品もちゃんとある。
冷たいものではアイスをはじめコーヒーフロートやヨーグルトドリンクなんかもあって美味しそうなもの目白押しだ。
しばらくメニューを眺めていたものの、売られているコーヒーゼリーが気になっていたので最終的にコーヒーフロートととうふドーナツをいただくことに。ただ、ドーナツは夜食用だ。
出来上がるまで店内でしばらく待っていると「コーヒーフロートでお待ちのお客様〜」と呼ばれたのでささっと受け取り、店の前でいただくことにした。
この暑さによく冷えたコーヒーフロートはさぞ美味しいことだろうっ。
というわけでまずはアイス部分を一口いただくと、豆腐感はあまり感じないものの濃厚な甘さでさらっとした舌ざわりのアイスはこれ単体でも十分おいしい。
しかも量をケチらず入れてくれてるのもありがたい。
続いてコーヒーゼリーを食べてみると、これは予想外にコーヒー独特の苦味が効いていて結構大人向けな味。
なるほど、これはアイスと合いそうだと思って一緒に食べてみると思った通り、少々苦いコーヒーゼリーをアイスの濃厚な甘さが包み込んで一気にスイーツとしてランクアップした!
これは個人的にかなり好きな味っ。しかし悲しいかな、夢中で食べていたらあっという間になくなってしまった。これは他のやつも期待できそうだ。夜食のとうふドーナツ、楽しみにしておこう。
食べ終えた頃にはもう汗も引いていたけど、日に照らされていたバイクとヘルメットはアツアツに。
さっきまでの冷たさはどこへやら、ホカホカのメットを被って気合を入れて出発した。
(※ 旅の終わりにまたここに立ち寄ってヨーグルトドリンクと唐揚げをいただきましたが、どちらもめちゃくちゃうまかったです。ヨーグルトドリンクは豆乳のヨーグルト割りな感じで、唐揚げは大きくジューシーで食べごたえ十分(しかも一個60円)。ここの惣菜やスイーツはかなりレベル高いと思います。)
スイーツを食べたことで逆にしょっぱいものが食べたくなってしまった。
もうそろそろ時間もいい感じだし、程よいところでラーメン屋でもあったら寄りたいところだけど、まだしばらくはなさそうな感じ。
ここからはちょくちょく寄りたいところもあるし昼ごはんはちょっと遅くなるかな〜、なんて思っていたらすぐに2つ目のポイントに到着だ。さて、良いものはあるか。
塩谷到着!温泉と湧水
少し小さめの店内には新鮮で美味しそうな夏野菜や果物が勢ぞろい。
しかも皆100円とか200とかの世界で良心的なのが嬉しい。でも私が今買えるのは加工品かな。
さすがに初日から重たいものとか冷蔵品は買えないよな〜なんて思っている私の目に留まったのは雑穀米。
こういうのはほとんど買ったことがないけどなんだか安い気がする!
しかも常温でも大丈夫だろうしかさばらないからもうこれしかないか!なんか気になるので今回の旅最初のお土産はこの雑穀米にしよう。
一応レジのおばちゃんに「これ常温でも大丈夫ですよね?」と聞いてみたところ「はい大丈夫ですよ〜」とのことだったので安心して購入。
荷台の荷物入れに適当に放り込んで、ささっと出発した。
さて、あの直売所の名前にもあった通り今いるのは宇都宮を抜けて塩谷町だ。
塩谷町は以前一回来たことがあるけども、あまり通ることがなく知識のない場所だっただけに、現地で尚仁沢湧水という美味しい水があることを知りはしたものの行くことができなかったので残念に思っていた。
こうしてまた塩谷町を通るルートなんだから今回こそは行きたい・・・と思っていたんだけど、尚仁沢湧水は結構山の中っぽくて時間がかかりそうだし、今日の宿の近くで良さげな湧き水を見つけてしまったので今回も見送ることとなった。
でもさすが湧水で有名というか、グーグルマップで調べていたら小規模ながらルート上に湧水池があったので、そこはぜひ行ってみたいと今向かっているところだ。
そこでは多分水は汲めないだろうけど、住宅地の中にある湧水池みたいで結構面白そうな感じだった。
もうかなり暑いんで、できれば足でも冷やせればいいなと思ってる。
湧水池へのルート上にある松ヶ峰温泉という日帰り入浴施設。
ここってグーグルマップの口コミでは店主が高齢のため休業って書いてあって残念に思ってたんだけど、なんか幟がいっぱい立ってて普通に営業してるみたいだな!
