2025年夏休みの旅1日目です。
やっぱり夏休みは暑さ真っ盛りにとらなきゃ!
ということで、今年はちょっと早めの8月はじめごろに休みを取って、ちょっと短めの旅に出て参りました。今回は近場でゆっくりしたいってなんとなく思ったんで、数年ぶりに全日程を山梨で過ごす夏休みです。
道志村を抜けて山中湖へ
あまり早くに出発してもやることに困りそうだったんで、当日は私にしては遅めの6時に家を出た。目的地は山梨の、もうちょっといけば長野というところにある山間の温泉地、増富温泉だ。ここはどうやら日本有数のラジウム温泉が湧いているらしく、前々から気になっていただけにかなり楽しみ。宿もちゃんと取れたから、後は無事故でたどり着けばお楽しみの温泉を味わい放題というわけだ。

初日からとんでもなく暑い。これぞ8月、これを味わうために早めの夏休みにしたんだ。暑くてチリチリしてるけど、山に入ったこともあってテンション上がりっぱなしです。



七滝荘に泊まった時は、向こうの方で結構な数のアマゴが釣れたっけ。この場所もそうだけど、ここらへんは入渓しやすいから誰か人がいるかと思いきや釣り人は0。キャンプ場にはそれなりに人がいる感じだったけどな。しかし、やっぱりバイクの休憩は河原が一番良いな!


山中湖から道志みちを通ったことはあるけど、道志みちから山中湖に出たのはかなり久しぶりかも。ここまで来ると、抜けの良い広い敷地とか洋風なお店とかが増えてきて、そこはかとなくリゾート地っぽい雰囲気が出始めてる。
久しぶりだし、バイクを駐められそうなところがあったら山中湖を眺めていきたいな。

この半端ない暑さの中バイクを放置するのはちょっと心配だけど、湖を眺めながらの休憩には代えられないのでそのままGO!利用者も少ないしゆったり過ごせることでしょう。


ここは桟橋もいくつかあってどうやら遊覧船乗り場っぽいけど、見たところ営業してるところは無さそう。なんか桟橋もボロっとしてるしてるけど、ただ平日は営業してないだけって感じなのかな。ともあれ、人が少ないから良い感じだ


やっぱり湖はこの静けさが素敵だ。ここはなんだか平和とか穏やかっていう言葉が凄く似合う。すぐそこを歩いてる外国人の家族もニコニコで楽しそうだし、波の音も心地よくて休憩にはぴったりだ。逆に山中湖で混んでるところってどこらへんなんだろうな。なんか道を走ってても徐々に人が増えてきたし、もうちょっと行くとそれなりに混んでそうな気がする。

河口湖と西湖、そして不思議な洞窟
さっきの予想はあたって、河口湖に近づくほど車の数も増えてなかなかに賑わいを見せてきた。平日でこれなら、週末はとんでもないことになってそうだ。
今走ってる138号をそのまま進むと無事河口湖到着となるわけだけど、その手前、道の駅付近に湧き水を汲めるポイントがあるらしいからまずはそこに立ち寄るつもりだ。ただ、微妙に詳しい位置がつかめないからちょっと迷うかもしれない。

どっか道すがらにある水汲み場かと思ってたけど、実際は道の駅の敷地内にある、ばっちり整備された水汲み場だった。駐車場の一画にあるって感じ。

走ってるだけで汗をかくような気候だから湧き水は本当に助かる。しかも割と有名なところらしいから、さぞ味も良いことだろう。
とりあえず一杯飲んでみたところ、やや冷ためなまろやかな感じのある水でなかなかに美味しい。これは富士山の湧き水らしいから、きっと日本一のパワーが込められてるはず。水筒いっぱいに汲んで、今日の旅のお供とさせていただきます。







ここもまた静かで良い。木陰で風もあるから休憩にぴったりだ。
休憩がてらマップを見ると、このまま710号を進んでいくとすぐに西湖に着くみたいだ。時刻はもうすぐで12時といったところだけど、このまま進んでいけば程よい時間に昼食を取ろうと考えてるお店に着きそう。道志までには結構かかったけど、その後はスムーズに進んでるから時間は余裕たっぷりだから、宿までの間にチェックしてるポイントには全部行けそうである。こうしてちょくちょく休憩しながらのんびり進んでいこう。


