[塩山温泉・井筒屋別館] 念願の鄙びた自炊湯治宿で心身に効く交互浴を味わう!〜1日目〜

山梨

2025年夏休みの旅3日目です。 [ 1日目 ] [ 2日目 ]

天空採園を出発しておごっそう家で昼食

宿の掃除もガスの元栓チェックも完璧に終わって宿を発つ。
現在時刻は昼の12時半くらい。今日の宿までの道のりで寄りたいと思ってるところはそう多くないから、ご主人のお言葉に甘えて結構ギリギリまで天空採園を楽しませてもらった。
本日の宿も前から泊まりたいと思ってた宿だから、今日もまた楽しい一日になりそうだ。

というわけでちょっと後ろ髪を引かれつつも原付にまたがり山道へ。
昨日と同じく車もバイクも全くいない道にブゥゥンと躍り出ると・・・・ん?なにかが動いたのが見えたが・・・。

なんかモコモコしてる生き物がいるから狸かと思ったけど、よくよく見てみるとまさかのアナグマ。画像や動画では見たことがあるけど生で見るのははじめてだ。思ったよりちっちゃくて温厚そうでめっちゃ可愛い!
なんか初っ端から良い出会いがあって嬉しいです。

山を下りてる坂の途中で、私を先導するように2羽の小鳥がバウンドするような飛び方でしばらく目の前を飛んでくれて、ちょっぴり神秘的な感覚を味わった。アナグマといい、あの集落に祀られてた神様の使いだったんだろうか・・・・ってちょっと思ってしまった。今日はなんか縁起がいいぜ!

芦川は結構前に釣りをしに行ってみようかと計画をたてたことがあったんだけど、こうして実際来てみると、上九一色村周辺と同じく川沿いに長閑な田舎の風景が広がっていて凄く良いところだな。凄く私の好きな雰囲気。
ちなみにこの先にある直売所のようなところで昼食をいただく予定だけど、そこもこんな感じだといいな。

川沿いにある比較的な小さめな直売所だけど、ここにはお食事処もあるらしくそれ目的でやって参りました。こういうところは面白いお土産を売ってる率も高いから非常に楽しみだ

思った通りなかなか良さげなものが売ってるおごっそう家。なかでもはねだし桃が箱1300円は驚きだったけど、さすがにあのサイズを持っていくのは厳しい。。残念ながらお土産に買っていけそうなものはなかったけど、せめてここで昼飯を美味しく食べさせていただこう

レジの横にある食堂受付に行ってみると、メニューは豊富ではないもののうどんやご飯類が結構安い。カレーライスなんかもあるけど、ここはやっぱりうどんだろうということで、天ぷらうどん(600円)を頼むことにした。
注文する時、せっかくだからトッピングでコロッケを頼んでみると今は切れてるらしく、「あそこに出てるのならあるよ」とさっきのにんじゃくんコロッケを勧められたけど、あれは2個入りなのでやめておいた。

そして注文後、受付からちょっと離れたところに立っていたら、レジにいたおばちゃんが話しかけてくれた。

おば「お兄ちゃん、どっかで泊まってきたの?」

私「うん、上九から山を登ったところに宿があって、そこに泊まってきました」

おば「へ〜、山の上に宿があるんだ」

私「素泊まり1800円で泊まれるんですよ。小さな集落で、もうおじさん一人しかいないとこで」

おば「ぽつんと一軒家みたいな?景色良かった?」

私「ぽつんと一軒家じゃないけど、最近似たような番組に出たらしいすよ。景色は周りが木ばっかりだったから眺めはそこまでじゃなかったですけど、自然豊かで虫がすごかったス」

おば「いっぱい出た?」

私「いっぱいいましたね〜。あんま見たこと無い虫も結構いて、一晩でナナフシを5匹も見たのは人生ではじめてでしたね」

おば「ナナフシってどういうの?はじめて聞いた」

私「なんか枝みたいな細いやつなんですけど、ここらへんでは見ないですか?」

おば「いや〜見ないねぇ。そんなのがいるんだ」

話好きなようで、私の話を興味深そうに聞いてくれるレジのおばちゃん。
お客さんの対応をしながら話を続けてくれるからお客さんにはちょっと申し訳なく思いながらも、こうして気軽に話しかけてくれるところに田舎らしさを感じて嬉しかったりする。