嬉しいんだけどここに寄るつもりで計画を立ててなかったからどうしようか・・・。
まぁとりあえず湧水池に先に行こうか!
湧水池はもうすぐそこなのでこのまままっすぐ走り、なんか卵とかを無人販売してる駐車場っぽいところの脇道を下っていくとすぐに到着。松ヶ峰温泉から2〜3分くらいで着いてしまった。
住宅地というかポツポツ家があるだけだけど、なんだか日常に溶け込んでて良い景色だな。
まったく観光地化されてないし、面白いところを見つけた感があってちょっとテンションあがる!
とりあえず湧水を間近に見るためには向こう側から行くのがいいっぽいからちょっと回り込んでみるか。
回り込んでみると開けた場所があった。
私有地なのかどうか微妙な雰囲気だけど、とりあえず邪魔にならなそうな端っこにバイクを駐めて湧水池へと向かうと、やっぱり流れる水は物凄く透き通っていて、思った以上に綺麗な場所だということがわかる。
こういうところに来るとついつい飲めるのか考えちゃうけど、飲めるなら水くみできるような何かがあるはずだよね。
回りを見ても特にそういう場所とか設備はないから多分飲用はできないんだろうな。
なんて思いながらも手ですくってちょっとだけ飲んでみるとやっぱり冷たくて美味しい!
これと同じような水で安全に飲めるのが尚仁沢湧水ってことなんだろうな。とりあえず今はこれだけで満足しとこうか。
というわけでその後足を少し濡らしたところで、やっぱりせっかくだから温泉に入っていこうと決めて松ヶ峰温泉へと向かう。
ここまでほとんど原付に乗ってるだけだったのに結構汗をかいたから、ここらですっきりしておこう!
入り口のちょっとした坂を上がると広めの駐車場。
回りにはちょっとした工場っぽい建物があるけど、多分温泉施設はこの葦簀のような壁で目隠しされてるとこだろう。
駐車場はガンガンに日がさして影もないので入口付近の木陰に原付を駐めて建物へと向かう。
車は一台しかないからかなり空いてることだろう。
中に入ると目の前に受付があって左右に廊下がのびている。男風呂は左らしい。
「こんにちは〜」と挨拶すると愛想の良いおばちゃんが対応してくれて、料金300円を支払う。
「ゆっくりしていって下さい、今誰もいなくて貸切状態なので」
「露天はちょうどいいと思うんですけど、内湯は熱かったら水でうめていいので」
とおばちゃんに親切に案内された後脱衣所へ。
あの車はおばちゃんのだったのかな。昼間っから誰もいない温泉に入れるなんて最高じゃないかとテンションがあがっていくっ。
脱衣所はしっかり掃除されていて清潔そのもの。
ドライヤーやサーキュレーターもあるし、これで300円はかなり良心的な気がする。
では誰もいないうちにさっさと浴室へ行こう!
脱衣所からガラッと戸を引くと、ほんのり香る硫黄の香り。
この泉質はナトリウム•カルシウム•硫酸塩•塩化物温泉ということで、色々含まれたありがた温泉な感じ。
でも今そんなことよりも、頭ではなく肌で温泉を楽しむべし!さっさと体を洗って湯を満喫しよう!
さ〜っと気持ち良い風が通り抜ける露天風呂はさぞ気持ちが良いことでしょう。
もう何を気にするでもなくドボンと入湯すると、おばちゃんが言っていたとおり露天風呂の温度はちょうど良くてめちゃくちゃ気持ち良い!
誰もいないから「ウ〜」と唸りながらできるかぎり体をのばして、頭だけ湯から出ている状態になる。
視線の向こうには風に揺れる木々とゆっくり流れるぶ厚い雲。
ああ、なんちゅう幸せか。。
浸かっていてもほのかに香る硫黄の匂いが温泉らしくてイイし、浴感もちょっとぬるっとしていかにも肌によさそうな感じがする。
これ実は結構な名湯なんじゃなかろうか。300円は本当にありがたい!