まだよくわからんけど、西湖は河口湖よりも落ち着いた感じで楽しめる場所なのかしら。河口湖周辺は自転車に乗ってる人なんかも結構いて賑やかなリゾート地っぽい感じだったけど、西湖は(少なくともここらへんは)のんびり楽しめるところなのかもしれない。
ちなみに昨日は精進湖で花火大会があって、当初はそれに合わせて富士五湖周辺で宿を取るつもりだったけど、精進湖も西湖も河口湖も、どこもかしこも宿の予約が取れなくて増富温泉まで足を伸ばすことにしたっていう背景がある。人気の観光地なのはわかってたけど、こんな平日にどこにも泊まれないほどだとは。しかし実際来てみると、人気の理由が分かる気がする。
竜宮洞窟の神秘

この左に伸びる未舗装の道は樹海へと続いている。
この道を進んでいくと竜宮洞穴という天然記念物に指定されてる溶岩洞窟があって、そこでは豊玉姫命が祀られているらしい。かつて竜神が住んでいたとされる洞穴で、パワースポットとしても一部で有名なんだとか。
宿探しのためにこの手前にある民宿村を調べていた時にたまたま見つけたものだけど、この入口から分かる通り観光地感は皆無。そういうところが大好きな私にとっては、ここは絶対に寄らねばと、今日のスポットで一番楽しみにしていたと言っても過言ではない。樹海の中を歩いていくっていうのもなんかちょっぴりドキドキで、既にテンション上がり気味です。



さっきの車は参拝者のものではなかったのか、歩けど歩けどシーンと静まり返った原生林が広がるばかり。樹海のイメージもあってなんだか不気味な雰囲気を感じつつも、どこか心落ち着く静けさも感じられる不思議な感覚。この先にある竜宮洞穴とはいかなる場所なのか、非常にワクワクしながら歩いていく。



幸運なことにやっぱり参拝者はいなかったみたいだけど、そんなことよりも、かつて竜神が住んでいたという伝承が、現実味を帯びて感じられるほどのこの空間の凄み。これまでいくつかパワースポットに行ったことはあるけど、ここはたしかにそう言われるだけの十分な納得感がある。なんとも言えない不思議なオーラみたいなのを感じる。

しかしこの空間の雰囲気を作り上げてる大きな要因のひとつは間違いなくこの涼しさだ。洞穴に近づくにつれて一歩一歩涼しくなるのを感じていたけど、ここまで下りてくると涼しいどころか、長くいれば寒くなってきそうなほどに冷えている。このひんやりとして張り詰めた空気が、余計に神聖な雰囲気を感じさせる。

なんとなくいつもより丁寧に時間をかけて参拝させてもらった。
洞穴に入れるのはここまでだけど、じっとしていると、今にも奥から竜神が顔をのぞかせてきそうなほどの鋭い空気が充満してる気がする。私には霊感みたいなものはなにもないけど、もし第六感が冴えてる人がここを訪れたら、きっと私以上に何かを感じとれるかもしれない。そう思わせるだけの説得力がここにはある。


というわけで、汗がひくまで洞穴で佇みながら静かな贅沢を味わったあと、改めて誇らん一礼してその場を後にした。
ここは本当に期待以上のスポットだったな。幸運にも誰も来なかったのもでかい。いつか近くを通った時は、ぜひまた訪れたいな。
じゃ、体も良い感じに冷えておまけにパワーも貰えたところで、出発しますかっ。
精進湖を抜けて昼食へ


私が見たかった花火大会はもう少し向こうが打ち上げ場所だと思う。ここらへんの宿に止まってのんびり夜空に打ち上がる花火を見れたらと思ったけどもちろん泊まれず。昨日のここいらはどんな感じだったんでしょうかね






店に入ると先客は二組で、静かな店内にはテレビの野球中継の音だけが流れている。お店は老齢の御夫婦で切り盛りされてるようで、適当に目の前の席に座ると、おじいさんがお水を持ってきてくれた。
私が注文するものは既に決まっている。そう、山梨といえば馬刺しということで、迷うことなく馬刺し定食(1000円)を注文。
旅の前に調べ物をしていた時、どこかちょうどいいところで馬刺しを食べられるところはないかと探していたらたまたまここを見つけたわけだけど、場所のちょうど良さはもちろん、馬刺しもボリューム満点だと口コミに書いてあったのが決定打だった。一体どれほどのものなのか、楽しみにしながら座して待つ!


