2020年11月の終わり、群馬旅行も終えて「もう今年の旅行は終わった」と1人しみじみしていた頃、思いがけない人物からラインにメッセージが届いた。
送り主は友人のツゲ。そのメッセージはもう間もなく到来する冬のごとく「ドコカヘイキタイ…」と寂しい一言のみだった(さすがに半角ではなかったけど)。ツゲはいつも一緒に旅行に行く友人のうちの1人だけど、風まかせの彼からどこかへ行きたいなどという要望があったことなど一度もない。このコロナ禍で、彼もまた鬱屈した感情を抱いていると察するには十分な内容だった。
メッセージには多少驚いたものの、もうしばらく旅行には行けないだろうと思っていた矢先だったので、こうして機会が得られたことは嬉しいことだ。私は「わかった、まかせろ!」と勢いよくメッセージを送り、旅行に関する一切を自ら請け負ったのだった。
とりあえず彼と旅行に行くということは原付きはもちろん車にも乗れないので、自然と選択肢は電車か新幹線となる。新幹線・・・、もし乗るとなると大学時代ぶりとなるので楽しみではあるけど、「やっぱり高いだろうなぁ」なんて思いながら調べてみるとこの時期、新幹線は場所が限定されてはいるものの、かなりの遠方まで通常の半額で行けるというキャンペーンをやっていることがわかった。これはイケる!
というわけで散々調べて悩んだ結果、東北まで行っちゃおうかと思いはしたものの、一泊しか行けないのでやや近めの長野に決め、その中でも以前から泊まりたいと思っていた田沢温泉のますや旅館に決めたのだった。
ここは初めて田沢温泉に訪れた時から気になっていた宿で、友人と訪れることが出来るならより楽しい思い出になるだろうということで、特にツゲに確認したりすることもなく速攻で予約を取った(奇跡的に一部屋だけ空いていた)。私が請け負った以上私が行きたいところを選択するのは当然である。ツゲはそこで文句を言うような人物ではない。私は指折り数えてその日を待ったのだった。
朝6時台に渋谷駅にて待ち合わせをし、いつもどおり「オクレタネ」と悪びれる様子もなく遅れてきたツゲを責めるでもなく多少急いで電車に乗る。ツゲは相変わらず元気そうで、心なしか旅行に行けるということで楽しそうな印象だ。彼が背負った真っ黄色なリュックと斜めがけした真っ赤のウエストポーチが目に眩しい。子供のようにはしゃぐ心の表れなのかもしれないと1人考察していた。
新幹線なんてもう乗ることはないとずっと思っていただけに相当に久しぶりの乗車だ。なので切符の買い方受け取り方も不安だったけれどなんとかスムーズにこなし、時間通りに来た新幹線に無事乗り込んだ。
待ってる間私は最初の任務を終えた安堵からコーヒーを飲んでいたんだけど、ツゲはコーヒーを飲まずいきなり酒を買っていた。彼が酒飲みなのは知っていたけど、こんな朝っぱらから酒とは、なんだか旅行の醍醐味を1人味わおうとしているようで羨ましい。その酒は、席についてから飲もうとしているようだった。
中に入るとこのご時世を反映してか人はまばらだった。席の座り心地はいいから快適といえば快適だ。
私は「新幹線なんてホント久しぶりだな〜。懐かしいわぁ」なんて言いながらキョロキョロしていると、ツゲはそんな私を無視して「ヨシ」とつぶやいた瞬間プシュっと気持ちの良い音をさせてすぐさま酒をくらっていた。ツゲの旅は今から始まろうとしていた。
ちなみに新幹線に乗る直前になって初めて今回の旅行の目的地は長野であるということを彼に伝えたところ、「タビダネ…」となぜかしみじみしていた。
ツゲと最近のことなんかを話していると景色はみるみる変わっていく。上田までは確か2時間もかからないくらいで着いてしまうみたいだけどそれも納得の速度。原付きでは味わえないスピード感だ。ただそのスピード感と引き換えに、原付きなら道の途中途中で出会えるはずの多くのものを素通りしてしまっている。久しぶりに乗る新幹線は楽しいけど、やはり私は原付き旅が好きなようだ。
ちなみにツゲは、ちょっとばかり会話がなくなったタイミングで眠りに入ってしまっていた。私も少し寝ようかな。
いやぁ本当に早い。ただ早すぎて、なんだか遠くまで来たという実感がないのはあるあるなんだろうか。でもまぁ、およそ6年ぶりくらいに訪れたこの上田駅前は、以前と変わらないような雰囲気でなんだか嬉しい。1つ確実に違うといえば、この寒さくらいだろうか。「サムイネ…」と言うツゲの手はポケットに突っ込まれていたけど、体を温めるために隙あらば2本目の酒を求め始めるだろう。
いやしかし休日ではあるものの、時間が早すぎたのか人通りが結構少ないのは驚きだ。一応これからのプランは色々考えてあるけど、もうちょっと人気のある通りを歩きながらにぎやかな旅行気分を味わいたいところなのに。やはり地方の過疎化は深刻なのかもしれない。