そうして温泉に入ったり椅子に座ったりを繰り返したらもう40分くらいたっていたのでそろそろ次へ向かうことに。
脱衣所に戻る前に一回内湯に入ってみたけど、こっちは露天よりはさすがに熱いものの水でうめるほどではなく同じくいい湯だった。
帰り際おばちゃんに「めちゃくちゃいいお湯でした」とお礼を言うと「ありがとうございます。有名な温泉ソムリエの方もほめてくださったんですよ」と嬉しそうに返してくれた。
有名な温泉ソムリエの方が誰かはわからないけど、やっぱりここはソムリエも認める良い温泉らしい。
「どうぞまたいらしてください」と笑顔で送ってくれたおばちゃんに「絶対また来ます!」と伝えて施設を後にした。
さすがに40分も浸かっていただけになにか飲み物を飲みたいけど施設内には自販機がないので、さっき湧水池に向かう途中にあった駐車場っぽいところに向かう。
近くに休憩しやすいところがあってよかった。
向こう側には餃子の無人販売所でこっちには卵。買ってる人はおろか歩いてる人もいないけど地元の人が買っていったりするんだろか。
販売所内は涼しくていいんだけどあんまり中で涼んでいても怪しいのでさっそくなにかジュースでも飲もう。
ちょうど自販機の上には屋根がかかっているので横の日陰に座ってひと休憩。
結構のどが乾いていたんでほとんど一気飲みに近い感じになったけどやっぱり夏に飲むネクターは最高だっ。
宿用にも何本か欲しいくらいだけど冷蔵庫がなかったらぬるいのを飲むことになっちゃうからな。宿にネクター入りの自販機があることを祈る。
ネクターも飲み終わると温泉に入った後ということもあってすっかり気分が落ち着いてしまった。
雲を見つめていると「何を急ぐことがあろうか」という気持ちになってくるけど、私としては16時までに宿に着くのがベストだし明日の宿の予約もしないといけないのであまりゆっくりもしていられない。
それにすっかりお腹も減ったのでそろそろどっかで昼食を食べないと。
というわけでここでゆっくりしたい気持ちをおさえて昼食を食べに出発。これから向かうは矢板市内だ。
矢板で昼食〜道の駅湯の香しおばら
さっきの休憩中、ルート上にいい感じのお店はないかと調べていたらちょうどよさそうなところがあったので寄り道もせず向かう。かなりお腹が減ってきた。
途中チーズファクトリーとか気になるところもあったんだけどあまりにおなかが減ったんで真っ先にこちらへ。
時間もピーク時を過ぎてるだろうから大丈夫だろう。車も少ないし。
ということで店内に入ると、ちょっと薄暗めのいかにも昭和な定食屋という感じの素晴らしいお店。
店内には他のお客さんはおらず、お店の年季の入ったおばあちゃんは「お好きなところへどうぞ」と言ってくれたので、座敷に座らせてもらう。
いつもの私なら絶対焼肉定食を食べてるところだけど、いつも同じものを頼むというのも芸がないから今回はカツ丼にしとこうかな。
違うのにするにしてもやっぱり肉は食べたいからね。
カツ丼を注文した後はこれからのルートを確認する。
矢板の市街地に行こうと思ってチェックしてたところがあるけど、時間を考えるとちょっと行けなさそうだな。
ここから宿まではほとんど一本道に近いけど、距離としてはまだしばらくあるからここを出たら遠回りしそうなとこには寄り道せずに、宿に向けて走っていこう。
その道中で寄りたいところも少しあるし、多分時間的にはそれでちょうどいいかな。
そうしていたら「はいおまちどうさまです〜」とおばあちゃんがカツ丼を持ってやってきた。
さすがお客さんが私だけだから早い。さっそくいただきます!
量的にちょうどよさそうなカツ丼。果たしてお味の方はいかに!
ということでまずカツを一口食べてみると結構肉が分厚く、でもしっとり柔らかで衣に美味しい出汁がしっかり染みていて美味しい!
でも何よりも驚いたのは脂身の甘みだ。他で食べるのとは明らかに甘みが際立っている。なにか特別な豚肉を使ってるんだろうか、これはかなり美味しいカツ丼だ!
腹減りと旨カツ丼の力によってあっという間に完食してしまった。ごちそうさまでしたっ。
店内はクーラーが多少効いているものの食後はやっぱり体温があがって汗がでるので、冷たい麦茶を飲みながらしばらく休んだあとで出発。ここからはほとんど気持ちよく走るだけだ。
お腹も8分目くらいで元気いっぱい。
相変わらず照りに照っている道だけどそろそろ走るのも慣れてきた。周りも田んぼや山ばかりで、ただ走ってるだけで夏が感じられてめちゃくちゃ爽快。長いことこれを待ってたんだ。やっぱり夏が一番好きな季節!