腹が減ってるから余計に馬刺しのぬらっとした輝きが目に染みる。これを食べたいがためにここまで何も食べずにやってきたんだ。。
はやる心そのままに馬刺しを一枚持ち上げると、その下には玉ねぎが盛られていた。なるほど、かさ増しじゃないけど、これのおかげでこんもりして見えたのか。まぁそれでも馬刺しが沢山あることには変わらない。いただきます!
せっかくなのでたまねぎと一緒に食べてみると、あのあっさりしつつも肉肉しい味が口の中に広がる。久々の馬刺し、やはり美味い!玉ねぎと一緒に食べるのは初だけど、この組み合わせも凄くいいな。それにちょっと濃い目の醤油があることで、ご飯のお供として申しの分ない存在感がプラスされてる。マジでここを選んでヨカッタッ。

念願の馬刺しを食べられたことに満足しながら、ゆっくり箸をすすめて当然無事完食。
やっぱり馬刺しは素晴らしい。今年の夏休みは全部山梨だから、旅の間にまたチャンスを見つけて腹いっぱい食べることにしょう。ごちそうさまでした!
買い物をしつつ玉川温泉でひとっぷろ



ご親切に柄杓が用意されてるので試しに一杯飲んでみると、まぁまぁ冷たい美味しいお水で汲んでいく価値は十分にあり!河口湖で汲んできた水ももうほぼなかったから、この名もなき湧き水をありがたく持ち帰らせていただきます。


前回立ち寄ってから数年、お店はまだまだ健在で相変わらず目立つ外観。今回特に買いたいものがあるわけじゃないけど、近くに来たからちょっと寄ってみたって感じだ。
中はやっぱり豊富に缶ジュースやらが並んでたけど、その中でも私の好きな不二家のネクターを買わせてもらって、店前のベンチでグイッと飲み干してから出発。やはりこのどろっとした甘さがたまらん。
その後は市街地のつまらない道を走って次なるスポット(お店)に向かう。そこは青果店で、今夜の夜食に何か良い果物が売ってないかを見るために向かってるところだ。時期的に良さげな桃があれば買いたいけどどうだろうか。

安くて新鮮な野菜や果物が沢山という情報を聞きつけてこうしてやってきた私。お店は倉庫っぽい部分があって、小さめな市場って感じがする。
看板に「うちは安いよ!」と自ら豪語してるところを見ても期待できそうだ。




さすが時期だけあって非常に美味しそうな桃。しっかりパックに入ってるのもありがたいけど・・・しかし680円(税抜き)か。安い気はするけど、ここらへんの値段感が私にはいまいちわからない。しっかり放送されてるから持ち運び的にはありがたいけど、うーん。。
と、そんな感じで逡巡していたけど、結果としてここで買うのはやめてしまった私。
経験上少しでも「ええやん」と思ったら買うべきというのはわかってるんだけど、どうしても「他の店ではもっと安いかも」といういやしい思いがぬぐえず、結局購入せずにその場を後にしてしまったのだった(その後やっぱり後悔しました)。


そうしてやってきたのは、ご覧の通り田んぼに囲まれた土地にひっそり佇む玉川温泉。
甲府やその周辺には銭湯を含め沢山の日帰り温泉があるけど、この玉川温泉もそのひとつ。以前ここからやや近いところにある山口温泉は行ったことがあるけど、この玉川温泉も、いつか行こうと前々からチェックしていた温泉だ。
しかしこんなのんびりとした風景の中にひっそりとある温泉だったとは。目立った看板もなかったし、地元民御用達な温泉なんだろか。



受付にいくと感じの良いおばさんが対応してくれて、500円を支払って中へ。
外観は大きな建物だったけど館内はそこまで広くなさそうで、少しばかりの椅子が置いてあるロビー的なところの先にすぐに脱衣所が。見たところ、休むための広めの座敷とかは無いっぽい。
(ここからは温泉からあがった後の、誰もいなくなった時の画像です)

なんかプールの更衣室っぽくて良いな。外観同様、シンプルで年季の入った感じ。タイル好きとしてはこの床が結構好き。
見たところやっぱりそれなりにお客さんがいそうな感じだから、部外者として邪魔にならないように入らせてもらおう。

ここはナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉のかけ流しということらしいけど、それぞれ微妙に成分が違うんだろうか。香りと床の色を見るに、鉄分や硫黄成分も含まれてそうな感じ。しかしそれよりも、まず驚いたのは奥の温泉の湯量だ。常に浴槽から温泉がオーバーフローしていて、床が浅い川みたいになってる。乾いてる部分がひとつもないくらいに湯が流れまくってるのだ。この建物の感じも相まって、なんだか男気のある温泉に感じられてきた。こんなオーバーフローしまくってる温泉に来たのは福島の二階堂以来かもしれない。