でもまぁ静かな街を散策するのも悪くないかと考え歩きだす私達。上田の市街地は路地が結構良い感じらしく、時間もたっぷりあるから歩きながら色々と見て回ろう。ただとりあえず、朝ごはんを食べたいからまず向かうは喫茶店だ。旅行先でモーニングを喫茶店でいただくなんて素敵じゃないのっ。
飲食店の業者らしき人くらいしかいないような路地を歩くも、まだ10時にもなっておらず店は当然空いていない。夜になればここもそれなりに人が闊歩するのだろうか。ただこういう空気感はなかなか好きだな。古い映画館とかもあるらしいけど、ひとまず今は喫茶店に向かおうか。
ここは事前に「朝にゆっくり出来る店はないものか」と調べていたら出てきた店だ。内装もいい感じっぽかったので迷うことなくここに決定したわけだけど、無事に営業しているようで一安心。きっとツゲの趣味にも合うことだろう。私的にもいつもの旅行とは違う朝の楽しみ方なのでなんだかウキウキしてしまう。
すぐさまドアを開けると左手のカウンターにはマスターのおばちゃんが新聞を読みながら仕事前の一時を楽しんでいたようで、私達を見ると「え?もうお客さん!?」といった感じで慌てて新聞を畳んで、いそいそと私達を席に案内してくれたのだった。急がせてしまったのは申し訳なかったけど、薄明るい店内で新聞を読むその姿はなんだか絵になっていて、良いものを見た気分になった。
おばちゃんはあまり人懐っこい感じではないけどそれは私達が明らかな部外者だからかコロナのせいか。しかし私達はすっかりこの空間に満足していた。
そんな中私達は共にモーニングのセットと飲み物を注文。出てくるまでの間これからの私が考えたプランについて話して待った。
朝からこんな純喫茶で、しかも長野という離れた地での朝食はなんとも気分がノってくる様だ。それも相まってかサラダもトーストもとても味が良い。他におもちなんかもあったけどこれにして大正解だ。ツゲも「ウン、ウマイ」と満足気である。
食べながら「ホテルの朝食とか出てくる小さい入れ物のジャムは量が少なくていかん」みたいな貧乏くさい話をした後、さっきに続いて今日のプランの話を始める。
とりあえずツゲはいつもどういうプランだろうが文句や注文を言わないのでただ「フンフン」と言うのみだったけど、到着の時間が早かった分余裕がかなりあるのはある種問題だ。今回は電車やバス移動になるので、発車時刻に遅れると次の便まで結構な時間を無駄にしてしまう。
原付きであれば時間なんて余裕があればあるほどいいけど、電車なんかを使うと(しかもそれが地方であればあるほど)その余裕が逆に首を締めかねないということを私は危惧していたので、電車やバスの時間をツゲにしっかり確認してもらった。
逆に電車とかを利用した後ならば、時間が余っても私もツゲもただぼ〜っとしたり思い思いの時間を過ごすのが得意なので問題ない。とりあえず、発車時刻だけは気をつけておこう。
ここで朝食をいただいた事によってもう普通のお店なら開いてるくらいの時間になったので、ここからはちょっとしたショッピングを楽しむ時間だ。
この上田市は上田城の城下町として栄えた町なわけだけど、その面影を今に残している場所として柳町通りというところがある。ここは以前私も長野の旅の時に寄ったことのある通りで、雰囲気が割と良かったのを覚えているけど細かいことは忘れてしまったので、せっかくだからとプランに入れておいた場所だ。酒造もあって私にもツゲにも良い土産になりそうだし、ちょっと楽しみである。
あれ、記憶の中では道の両側に町家がずらっと並んでる印象だったけど、実は記憶違いだったらしい。でも2階建ての木造建築が立ち並ぶ様子は風情があって良いですね。
パン屋も満腹じゃなければ魅力的だったけど、とりあえず真っ先に向かったのは酒造だ。もしかしたらツゲはそこで小さな瓶酒でも買って歩き飲みし始めるかもしれないけど、それもこういった旅行らしくて良いと思うので、少し「飲んでいいゾ」と思っている自分がいる。彼も最大限楽しんでくれたらそれでヨシ。
そうして素敵な酒に出会える事を祈って歩いていくと
写真にもある通りここは亀齢という酒が有名なようで、よくわからないけど中々ファンの多い銘柄らしい。ツゲは酒飲みだけど特にこだわりがない人なのでこの亀齢という銘柄も当然知らなかったみたいだけど、この外観を見て期待が高まっている様子だ。
店内に入ってみると外観から分かる通り横長な造りで、入って左側に酒やその他酒造グッズなんかが売られていた。
私なんかは陳列されていた前掛けやら財布なんかに興味津々だったけど、ツゲはツカツカとまっすぐ酒の並ぶ棚に向かうと、ひとしきり商品を眺めた後、多分最もスタンダードな亀齢の小さい瓶を手に取り、私に向かってウンとうなづくのだった。さすがにこだわりがないだけに選ぶのも早いけど、普通酒を選んだのは好感が持てる。私の勝手なこだわりだけど。
私もとりあえず欲しい酒は決めたけど、大きめのが欲しくなったので「まぁ明日帰る前に買うか」と思い直して、建物の反対側へ向かう。
