2024年の9月はじめ、少しだけ時期がはずれた夏休みの旅に行ってまいりました。
青梅・名栗を抜けて秩父へ!
予定を立てたのはいつもの私からすれば遅かったものの、祭りを見たい一心で各地の祭り情報を調べていたら、ちょうど見学したい祭りが見つかったので、自然と向かう方角は決定した。
お目当ては野沢温泉で行われる湯澤神社例祭。別名燈籠祭りというらしい。野沢温泉は私も結構前に一度行ったことがあって、いつかまた行きたいと思っていたからちょうどいいじゃないか。
というわけで、私が目指す先はとりあえず北西方面ということに決まり、その旅初日は群馬で一泊ということになったのだった。
当日は夜中3時ごろに我が家を出発。
色々大変な問題が起きて一日先延ばしになった(そして宿に電話して宿泊日を次の日にしてもらった…)んだけど、その問題も一件落着したので、清々しい気持ちで真夜中の道を走っていく。

ちょうどいい時間なので、青梅の松屋で牛丼を食べてさらに先へと進む。
他のお客さんが仕事前に朝食を食べているのを横目に、自分はこれから旅に出るのだ。いつもながら、この瞬間にちょっと旅の自由を感じて楽しくなる自分がいる。ここから自然ぐ増えていって、もっとテンションがあがってくることでしょう。





入ってみると涼しくて、外の雰囲気とは対象的にそんな怖くないかも(朝だからだろうけど)。それよりも、経年劣化が顕著なトンネル内の壁面が歴史ある雰囲気をかもしだしていて、ちょっと居心地がいいかもしれない。絶対怖いから夜には来たくないけど。

朝からの心霊スポット見学というのも私の旅では珍しいから結構楽しかったな。
さて、ここからはこのすぐ横にある新吹上トンネルを抜けて、飯能の山道を登っていこう。
名栗湖にも寄れるこの53号線、去年あたりに初めて通って結構気に入ってるんだよね。


道を逸れて名栗湖方面に入ると、勇ましいフンドシ姿の男たちが書かれた巨大壁画が右側に登場。
どうやらここらへんは1800年代後半に武州世直し一揆という蜂起が起きた地域らしく、壁画にもでかでかと「武州世直し一揆」と書かれていた。
そこから少しばかり山道を登っていくと、緑が映える名栗湖(有間ダム)が現れた。

思ったよりスリムなダムだったけど、開けた空とたぷたぷの水瓶は開放的で気分が良いな。
向こうの堤防っぽいところが一番休憩に良さそうだったけど、平日にも関わらずライダーのおっちゃんたちが集団で休憩してたんで、私はしょうがなく反対側でまったりだ。
ちなみに、道の脇にあった東屋のようなところでもライダー集団が休憩中だった。ここは結構ライダー御用達のスポットらしい。
というわけで、コーヒーを飲み終わってまったりしたところで先へ進みます。


ここらへんは初めて走ったけど、坂も急すぎず、道もしっかりしてるからバイクで走るにはもってこいな感じ。秩父に行くのにいつも違う道を通りたかったからあえて299号を通らない道を選んだけど、ここは走ってて気持ち良いし気に入った!
ただ問題は今めちゃくちゃトイレに行きたいこと。さっさと道の駅に行かないとまずいことになりそうだから、のんびり山道ツーリングを楽しむわけには行かないのだ。。


というわけで無事命拾いした私は、すっきりした面持ちでひとまず休憩することに。
さっきまで山道を走ってて肌寒かったけど、ここらへんはまっすぐに日が差していてちょっと暑いくらいだ。夏の盛りは過ぎたけれど、まだまだ暑さは健在の9月はじめ。これから私の夏休みを盛り上げるために、しっかり暑くなってくれ!
衝撃の昭和感、今井屋さんへ