楽しみに極まりないのでさっさと体を洗っていざ温泉へ。
まずは手前の湯から。先客の方に気を使いながらちゃぷんと肩まで浸かってみると、湯は暑すぎずぬるすぎずかなりの適温で、若干ぬるっとする肌触りの、意外に柔らかい湯が体を包みこんでくれる。
こうして肩まで浸かってみるとやっぱり金っ気と硫黄の香りが漂ってきて、香りでも温泉感が味わえるのがまたいい。ちなみにこっちが濁って見えるのは、どうやら大量の泡のせいっぽい。源泉の入れ方の違いでこうなってるんだろか。しかしなんであれめっちゃ気持ちイイ。

おおなるほど、こっちはややぬる目になってるのか!
手前の方は長く入ってるとのぼせそうだったけど、こっちは結構長めに入ってられそうなくらいのぬる湯だ。しかも見た通りの豊富な源泉投入量だから、常に新鮮な湯に浸かれてるっていう贅沢な感覚もまた心に嬉しい。こりゃ田園に湧き出たオアシスのようだぜ。あまりに気持ちいいんで、限界までゆっくりさせていただくッ

異常なくらいさっぱりした。それはもう内側から全てが洗い流されたのかと感じてしまうほどにっ。
別に秘境のようなところにあるわけじゃないけど、目立つでもなくぽつんとある温泉だから、知る人ぞ知る穴場みたいなところなんだろうな。なんかスマホで自撮りしてるおじさんがいてちょっとびっくりしたけど、あの人も私のように温泉好きなんだろう。
そして帰り際、受付のおばさんに挨拶すると、気さくに話しかけてくれた。
私「ありがとうございました〜」
おば「は〜い、ありがとうございました〜。バイク大変じゃないですか?」
私「いや本当に、めちゃくちゃ暑くてキツイですよ」
おば「ですよね〜」
私「でもその分、温泉がめちゃくちゃ気持ちよかったですよ」
おば「それは良かったです〜。どうぞまたいらしてください」
私「もちろんㇲ!また来ますね」
おば「は〜い、お待ちしてます〜」
そんな感じで帰り際の温かいやり取りもあったりして最後まで気分の良い温泉だった。受付のおばちゃんの人当たりも凄く柔らかくてほっこりした。しかしなんで私がバイクで来たのを知ってたんだろか。そこだけは謎だ。
夜食を買って増富温泉へ


諏訪に至るこの20号、こうして原付きで走るのはかなり久しぶりだ。そういえば、こんな見晴らしの良い広めの道路だったよなぁ。もう寄るところもあと一箇所ぐらいだし、このまま颯爽とひた走るのみ!


今の時刻はだいたい16時。宿の人に到着はちょっと遅めになると伝えてあるけど、ここからどれくらいかかるか正直よくわからないからあんまり長居しないようにしないと。
目的は夜食のフルーツ。何かあればいいんだけど。






結構心惹かれるものが売ってて楽しいけど、まだ初日ということもあるし、今買えるのはやっぱり夜食用のフルーツかな。桃も沢山売ってるけど、2コ売りのやつはさっき寄ったカネヒラ青果よりも高かったから、素直にあそこで買っておけばよかったとちょっと後悔。
その代わり、良い感じの包装と量で売ってたブドウを購入することに決定。これで夜食は確保できたから、後は宿へ向かうのみ!



なんいもない、ただ穏やかな集落を突っ切るようにひた走る。ここまでかなり暑かったけど、影が多いこともあってかちょっとずつ肌をなでる風に涼やかさが感じられるようになってきた。
しかし増富温泉が結構な山の中だってのは地図からわかってたけど、思ってた以上にたどり着かないな。走ってること自体が楽しいからそこはいいんだけど、一体いつ着くのか、チェックイン時間だけがちょっと心配ではある。
増富温泉、そして丹生あづま到着




増富温泉ってこんな感じのところなのか。周りが山っていうのはもちろんだけど、すぐ側には川が流れてて、喧騒のない閑静な温泉街がずっと奥に伸びてるのが見える。その一番入口に位置するのがこのニューあづま。私が今日一番お世話になる宿だ。
これからの三作を含め、めちゃくちゃ楽しみでテンション上がってきたッ