ここで色々と見ていると、値段は安いものの見た目がとても綺麗なぐい呑みがあったので購入を決めた。ツゲも「イイネコレ…」と言っていたので迷いはなし。あとはそれに加えてカウンターで宣伝していた甘酒があったので、それも一緒に買うことにしよう。
そうしてカウンターに行くとさっきまでいなかった女性客が何やら店員さんと揉めていたので少し時間をくったものの、私もツゲも無事買い物をすませることができた。
ツゲはどうやら飲みながら歩くために買ったわけではなく、あくまで宿で飲む用に買ったらしい。なので実は横でツゲも甘酒を飲んでいる。昔ながらの城下町で甘酒を二人で飲むのはなんだか気分が良いぜ。
私がお土産を買う時に最も楽しみにして探すのが調味料と酒なので、味噌屋があればそれははずせない。
当然店内には白やら赤やら色んな種類の味噌が売っていて悩んでいたところ、店員さんが「何かお探しですか?」と聞いてきてくれたので色々と味噌の説明をしてもらうと、中でも今この時期だけ、しかもこのお店でしか買えない寒仕込みという味噌がオススメとのことで、雑菌の少ない冬季にゆっくりと長期間熟成させることで美味しく仕上げることができるんだとか。
私なんかは日本人らしく限定とかこのお店でしか買えないみたいなのに弱いので、それを聞いて即購入を決めた。500gで持ち運びにも丁度いい大きさなのでそれも助かる。ツゲは他にも惹かれる味噌があったみたいだけど、結局私と同じものを買って「コレオイシソ…」とほっこりしていた。
よっしゃ!水筒に詰め込むゾ!と普段ならなるんだけど、残念ながらこの時水筒の中には家で入れてきたお茶がほぼ満タンに入っていたので泣く泣く諦め、飲むだけに留める。うん、美味しい水だ。これがあるから酒造も醸造所もあるというわけか。
そんなところで柳町通り散策は終了。あとはもうここいらでプランに入れているところはないので、駅方面へ向かう。
時間は11時を過ぎたところくらいで、ツゲによると11時半くらいに電車が来るのでそれに乗るのが良いようだ。次に向かう先はかの有名な別所温泉。私もかつて一度来たことがあるけど、今回は歩いてじっくりと回ってみるつもりだ。そこで良い頃合いになったら昼飯をいただくというプランになっている。
昭和レトロな建物や昔ながらの木造家屋だけではなく、こんな西洋風な渋渋の建物もあるとは、上田市街地もなかなか奥が深い。加えてこの小さな川(水路)にかかる橋が、風景にひと味もふた味も味わいを与えている。そんなものが日常の生活にある暮らしを私もしてみたいもんです。
そうしているといよいよ時間も迫ってきたので、幾分早足で駅まで向かう私達。相変わらず人気はあまりないので人目はばかることもなく、競歩のような感じで駅までたどり着いてハァハァ言っていると、横でスマホを見ていたツゲが「アッッ!!」と驚いたのかなんなのかよくわからん声量で、でも多分驚いていた様子だった。
私は「多分彼は驚いている」という考察のもと、こちらもそれに合わせて「どうした!?」と勢いよく聞いてみると「チガッタ…ジカンガ…。」と言うのだった。どうやら彼は時刻表をどこか誤って見ていたらしく、本当の発車時刻は今から30分後くらいらしい。
私達の競歩は無駄となった。とはいえ次の電車までたった30分だ。時間の余裕もあるし、どっかお店に入ったりしてたらすぐに過ぎてしまうような時間だ。彼も「ゴメンゴメン」と謝っていたし、とりあえずそこらへんのお店に入って土産物でも見ておこうということになった。
店頭にある訳ありりんごが気になる。群馬の旅でりんごを探し求めてからというもの、ちょっとだけりんごブームが来ているのだ。今は荷物になるから買わないけど、出来れば買ってジャムにでもしたいぜ。
結局私は宿用にシナノリップというりんごのチューハイのみを買った。信玄餅もあって味は好きだから食べたいんだけど、なんか値段が高く感じて買うのをやめてしまった。いずれにしても甘味を買うとしたら宿用だから、別所温泉でいいのがあったら買うことにしよう。
店を出てからもまだ時間はあるので、次はこれまた駅前にあった閉店セール中の薬局に入った。これから別所温泉に向かうので場合によっては共同浴場に入るかもしれないから、何かタオルでも買っておこうというわけだ。私はいつもならそういう時用のタオルを持っているけど、今回は少しでもお土産を買えるようにと持ってきておらず、ツゲに関しては今日までどこに行くかも知らなかったから持ってきてるはずもない。
しかしながら店内を見回してもちょうどいいものが見つからず、ツゲも「マァ、シゼンカンソウデイイカ,,」なんて諦めなのか適当なのかわからないことを言い出したので、それは困るとさっき見つけていた、2枚1組のハンカチよりちょっと大きいくらいのタオルを買わせることにした。なぜか入店時に「オレガネギノブンモカウヨ」と漢を見せてきたので、ここは何か買ってもらわないと私が困るのだ。
そんなこんなでそのタオルセットを買ってもらったら時間もちょうどよくなってきたので切符売り場へ向かう。旅行中に電車に乗るなんて、少し憧れていたところがあるので実は楽しみにしている私がいる。
