2025年夏休みの旅2日目です。 [ 1日目 ]
野湯ヨシヤーの湯と、みずがき湖ビジターセンターの不思議なグッズ
精算後に宿のご主人と喋っていたから時刻は今10時すぎ。
その時、津金楼の先には川に下りられるところがいくつもあると具体的な場所も教えてくれたので、温泉街を去る前に、ちょろっと現場を見ていこうと原付を走らせている。




なるほど、下りてみればそれなりに広いスペースがあって、川も浅くて遊ぶにはもってこい。これはBBQする人も多いはずだ。どのくらい混むのかはわからないけど、ここならのんびり楽しむことができるだろうなって思う。
でも、これだけ良いところなんだから、責任持って後片付けはちゃんとして欲しいもんだと改めて思う。


道には橋がいくつもあって、大体その袂にはちょっとしたスペースがあるから、わりとどこからでも川に下りられるようになっている。平日の午前中なのに車を駐めて森林浴してる人たちがちらほらいたし、観光客に優しい川であることは間違いない。
こんなにイイ道だったらこのまま走って昇仙峡に出るのもめちゃくちゃ楽しそうだけど、今日は今日で寄りたいところもあるし、この先はまたいつかということで、そろそろ引き返すとしますか!

すぐそこにあるみずがき湖ビジターセンターも寄りたいスポットのひとつだけど、まずはこの湖沿いにあるという、ヨシヤーの湯なる野湯に向かって走っている。
ここも結構前から気になっていたところで、近年(?)では山梨を舞台にしたゆるキャンというアニメの影響で聖地となっているらしい。マップを見ても微妙に変なところにあるからどこから行くのかよくわからないけど、まぁ走ってればわかるはず!

その後マップに従って脇道に入っていくと、ヨシヤーの湯のあるあたりにちょっとしたあづま屋を発見したので、おそらくここから行くのであろうと原付を駐めた。




説明書きによると、葦(あし・よし)が生えている水田の一画から湧き出ていたからヨシヤーの湯と呼ばれているらしく、その流れが塩川と呼ばれるほど塩分を豊富に含んだ霊泉なのである、ということらしい。そう聞くと是非入りたいと思う気持ちはあるけど、残念ながら入浴禁止である。


チョロチョロと流れている霊泉を少し舐めてみると、説明書きにあった通りちょっとしょっぱくて、かつ本当にうす〜く炭酸の発泡感が感じられる。塩+炭酸泉って全国的にもかなり珍しいんじゃないだろうか。この霊泉が今、温泉として利用されていないのが本当に惜しいところだ。
まぁ仮にここが入浴可だったとしても、この冷たさじゃいくらこの暑さとはいえ、私には到底入れるとは思えないけど。






みずもちゃん、そこはかとなく不思議な魅力のあるキャラだ。まずみずがき湖の女神が誰なのかを知りたいが、その妹のあからさまに洋風なみずもちゃんのデザインがなんかミスマッチでとっても素敵だ。ここは一体・・・。


なんだろう、このふんわりと漂うガロの香りは。明らかに今風でないタッチの、温かみのあるイラストが私の心に鋭く刺さる。そしてこの豊富なグッズ展開。興味をそそられるどころの話じゃないぞこれは!

ポストカードはわかるけど、この豆本の種類の多さはなんだ。見たところひとつひとつちゃんとストーリーがあるもののようで、色んな意味でインパクトのあるイラストが目を引くったらない。しかも「見てはいけない100の話 その〜〜」とシリーズ化していて、見たところ90近くまであるみたいだ。一体誰何者なんだこの作者・・・。



あんな素晴らしい作品を見せられたら買う以外の選択肢はありえない。どれを買うか死ぬほど迷ったけど、豆本ひとつとクリアファイル2つを買うことに決めた。
精算時、レジの凄く大人しい若者に「これって誰かの作品なんですか?」と聞いてみたところ、「はい、そうなんです。うちのスタッフの子で」とのことだった。作風からして全部その人の作品だろう。ぜひ本人と話をしてみたいところだけど、なんだかこの子を困らせてしまいそうな気がしてやめておいた。
いや、しかし思いがけず素晴らしいものに出会えたな!
ネギの宿旅は、みずがき湖ビジターセンター及びみずもちゃん(とその作者)を応援しています。
美しい北杜市サンフラワーフェス


山を下りたといってもまだここは山の麓あたりなようで、山の上とは違う抜けの良さで開放感抜群。直線も多いし車もあんまり走ってないからとにかく爽快だ。
今から行こうとしているスポットは、この道沿いで催されているらしいサンフラワーフェスというイベントだ。一面に広がるひまわり畑の中を歩いて回ることができるようで、私のように一人で訪れる男はそう多くないだろうけど、これぞ夏という光景を求めて今ひたすらに原付を走らせている。





見たところ、ひまわり畑はいくつかの区画に区切られて段々になっていて、一番手前はまだ花が咲いてないみたい。でもその向こうの畑では美しい黄色が咲き誇っている!