おば「この近くにも2000円ぐらいで泊まれるとこあるよ」

私「あ〜、あの綺麗なとこですよね。ここに来る時に見ました。あそこも泊まりたいんですけど、予約が一週間前までみたいだから今回は難しかったス

おば「あ〜、まぁいきなりじゃダメだよねぇ。グリーンロッジってとこも2400円で泊まれるよ。電話番号書いといてあげようか?」

私「あ、じゃあ外で食べてるんで後でお願いします〜」

他にも途中から厨房のおばちゃんも混じったりして色々話してたんだけど、その間に天ぷらうどんが出来上がったから雑談は一旦終了して外へ。いや〜、しかし話してくれるだけで嬉しいのに、親切なことに宿情報まで教えてくれるとは。芦川はいいところだ。

天ぷらはかき揚げだったようだ。なんか見た目通り素朴な感じがしてかなり美味しそうなオーラを放っている!
というわけでまずはうどんからズルズルといただくと、弾力がしっかりしたもちもち麺で茹で加減もちょうどヨシ。天ぷらは汁を吸って、じゅわっと溢れる油っけのある出汁が体に染みるようで非常に美味い。これが600円とは、個人的にかなりお値打ちだと思う。

そんなうどんを景色を見ながらゆっくり食べていると、さっきのレジのおばちゃんが何やらカップをもってこちらにやってきて

おば「ここに電話すればいいから、次来る時は泊まってみて」

と言いながら、「グリーンロッジ 〇〇(電話番号)」と書かれた紙をサッと机に置いてくれた。
「あ、ありがとうございます〜」とお礼を言うと、持っていたカップをコトっと置いて無言で戻っていくおばちゃん。見てみるとどうやらコーヒーのようで、注文した覚えはないからおばちゃんが好意で持ってきてくれたものみたいだ。
わざわざ紙に連絡先を書いてくれる優しさ、そして無言でコーヒーを置いて去っていくその背中のかっこいいこと。ありがとうおばちゃん、マジで嬉しいぜ!

その後うどんと漬物を完食した後(ちなみに漬物もかなり美味しかった)、店内で売っていた山梨の伝統調味料だというすりだねを買いがてらおばちゃんにお礼を言って、腹も心も満たされた状態で再び出発!

石和青果市場とまるいちストアーで買い出し

ここから先はもう山の中を走ったりすることもないし、立ち寄りスポットも数えるほどだから黙々と進むのみ。宿のチェックインは「昼からならいつでも」という超アバウト+太っ腹な回答を貰っているから、宿に何時に到着しても大丈夫。というわけで今日はかなり気楽なスケジュールで動けるから、いつもより精神的自由度が高くて気分はまったりモードだ。

前回ここを訪れたのはいつごろか忘れたけど、石和青果市場はとにかく野菜果物が安いということで記憶に残りまくった倉庫型直売所。知る人ぞ知る場所なようで結構人気があるみたいだけど、この時間でもそれなりに品が残ってそうだからひとまず安心した。良さげな桃が残ってたら嬉しいな

さすが石和青果市場。美味しそうな桃が安く手に入ったし、今夜の夜食は最高のひとときになりそうだ。
潰れないように大事にしまって、宿まで大切に運ばねば。

そうして笛吹川を渡ってもう少しで塩山温泉というところに、本日最後の重要立ち寄りスポットがあるのでまっすぐそこへ向かう。今日も自炊の宿だから、美味しい惣菜を売ってる店はないかと探していたら見つけたのが・・・

思った以上に豊富かつ美味しそうな惣菜たちに目が泳ぎまくりだ。もちろん肉類は欲しいけど、やっぱりここならではのものが欲しいし・・・・。
そんな感じで悩んだ結果、まるいち一番人気だというもつ煮(100g)+かなりのおすすめメニューっぽい白菜漬け(200g)を購入することに決定。店主がおたまでトレーに分けてくれてるのを見ながら、これは間違いなくウマイと確信した。今日の夕食が非常に楽しみである!