(写真は後で撮影したものです)
中に入ると、私が声を掛けるまでもなく、すぐに大女将(たぶん)と若旦那が出迎えてくれた。
女将「いらっしゃいませ〜」
私「すいません、ちょっと遅くなっちゃって」
女将「いえいえ、暑くて大変だったでしょ?あ、バイクはこっち(宿の横の駐車場)に駐めていいですよ」
親切にも横にある屋根付きの駐車場に駐めさせてもらえるらしい。これは助かった!
女将「あれカブじゃないの?スクーター?」
私「そうですね、50ccのやつで」
女将「この前も同じようなので来た女性の方がいらしたんですよ。」
私「女の人ですか?珍しいですね」
女将「そうそう。80歳くらいの方で、東京から」
私「え!80歳すか!?」
女将「そう。ここまでスクーターで来て、帰りは石和とかで泊まって帰られるって」
女の人でここまでスクーターで来るのは珍しいなと思ったら、まさか80代のおばあちゃんだったとは・・・。東京からってことは笹子トンネルとか通ったんだろうか。色々心配になるけど、そのバイタリティといい、世の中すごいおばあちゃんがいるもんだ。
その後もちょっと雑談をしたあとに若旦那の案内で部屋へ。
温泉は2階にあって、どうやら女湯は使ってないらしく、「男湯」「女湯」と書かれた立て看板を脱衣所前に立てて、入浴中であることを知らせるらしい。
若旦那「今日は他の方も入られるので、入る時は男湯のほうを表に向けて入ってください」
若旦那「あと、今日は18時〜19時まで外部の方が入るのでその間は入れなくなっちゃうんですけど、その後は21時まで、朝は7時から入れますんで」
増富温泉にはわりとバスが通ってるみたいだから団体客とかだろうか。
夕食は18時に2階の広間でってことらしいからまぁいいけど、30分くらい入浴時間を伸ばしてくれたりしたらありがたいなぁと思ったりしないでもない。

お〜、これはイイぞ!
差し込む日差し、清潔な部屋、既に敷いてある布団、そして緑いっぱいの眺め!サイズも一人で過ごすにはちょうどいい広さだ。
エアコンはないけど扇風機があるし、なにより高いところに位置してるおかげでそんなに暑くない。これは夜とか朝は結構涼しいんじゃなかろうか。個人的にめっちゃ好きな感じだっ







浴衣がないけど準備し忘れだろうか。あとで聞いてみよう

ここは癌に効能があるという増富温泉だから、多分お客さんはご病気の方やご老人がメインのことだろう。そういう方たちにとっても、こうして設備が整ってるのはかなりありがたいことではないだろうか。もちろん私としても非常にありがたい。
と、部屋チェックもほどほどに、あと一時間もしたら夕食の時間になっちゃうから、館内を軽く散策してから温泉に入りにいこうかな!やっぱり夕食前には一度入っておきたいところだ。
軽い散策から温泉へ







さっきの浴衣の件を聞いてみようと奥に声を掛けるとすぐに若旦那が出てきてくれたので聞いてみたところ、どうやら浴衣は元々置いてないとのことだった。あそこまで設備が整ってるのに浴衣がないのは珍しいけど、個人的には特に問題ありません。



釣具はちゃんと持ってきてるけど、残念ながら餌がないから釣りは出ない。でも今後のためにどっかで釣りができそうなところは探しておきたいな。どうやら温泉街を抜けたらずっと山道で昇仙峡とかにアクセスできるくらい道が繋がってるようだから、時間がある時にちょっと原付きで走ってみよう。
よし、それじゃある程度散策したし、いよいよ温泉に入りに行くか!



まだ先客は入浴中みたいだけど、ここはひとつ仲良く入らせてもらおう。
さて、この増富温泉の湯は世界有数のラジウム温泉とのことだけど、その温泉とはいかなるものか、存分に味わわせていただこうじゃないかっ。




先客の方に「失礼します〜」と挨拶すると「はいはい、どうぞ〜」と気さくに応じてくれた。おじさんは気持ちよさそうに源泉槽に浸かっている。
ちなみに源泉槽では25〜30℃くらいの冷鉱泉が溜めてあって、右の沸かし湯と合わせて温冷浴が楽しめるらしい。やはり山梨といえば温冷浴ができてこそなのでこれは嬉しい。
しかし増富温泉の湯はこんなにごり湯だったとは。勝手なイメージで澄んだ湯を思い浮かべてたけど、この色と床の変色具合からして鉄分も含まれてるんだろか。めちゃくちゃ楽しみである!
温泉が楽しみすぎるのでさっさと体を洗って、まずは右の沸かし湯へ。
うん、普通にあったかくて気持ちい湯だ。隣の冷鉱泉に浸かる前に、こっちで多少体を温めてから入ったほうが良さそうなので、しばらくこっちを楽しもう。
その後体がいい感じに温まったところで、隣のおじさんに一声かけて源泉槽に入らせてもらうことに。

