[長野] 遠山郷のお祭り、御射山祭りへ! part1 [飯田]

長野

夏休み長野の旅6日目 [5日目

親切なおじさんおばさんの店で夜が明けました。時刻は9時過ぎ程。昨日の言葉通り隣の部屋では何人かのおばちゃん達と子供数人がおしゃべりしながらお弁当を作っている音が聞こえます。なんとなく広間から出にくい雰囲気ですが思い切って廊下へ出て厨房へ向かうとおばさんを始め数人のお手伝いさん達が忙しく何か作っていました。「おはようございますー」と声をかけると「あらおはよう、朝ごはん食べる?」とお弁当用に作っていたらしきおむすびと麦茶をもらいました。皆がイソイソと目の前を行き来している中、店のロビー風なところで一人朝食。なんだか申し訳ない気持ちになりながらもおむすびが非常に美味しく、すぐに完食。その後は長居しても悪いのですぐに支度を整え、丁重にお礼をして出発しました。おじさんはいませんでしたがおばさんが満面の笑みで送ってくれました。

この日はお祭りの当日に相応しい快晴で、原付で走るのが気持ちよさそうです。とりあえず原付を走らせてあたりを散歩した後下栗地区方面へ向かいました。

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天竜川にかかる吊り橋。ここら辺は吊り橋が多くて良いです。

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和田宿のメインストリート(?)。祭りの準備が進んでいます。万国旗が吊るされて運動会のような雰囲気。

この遠山郷は天空の里とか日本のチロルとか言われている場所で、その由来は特に下栗地区にあるようです。非常に高い場所に集落が形成されており、下栗の里を登っていくとその集落を一望できるビュースポットがあるようなのでそこへ向かうことにしました。

昨日観光案内所で貰った地図を見ながらビュースポット目指して突き進む私でしたが、正直ずっとドキドキしながら進みました。当然ずっと坂道で、しかも舗装状況があまり良くない場所もあったりでキャリアに荷物を積んでいる原付では常に故障やパンクを気にしながらの走行になりました。地図を見ると民宿があったりするのですが、「本当にこんなところに宿があるのか?」と言ったような高度と場所でした。
まぁそんなドキドキ走行でしたが天気は良いのでとりあえず気分は良い。心配とウキウキを胸にづんづん登って行くと下栗の集落に出ました。

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高い!

集落に入ってから坂道がかなり急になっていきます。カーブも多く、何よりこんな高いとこなのにガードレールが少ないのが恐ろしい。ちょっと間違えたら転落してしまいますが、しかし眺めが良くとても気持ちいい。まさに天使と悪魔が同居しているような状態です。道の途中には都会的なおしゃれカフェもあったりして、ここら辺の道がツーリングルートとして人気があるのが伺えます。現に集落に着くまでにバイク乗りの集団に何回か追い越されました。

しばらく登っていくとはんば亭という蕎麦屋があり、敷地には広い駐車場が備えてあります。ビュースポットを目指す人はここに車やらを止めて行くようなので、私もここに原付を止めて行こうと思ったのですが駐車している車やバイクが非常に多く、当然ビュースポットに向かって歩いていく人も結構いました。そんな光景を見ていると、「ここまで来たけど別に行かなくてもいいかな。」という気持ちになってきてしまい、「ビュースポットは次に来た時のおたのしみで!」と言い訳めいたことを考えながら集落を下ることにしました。なんか人が沢山いる(しかも列を作っている)ような場所に行くと大体こんな気分になってしまうのが私の悪いところです。

しかしまぁなんやかんやで結構満足していた私は大して気にすることもなく下界へ降りていくのでした。上りの時とは打って変わって爽快に下って行くと湧き水ポイントを発見です。

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手書きの看板にある通り個人で管理しているのでしょう。手作りの柄杓が微笑ましいです。ここの水も非常に美味しく、乾いた喉を十分に潤してくれました。例によって水筒に汲んでから出発しました。