秩父に来たらいつもは右折して坂本屋菓子店から小鹿野方面へ向かうようなルートが多いけど、今日はいつもと違って西側、三峯神社方面へ向かうルートだ。
数日前にそっち側にめちゃくちゃ行きたい店を偶然発見したので、そこで朝食を食べるために私はここを左折するッ。西側は久々だから、そういう意味でも楽しみだ。
ちなみに青梅で寄った松屋は、あまりに空腹だったんで急遽寄ったもともと予定にない朝食でした。でもある程度お腹も空いてるので全然無問題です。

これも偶然発見したんだけど、西武鉄道限定で販売してるChabacco(ちゃばこ)なる品が駅の自販機で販売されているらしく、それを求めて西武秩父駅にやってきた。
ちゃばこはレトロなデザインのタバコの箱に、お茶がタバコ状になって入っているという個人的にめっちゃ心惹かれるお土産だ。西武鉄道限定ということで、他では変えないというレア感もまた購買意欲をそそる!
というわけで駅にやってきたものの、ぱっと見ちゃばこの自販機らしきものは見当たらない。改札横のガラス張り休憩スペースのようなところには、展示物があるだけでそれらしきものはなさそうだ。
嫌な予感がしながらスマホでちゃばこについて調べてみると、どうやら売っているのは駅構内に設置されている自販機らしく、親切にも「西武秩父駅(改札内)」としっかり書かれていた。なるほどね。


目的のお店はこの1409号から1本はずれた道にあるらしい。場所は影森駅の近く。
というわけで適当なところでその道に入り、より交通量が減った穏やかな道を走っていくと、向こうに画像で見た通りの素敵な建物が現れた。良かった、今日もしっかり営業中だ!

この道は他に店が1軒もない、新旧の民家が入り交じる閑静な場所なんだけど、そんな中この今井屋さんだけが、レトロを通り越した昭和感満載の佇まいでそこに存在していた。店先のごちゃっとした感じから手書きの看板まで、何から何までしびれる要素しかないッ。
中は左側が調理場で右側が飲食スペースらしいから、できたらここでゆっくり朝食をいただきたい!

ここでは秩父名物みそポテトや焼きそばがメインで売られてるようだけど、こんな時間からすごい量を作ってるな。それだけ売れるということなんだろうけど、こんな平日でもここまで作っておかなきゃいけないほどなのか。凄いぜ今井屋さんッ。

メニューを眺めていると奥から年季の入ったおばあちゃんがひょこっと現れた。
見た感じ結構なお歳に見えるけど、その動きといたって元気そのものだ。おばちゃんの後ろでメニューを見ている私を見つけると「いらっしゃい、なににする?」とハキハキした声で話しかけてくれた。
「あ、じゃあ焼きそばひとつください」
「焼きそば一つで大丈夫?ちょっとサービスしてあげっから」
「ありがとうございます〜。そこ(飲食スペース)で食べてってもいいですか?」
「うんいいよ〜。好きなとこ座って食べてきな」
耳は少しだけ遠いみたいだけど、喋り方がカラッとしていて、いかにも昔ながらの商売人って感じが凄くカッコイイ!こういう男勝りな喋り方のおばあちゃん大好きだから、後で少しでもおしゃべりできたら嬉しいな。
飲食スペースには既に近所のおじいちゃんがのんびりしてるから、キチンと挨拶して奥の席に座らせてもらった。