「失礼しま〜す」と言いながらするっと入ってみると、なんとまぁ源泉の冷たいことっ。普通に入れるくらいのぬるさを想像してたけど、少なくとも私にとってはかなり勇気がいる冷たさだ。
ただここで「冷たっ」と軟弱なセリフを口にするのも恥ずかしいので、覚悟を決めてそのまま肩までちょっとずつ沈んでいく・・・。マジで冷たい。温泉じゃなかったら絶対入らない温度だ。
しかし一旦肩まで入れば体が湯に馴染んで一気に気持ちよくなってきた。座った時にもわっと舞う湯の花も、いかにも成分が濃そうな感じで素晴らしい。
増富温泉の湯は含二酸化炭素・ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(放射能泉)とのことで様々な効能があるようだから、今日明日たっぷり入れば少しくらいは良い効果を得られるかもしれない。
というか、一旦この温度に慣れるとマジで気持ちいいな!
そんな中、折角なのでとなりのおじさんに「冷たいっすねぇ」と声をかけてみると、「ははは、そうだね、びっくりするよね」と気さくに返事をしてくれた。
話をしてみると、このおじさんは本当はこの先にある不老閣という宿に泊まろうとしてたらしいけど、今日は休みだったからここに泊まりにきたんだとか。1年のうち結構な回数訪れていて、毎回愛知県から4時間かけて来ているというおじさんの動機は、やはりご自分の病気の治療のためということらしい。おじさんいわく「効果は本物」とのことで、順調に回復傾向にあると楽しそうに話してくれた。
さすが世界有数のラジウム温泉。増富温泉常連のおじさんが言うんだからやっぱりパワーのある名湯なんだろう。私も少しくらいはあやかりたいぜ。
そんな感じで楽しく話をしていると、「そろそろ夕食の時間だね」と言って先にあがったので、私ももう少しだけ温泉を楽しんでから、そのまま広間へと向かった。
美味しい夕食と温泉街散策

広間は結構広めだけど、お客さんは私とさっきのおじさんと奥さんのみだ。広々とした畳部屋での夕食、ゆっくり食べていこうと思います。

山菜とかがメインかと思いきや、意外に海鮮もあったりして色々楽しめそうな夕食。
でもこういうメニューの中でチキンがあるのは変わってるな。左上の皿にはほかにポテトとエビフライもあるし、洋食まで用意があるとは本当に幅広い。
まぁ目で味わうのはこれくらいにして、早速いただきますかッ


焼き魚の手前にある直方体の物体は初めて見る品で、どれどれと思いながら食べてみると、これは多分しめサバと数の子の料理っぽかった。ぷちぷちした食感はもちろ、酢のさっぱり感がベストマッチで結構うまい。私が知らないだけで有名な品だったりするんだろうか。

ご飯を運んできてくれた若女将(多分)によると、これはイワナだということだった。
食べてみるとホクホク柔らかな身に、イワナ特有の野性味ある旨味が感じられてウマい!まぁイワナだし美味しいのは決まってるんだけど、焼き立てを出してくれてるからさらに美味しく感じられるわ。

美味い品々と十分な量、非常に満足でございます。1席につき1つ扇風機をつけてくれてたのも涼しくて良かった。
じゃあお腹もいっぱいだし、まだ日も暮れてないから、腹ごなしも兼ねてこのまま温泉街散歩に行ってこようかしら。



ちなみに最初に宿の予約で電話したのはこの渓月という民宿なんだけど、その時女将さんからちょっと怒り気味に「その日はやってないんです」と断られてしまった。虫の居所が悪かっただけとは思うけど、気になる宿だからいつか泊まってみたい。





橋の向こうには金泉閣と不老閣という有名な両宿がどどんとそびえ立っている。どちらもチェックしてる宿だけど、現地で見てみるとこんな年季が入った素敵オーラを放ってる建物だったとは。しかも川沿いに建ってるのがまた良し。鄙びた山奥の温泉地によく似合う外観で一層泊まりたくなった。