そっか、これは忘れていた。どうやら今、2019年の台風によって千曲川橋梁が崩落して、一部区間は代行バスに乗ることになっているらしく、事前の下調べで一応知ってはいたもののすっかり忘れていた。まぁでもバス移動も久しぶりだから悪くないか。川を渡るところを電車の中から見てみたかったけどね。
ううむ、これは時期的な問題なのか、それとも別所温泉自体がそんなに人が来るようなところではないのか。。一応今日は休日だけど、なんだか心配になる人の少なさだ。でもバス移動は久しぶりでちょっと楽しい。
発車までの数分間、「ウゥゥン」という機械音が静かな車内に響く雰囲気はのんびりとして、それでいてなんだかノスタルジックな感じ。横に友人がいることに感謝してしまうほど、今のこの空間が気に入った。普段原付きで遠くへ行っている私が持っている、遠い地でローカル線に乗るというある種の憧れが今実現している!
ガタンゴトンという音の隙間に交わす会話も、自然とシンプルで短いものになる。ツゲもこういう雰囲気が好きなのだ。彼も私もそれぞれの世界で、この趣を楽しんでいるのだった。
これは・・・、何やら大正時代の女学生を思わせる袴姿の駅員さんが切符を切っている。何かのPRかなにかだろうか、多分いつもこうして切符を切ってるわけでもないだろうし。でもまぁ特段気にかけることもなくス〜っと改札を通過した私達だった。
駅は小さいものの、そのコンパクトさと配色がなんとも可愛らしい。写真右上の看板もヨシ。それに加えて
ちょっと調べてみたところ別所線には存続支援キャラクターという哀愁ある枕詞のつく「北条まどか」なるキャラクターがいるらしいんだけど、このパネルの子はどうやら違う子で「八木沢まい」というキャラクターっぽい。1つ前の駅が八木沢だからそこから生まれたキャラクターだと思うけど、それがどうしてここにいるのかは謎である。
ツゲに「一緒に撮ってあげるよ」と言ったら「イマハイイカナ..」と言われてしまった。一体いつならいいんだろうか。
うん、この道は覚えてる。道が大きく二手に別れてるけどどっちに行っても温泉街には行けるはずだ。まったく懐かしいぜ。。しかしやっぱりというか、やはり見た感じ観光客はほとんどいないな。でもツゲはそんな雰囲気を楽しんでるみたいだけど。
温泉街に来ても観光客の姿はなし!でもこの静けさも平穏な日常感があって良い。これなら共同浴場も入りやすいだろう。
そういえばこの別所温泉を初めとして、ここいらにある霊泉寺温泉や鹿教湯温泉とかもまだ入ったことがない。実は鹿教湯温泉は泊まる候補にあげてたんだけど、バス移動しかなくて結構な時間がかかるからやめたんだよね。次来るとしたら一体いつになるのかしら。
参道に軒を連ねる店はどこも閑古鳥。でも現代風な店もあるから、若者需要もあるんだろう。今日はたまたま人がいないだけなんだ、きっと。
とりあえずやって来たならばまずはご挨拶。ここは名前にもある通り北を向いてるわけだけど、本堂が北を向いているというのは結構珍しいことらしい。今まであんまり方位方角を気にしたことはなかったけど、多分中国の思想が関係してそうな気がする。
詳細は忘れちゃったけど、これはかつて座布団だか枕だかを奉納する慣習があった時代の名残の品らしい(確か)。そこに奉納者の名前と住所も書かれてるんだけど、その名前が「ヒヤウ」とか「ギス」とかいうような、現代の感覚からしたらどういった意味合いでつけられたのか不明な名前が多々あって面白い。西澤ノイさんなんかは個人的にちょっとカッコいいって思ったけど。
途中宿がある細めの道を行く。別に泊り客でもないのに宿の仲居さんが挨拶してくれたりして良い気分で歩いていると、川沿いに建つ大師湯に行き当たった。
立地は最高だ。川沿いの温泉街が好きな私にとってはこの共同浴場は最高の立地といえる。しかしながら中からは楽しそうな声が響いていて、さらに私達は空腹なので温泉は後回しに。時期が時期なだけに、あまり他のお客さん(特に地元の人)がいる時に入るのはなんだか気が引けてしまう。ツゲも同じ考えのようだった。
もうこれ以上行っても店や宿はなさそうなところまで来たので、多分この道を行ってもこの日野出食堂さんが最後の食事処になるだろう・・・、というわけでここに決定!ツゲはもとより「どこそこがいい」とかは言わないので「ここで食べようか」と言ったら「イイヨ」と即答だった。ただ店先で何やら野菜の売買が行われてるので、ちょっとばかり道の先の様子を見てから店に入るとしようか。
入ってみると先客はいたものの明らかに地元のおじいさん方って人たちが酒をくらっていて良い雰囲気。更に店の雰囲気や造りも独特で面白い。私たちが座ったのは入ってすぐ左の座敷ではない椅子席だけど、そこから見える座敷は民家っぽくて落ち着きの空間となっている。あのいきなりな感じの階段も面白い。これは良い店に入ったゾ!