到着!湯治宿井筒屋

やっと泊まれる井筒屋別館。これまで何度か電話をしては断られていたから、今日ここに泊まれるのが嬉しくてしょうが無い。しかも初の訪問で2連泊。思う存分楽しませてもらおうッ。

というわけで宿前まで来たはいいものの、駐車できる場所がわからないからとりあえず宿前に駐めて荷物をガサゴソしていたら、宿の中からラフな格好のご主人が出てきてくれた。

ご主人「〜〜さんですか?」

私「あ、はい、そうです〜」

ご主人「あ〜いらっしゃいませ。そこの車庫の中に駐めていいですよ」

ニコニコして優しそうなご主人が、親切にも隣の車庫に駐めていいよと案内してくれた。多分雨は降らないだろうけど、これは非常にありがたい。

その後はご主人と一緒に宿の中へ。

ご主人「ここの温泉は凄くいいですよ。源泉そのままと沸かし湯があって、温冷浴が気持ちいいんですよ」

私「そうなんですね。今日も暑くて結構汗かいたから楽しみです」

ご主人「今日も暑かったですけど、昨日も凄かったですからね。ウチで熱いのと冷たいの交互に入ると肌もツルツルになりますよ」

塩山温泉は以前も入ったことがあるけど、ここもちゃんと温冷浴できるようで自然とテンションがあがる。ご主人の口ぶりからこの温泉に凄く自信を持っているのが伝わってきて、入るのがどんどん楽しみになってくる。

そんな宿の中はというと、外観通り古びてはいるけど全体的にとても綺麗に保たれていて、この昭和感あふれる雰囲気を思う存分味わえそうだ。

そうして部屋に案内してくれてる途中に女将さんとも話したりしつつ、夜は何時まで外出してもいいのか気になったので聞いてみた。

私「門限ってありますか?」

ご主人「門限はないんですけど21時にはカギ閉めちゃうんで、外に出られる時はカギをお貸ししますよ。どっか行かれるんですか?」

私「決めてはいないんですけど、もしかしたらほったらかし温泉に行くかもなぁって感じです」

ご主人「あ〜ほったらかし。でも、温泉ならウチのほうがいいですよ(ニヤ」

私「そうですよね〜。でも、夜景を見てみたいなって思って」

ご主人「そうですかそうですか、まぁ行ってみないとわからないですからね、大丈夫ですよ」

というわけで、21時すぎに外に出る場合はカギを貸してくれるらしくて助かった。今までこういうシステムはあんまり経験したことがないから面白いし、なんかおおらかな感じがすごく好き。おじさんの「ニヤ」も意味ありげで笑ってしまった。

そうして話しながら階段を上がると部屋の前に到着。私の部屋は左側のキッチン目の前の部屋のようだ。

部屋に案内するなり、すぐにエアコンをつけて布団を出してくれる親切なご主人。お客さんを大切にしてるんだな〜っていうのが伝わってきて素晴らしい。
湯治場らしくアメニティ類は何もないけど、そこらへんはもちろんわかっているので大丈夫。それよりも、この雰囲気ある宿で2連泊できることが何よりも嬉しく感じております。

ちなみに窓を開けると虫が結構入ってくるらしく、基本窓開け非推奨らしい。
さらに諸々のセッティングが終わると、以前この宿が雑誌に取り上げられたというページのコピーをくれた。

ご主人「これを見てから入るとまた違いますよ」

私「ありがとうごいざます〜。入る前にちょっと読んでみます」

ご主人「お風呂に入る時は一声かけてください」

といって1階に戻っていったご主人。多分温泉の説明とかがあるんだろうけど、まぁ多少ゆっくりしてから行くとしようか。

宿内散策と温泉

この廊下も台所も洗面所もなにもかもに、これまでの時間と記憶が染み付いたような濃密な風合いが感じられる。それに加えてこの小さな学生寮のような狭さ。なにもかもが私好みでただただテンションが上がる!
よし、それじゃあこのまま念願の温泉に行くとするかっ。

ということで一階に降りたらちょうどご主人と遭遇。

ご主人「あ、今から入られますか?」

私「はい、今から行こうかなって」

ご主人「それじゃ、こちらへどうぞ」

自然な流れで温泉へと案内してくれるご主人。どうやらこの建物はさらに下があるらしく、古い建物特有の急な階段を下りるとそこに脱衣所があるみたいだ。

脱衣所に着くとそのまま浴室に入っていって、浴槽の板蓋で湯もみをしてくれるご主人。

ご主人「お水飲みたくなったらあの蛇口(一番右)から飲んでください。源泉も飲めますからそっちでもいいですよ」

ご主人「ゆっくり楽しんでいってください。あがったら感想聞かせてくださいね(笑」

と、やることをやって颯爽と戻っていくご主人の後ろ姿は、まさにこの宿と温泉を守る男の背中そのものだった。格好は完全にラフだけど、本当に温泉に自信をもっていて、それをしっかり味わって欲しいって思ってるんだろうな。なんか凄く親しみやすいし・・・・井筒屋のご主人、凄く好きでございます。
しかし、ここは飲泉もできるんだな。以前泊まった旅館大和では飲めなかった(というか何も言われなかった)と思うんだけど、宿によって違いがあるんだろか。