なるほどこれが津金楼か。ここももちろん以前からチェックしていて、ややボロ宿らしいからかなり気になってる湯治宿だ。ただ、湯治宿にしては料金が(私的には)高めなのでちょっとハードルが上がり気味。一人泊は+1000円系の宿なので、これがあると個人的に、泊まる際に心のブレーキがかかりやすかったりする。
でもやっぱりこの雰囲気はいいよね。



ちょっと歩いたらこの謎の建物があったけど、この先はさすがにもう何もなさそうだ。それにこうして歩いてるうちに段々日がかげってきたし、暗くなる前にここらで宿に戻るとしようかな。増富温泉の鄙びた渋さが沁みる散歩だったぜ



山の宿を楽しむまったりタイム
その後、静まり返った宿に戻って部屋へとまっすぐ帰る。
もう時間も19時過ぎだから、温泉に入りに来た団体さんも帰ってることだろう。でも温泉に入る前に、まずは宿の予約だ。
私としては珍しいことに明日の宿の予約はもう取ってあるから、今から電話するのは明後日の宿だ。前々から泊まりたかった宿で、今回の旅は近場でゆっくりだから、まえまえから念願だった連泊をこの宿でやってみたいと思ってる。
というわけで散歩終わりの勢いのままに「頼むぞ!」という思いですぐに電話!
私「すいません、宿泊予約をしたいんですけど、次の木・金の2日間、一人なんですけど空いてますか?」
旦那「あ〜、ちょっと待ってくださいね。え〜・・・あ、すいません、いっぱいです」
ダメか・・・。
そんな感じで速攻予約電話をしたはいいものの、勢いのまま速攻で断られてしまった。
ここは前も断られちゃったところなんだけど、そんなに人気なんだろうか。マジで悲しい・・・けど、まだ候補はあるからそっちに電話してみるか。
と思っていたその時、さっきの宿からの着信が私のスマホに届く。これはもしや!
旦那「もしもし〜、先ほどお電話した〇〇ですが、日にちを勘違いしちゃってました。お客さん〇〇日ですよね?そこなら空いてます」
私「(心の声:マジすか!!)あ、そうなんですか、2泊できる感じで」
旦那「はい、大丈夫です〜」
私「じゃあそれでよろしくお願いしますぅ」
こんなことがあるもんなのか!勘違いで最初は断ったけどそれは勘違いでした、なんて。ドッキリみたいで心臓に悪いけど、正直めちゃくちゃテンションあがったわっ。これで宿の予約の心配はなくなるし、その上念願の宿に連泊できるのだから。。しかも旦那さん、めちゃくちゃ愛想が良くてフランクな感じだったな。これは明後日からの連泊が非常に楽しみであるッ。

ニコニコで温泉に向かうとまたあのおじさんが先に入っていたので、今回も挨拶をしながら入室。さっき結構仲良くなったので初っ端から雑談モードだ。
おじさんは団体さんが来ることを知らされてなかったらしく、その話をしたら「だったらちょっと入浴時間伸ばしてほしいよね。まぁその時間入ってなかったけど(笑」と言いながら陽気に笑いながら、さっきと変わらず色々話してくれるのだった。

ひとしきり話をした後、おじさんはまた先にあがっていったので、その後30分ほど独り占めぬる湯を楽しませてもらった。
さて、時間的にもう20時すぎだしまた温泉にはいることはないだろうから、あとはゆっくり過ごすことにしようかしら。

やっぱり夜は大分気温が下がるみたいでなんとも快適。たしかにこれは部屋にエアコンは必要ないな。まぁあの冷たい源泉のおかげで、そもそも体が良い感じに冷えてるわけだけど。




というわけで部屋に戻った後は、テレビやパンフを見たり何も考えずぼ〜っとしたりのんびりタイム。
明日の宿はここからそんな遠くないところにあるから、途中どこか気になるスポットはないかもう少しのリサーチはしておこう。あと、明日は素泊まりだから、どっかで美味そうなシロモノを買っていかなくては。いい店があるといいけど。


いつもの後ろ髪ひかれる朝。そしてチェックアウトへ






まずは体をシャキッとさせるためにアツアツのお茶を一杯。私は冷たい水が好きだけど、朝はやっぱり熱いお茶に限る。この山の静けさにもぴったり合うし。
そうしてズズズとお茶をすすっていると若旦那がごはんを持ってきてくれたので、挨拶がてらなんとなくチェックアウトの時間を聞いてみた。
私「チェックアウトの時間て何時ですか?」
若旦那「いつもは10時なんですけど、今日に限ってちょっと日帰りの団体さんが来るので9時半になっちゃうんです」
また外部の人か。なんでそのために早めにチェックアウトしなくちゃいけないのかわからないけど、何か事情があるんだろう。それなら早めに言ってほしかったけど、「そうなんですか、わかりました」とだけ返事させてもらった。