メニューはいかにも食堂といったところだけど、馬肉うどんがあるのが気になる。さらに店内を見回してみると馬肉そばというのもあるようで、私は珍しさからそれに即決し、ツゲは私が馬肉そばに決めるよりも早く熱燗を頼んでいた。これまで肌寒い中結構歩いてきたから、そこからの酒は体にしみることだろう。
田舎の昭和感漂う食堂で熱燗とは、良い雰囲気を作ってくれるツゲである。一口飲むと「フゥ~」と人心地ついてリラックスした感じになっていた。テレビの音もおっちゃんの話し声も、なんだか和む空間で私もほっとする。
ツゲはさっき追加でおでんを頼み、それとほぼ同時に馬肉そばもやってきた。どんぶり一杯にぎゅうっと詰め込まれたようなそばは見た目にも満足度が高そう。濃ゆくて深みのある香りもまた期待度高し!
というわけで食べてみると、思った通り多少濃い目の味付けのそばはへこんだ腹に刺激的で、「ウマイ!」と自然に声が出てしまった。馬肉もちゃんと味があって、しかも沢山入ってるのがありがたい。馬肉そば、これはなかなかイイですね。
しかしおでんはあんまりだったらしく、ツゲは「ソンナニオイシクナイ…」と本音全開だったものの、彼の声量がもともと小さいため助かった。あまりそういうことを言わないのでかなり口に合わなかったんだろう。それもあってかまた彼は熱燗を注文していた。宿に着くまでに酔っ払わなければいいけど。
食事を終えると時刻はちょうど2時くらい。ツゲとゆっくりしていたらさすがにおっちゃん達も帰り始めたので、それに続いて私達も店を出て、目の前の石の湯に行ってみることに。それからはまぁ駅に戻りつつちょいちょい店に寄ったりして宿へ、かな。
さすがに昨今のコロナにより、新しい入浴ルールを設けて感染を防いでいるらしい。なるほど、それはそうだ。でもそうなってくるとやっぱり更に気が引けてくるのが正直なところ。
とそんな風にして注意書きを読んでいると、後ろから「すいません〜」と言って共同浴場に入っていく観光客らしき老夫婦が。その様子をなんとなく見ていると、ただ今入浴者数の制限で待ち時間が発生してるらしく、この老夫婦は「じゃあしょうがないねぇ」とさっぱりと去っていった。そうか、待ち時間がどれほどかわからないけど、それなら私達も遠慮しておこう。ツゲもそれで文句がないようで・・・というより、実は酒が入っているので逆にそんなに風呂に入りたい気分じゃないらしい。というわけで、じゃあせめて足湯にでも入ろうとまた温泉街をぶらつくことにした。
道中ツゲと話しながら、北向観音の境内から見えた足湯に行こうということになっていたんだけど、いざ行ってみるとサイクリストらしき人たちが占領していたのでそのまま大湯方面へ向かう。こっちにも薬師の湯という足湯があるみたいなんで、そこに向かおうということになったのだった。
やっぱりあった廃旅館。かつては栄えただろうに、寂しい風景ではあるものの、これもまた一部の人間にとっては街の彩りでもある。これからも潰れる宿は増えていくんだろうけど、潰れればもうほぼ二度とその宿の味わいを堪能することができない悲しみを考えると、一軒でも多く古びた宿や気になる宿には泊まっておきたいもんだ。
少しでも別所温泉の湯を堪能しようと思っていた私の耳に、またしてもツゲの「アッ!!」という微声が不吉に響く。それと同時に足湯の方を見やると、そこには湯が張られていないからっぽの足湯と「12〜3月はやってないよ」という旨の張り紙が、寂しげに、そしてドライに私達を突き放すのだった。
いやそこは寒い時期こそやっておれよ・・・。冬季こそ足湯の真価を発揮するときじゃないんでしょうか。まぁ行ってみると閉まってたなんてよくあることだけど、また今回も別所の湯を味わうことは叶わなかったか。さ、次行こ。
足湯を出発後、トイレに行ったりして駅の近くまで来たので、宿での夜食を買うために適当な商店にやてきた。こういう地元の店は結構好きなので色々中を見て回ったけど、結局私は何も買わず、ツゲはワカサギかなんかの唐揚げを購入。彼は酒を飲むとあまりモノを食べなくなるけどこれはちゃんと食べるつもりなんだろか。
店内は小さいものの、生鮮品や酒もあれば惣菜もあったりして、ここいらで言えば結構有用なお店なんじゃなかろうか。とりあえず泊り客からしたら便利であることは間違いない。