はやく井筒屋の温泉に入りたいんで、ササッと体を洗って最初に源泉の方の浴槽へ。
寒い・冷たいが苦手だからそろりと足の先から入ってみると・・・・・冷た!!前に道路向かいにある宏池荘の方に入ったことがあるけど、こんな冷たかったっけ?シャワーである程度温まったから大丈夫かと思ったけど全く意味なしッ。

しかしここで温かい方に入るのもなんだか情けない感じがしたので、意を決してゆっくりゆっくり体を浸していく。「くぅぅ・・・」と歯を食いしばりながら、体を縮こませてカメのようなスピードでしゃがむこと数秒、ガチガチに固まった体のままようやく肩まで浸かることに成功した。

しかし一度肩まで入ってしまえばあとは天国なのが温冷浴のいいところ。相変わらず冷たいけど、体が慣れちゃえばこのぬる〜い感じが妙に体に馴染む。他にお客さんが一組いるけど、ここを2日間に渡ってほぼ貸切状態で堪能できるとなると、私の健康も大幅にアップしそうな気がする。

その後限界が来たところで温かい方に入ってみると、向こうとは別世界のような温もりに包まれて死ぬほど気持ちいい。この温度差の温泉に出たり入ったりするだけで自律神経がバキバキに整えられそうだし、おまけに肌にも良いんだから最高としか言いようがないな・・・っ。

そうして完全に温まったあとは源泉にもかなり入りやすくなり、何度となく交互浴を楽しんで、心も体も綺麗さっぱり状態で温泉からあがったのだった。

その後ツルスベ肌状態で帳場に座ってるご主人に報告へ。

私「入ってきました〜」

ご主人「どうでした?」

私「めちゃくちゃ気持ちよかったス。なんかトロっとしてて、なめらかな感じですね」

ご主人「そうそう、肌がツルッとしっとりするんですよね。暑いから冷たいのもいいでしょ」

私「この時期は最高ですね。でもかなり冷たくて、最初は覚悟を決めて入りましたよ。あれ、何度くらいなんですか?」

ご主人「源泉は26度ですよ」

私「あれで26度!?冷たいのほとんど入らないんで・・・26度ってあんな冷たいんすね」

ご主人「苦手な人には結構冷たいと思いますよ。でも最初に熱い方入ったら大丈夫ですから」

私「そうですね、次は熱い方に先に入ります。何時まで入れるんですか?」

ご主人「夜は21時までなんですよ、すいませんねぇ。朝は8時から入れますんで」

というわけで、なんか妙に嬉しそうなご主人に報告完了。
しかし、まさかあれが26度だったとは。めちゃくちゃ冷たかったけど、たしかサウナの水風呂って10何度とかだったよな・・・・・。私には一生無理そうだ。

再び買い出しへ

そうしてしばらく寝転んでから、次は夕食に追加の一品と、明日の朝飯を調達しにいくことに。
明日の朝は早い時間から釣りに出かけるつもりだから、近くのスーパーあたりで何か良さげな弁当でもあれば買ってこようと思ってる。

原付で走り出すと、暑さも大分やわらいできた外の風が気持ちいい。こうして宿を拠点に飯を求めて近所をうろうろするのって、なんだかほんのり移住者っぽい感じがして楽しかったりする。

山梨に来たらやっぱり馬刺しは欠かせない。ということで事前にしらべていたらこちらのお肉屋さんにやってきた。
店内に入るとさすがにもう惣菜の類はなかったけど、ちょうどよく1000円の赤身があったのでそれを購入。ついでタレもないか聞いてみたところ、オリジナルのタレが250円で売ってるとのことだったのでそれも一緒に買うことにした。これで夜食はさらに豪華になって大満足っ。

その後、ちょっとした散歩のために奥多摩方面への道へ。
こっち方面は以前行った大食いの店の花藤がある道だけど、ここは桃の直売所が立ち並んでるようなので、偵察がてらちょっと行ってみよう。お土産で桃を買って帰りたいし。

通りに入ると数十メートル間隔で直売所が並んでて、どれも大体同じくらいの値段で売ってるみたいだ。ハネ出しだろうけど、立派な桃が3〜4個くらい入って500円っていうのが多いみたい。しかもこの時間でもまだ売ってるところがある。