うん、作りたてということもあってホカホカで美味しいな。お店の雰囲気にぴったりの、昔ながらでちょっとソース多めな焼きそばって感じで結構私の好きな味だ。サービスでちょっと多めに入れてくれたし、300円でも満足度高しッ。
そうして焼きそばをパクついていると、向かいに座ってるおじいちゃんが話しかけてきてくれた。
おじい「お兄ちゃんどっから来たの?」
私「東京から来ました。今日が夏休みの初日で、これから色んなところまわる予定です」
おじい「そうか〜。バイクで来てたみたいだけど、あれは何cc?あれで旅行してるの?」
私「そうそう、乗ってるの原付きで50ccなんですけど、原付きで旅行するの好きなんです」
おじいちゃんは一見気難しそうな感じだけど、こうして話しかけてくれたし喋り方も柔らかくて、実は優しいおじいちゃんだった。おじいちゃんも昔バイクに乗って色々なところに行ったみたいで、私の原付きに興味津津のご様子だ。
そうして話していると「今日はまだあんまりお客さん来ないねぇ」と、おばあちゃんが私の横に座った。焼きそばづくりが一段落して休憩の時間のようだ。
私「いつもはこの時間でもお客さん沢山来るんですか?」
おばあ「まぁ〜平日はこんなもんだけどね、休みの日は朝から一杯来てくれるんだ。バイクに乗ってる人とか自転車の人とか」
私「さすがに平日は朝からそんなには来ないですよね」
おばあ「うん、でも昼頃は混むから、今から沢山作っとかないと間に合わんくなっちゃう」
話によるとテレビとかで結構取り上げられることが多くて、それもあって休日は結構なお客さんが来店するらしい。おばあちゃん目当てに来てくれる人も多いみたいで、おばあちゃんも嬉しそうに話してくれた。
そんなおばあちゃんは驚くべきことに今90歳を超えてるみたいだけど、昔から元気に働いてたこともあってか、今でもまだまだ元気に働くことができているようだ。
「俺は酒もタバコもやらねぇから今でも元気なんだ。〇〇の親方とか皆は酒は飲むしタバコもやるからみんな俺より早くに死んじまった」
としみじみ語るおばあちゃんは、確かにハキハキしていて精気に溢れている感じがする。
秩父はお祭りがかなり多いし、その分地元のつながりも強そうだから自然と酒を飲む機会も多くなるだろうし、もともと酒好きって人も沢山いるんだろうな。
そんなおばあちゃんは20日後にイベントのための焼きそばを400個作らないといけないらしく、私としてはとんでもない量に思えるけど、おばあちゃんからしたらもう慣れたもので、そこまで凄い量ではないらしい。凄いぜおばあちゃん。
そんな感じで、嬉しいことにおじいちゃんを含めた三人で雑談に花が咲いたけど、その一部をまとめると大体こんな感じだ↓
・店は5〜60年前からやっていて元は八百屋
・昔は秩父中の祭りに出向いて月100万以上売ることもザラだったらしい。同じく出店を出す若い人から「来ないでくれ(冗談)」と言われるくらい、おばあちゃんの出店は人気とのこと
・前に写真家の人が撮ったおばあちゃんの写真が、何かのコンテストで優勝したらしい。その写真を大事そうに飾ってる。「なんもできねぇから勝手に撮ってけ」と言って撮られた写真だそうで、自然な雰囲気の良い写真だった
・おじいちゃんは元近所のお茶屋さん。昔はこの通りでは皆お店をやってたけど、新しい道(私が走ってきた140号線)ができてみんなやめちゃったらしい
その他おばあちゃんがお嫁に来た時の写真を見せてくれたり地元の色んな話を聞かせてくれて、思った以上の濃い時間が過ぎていった。意外と暑くない店の中で、おじいちゃんおばあちゃんと過ごす時間は貴重だぜ。おじいちゃんはほとんど毎日来てるようで、こんな穏やかな世界がここで毎日展開されているとは、私にとってはなかなかの非日常で素敵じゃないか。
そうこうしていると新しい地元のお客さんがやってきて四人での雑談が始まったものの、同じ話が増えてきて眠くなってきてしまったので、これは危ないと思い店を出ることにした。ここでこのまま寝られたら幸せなんだけど、まだ宿までは遠いからそろそろ出発しないとな。
というわけで、おばあちゃんはもちろん他の皆さんにも別れを告げて店を後にしたのだった。


湧き水を汲んで三峯神社方面へ

今井屋さんに行ったことでほとんど秩父での目的は達成したんだけど、せっかくこっち方面に来たからにはもうちょい奥地へ行ってみたい。
前から行きたいと思いつつ行けてない栃本という地区にも行きたいけど、それは時間が許せばになるだろうな。三峯神社くらいでも原付きだとわりと時間かかっちゃうし。
まぁそこらへんは臨機応変に考えるとして、まずはまたしても久しぶりな湧き水スポットへ行こうか。