集落を下りて国道に出てからは更に先に進んで気ままにツーリングしました。なにせ祭りが始まるまでは自由時間なので時間はたっぷりあるのです。暑い日差しの中で風を受けながら、全身に夏を感じました。(しかしここは結構高所だというのに昼も夜も大して涼しくないのはどういう事なんでしょうか)

そんな事をしているともう12時前くらい。お腹も減ってきていたので道の途中にあった梨元ていしゃばという店に入ろうかと思ったのですが、玄関から中を覗くと薄暗い店内の中でおじさんが一人蕎麦をすすっているような状況だったので退散。飯は違う店でとることにして、ここから程近いところにある旧木沢小学校へ。
前回の記事では書いていませんでしたが、実はこの日の前日に訪問して最高に気に入った場所が木沢地区にある旧木沢小学校です。ここは廃校になった小学校を資料館のような形で再活用しており、当時のままの校舎の中に様々な写真、物品などが展示されています。私はここが非常に気に入ってしまい、遠山郷二日目のこの日も旧木沢小学校へ行くのを楽しみにしていました。

梨元ていしゃばから少し走ったら到着。場所は道の途中に旧木沢小学校に関する手書き看板が何枚もあるのですぐにわかります。前日は平日だったこともありほとんど観光客はいませんでしたがこの日は休日だったので既にバイクや車が何台か留まっていました。
※以下旧木沢小学校の写真が続きますが、前日に撮った写真とゴチャ混ぜです。

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なんとも風情のある木造校舎ではないでしょうか。前日にこれを見た時にイッパツで気に入ってしまいました。私はこんな建物の学校に通ったことはないですが何故か懐かしさを感じます。夏の青空に古い木造校舎とは素晴らしい組み合わせです。

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昇降口の様子。

昇降口にはスリッパとして使うクロックスが沢山置かれています。昇降口を上がってすぐの突き当たりには任意で100円を入れる壺が。学校維持のための募金のようなもののようです。昨日と合わせて200円の募金になりました。

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入ってしばらく周りを見ていると猫が寄ってきました。実はこの猫こそこの旧木沢小学校の校長、「タカネ校長」なのです。小学校を見学していると色んな所に現れますが、それもタカネ校長の公務の一環です。どこにもいなければ「タカネ校長」と呼べば鳴き声とともにすぐに現れます(本当です)。かなり人慣れした猫で、すぐに仲良くなれました。

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昇降口すぐ横にある職員室の様子。

壺を正面にして左右に廊下が伸びていて、すぐ右には階段が、左には職員室があります。職員室には色んなチラシなども沢山置かれていて、ソファで休んだりもできます。部屋の中にあるテレビではこの小学校が特集された番組の録画が延々流れていました。

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教室の様子。

ここ旧木沢小学校は引越しのサカイのCMのロケ地として使われたらしく、その時のセットがそのまんまの形で残っています。なんだか良いですね、こういうの。

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ボケててすいません。図書館の様子。

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図書館から見た廊下。

図書館には古い本新しい本が一緒くたに並べられていました。ここに並べられている新しい本は寄贈されたものだとか。学校の図書館にビジネス書やらが並んでいるのは斬新です。
ちなみに廊下や教室には沢山の足踏み式オルガンがあって、これらも寄贈されたもののようでした。

さて、次は二階へ向かいます。

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階段の途中にある写真たち。

階段を上っていく壁には沢山の写真が並べられていました。昔ここで育った子供たちでしょうか。なんだかほほえましいです。
階段上まで登ると当然教室が並んでいるので散策を続けます。

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遠山郷は冬の時期に行われる「霜月祭り」という神事が特に有名で、この教室にはその儀式で実際に使用される結界がセットされていました。民俗学好きの私としてはいつか是非とも参加したい祭りです。しかし再びここを訪れるのは中々骨が折れますね。写真や色々な資料も沢山あって中々見ごたえがありました。

さて、この他には

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教室の様子
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階段
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階段脇にある小部屋。先生が寝泊まりしたらしい。
などがありました。そして上の画像の階段を下りて少し行くと体育館がありました。