ツゲは当然のごとく宿用の酒と今から飲む酒を購入し、私は夜食用にモツ煮を購入。有名だというおはぎも甘味として買いたい気持ちはあるんだけど・・・、多分食べきれないと思うのでやめておいた。
ちなみに、ここでも群馬の旅でやっきになって探したぐんま名月が売っていてちょっと微妙な気持ちになった。
さて、じゃあここからはまた電車に乗って上田駅まで戻って、そこからバスに乗って宿を目指そうというのが本来のプランだったんだけど、昼食時にその話をした時に「タクシーニシヨウヨ..」とツゲが若干嫌そうに言ってきたので宿へはタクシーで向かうことにした。
私もうすうす「また駅まで戻ってバス乗るの面倒だし時間かかるな」と思っていたので彼の気持ちはよくわかる。それに加え彼は酒が入ってるから尚更面倒なことはゴメンだろう。私は速攻で了承していた。
ちなみに宿の予約の際に「送迎はしてもらえたりしますか?」と聞いてみたところ、近くのバスターミナルまで来てくれれば迎えに行けるということだったので(もちろん本当はもっと丁寧な話し方です)、タクシーもそこまででOKだ。
ただ問題があるとすればここでタクシーが拾えるのかということくらいか。拾えなくても電話して来てもらうことができるようだけど、普段全くタクシーに乗らない私からしたら、なんか特別料金的なものが上乗せされるんじゃないかと少し不安はある。でもツゲが「ダイジョブダッテ」と言ってるから、それを信じることにしよう。
なぜここに来たかというと、駅を降りて歩き始めた時にこのお店の左側にタクシー会社があったのをツゲが見ていたので、そこに行ってみようということになったからだった。おそらく彼は最初から何かあればタクシーに乗ろうと決めていたに違いない。その観察眼に今は感謝である。
しかしながらそのタクシー会社を見てみると、もうパッと見で「これやってねぇだろ」と言うくらいに薄暗く、そもそもタクシーが一台もない。これはもはや廃墟であると火を見るより明らかだけど、自分が言いだした意地からか「チョットミテクル」と事務所を覗きに行ったツゲだったものの、すぐに戻ってきて「ダメダ・・・アレテイル」とあっさりした顔で言うのだった。
そんなわけで最終手段として、このお店でタクシーを呼んでもらえないかお願いしてみようということになってすぐさま入店。中はカフェスペースもあったりして飲食もできるようで、先客の家族がのんびり談笑している最中だった。
さすがに何も買わずにタクシーを呼んでと頼む程無礼者ではないので、気になっていた桑の実サイダーとちょっとしたお菓子を購入しがてら「タクシーを呼んでもらうことはできますか」と店員のおばちゃんに聞いてみると、「ええ、いいですよ、ここに呼ぶのでいいですか?」と、さも当然のようにあっさり了解してくれた上、テンポよく手慣れた感じでタクシー会社に電話してくれたのだった。
「すぐに来ると思いますから、外のベンチで待っていてください」とにこやかに対応してくれたおばちゃんに感謝しつつ、桑の実サイダーを飲みながら(これ美味しかった)待つ。
ツゲはその間先程買った酒をあけて飲み始めた。
私「おい、まさかタクシーの中でも飲むつもりかっ!?」
ツゲ「フ…ノムヨ」
私「やめろよ車内が酒臭くなるでしょーがっ」
ツゲ「ムカエノクルマノナカデモ、ノモウカナ…(ニヤ」
私「そんなことしたら宿に入れないからな」
あまり酔ってないように見えるけど酔っているのか、それとも単に飲みたいだけか、彼のふざけたような薄ら笑いが気になるけどせめて送迎車の中での酒だけは勘弁してほしいもんだ。最初の印象こそ大切である。
コロナ対策か窓が少しだけ開いていたので酒の匂いはしないですんでいるのが救いである。まぁ運転手さんは全く気にしてなさそうだったけど。
私はというとまずはますや旅館に電話。当初「上田駅からバスに乗られた時にこちらにお電話ください。」と言われていたんだけど、その予定が変わったので「タクシーで向かっているので20分後くらいに来てもらえますか?」と聞いてみると、電話先の女将さんは「はい、大丈夫ですよ〜」と非常に快くOKしてくれたので一安心だった。いきなりだからちょっと迷惑だったかもしれないけど、寛大な女将さんに感謝です。