不動名水は設備がしっかりしてる感じで良いんだけど、こっちのほうが私的に好みな給水環境なのでこっちで水くみ。
初めて来たときもこっちで汲んだのを覚えてるけど、こういう地元の生活用水っぽい素朴な雰囲気が好きでございます。

秩父の湧き水もいろいろ飲んできたけどここの水も相変わらず美味しいな。話によるとここいらにサワガニなんかもいるらしいし、それくらい綺麗な水なんだろう。
というわけで水筒いっぱいに水を汲んで出発だ。


平日でも停まってる車はそこそこあって、まぁまぁにぎわってるらしい。
なにか夜食によさそうなものでもあれば買いたいけど、こんだけ暑いとなかなかモノを選びそうだ。



初日からいろいろ買うのもどうかな〜って思っちゃうから今回も何も買わないけど、旅の最後の方になって「あの時買っておけばよかった」って思うことが度々あるんだよな。これら行くとこで他に良いものがあるだろうとかも思っちゃうし。
でもまぁまだ身軽でいたいし、このまま先に進むか。

秩父も三峰口駅あたりを過ぎたら一気に山って感じになってきて、この時期走るといかにも夏って感じがして爽快な走り心地だ。なかなか来ることもない方面なだけに、久しぶりに来てみるとちょっと懐かしさもある。
前はこっち方面も気になる宿がいくつかあったんだけど、しばらく来ないうちに廃業になっちゃったり他の形態になっちゃったりしたようで、やっぱり気になってるうちに泊まりに行かないとなぁって思った次第。栃本にもふるさとっていう良さげな宿があったんだけど、いつの間にか廃業しちゃったみたいだしな。残念無念。

ここらへんは手掘り隧道やら鍾乳洞やらがあって寄りたいところではあるんだけど、今回は時間的に厳しいからまっすぐ進みます。多分栃本は今回も厳しいだろうから、この先にある道の駅あたりで引き返すことにしようかしら。良いツーリングが出来たしな。

ここも前に来たのがいつごろなのか分からないくらい久しぶりだ。なんかこの建物の配置とかは覚えてるけど、よく見てみるとこの上にファミマもあるらしく、これは記憶になかったな。こういうとこにコンビニチェーンがあるのはちょっと珍しいかも。



人はいるっちゃいるけど閑散としてて、かなりのんびりした時間が流れてる大滝温泉。施設の前を掃除してるおばちゃんもゆったり箒を動かして、のどかな雰囲気にマッチしている。
しかし直売所が無いのはちょっと意外だった。地場産のものを楽しみにしてただけに、見るものがなくなって一気にてもちぶさたになってしまった。
そうした中ウロウロしていると、この敷地内から横を流れる荒川にアクセスできる道を見つけたので、自販機でコーヒーを買ってから、涼を求めて階段をトコトコ降りていくことにした。


この取水堰はどうやらローリングゲート式というレアな取水堰らしく、円筒形の扉体と呼ばれるものが上下して、水を出したり止めたりするんだとか(曖昧)。
なんか雄大な山々に囲まれた歴史ある施設って感じで良い風景だ。ただ、こんな奥の方まで来てるのに水はそんな澄んでないっていうのがちょっと気になる。

もう座る石からして激アツ。この上に缶を置いてちびちび飲んでたら一気にぬるくなりそうな熱さだ。
わざわざこんな炎天下の中で休憩せずに、あの影になってる階段あたりで休憩すればいいのにと思うかもしれないけど、この日差しを浴びながら飲む冷たいコーヒーが最高なんだ。
ザザーと流れる川の音に、ミンミンという夏らしい蝉の声。暑さよりも、夏らしさを感じられるこの河原こそが私としては最高なのです。
とは言いつつもあまりに汗が吹き出てくるもんだから、あたりを眺めつつコーヒーを飲み終えたらすぐに退散する体たらくなのだった。
というわけで、汗ダラダラになりながら原付きにまたがって出発!もう昼が近いから、想定通り引き返すことにしましょうか。