さすがに買うのは帰る日の午前中にしようと思ってるけど、こうして予めチェックしておいて良かった。その時は、この通りのどっかの直売所で買うことにしよう。

中に入るとご主人の気配はなかったのでそのまま中へ。あとはもうやることもないから、飯の時間までのんびりするだけだ。
とりあえず夜はほったらかし温泉・・・・って考えてたけど、さっきマップを見てたらほったらかし温泉の近くに、同じく眺めが良いらしいぷくぷくという温泉があるようだった。ほったらかし温泉は以前行ったことがあるし今は芋洗い状態というのは有名な話だから、今回は試しにぷくぷくに行ってみるのもいいかもしれないな。その後はただ寝て、早朝の起床に備えるのみだ。

井筒屋での夕食

しかし念願だったようやくの2連泊だけど、こんなにも心に余裕が生まれてリラックスできるとは。いや、普段も十分リラックスできてるんだけど、明日はどうしようとかルートの確認とか、その他色んなことで少なからず追い立てられてる感じがある。でも連泊だとそれもほぼ解消されて、しかも素泊まりだから食事の時間も自由。そしてなにより、この宿全体から漂う良い意味で寂れた落ち着きのある雰囲気が、とにかく私の心に自由を与えてくれる。湯治宿での連泊、これはクセになりそうな気がしております。

と、そんなこんなでしみじみのんびりしていたらいつの間にか寝てしまい、起きたのは19時前。わりと丁度いい時間に起きたんで、夕食の準備に取り掛かろうかな。

というわけで、まずはイチヤママートのチャーハンからいただくと、これが思った通り、値段にそぐわない美味っぷり。私はパラパラよりしっとりチャーハンが好きなんだけどこれがまさにそれで、味もしっかり旨味があって、意外とチャーシューも一杯入ってて食べ応え抜群だ。イチヤママートのポテンシャルの高さ。

白菜漬けは見た目通り煮干しの出汁がガッツリ効いてて割と濃い味。でもそれでいて優しい素朴な味だからどんどん食べれてしまう。これは間違いなく白米と相性がいい。

もつ煮込みは安定の美味しさで、かなり煮込まれているようでモツがめっちゃ柔らかい。汁はちょっと酸味がある味で、こういうタイプのもつ煮の汁は初めてかも。大好きというほど好みではないけど、しかしそれでも十分に美味しいモツ煮でこっちも箸が止まらない。まるいちストアーもまた素晴らしい惣菜屋さんだな。

絶景温泉を求めて

完食後は腹を休ませることなく、むしろ体を完全に目覚めさせるため再び温泉へ。
そういえば事前情報で、井筒屋は一応wifiがあるということだったから、風呂上がりにご主人に聞いてみようかな。宿のどこにもwifi関連の情報がないから若干疑ってはいるけど。

夜の静まり返った温泉もまた良し。というか、このタイル張りの浴槽の中、冷たい源泉に入ってるとちょっとプールっぽくて面白いな。あと、これで十分体が冷えるから、外からの風を必要としないのも良い感じ。風は風で気持ちが良いけど。

その後風呂上がり、帳場でwifiの件を尋ねてみる。

私「すいません、wifiってありますか?」

ご主人「wifiね〜、かすかに入る感じですが、パスワードお渡しするんでやってみてください」

と、カードを渡してくれたので、ありがたく受け取って部屋で試してみると、本当にかすかに入る感じで部屋では全く使えそうになかった。
そうしていると1階から「上で入らなかったら下の玄関前の椅子でやってみてください。ここなら入ると思うんで」とご主人の声が聞こえてきたので、今度は玄関前で試してみることに。

ご主人が横で見守ってくれてる中試してみたら見事成功。
というわけでここでしばらく調べ物なんかをしつつ、終わったところでご主人にお礼を言って部屋に戻った。やっぱり部屋では使えないけど、なにかあったらまた玄関前でwifiを使わせてもらおう。なんかあそこに座ってる時間好きだったし。

その後部屋でテレビを見たりしてまったりしていたら21時になったので、いよいよぷくぷくに向けて出発することに。一階に降りると帳場の台にカギを置いといてくれてたので、無くさないように財布の中に入れた後、「いってきま〜す」と一声かけて出発した。

次第に民家や信号の明かりもなくなり、心細い真っ暗な山道を上っていく。
車も一切通らない寂しい道をマップを頼りに走っていくと、次第に上の方に煌々と輝く大きめな施設が見え始めた。マップを見るともうぷくぷくのすぐ近く。どうやら目的地はあそこで間違いないらしい!