案の定一人で来てるお客さんなんて私一人だけみたいだけど、そんなことどうでもよくなるくらいの圧巻が目の前に広がっている。ひまわり畑ってこんな綺麗だったんだって、この歳にして初めて気がつきました。
でも、仲良しおばちゃん達の写真を撮ってあげたたら「お撮りしましょうか?」と言ってくれたけど、それはなんか恥ずかしいから丁重にお断りさせてもらった。
良さげな直売所を巡る


ここに何か目的のものがあるわけでもないんだけど、ミニトマトの詰め放題とかがあるらしく、直売所好きとしてはちょっと覗いてみたいということでやってまいりました。ちなみにここもゆるキャンの聖地らしい。







ガッツリ日があたりまくってるけどここで水分補給しないと干からびそうだから休憩!今回ばかりはアイスコーヒーじゃなくてペットボトルを購入した。
しかしなんだかんだでもう12時になっちゃったな。まぁそれでも全然余裕があるし、まだお腹もそんな空いてないから、予定になかったけど昇仙峡に向かうことにしようかな。お昼を食べようと思ってる店も昇仙峡の近くだし。前に行ったのは相当前だし、ちょっと楽しみではある。

芽ヶ岳広域農道は見晴らしが良くて素晴らしかったんだけど、街へ下りると一気につまらない道になってしまったのでそのまま昇仙峡に向けてひた走る。
さっき地図を見たところ、昇仙峡の手前にゆうのう市場という道の駅っぽい施設を見つけたからまずはそこに行ってみよう。








建物の大きさのわりにはそこまで品数豊富ではないけど、お酒から加工品、工芸品などなど色々良さげなものを売ってる感じだ。なかでも麦茶はかなり欲しかったもののデカすぎるため断念。その代わりではないけど、同じく興味を惹かれたこのいちご液を買うことに決めた。
私「(レジに商品を出しながら)おねがいしま〜す」
おじさん「いちご液ですか。あせもとか虫刺されによく効きますよ」
私「これってここらへんで有名なんですか?」
おじさん「有名というか、昔から地元ではよく使われてるんですよ。霧吹きでシュッとやるとね、売ってるやつよりよく効きますよ」
にこやかで優しいおじさんがいちご液の使い方なんかを色々と丁寧に教えてくれたから、私も虫刺されとか傷ができたときにはぜひ使ってみよう。
というかこういうのを自作するの好きだから、いつかヘビイチゴを取ってきて自分で漬けてみたいな。
久しぶりの昇仙峡と、甲府の純喫茶カムイ





冷たい水が最高に気持ちイイ!

そうして快適に走っていると道を折り返せる場所までやってきた。
多分このまままっすぐ行くと、鉱石とか売ってる定食屋みたいな店があったはず。でもなんとなく満足しちゃったしお腹も減ってきたから、折り返して昼飯を食いに行こうかな。お店も結構近いし!


近くには六曜館珈琲店という有名な純喫茶があるけど、今回私が選んだのはこのカムイだ。少し見ただけだけど、ここの内装もかなり年季が入ったレトロ味溢れる感じで私の好みにドンピシャだったため、迷わずここに決めたのだった。
しかしこんな小道にひっそりある店だったとは。ますます楽しみになってきた!
中に入るとお客さんは一人だけ。昔ながらの純喫茶らしい、温かみのある木のブラウンに包まれた、こじんまりして落ち着く喫茶店のようだ。
カウンターにいる、おとなしくてちょっとぶっきらぼうそうなマスターに「お好きな席に」と促されたので、先客とは反対の一番奥の席に着席させてもらった。