贄川宿のかかし。そして安田屋のわらじカツを食す
たっぷりかいた汗も走ってる間に全てかわいて、さっぱり気分で贄川宿まで戻ってきた。
この贄川宿は昭和初期まで商人や三峯神社の参拝者で大変賑わったそうな。そんなかつての賑わいを取り戻すべく2016年から縁側などにかかしを設置し始め、今では秩父のかかしの里と呼ばれているらしい。
その存在自体は前から知ってたけどこっち側に来ることはあまりなかったから、今回はちょうど目の前まで来たことだし、ちょっと寄っていってみようかしら。





なかなかかかしを見ながら散歩するっていうのも楽しいな。
ただゆっくりできる店とか土産物屋みたいなものはないみたいだから、あくまで散歩を楽しむだけって感じかな。一応サロンっぽいのはあるみたいだけど、なにやら作業中っぽかったのでそのまま散歩を続けよう。

このかかしを最後に近くに見えるかかしはなさそうなので、ここいらで散歩を終えて次なるスポットに向かうことに。多分まだ集落の奥の方にはかかしがいるんだろうけど、この暑さでこれ以上集落内を歩き回るのはさすがにつらい(飢えもつらい)ので、原付きまで戻ることにしよう。
なんとなくで寄ったけど、静かな集落ということもあってなかなか楽しかったぜ。

ここからは市街地に戻るのではなく、左に伸びる37号に入って北上していく。
ちょっと前にやきそばを食べたとはいえ、結構な汗をかいたこともあってちょっとお腹もすいてるから、多少寄り道しながらも飯処に向かって進んでいこう。しかしこの道を走るのも久しぶりで楽しいわ。




久しぶりに来たけど建物とか全然変わってない感じでちょっと嬉しい。
正直ここで温泉に入ろうかとちょっと悩んだけど、この後入りたいところがあるからここはぐっとこらえることにした。ここの湯は今はなき千鹿谷鉱泉と同じような湯で好きなんだけどね。

実はこの近くに甲源一刀流という古流剣術の道場があって寄ろうと思ってたんだけど、いつの間にかそんなプランも忘れて市街地に突っ込む私だった。
さて、秩父といえばさっきの今井屋さんにあったみそポテトも有名だけど、もっと有名なのはわらじカツ丼だろう。
私も以前どっかの店でわらじカツ丼を食べたと思うが、秩父で一番有名な店では食べたことがない。というわけで、わらじカツ発祥の店である安田屋小鹿野本店に今向かっているところなのである!
ただ安田屋さんは1本路地に入ったところの狭い道沿いにあるので、少しばかり迷いながらようやく到着したのだった。

日差しがガンガンにあたってる隣の駐車場に原付を止めて早足で店へ向かう。見たところお客さんはそんなに多くなさそうだ(周りに歩いてる人もいないし)。

店内は外観と同じく昭和感たっぷりの落ち着く雰囲気。先客の皆様も和やかムードで食事にありついている。
壁に貼ってあるメニューを見てみると、さすがわらじカツ発祥の店だけあって〇〇定食などはなく、わらじカツ丼のバリエーションが「カツ丼(カツ2枚入)」「一枚丼」「三枚丼」とただ3つあるのみ。わらじカツ全力投球だ。
情報によると結構な量らしいけど、ここで一枚丼というのも情けないので通常バージョンのカツ丼を注文することに決めた。さて、ホンモノのわらじカツとはいかなるものか、ワクワクしながらその時を待つ!

丼からはみでるでかさのカツ2つ。店員さんが蓋からはみでたカツ丼を持ってきた瞬間から「おおっ」と思ったけど、いざ蓋を開けてみるとその厚みが凄い。食べごたえがあるのはもちろんのこと、タレが十分に絡んだカツがめちゃくちゃウマそうです。
さっそくひとくち食べてみると、甘めの独特な味わいのタレがなんとも口に幸せだ。出来立てということもあって肉も柔らかいし、サクッと噛んだらジュワっと美味しい脂とタレが口の中に広がって満足感が半端じゃない!個人的にめちゃくちゃ好きな味、さすが発祥の店!