「なかなか良さげやん」と思いながらスルスルを受付へ。
ここはライダー向けのサービスをやっているらしく、ヘルメットを持っていくとバスタオルを貸してくれるということだったので、ちゃんとここまでヘルメットを持ってきた私。店員さんに渡すとちゃんとタオルを貸してくれたので、そのまま温泉へ向かう!

「どんな景色が待っているのやら」とワクワクしながらまずは内湯から。
思ったより広くはないけど、ツヤっとした石造りで高級感のある浴場はどっしりした安定感がある。ソープ類はもちろん揃ってるけど、他にも座り湯というちょろちょろ温泉が流れてる席があったりしてちょっとした驚きがあったりする。

まずは少しだけ内湯に浸かってみると、そんなに特徴は感じられないものの、それはそれで温泉なので気分的にも結構気持ちがいい。宿のご主人が「温泉はうちのほうがいい(ニヤ)」って言ってたのはその通りだと思うけど。

しかしこのぷくぷくで一番大事なのは泉質よりも眺め!
ということで内湯もそこそこにワクワクしながら露天へのドアを開けると、目の前には一面に・・・・とまでは言わないけど、広々と遠くまで見渡せる開けた夜空と、キラキラ輝く街並みが広がる露天の眺望が広がっていたっ。

さすがにほったらかし温泉にはちょっとだけ及ばない感じはあるけど、それでも十分すぎるほどに壮観。温泉もほどよい温度だし風通しもいい。さらに全然混んでないから、時間が許すまでずっと見ていられる美しさだ!・・・・・・と思っていたけど、そんな時間も長くは続かず。途中からやってきた大学生の集団が壁際にある壺湯を占拠し、場にそぐわない大声で落ち着いた雰囲気を完全にぶち壊しはじめた。
しばらくすると帰りだす人もちらほら現れ始めたけど、結局彼らのテンションが下がることはなく、私もとても残念な気持ちで、早々にその場を後にしたのだった・・・・・。

その後真っ暗な道を気持ちよく走りながら宿に戻って、引き戸のカギを開けるのに少し戸惑っていたらご主人が中から開けてくれた。

ご主人「温泉どうでした?」

私「いや、眺めは良かったんですけど・・・」

ご主人「温泉、こっちのほうが良かったでしょ?(ニヤ」

私「そうすね、温泉はだんぜんこっちですね(笑) あと、大学生の集団がうるさくて」

ご主人「あ〜、それは嫌ですねぇ」

みたいな感じで玄関で雑談。ご主人と話すことでだんだん心が回復してきた。

私「明日は朝5時半くらいには出ると思うんで」

ご主人「あ〜釣りですね。いつ頃帰って来られます?」

私「ん〜、多分昼頃には帰ってくるかなぁ」

ご主人「じゃあ12時には入れるようにしておくんで」

ということで、明日の朝のこともしっかり伝えて部屋へ戻ったのだった。
温泉にせよ外出にせよ、融通が効いてとにかくありがたいことでございます。

夜食の馬刺し。そして就寝へ

コウネが買えなかったのは残念だけど、それでも一人で馬刺しをばくばく食えるこの幸せがあれば十分。しかも今回はお店のオリジナルタレもあるし、馬刺し好きにはあまりに最高すぎる夜食となっている!

というわけで、しっかり切ってくれた馬刺しを一枚、タレにさらっとつけて口の中に放り込む。
お、柔らかい馬刺しに絡むこのタレ、めちゃくちゃ美味いぞ!見た目は味が薄そうだけど、パッケージに書いてある通り、生にんにくが効きまくったコクのあるタレがさっぱりした馬刺しの旨味を何重にも引き上げてくれて、食べるたびに幸せになれる!
今まで色んな食べ方で馬刺しを味わってきたけど、個人的にこのタレが間違いなくトップ。にんにくを効かせたタレって他にもあるけど、本当にここまで効いてるのは珍しい気がする。というかタレとして普通に高いレベルで私好みだ。絶対余るけど、捨てずに持って帰ることが確定しました。

明日は朝早いから、あんまり夜ふかしせずにもうそろそろ寝なくては。すぐに出発できるように事前準備もしっかりやったし、あとはただ体を休ませるのみ。食器洗いとかは、明日帰ってきてからやるとしよう。
そんなわけで、井筒屋での一日目は幕を閉じたのだった。

【 2日目に続く 】

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