今走ってるのは30号線。
あまりに平和で穏やかな風景が続くものだからなんだかウトウトしてきてしまった。
もし早めに宿に着くことができたら少し昼寝でもしたいけど、まだ宿まではしばらくありそうだ。
そうしていると段々民家が増え始め、わりと大きな十字路へ出た。
あれ、すぐ横にガソリンスタンドがあって右斜め向かいにセブンイレブンがあるこの配置、、これって前に北温泉泊まったときに来たところか・・?マップを確認しないうちにもうそんなに来ちゃった?
と突然のデジャブに一瞬混乱したけどもさすがにそこまで走ってきたわけがない。よく見ると左に行けば道の駅があるみたいだし、あそこによく似た違う道か。
ただ道の駅を発見したのは収穫だ。特にチェックはしてなかったけど、道の駅と聞いたら行くしかない。休憩がてら軽く覗いてみよう。
人気がある道の駅のようで結構駐車してる車も多く栄えてる様子。
私も何か良い土産があるといいなぁと歩き出したけど、なんだか見たことのある建物のような気がして色々思い出してみると、そういえばここは昔鬼熊たちと赤滝鉱泉に行ったときに寄って昼飯を食べたところだと思い出した。
なるほど、あの時はここまで来てたのか。
まさか思いがけずあの時と同じ道の駅に来ることになるとは。なんだか時が経つのは早いもんだとしみじみしてしまった。
建物内は広くて良いんだけど野菜とかはそんなに安くないかな。
あんまり気になるものはなさそうか・・・・と思いながら歩いていると
なんと湯の花が急にポコンと売られていた!
さすがすぐ那須塩原だけあって湯の花か。これなら温度を気にしなくていいし何より持ち運びやすそうでしかも1000円!これは買うしかないでしょう。
前に蔵王に行ったときにまんじゅう型の湯の花を買ったけど、これは砂というか乾燥させたものがそのまま入ってるっぽい。
この旅が終わってからもしばらくは温泉に入れるんだからいいじゃない。
ということで他には目もくれずこの湯の花をお土産として購入した。
道の駅に寄りつつ板室温泉へ!
その後道の駅を出発するともうほとんど寄るところもないので宿に向けて突っ走る。
周囲は相変わらずの田舎の風景だけど、進んでいくと段々避暑地っぽい雰囲気が出始めてきた。
道の駅から宿まではもう結構近かったので、ウトウトする間もなく宿に至る十字路にやってきた。
ここを左に行けば宿方向だけど、幸いまだちょっと時間に余裕があるからここを右に曲がって道の駅に寄ってから行こうか。
本当は宿に着く→ゆっくりする→道の駅やその周辺を散策、というふうに考えてたけど、さすがにそうしている時間はなさそうだ。
ここは予定を変更して、散策はなしにして道の駅に寄ってから宿に行こう!
というわけで道の両脇に木立が立ち並ぶ涼しい道を走っていくと、道の駅がある場所は何やら工事中の様子。
看板を見てみるとしばらくの間改装工事をしているようで、その間は近くのグラウンドに仮りの直売所を設置してあるようだ。
そういえばさっき広いサッカーグラウンドみたいなところがあったけどあそこの敷地内にあるってことか。
この道の駅は広くて園内がキレイだというので楽しみにしてたんだけど、工事中じゃしょうがないな。
案内したがって行くと広い駐車場があったけど車はほとんどなし。道からはもう直売所らしきものが見えるからここに駐めて歩いていくとしよう。
ガラガラっと戸を開けて入ってみると外観通りのコンパクトな店内ながら野菜や果物から加工品までぎっしり色々売っていてイイ感じ。ここなら何かあるかもしれない!
いやここは色々面白いのが売ってて楽しいな!
さすがに那須だけあって乳製品も充実してる。宿に冷蔵庫があるのか事前に調べておけばよかっただけの話なんだけど、あんまり宿のことを先に調べるのは好きじゃないからそれが仇になってしまった。
まぁ別の機会に飲む機会もあるでしょう。今回は他のもので満足しよう。
なるほど、この時期はブルーベリーもあるのか。
しかも完熟で甘い地元産と書いてある。
ブルーベリーはジャムとかでしか食べたことないから、麦チョコみたいに手のひらにとってガブガブ食べるのもいかもしれない。
生のブルーベリーの味もあんまり記憶にないし、ここはひとつ夜食用にこれを買っていくことにしようか!