いやこれは美味いな。でも食事中+店内がそれほど涼しいわけでもないので、だんだん汗がたらりと流れ落ちてきた。そこで持参のうちわを取り出し、パタパタ仰ぎながらカツを貪っていく。ボリュームがあるから消費スピードはゆっくりだ。
食べる→うちわ→食べるを繰り返しながら食べて行くが、最後の方はもう腹はかなりパンパンだった。でも残すのは嫌いなので気合で最後の一口を区との中に放り込み、無事ホンモノのわらじカツを完食!
正直後半は辛かったけど、さすがに本店の味は美味しかった。夕食までにこれが消化されるのか心配だけど、最後にグイッと冷水を流しこんで店を後にしたのだった。

ふれあい水を汲んで上野村へ
カンカン照りの太陽の元にさらされていた原付きのシートは引くほど熱くなっていたけど、もうどうしようもないので尻が焼かれながら原付きを走らせる。食事で汗をかいて、ここでさらに下からも体を温められることになるとは・・・。

安田屋さんで昼食を食べたことで、もう秩父でやることはほぼ終わったも同然。ここからは軽く寄り道しながら宿を目指すことになるけど、時間もまだまだ大丈夫だからのんびりツーリングを楽しもうかな!





さて、これからようやく南牧村を目指すためにまずは上の村へと向かうわけだけど、今回通る道はいつもの299号じゃなくて282号を行くつもりだ。
理由は単純に「毎回同じ道じゃつまらない」からなんだけど、おまけ要素として282号にはふれあい水という湧き水があるから、この道を通るのに+αのお楽しみもある。
まぁどんな道なのか知らないから意外と時間がかかる恐れもあるんだけど、多分なんとかなるでしょ精神で突っ込みます。




毘沙門水もいいんだけど、私はさらにこの先にあるふれあい水目当てなのでそのまま通り過ぎていく。
ここから先は私も未知の領域なので、一体なにが待ち構えてるのかまったくわからない。願わくば、酷道のような道じゃないことを祈るばかりだけど、そんなことを言いながら実際はワクワクしておりますっ。

毘沙門水を通り過ぎるとすぐに「名水の里」と書かれた新要トンネルがあるんだけど、その手前で左に逸れる道があったからなんの気なしに入ってみると、その道の先はすぐにこんな道になっていた。
そして木の葉が落ちまくってるその先には、なんと短い手掘り(素掘り?)隧道が枝葉の間から顔を覗かせている。これは、、、新要トンネルの横の隧道だから要トンネルということだろうか。
この非日常感、やっぱり寄り道はしてみるもんだぜ!

新要トンネルができる前はここを車や人が通ってたんだろうな。役目を終えてひっそり佇む隧道も、そのどっしりとした存在感は健在でなんか嬉しくなった。

ここらへんは本当に静かで、絵に書いたような穏やかな山間集落って感じがする。でもその割には道も広めで舗装もかなり綺麗だし、走っててめちゃくちゃ楽しいところだ。
道の脇の川はさすがに名水の里らしく綺麗で、渓流魚はいるのか、できるなら竿を出したいところだ。宿があったら泊まってみたいと思うけど、ここは宿とか店が無いからこそいいのかもしれない。
と、そんな静かな集落を抜けてちょっとした勾配の坂を登っていくと、目の前にいきなり目的のふれあい水が現れた。

なんか名前的に公園のようなところにあるのかと思ってたら、こんな何の変哲もない道の脇にいきなり現れるとは。でも屋根とかシンクがついてたり、結構大事にされてるっぽい。今は汲んでる人がいないけど、地元民に大切にされてるんだろうな。