うん、飯そのものも美味いし、小鉢の品々も優しい素朴な味で朝の胃にぴったりな感じだ。個人的には大根おろしが結構嬉しい。醤油をプラスしてご飯と一緒に食べると、これだけでさっぱりご飯の共になってとっても美味しい。活力の源に厚切りベーコンがあるのもまたありがたい。
穏やかな広間で、そんなウマ朝食を20分ほどいただき無事完食。さて、腹も満たされたし、昨日と同じく散歩に行ってから温泉を存分に味わうことにしようかな。

















一日経って体がリセットされたのか、昨日慣れたはずのこの冷たさにまた震えながら、ゆっくりゆっくり肩まで浸かる私。
しかし今朝気づいたけど、温泉のおかげで明らかに肌がしっとりしてる感じがある。この湯気はしっかり吸い込むことで体の中からの効果も期待できるみたいだけど、ここで湯治してたら、すくなくとも肌にはかなり良い効果が期待できそうだ。さすが世界有数のラジウム泉は伊達じゃない。




一階のフロントに行くと誰もいなかったけど、呼んだらすぐに奥から若旦那が出てきてくれた。精算を終えた後、なんとなくちょっと話を振ってみる。
私「ここらへんはヤマメとか釣れるんですか?」
若旦那「ん〜、ニジマスとかヤマメとか放流してるんで釣れるっちゃ釣れるんですけど、結局放流したあとってみんな上流の方に行っちゃうんで。もっと上のみずがき山の方とか」
そうして雑談スタート。そういえば団体さんが来てる感じはしないけど、若旦那は時間に余裕がありそうだったから色々話をさせてもらった。
・下流の方に江草という地域があって、そこで尺超えを釣った人がいる
・津金楼(温泉街最奥の宿)より少し上流に行けば川に下りられるところがある
・そこでBBQやキャンプをする人もいて、その中でもゴミを置いていく人たちに地元住民は迷惑してるらしい。宿目の前の駐車場で荷物整理のふりをしてゴミを置いていく人達がいる。
・若者は日帰りかキャンプで安くすませるため、泊まるのは年配の方が中心。
・ここ数年、お盆の後に天気が晴れることが多くなったらしい。梅雨明け後はしばらく晴れるが、その後はまた天気が悪くなるんだとか
などなど、若旦那も愛想よくいろんな話を聞かせてくれた。わりと暑くなってきてたから話してるだけでお互いちょっと汗をかいてたけど、色んな興味深い話を聞かせてくれた若旦那に心から感謝だっ。やっぱり地元の話を聞くってのは楽しいもんだけど、キャンパーや日帰り客のゴミ問題だけはどうにか無くなって欲しいと思う。
私「じゃ、次は釣り餌持って泊まりにきます〜」
若旦那「はい、よろしくお願いします〜」
といって、笑顔の若旦那に見送られてニューあづまを後にした。
今日は時間に余裕があるし、さっき若旦那が言ってた、津金楼の先の川に下りられるところを探しに行ってみようかな。具体的な場所を聞いたし、今日の始まりはまず川探索からだッ。
今回はじめて増富温泉を訪れましたが、丹生あづまさんではとても快適でゆったりした一晩を過ごせました。
山間の静けさの中、食べごたえのある料理と温泉に、とにかく心身を癒してもらえました。特に温泉はこぶりながらも、温冷浴+効能豊かな温泉のおかげか翌日の目覚めもスッキリで、肌は間違いなくしっとりさが増していました。また、呼吸することでラドンガスが細胞の活性化などなど色々良い効能をもたらしてくれるようで、連泊すればさらに健康アップできそうです。
部屋には冷蔵庫、トイレ、洗面所があって便利ですが、山間にもかかわらず虫がほとんど出なかったのも虫が苦手な人にっとっては嬉しいところだと思います。夕方から朝にかけては結構涼しいので、虫を気にせず網戸にできるのはとてもありがたくて気持ちよかったです。
皆さんも増富温泉に行かれる際にはぜひ宿泊してみてください。その時は、必要であれば浴衣の代わりを持っていくことをおすすめします。
丹生あづま:一泊二食付 9,200円(税込)


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