早速メニューを見てみると、サンドからはじまり定番のナポリタン、カレー、ピラフなど意外と種類豊富。散々汗をかいたから肉類を頼むことは確定してるけど、悩みに悩んで結局ポークジンジャーのセット(900円)を注文することにした。
さて、今の時点で時間は大体14時くらい。今日の宿は特に決まったチェックイン時間はないけど、どうやら18時くらいまでは宿のご主人がいないらしいからそれまでに到着すればいい。まだまだ時間には余裕がある。
今日の宿はかなりの山奥、というか山の上の方にあって、何か目立つ看板もないらしいから、予約の時にご主人が宿までの道を結構心配してるようだった。これまでのお客さんで結構迷う人がいたのか、ちゃんとたどり着けるか心配そうな感じ。私は私でちゃんとGoogleマップでそれらしい場所を見つけていたので問題ないと伝えたところ、なんとなく安心したようだった。
ただまぁもしものことを考えて、多少は時間に余裕をもっていかないとな。


正直量は少なめだけど、時間も時間だしこのくらいがちょうどいいかもしれない。ポークジンジャーに味噌汁の組み合わせも、なんか生活感のある感じがしてイイ。
いざ食べてみるとこのポークジンジャー、生姜がよく効いてるやや甘めのソースがご飯によく合う!純喫茶らしい凝った感じのない、でもこだわりは感じられる美味しいポークジンジャーだ。この落ち着いた、テレビの音だけが響くような静かな空間で食べるからこそ尚更美味しく感じるのかもしれない。

やはり喫茶店といえばコーヒーだ。カウンターの真ん中にある本格的なサイフォンで淹れていたので期待していたところ、飲んでみるとキリッとした冷たさと少しの苦みが口の中に広がって、期待以上に美味しいコーヒーだった。
どうしてマップを見ながら少しずつ飲んでいると、「食べますか?」と言って剥いた桃をもってきてくれた。
「あ、ありがとうございます。いただきます〜」と返事する私。最初はご主人のことをぶっきらぼうだと思ってたけど、先客の常連さんとの会話やこの心遣いを見るに、初見ではそう見えちゃうだけのおとなしくて優しいご主人ということが分かって、桃がさらに美味しく感じたのだった。
夕食を買い、上九一色村の温泉へ

ここから宿へと一直線・・・・といきたいところだけど、今日の宿は素泊まりだから夕食と明日の朝食はどこかで買っていかなければならない。そのために今、道中にある肉屋に向かってるところだけど、その前にどこかで朝食と(肉の保冷のために)凍ったペットボトルを買っていかなければ。
というわけで肉屋近くにあるコンビニでペットボトルを買ってから、目的の肉屋に直行した。

ちゃんと営業しててよかったここが閉まってたら私の夕食はどうなっていたかわからない。
さて、調べたところによるとここは甲州ワインビーフという牛の肉を取り扱っている店らしく、この肉を一度も食べたことがない私は、このチャンスを逃すまいとこうしてやってきたわけだ。
店内に入るとありがたいことにまだ肉は色々売っているようで、色々眺めていたら都合の良いことに味付けのワインビーフを発見!これがあれば別にタレを買っていく必要もないから、速攻で味付け肉とホルモンに決めて無事夕食確保に成功した。

今日の宿がある場所は、実は昨日昼飯を食べた上九一色村からアクセスできる山の中にある。ということで今から向かうのは上九一色村なわけだけど、こうして飯を調達したところで時間はまだ16時前。時間に余裕ありまくりだから、寄れれば寄ろうと思ってた温泉にでも行くとしようかな。肉はしっかり保冷バッグの中に入れてあるから、この暑さでも大丈夫なはず!


なんかちょっと変わった外観の温泉施設、その名も上九の湯。ここはカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉の温泉らしく、それでいて市営だから、他のこういった施設よりもちょっとお安めらしい。こういうところは大体在住者は安いから、この時間でもわりとお客さんがいるっぽい。

綺麗な館内で期待が高まる中いざ脱衣所へ。残念ながら写真は撮れなかったけど、同じく清潔で広々とした脱衣所にはドライヤーはもちろん、冷水機なんかもあったりして設備も充実してる。
早速浴場に向かうと内湯もまたそれなりに広々としていて、おそらく地元の人達が気持ちよさそうにそれぞれの時間を過ごしているみたいだ。
すぐさま体を洗って入ってみると、意外とぬるめですんなり入れる気持ちよさ。さっぱりした肌触りで、このムシムシ暑い夏には一層気持ちよく入れる気がする。
ありがたいことに露天風呂もあるので行ってみると、眺めはそこまで良くはないけれど、なんと珍しいことに寝湯専用スペースがあったので「ここしかねぇ!」と決めてすぐさま横になった。
炭酸風呂なのか肌への泡付きが良くて、しかしそれよりも何よりも、この穏やかな環境の中で寝湯ができるだけで素晴らしい!私も色々温泉に入ってきたけれど、寝湯専用スペースがあったのなんて、ぱっと思いつくだけで田沢温泉の富士屋くらいだ。
ここもぬるめであまりに気持ちよくて、その後ず〜っと寝湯で温泉を楽しんだのだった。