ふれあい水を楽しみに、安田屋さんを出てからは一滴も飲んでないからめちゃくちゃ楽しみだ。
まず手を洗ってみると、めちゃくちゃ冷たいわけではないものの、確かな冷水が火照った手を冷ましてくれる。めちゃくちゃ気持ちイイ!
その後水筒たっぷりに汲んで飲んでみると、ぬるくもなく冷たすぎることもないめちゃくちゃ口当たりの良い美味しい水だった。説明書きには生活用水としてずっと使われてきたって書いてあるけど、これは確かに大切にしたい水だよなぁってものすごく納得するお味。このカンカン照りの中喉の渇きを我慢しながらやってきたこともあって、水筒の三分の一くらいまで一気に飲んじゃったぜ!
いや、これはイイ水に出会えたな。お礼にちゃんと募金して出発しましょうか!


ふれあい水から先に進むと道はどんどん狭くなって、集落も民家がぽつぽつあるくらいの小さなものになってきた。舗装はまだ全然大丈夫だけど、ここから先はようやく本格的な峠道に入っていくような雰囲気がビンビンしております。

この道は林道二子山線というらしいけど、舗装がガタガタで場所によっては大きなひび割れ、それに小石とか枝もそこらじゅうに散乱しててなかなかキツイ。パンクと対向車に十分注意しなくては。。
しかし林道を登りきって下り坂になると舗装もだいぶキレイになって一気に快適なツーリングへ。埼玉側は荒れてるけど、群馬側はある程度ちゃんと整備されてるってことなんだろか。まぁとにかく、このまま一気に下って行くぜ!
ようやくの温泉、しおじの湯を味わう

わりと涼しい林道を走ってきたこともあって、この若干暑い川沿いを走る爽快感たるやすさまじい。狭くて薄暗い道からのこの景色は開放感があってイイ!
よし、こっからはもうこの462号をただただ進んでいくのみだ。目的の温泉までもう少し頑張ろうっ。





前に来た時は知らなかったんだけど、この川の駅の特設釣り場ではキャッチ&リリース限定で年間を通して釣りができるらしい。渓流釣り好きには嬉しいけど、冬にここまで来るのはなかなか大変そうだ(特に秩父側からは)。



今から行こうとしてるのはしおじの湯という日帰り温泉施設。今日の宿とは反対側の道になるけど、川の駅からそんなに遠くないから大丈夫。しかも初めての道だから走ってるだけで楽しいわ。
しおじの湯までガタガタ道だったらどうしようと思ったけど、そんな心配は全く杞憂なくらい整った舗装路がず〜っと続いている。この先に初めての温泉があるのだ!
そうして特に集落などもない、木漏れ日が綺麗な道を走っていくと案内板が登場。目立つ幟もたっていて、かなりわかりやすく存在を知らせてくれている。その案内に従って走っていくと、ちょっとした集落の中にしおじの湯の建物が現れた。

ここまで来るのに全く車を見なかったけど、駐車場には複数台が駐車されていた。でもこれなら全然混んでなさそうだ。
というか川沿いの小さな日帰りってだけでなんかワクワクする自分がいる。周りの環境もいたって長閑だし、良いところにある温泉だ。

丁寧に受付のおじさんに600円を払って館内へ。
ここは特に地場の野菜とか加工品とかが売ってるわけではなさそうだけど、ちゃんとソープ類とかタオル類が売ってるのは良いな。近くに木漏れ日っていう自炊式の宿泊施設もあるみたいだから、友達とキャンプ気分で泊まりに来るのも良さそうな気がする。



薄暗い浴室から覗く陽に照らされた山の緑がとっても綺麗。そして浴室内ももちろん綺麗!この温泉に貸切状態で入れるとは、ここまで入浴の誘惑に負けずにやってきた甲斐があったわ。
この温泉はメタケイ酸がとても豊富に含まれていて美肌に効果アリアリということらしいから、きっと良い温泉体験になるに違いない。
というわけで体があったまらないようにささっと体を洗ってすぐに温泉へ。
メタケイ酸が豊富な温泉に入った記憶はあまりないけど、トプンと肩まで浸かってみると意外とさっぱりした感じの浴感だけど、若干ぬるっとした感触もある。
温度もまさに適温といった感じで、体の力を抜いてだらーっとするともう全てがどうでもよくなるくらい気持ちイイ。湯面から頭だけ出して外の綺麗な緑を見ていると、心まで洗われそうだ。これで美肌にもなれるんだから最高じゃんかここは。