電話を終えると「ますや旅館に泊まるんだね〜」と運転手さん。やっぱり有名な旅館なようで、今までもなんどか泊り客を乗せたことがあるそうな。
「前から泊まってみたかったんですよ〜」「ああ、良かったね、楽しんできてください」なんて話をしながらツゲも酒を飲み終えた頃、思ったより早く青木バスターミナルに到着。料金は2人でちょうど3000円くらいで、まぁ当然電車→バスでの移動よりは高いけど、この時間と体力の節約効果は大きい。タクシーに乗るのは数年ぶりだけど、こういう時に使うのは悪くないな。
以前は田沢温泉に行く前に途中の店でお菓子だかなんだかを買ったっけ。
ここから田沢温泉は(車やバイクなら)ほど近いんだけど、残念ながら休日は田沢温泉までのバスは出てないので、宿からの送迎は本当にありがたい。まぁ正直私は歩いてもよかったんだけど、それをツゲに言ったら「ダメダメ」と言っていたのでやはり送迎には感謝である。
このバスターミナルの待合所あたりでブラブラして待っていると、しばらくしてワゴンがやってきたのですぐに送迎車だとわかった。運転してるのはさっき電話に出てくれた女将さん(おばあちゃん)で、「おまたせしました〜」とにこやかに私達を迎え入れてくれた。ツゲはさすがに酒を飲んではいなかったものの、隣にいる私にはうす〜く酒のにおいが香ってくる。まったくこやつは。
車中で田沢温泉の冬についてとか宿のこととか、色々談笑しながら向かう。次第に田沢温泉に近づいてくるにつれて、私のかつての記憶をなぞるかのように、あの時とほとんど変わらない景色が窓を流れていくのが嬉しい。その景色を見ながら再び訪れるのが友人と一緒で、さらには宿の送迎車に乗ってというのはあの時は考えもしなかったろう。まったく今日は貴重な体験ばかりだぜ。これからの時間は、更に良い時間を楽しませてもらおうじゃないか。
田沢温泉に入り、車からかつて泊まった富士屋ホテルを見送ると、すぐにますや旅館に到着だ。この宿もまた、あの時と変わらない姿でそこに建っていた。山あいの出湯、到着であるッ!
後編へ続く
こんにちは。
ツゲさんと旅行されたんですね!鬼熊さんとツル天さんがいなくて寂しいですが、私も旅行仲間4人組のうちの1人と4月頭に南紀白浜行きました。
コロナ禍だし、なかなか全員の都合を合わせるのが大変ですよね。
田沢温泉のますや旅館、泊まってみたい宿リストに入ってます!レポート楽しみですー。
共同湯の有乳湯は行ったことあります。すごくいいお湯で1時間くらい出られなかった。ますやさんは同じ源泉でしょうか?
新幹線のトク50、私も使って安代温泉行きました!
普段は車なんで、電車旅は新鮮ですよね。私もツゲさんみたいに車内でビール飲みます。笑
あ、安代温泉の安代館、ネギさんにおすすめです。
1,女将さんがめちゃくちゃフレンドリー。
2.料理の品数が多くて、馬刺しがある上にステーキも出ます。笑
3.館内が迷路みたいで楽しい。昭和感すごい。
4,掛け流しの温泉が二カ所、男女入れ替えで両方入れる上に、共同湯がとなり。
ぜひ行ってみてください。私はGoTo使ったんですが、予算があえば。
話がそれてすみません。
ではでは後半楽しみにしています!
まいらーさん、どうもこんにちは( ^ω^)
>>4月頭に南紀白浜行きました
私にとって和歌山は訪れたい県トップ3に入ってるのでめちゃくちゃ羨ましいっ。しかもご友人と一緒とはさぞ楽しかったことでしょう!
私も今年は四人で行けたらいいなと思うんですが。。多分ツゲとならまたどこかに行けると思うんですけどね。なかなか難しいもんです。
>>田沢温泉のますや旅館
やはりあんな良い宿はリスト入りしちゃいますよね。ここではあえて書きませんが、記事内でべた褒めしています。まぁ私はだいたいにおいて褒めちゃうんですけど。
有乳湯は今回入らなかったんですが、長湯してしまう気持ちわかります。調べてみたところ有乳湯は田沢温泉2号泉のみで、ますや旅館は2号泉と3号泉の混合っぽいですね。私は泊まった時は全く同じだと思って入ってました。
>>新幹線のトク50、私も使って安代温泉行きました!