標高900mの宿、天空彩園




予約の電話をした時に、おじさんが「身延の方に抜ける道は通行止めになってる」って言ってたし、私がマップで確認した場所と照らし合わせてもここで間違いない!なによりそこに看板があるっ





すごい、ネットで見たまんまの光景だ!実際来てみると感慨もひとしお。こんなところにひっそりと佇んでいたのか。目の前に広がる、誰がどう見ても昔ながらの古びた古民家たち。こんなところに泊まれるなんて最高のひとことに尽きる。。
しかし山中の高いところにあるだけあって、風でこすれる葉音しか聞こえないぐらいのこの静けさ。夜になったらどんな闇が迎えてくれることか、考えただけでもわくわくしてくるぜっ。












そうして宿前まで戻って縁側に腰掛けていると、ほどなくしてやってきた車が1台。ご主人が言っていた通りの時間に戻ってきてくれたらしい。
私「こんにちは〜」
主人「あ〜、電話してくれた人?いつごろついたの?」
私「つい10分前くらいについたばっかで、さっきまでそこらへんを散歩してました」
主人「あぁ、それじゃ良かった」
電話の時と同じく、すごく親しみやすくて気さくなご主人だ。軽く挨拶を交わすと、ご主人は話好きらしく、宿の説明の前に雑談がはじまった。
・奥の納屋のような建物は昔馬小屋だった
・奥の家の人は今もたまに帰ってくる
・奥の湧き水は飲める。上の方から水を引いて、あそこで溜めてろ過してるらしい
・今の私のように平日に泊まりに来る人はほとんどいないらしく、いても年に4〜5人くらいらしい
・こんなところに日本人、とかいう番組に取材されたときは、その後予約の電話がよく来てた
・20年以上前、東京の新聞にチラシを挟んで宣伝したらひっきりなしに電話が来て大変だった(そのチラシもらった)
・向こうの湧き水の奥に社がある
などなど、面白い話をたんまりしてくれるご主人の楽しそうなこと。私もでてくる内容が面白くてつい聞き入ってしまった。
しかしここ、20年以上前から宿やってるのか。なかなかに歴史あり(見た目はそれ以上)だ。
その後雑談が終わると宿の説明へ。基本宿のものはなんでも使ってよく、宿の中のガス栓さえちゃんとしてくれれば、お湯を沸かしたり何かを作ったりなど自由にしていいらしい。最高か!
玄関に七輪があったので使っていいか聞いてみるとそれももちろんOKで、なんと無料で炭をわけてくれるそう。「じゃあ炭を用意してあげるから」といって、横のご主人宅に、炭に火をつけにいってくれた。
古民家の玄関で七輪焼肉










前々から来たいと思って楽しみにしていた宿だったけど、来てみたらここまで素晴らしいところだったとは。。ご主人の話によると、最初は床がへこんでたり一部壁が壊れたりしてたからちょっとリフォームしたらしいけど、見たところあとはほとんどそのまんま。現代的な家電はあるけれど、これほど古民家そのものの良さを味わえる宿だったとは、意外な嬉しさがあってテンション上がりまくってる自分がいる!



いろいろやってる間に外はやや暗くなってきている。七輪での夕食にはもってこいのシチュエーション!
凍ったペットボトルのお陰で肉は無事だし、水も皿も箸も用意した。よし、焼いていくぞ!



いや〜、古民家の玄関前で七輪で焼肉とは、なんて渋い夕食だろうか。夜になってきて一層静かな集落内ではもはや肉が焼ける音しか聞こえないくらいだ。この待ち時間もすごく癒されるひとときで、何をしていても楽しいな。
ただこういう環境なだけあってやっぱり虫は凄い。幸いなことに蚊はいないみたいだけど、その代わり蛾とか羽虫はもちろん、珍しいことにナナフシなんかも普通にノソノソ歩いてて虫天国状態。宿の中にはさすがに大きいのはいないけど、小〜中くらいの虫は普通にいるから、少なくとも夏の間は虫嫌いの人には絶対無理な環境だと思う。