とうわけで色々欲しいものが売っていたものの結局ブルーベリー1パック(300円)を購入して直売所を後にした。
もうこれで寄りたい店はもう無くなったので後は宿に向けてひた走るのみ!
その道中湧き水を汲んで、あとは宿でゆっくりしようっ。
謎の赤いくまを過ぎてどんどん山の中へ向けて走っていく。
気温もどんどん涼しくなっていよいよ人里離れたところに向かっている雰囲気が出てきた。
もう到着間近の板室温泉は前々から行きたいと思ってたところだからものすごい楽しみだ。
近くには木ノ俣川っていうとても綺麗な川も流れてるらしいし、時間があれば一人川遊びもいいかもしれない。今回は海パンを持ってきてるからね!
そうして段々と緑濃くなる道を走っていると何やら警備員が立っている駐車場が見えてきた。
よくよく看板を見てみるとどうやらここから木ノ俣川にアクセスできるみたいだけど、こんな警備員がいるような駐車場まであるところだったとは。
道の脇にはカラーコーンが立ってて原付といえど気軽に川に降りられるような雰囲気じゃない。
さすがに川に降りるために駐車料金を払うのはちょっと嫌なのでしかたなく通り過ぎたけど、橋の上からちらっと見えた河原には水着姿のカップルの姿が見えて、流れる川は事前情報通りとても透き通っていた。それだけにさらに残念。こんなしっかり管理された場所だったとは。
(後になって知ったけどバイクは駐車料無料みたいです)
まぁ温泉街にも川は流れてるみたいだしそこも同じくらい綺麗だろうと機を取り直して先へ進む。
後は水を汲むだけなんで、途中道を曲がって湧き水ポイントまで一走りだ。
雨が降った後なのか道はほんのり濡れていて湿度が高め。
そういえば天気予報ではここらへんの空は不安定みたいだったから、きっと少し前に降ったに違いない。これからはふらないことを祈る。
さすがに全く車通りのないこの山道を登っていくと、急に左側に広い砂利の駐車場のような場所が現れた。マップを見るとここらへんに湧き水があるようだけど・・・と思いながら見回すと奥の方にひっそりと水が出ているパイプのようなものが見える。
どうやらここで正解らしい。早速水を汲むぞ!
若干木々に隠れ気味のシンプルな水汲み場。
名前は木の俣の湧水というらしく、どこかから湧いている水をパイプで引っ張ってきてるっぽい。
水筒に汲む前に一口飲んでみると結構冷たくて、喉越しが良く美味しい!
これは風呂上がりにぜひ飲みたい。宿近くにこうして湧き水があるのは凄くありがたいぜ。
いやぁ寄ってよかった。というか晴れてて良かった。もし雨が降ってたらあの道は結構危なそうだからね。
じゃあ水もたんまり汲んだし、今度こそ宿へ向かおう!
ということで来た道を戻って宿へ向かって最後の運転。
同じように青々とした道を走り、山間部らしいスノーシェッドを抜けて小さな川を超えると目の前にはもう温泉街らしき風景が広がっていた。
なるほどなるほど、あんまり温泉街っぽい感じはないけど静かな温泉地って感じで個人的には大好きだ。
まさに山間の湯治場。あんまり寂れた感じもないし、思ったより泊まり客も多いのかもしれないな。
なのでくるりとUターンするとなんと向こうの空はどんより曇り。
しかもポツリポツリと小さな雨粒がヘルメットのシールドに当たりはじめた。
やはり天気は不安定みたいだ。もうさっさと宿へ行くしかないっ。
そうして急いで宿の駐車場に入ると、ザーザーと音が鳴るくらい急に雨が強くなりだした。
とりあえず適当なところに駐車して急いで荷物をまとめていると、宿の渡り廊下からおばあちゃんが
「降ってきたなー!向こうの方は晴れてんのによ!」
とちょっと愉快そうに話しかけてきた。
おばあちゃんは屋根に守られてるけど私は雨ざらしなんで
「急にきましたね!」
なんて適当に返しながら急いで宿に駆け込む。
ちょうど宿の前あたりにいたからいいものの、ちょっとでも遅れてたらとんでもない目にあってたな。。
バイクは雨ざらしになっちゃうけど、とりあえずこれで一安心ということでひとまず玄関に荷物を置いた。
後編へ続く