やっぱお酒を飲む人からしたら電車で飲めるのはかなり楽しいだろうなと想像できます(笑)しかし新幹線があんなに安く乗れるとは、素敵なサービスがあったもんですね。これはまた乗るかもしれません。
安代館、ちらっと調べてみましたがここは相当良いですね、どストライクです( ゜ω゜)!渋温泉に行った時は少し離れた角間温泉に泊まりましたが、あのときここを知ってたら相当迷ったに違いありません。
4つの項目も全て私好みです(笑)渋温泉あたりはまたいつか行きたいところなので安代館、チェックさせていただきます。ありがとうございますっ。
渋温泉に複数ある共同浴場は宿泊客は入れるらしいですが、この宿に泊まっても入ることはできるんですかね。
ネギさんこんにちは!
今回は公共交通機関の旅、いいですね!
私ももっぱら車が多いので新幹線のきっぷは人生でまだ1度しか買ったこと無いです。
(新幹線乗ったことは何度かありますが)
車とかだと時間気にせずですが、その分、バスや新幹線とかだと歩きながらお店を見たり、
寄り寄りできるの楽しそうです。
そうゆうのは車だとあまり出来ないと思うので。
運転だとお酒飲めないですし。
私はモーニングに釘付けでした!トーストが美味しそう!!
ツゲさんが楽しそうなのもよかったですね!
後半も楽しみにしてます。
つい先日、矢板の八方ヶ原周辺を歩いて、ネギさんが行った赤滝鉱泉に並ぶ矢板の秘湯の
寺山鉱泉さんに立ち寄り湯してきました!
赤滝鉱泉さんと似た赤茶色のお湯で鉄の匂いで、やはり効く!
ぬる湯なのに汗がとまらない!
これで赤滝鉱泉、小滝鉱泉、寺山鉱泉とコンプリートできました!
寺山鉱泉さんもきっとネギさん好きだと思う。
十六夜さんこんにちは( ^ω^)
新幹線は全然乗らないから楽しかったですけど、記事内でも書きましたがあの速さのおかげで遠くに来た感じがあまりしなかったのは発見でした。
でももしかしたら多少知ってる土地だったからかもしれませんが。でもまぁ色々と買い方とかわかったんでまたチャンスがあったら乗ると思います。
現地についても車とか原付きがない分移動にかなり制限がかかりますけど、それはそれで良かったと思います。知っている土地ですらゆっくり歩くと新しい発見がありますから、旅先のことをよく知るには歩きはイイ感じですね。
モーニングを食べた喫茶店も歩いて行くのと原付きで行くとではまた趣が違うように思います。あのトーストは美味しかったのでオススメですよ。店内も私が大好きな感じで、地元にあればいいのにと思いました( ^ω^)朝の喫茶店は時間がゆったりで素敵です。
>>寺山鉱泉さんに立ち寄り湯してきました!
寺山鉱泉に小滝鉱泉、私ももちろんチェックしていますが、以前赤滝鉱泉に泊まった時はここが一番古そうだと思って赤滝鉱泉を選んだ記憶があります。私も他2つは行ってみたいですね〜。
しかしコンプリートとはおめでとうございます、とうとう先を越されてしまいました(笑)赤滝鉱泉は薪焚きだから過去一番の熱湯に苦しみましたが、私もぬるいバージョンのあの鉱泉に浸かってみたいです。
ただ私一人だけならともかく、鬼熊やツゲも赤滝鉱泉にもう一回行きたいと行ってるのでいつになるかはわかりませんが。
今年はこれからどうなるんでしょうかね。今年の夏はさすがにもっと遠出したいです。
ますや旅館の記事は今執筆中なのでもうしばしお待ちを!
ネギさん、こんにちは。
返信ありがとうございます。
私も角間温泉行きました!ネギさんはようだやさんに泊まられてましたね。私はお隣の越後屋さんに泊まりました。
角間温泉も鄙びてていいですよね!共同湯の雰囲気もいいし。
安代温泉の宿泊者は、残念ながら渋温泉の共同湯には入れないみたいです。前に旅仲間4人で渋温泉に泊まって共同湯巡りして、手ぬぐいにハンコ押しました。大湯以外は激熱でしたー^_^;
ネギさんはヤケド注意です。
まいらーさん、返事が遅くなってしまいました。コメントありがとうございます( ^ω^)
越後屋さん、私も最初はそこに泊まる予定、というか泊まりたかったんですが、でもようだやさんもとても良かったので満足したのを覚えています。越後屋さんは浴室が素敵だった印象です。
まいらーさんの仰る通りあの鄙び方もいいし、それに周りの民家に溶け込んで、あの狭そうな地区の生活に完全に調和している感じがたまりません。地元感全開な感じが。また行きたいですッ。
安代温泉、確かに渋温泉の中心街から見れば端っこですけど、そう離れてるわけでもないのに共同浴場に入れないのは不思議だし残念ですね。管轄外ってことなんでしょうか。
しかし渋温泉を友人と巡るなんて最高に楽しかったでしょうね。私も祭りの時とかに鬼熊たちと行きたいなぁ。手ぬぐいにハンコを押して回れるほど入れるかはわかりませんが( ‘ω’)
火傷注意、肝に銘じておきます。何度もひどい目にあいましたから(笑)