さてさて、甲州ワインビーフなる肉はいかなるものか、まずは一口。
というわけで食べてみると、パッケージに「香辛料とワインの甘み」と書かれている通り、甘くて深みのあるタレと旨味のある肉汁が相まってかなり美味い!どの部位かわからないけど肉自体も柔らかいし、噛むたびにジュッジュッと旨味が溢れてくる。これは白米を買ってこなかったことが悔やまれる。電子レンジもあるし、次来るときは絶対持ってこよう。


そうして一人楽しく肉焼きをしていると、「美味しそうな匂いしてるね^^」とご主人がやってきた。肉の香りにつられてふらりとやってきたのかと思ったら、どうやらガス栓の場所とか締め方なんかをレクチャーしにきてくれたらしい。やっぱり場所が場所だけに、火事には気をつけないといけないということでしっかり教えてくれたあと、「じゃあ楽しんで」と言って帰っていった。う〜ん、やっぱり良いご主人。

もともとホルモン好きだけど、このホルモンはうめぇなぁぁ。脂の美味さが基準点をはるかに超えて、噛むごとに幸せがやってくるようだ。まだ十分な量が残ってる味付け肉とホルモンを、全て一人で食べることができるこの幸福に感謝。。


七輪はそのまま外に出しといていいらしいから、とりあえず使った食器類は洗って後片付けは完了。あとはまったりタイムがあるだけだけど、さっきご主人の心遣いでビールをもらったから、あとでシャワーを浴びた後にでも縁側で飲むとしよう。ありがたや。
夕食後の贅沢な時間

やっぱり宿の感想ノートって面白い。みんな私と同じく、この宿はもちろん、周りの環境やご主人の人柄について思い思いのポジティブな感想が書いてある。何度も来てる常連さんみたいな人もいるけど、自分自信でこの場の良さを味わうとそれも納得だ。
と、そうしてほっこりしていると、何やら隣の間から「カタカタカタ」と爪で机の上を叩くような硬質な連続音が聞こえてきた。「なんだ・・・?(汗」と思って見てみると…

多分こいつはアシダカグモ!あの硬質な音はこいつの足音だったのか!はじめて見たけどアシダカグモってこんなデカいのかよ・・・。さすがにこいつが徘徊する中で寝るのは厳しいものがあるぞ・・・・。
というわけでズンと構えているクモを刺激しないようにゆっくりとホウキを取りに行って、なんとか外に追い出そうとシッシッとやると、また「カタカタカタ……」と不気味な音を立てながらタンスの隙間に入っていってしまった。
くそ・・・、そこに入られたら私にはもうどうすることもできない。もう二度と出てこないことを祈るしか無いな。。


その後、広間の障子が若干開いてるのを発見して締めたところで、蚊取り線香に威力によって畳でヘロヘロしてる虫たちを掃いてからシャワーへ。ここで再びスッキリしてから私はビールを飲むんだ。




ご主人の説明によるとこのシャワーは湯と水の蛇口を回して温度を調整するタイプらしく、湯だけを回すと熱湯が出てくるから注意らしい。
これがなかなか適温にするのが難しかったけれど、無事スッキリ体を洗うことができたのだった。ちなみに意外なことに、シャワーの勢いは全く申し分なかった。


早速冷えに冷えたビールをグビグビと。私は普段ビールは全く飲まないし、なんならこのスッキリした爽やかな苦味がそれほど得意じゃないんだけど、しかし風呂上がりの一口は間違いなく最高に美味い!風呂(シャワー)あがりに古民家の縁側でビールというシチュエーションがそれをさらに加速させているようだ。
そんな中、静かにビールを飲んでいると、目の前の闇から「ヒー、ヒー」という儚げな高い鳴き声が聞こえてくることに気づいた。なんか古い自転車のブレーキ音を優しくしたような音色で、真っ暗な闇の中からうっすら響いてくる。淡くて退廃的な印象の美しい鳴き声、この声の主は一体・・・。
そうして鳴き声に聞き入りながらビールを飲んでいると、ご主人が外に出てきて何かをやりだしたので聞いてみることにした。
私「すいませ〜ん」
ご主人「はいよ〜」
私「この、ヒーって鳴いてるのなんですか?」
ご主人「あ〜、これね、ヤマサギっていう鳥よ」
私「へ〜ヤマサギですか。こんな綺麗な鳴き声はじめて聞きました」
ご主人いわく、その他にもフクロウやヨタカにハクビシンなどなど、ここには色んな生き物が現れるらしい。さっき心配していたクマについては、どうやらここまでは来ないそうだ。ただ、「ここまでは来ないけど、前に下の集落の人がクマに襲われたことがあるよ」ということらしい。怖いよそれ。。
その後、ここでの暮らしやイノシシを飼ってた話とか色々面白い話を聞かせてくれた。なかなか厳しい話もあったりして、こういうところで暮らすリアル難しさを学んだ気がする。軽く話しかけただけだったけど結局ガッツリ喋って、気づいたらビールもすっかり空になってしまっていた。