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体育館の両脇には色々な資料が展示されています。舞台の手前には自由に遊べる卓球台があり、舞台にはスクリーンが。この日の前日は静まり返っていましたが、土日などの観光客が多く来る日には音楽が流れていました。私が友達と一緒なら確実に卓球で遊んだでしょう。
そしてこの体育館の横に建てられているプレハブ小屋のようなところがあるのですが、ここに入ってみると

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このような部屋になっています。

実はこの旧木沢小学校では1000円を支払うとこの部屋で「仮眠」をとることができます。つまりこの部屋で一晩過ごすことができるのですが、これは宿泊ではなくあくまで「仮眠」(←重要)です。私はこの日も宿をとることができなかったので、できれば旧木沢小学校で「仮眠」したかったのですが何やら到着した時から数人の集団がこの体育館の前あたりで何やら色々やっています。地元の人たちっぽかったのですが何か相談でもしているのでしょうか、少し忙しそうだったので小学校を一回りした後は昼食を食べに行く事にして、その後再び戻ってこようと決めました。

原付を走らせ和田宿に戻って、かぐらの湯の近くにある丸西屋という蕎麦屋へ。古民家を改装したお店のようで、外が大きく見渡せて気持ちの良い作りです。天ざるを注文して食べ終わってからは(結構美味しかったです)時間もあるのでしばらくここで休憩しました。

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夏を感じるお店。写ってませんが結構面白い作りの店内でした。

会計の時に店員さんと話をすると、この日の夜の夜に打ち上げられる花火に備えて店先の庭に席を用意するんだそうです。打ち上げポイントはすぐそこなので、このお店からは良い感じに花火が見られるので常連の人たちなんかが夜に利用するみたいでした。こういうお店でゆっくり酒でも飲みながら花火を見られるのは羨ましい限りです。しかし花火見物の穴場も教えてもらったので今夜はそこで花火を見たいと思います。

さて、腹ごしらえもすんだところで再び旧木沢小学校へ。するとまだ地元の人たちらしき集団がなにやらやっています。「どうしたもんか。」と思いながらタカネ校長と昇降口前にあるベンチでボーっとしていたら「よかったら中でお茶でもどうですか?」とおじさんが話しかけてきました。「あ、じゃあいただきます。」と即座に返事をして体育の横にある詰所のような建物へ。

中に入るとおじいちゃん達(と数人の若そうな人)が談笑中。その中にお邪魔させてもらいました。冷たい麦茶とおつまみを勧められ、バクバクいただきながら雑談。「兄ちゃんはここまでどうやってきたんだい?」と聞かれ「原付で」と言うと、「原付って、あの外にとめてあるやつか?」といって驚いて笑ってました。原付で旅をすると結構皆驚いてくれるので話のタネになりやすくてオススメです。

その後色々話してみてわかったのは、ここにいるおじいちゃん達(若い人もいたが)はこの小学校を管理運営している人たちで、今日は御射山祭りということでこの後皆で車で移動して花火を見ながら飲み食いするという事でした。この時はまさにそのための準備中で、車の中に酒やら食べ物やらを運んでいるところで、その傍らで色々と話をさせてもらっていました。さっきお茶に誘ってくれたのは局長と呼ばれてる人で、旧木沢小学校の案内看板を作ったりその他色々やってる「変わったおじさん」らしい。

その後しばらく話して、皆さんが出発しようとしてる頃に「仮眠」について聞いてみると、「じゃあ校長に1000円払ってもらえれば大丈夫だよ」とのこと。そう、ここにはタカネ校長の他に人間の校長もいらっしゃるのでした。今日の宿(と言っていいのか)をゲットした私はすぐさま1000円を支払いました。

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詰所(?)より。校長が私の名前をメモしています。

どうやら皆さんは花火が終わった後にまたここに戻ってきて飲むようなので、私もそれに加わらせてもらうことに。その後仮眠所で一時間ほど休憩した後和田宿へ向かいました。時刻は17時をまわったところでした。
続きは次回の記事で!

 

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