こうしてちゃんと見てみると、この作者さんの絵って結構上手いんだなぁ。(良い意味で)古い絵柄と独特な世界観に目が行きがちだったけど、色の塗りもバイクの書込みもしっかりしてるし。これはますますTシャツを買わなかったことが悔やまれるな。。
その後縁側でのんびりしたりメモを書いたり、とにかくゆったりこの素晴らしい空間を楽しんだところで早めの就寝へ。特にやることもないという贅沢な時間を味わっての睡眠はいつもより良く眠れそうだ。

静かで情緒的な朝。そして出発へ

淡い光が差し込む古民家の広間。外はどうやら曇り空で、音からしてほんの少しだけ雨が降ってる感じかしら。なんか朝から叙情的な雰囲気たっぷりで最高だな。しかし昨日寝てる時、障子の向こうでガサガサ音がしてたけど、何か動物でもきてたんだろうか。

ふらっと外へ出ると昨日の虫たちはどこへやら、そこには変わらずの静けさと新鮮な空気があるばかり。ここに一週間もいたら体の中がすっかり綺麗になりそうとすら思える。


ありがたいことに、昨日ご主人が「出てくのは何時でもいいけどガス栓はちゃんと締めといてね」って言ってたから、お言葉に甘えて昼くらいまでゆっくりしてから出発しようかな。寄ろうと思ってるところはあんまりないし、今日はのんびりした一日になりそうだ。それに、すぐに出発したんじゃあまりにもったいないし!



昨日買ったツナドッグとチキンドッグもうまいな。というか特売品とはいえひとつ99円というのがまた凄い。そのわりにちゃんと具が入ってるし。目の前を飛び回るアブさえいなかったら総合100点満点だ。



時間に余裕があるって素晴らしい。10時チェックアウトじゃこの気持ちよさはなかなか味わえないもんな。いつの間にか雨も止んだみたいだし、出発の時間にはすっかり晴れてるかも。それまでは、この風情あるひとときを堪能するんだ。

その後縁側でぼ〜としたり、ちょっと原付で走りに行ったりなどなどしていたら時間はもう11時45分ほどになっていた。そろそろ帰る準備をしなくちゃ。めっちゃ名残惜しいけど。




時間はちょうど12時くらい。ここを出るのはかなり名残惜しいけど、こんな時間までゆっくりさせてもらえたことに大感謝。最後にご主人と挨拶をしたかったけど、そこらへんは次回来たときに感謝を伝えることにしよう。
ともかく雨も止んだことだし、今日の宿も前から泊まりたかったところだから、元気に出発することにする!

今回泊まった天空彩園さんでは本当に贅沢な一晩を過ごすことができました。
必要な設備はあるし、一部リフォームもされているけど、昔ながらの古民家をかなり濃いめに味わうことができました。こういうむき出しの古さを堪能できる宿というのは私の過去の経験を考えても珍しく、しかも丸々1棟を自由にできるというのは、とても特別な体験になりました。
冷蔵庫、電子レンジ、コンロ、その他食器や調理器具は揃っていて、必要なのは食材のみ。お風呂はないけど勢いの良いシャワーはあるし、一泊の値段を考えたら、むしろ頭を深々と下げて感謝したくなるぐらいの充実ぶりです。また、かなり心許ないものの、一応電波も入ります。
ただ、記事内でも書きましたが、虫はかなり出るので苦手な方は全く不向きだと思います。建物内にもメチャクチャいるというわけではないですが、普通にそこらへんを飛んだり跳ねたりしてるので、苦手な方は秋頃にいけばまだマシかもしれません。
ともかく、個人的には静かで古くてノスタルジックで、本当に最高の宿でした。またそのうち泊まりに行きたいと思います。
(※ ちなみに夜に聞こえてきた「ヒーヒー」という鳴き声は、自分でも調べてみたところトラツグミだったようです。でも、もしかしたらあのあたりではアオサギとも呼ばれてるのかもしれません)
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