露天風呂は残念ながら木の柵があって眺めが良いわけではないけど、キラキラ輝く山と川の音が素敵な温泉タイムを演出してくれる。湯もしっかり温かいし、石に腰掛ければ涼しい風が体を冷ましてくれるしで、個人的にかなりポイントが高いリラックス温泉だッ。
これまで散々汗をかいてきたから爽快感も半端じゃないし、もうここで一泊したいくらいだわ。なんかリラックスしすぎて、疲れと一緒に気力まで持ってかれた感じがするわ。。
と、そんな感じで40分くらい美肌の湯を堪能した後、さすがにゆっくりしすぎたら時間も危なくなってくるので、適当なところで湯からあがることに。さすがにもうマッサージチェアを楽しむ時間はなさそうだ。



なんかちょっと酸っぱい感じの独特な味がするけど意外と飲みやすいな。前に那須塩原のゑびすやさんで飲んだやつよりはるかに飲みやすい。しかもちゃんと冷たくしてくれてるし、なんだかんだで4杯も飲んでしまった。これで中と外から綺麗になったはず。ごちそうさまでした。

川の上にはとんぼが沢山飛んでて、少し日が暮れ始めたうら寂しい雰囲気がとっても居心地が良い。
といっても時間を見るともう16時にさしかかろうとしているところ。いつもならもう宿に着いてるところだから、今日はちょっと寄り道をしすぎたみたいだ。これ以上時間が過ぎると宿についてのんびりする時間もなくなっちゃうから、そろそろ行くとしようかな。
民宿おかしらへ!



ここを左に曲がったら今日の宿はすぐそこなんだけど、このまま行ったら夜食がないままチェックインすることになっちゃうからひとまず道の駅に行こう。というか、その手前にある房月堂で前に買えなかったもねまんじゅうが買えたらそれでいいんだけど、、とりあえず道の駅方面に行くぞ!



さすがにこの時間なんで人は本当にまばら。数少ないお客さんはいかにも地元の人って感じだ。
さて、何かしらイイものが残ってたらいいんだけど。



そんな感じで店内を見ていると、惣菜が置いてあるあたりに以前私が買えなかったあの商品の姿がッ。そう、房月堂のもねまんじゅうが、残り少ないながらもデデンと風格ある姿で積まれているのを発見した!前はここにも房月堂にもなかったのに、、これが運命というわけか。
安いからブドウでも買おうかしらと思ってたけど、もねまんじゅうがあるならブドウを買ってる場合ではない。すぐさまパックを掴み、「これずっと食べたかったんですよ」なんて店員さんと話しながら無事購入したのだった。




というわけで車庫っぽいところに原付きを駐めさせてもらってすぐにGO!目の前が川だし、こりゃあ良い宿に違いない!
民宿おかしら到着!そして散策へ

宿の前は砂利が敷き詰められた大きな庭?で若干殺風景な感じはするものの、敷地内の古民家宿が歴史ある雰囲気を濃厚に纏っているのは一目瞭然。しかし庭が少し殺風景と入っても、その向こうにある細い道路のその先には南牧川の清廉な流れが眼下に広がっている!環境も凄くイイっすよ。
というわけで、それじゃ早速チェックインしましょうかッ。

荷物を持って中に入る!玄関はとても広く、周りの雰囲気はいかにも古民家の民宿って感じだけど雑然とした感じはあまりなく、この落ち着いた感じが素晴らしい。
さて、しかしこうして入ってきたはいいものの、中は静かであまり人気がない感じだから「すいませ〜ん」と一声かけてみる。すると、すぐに奥からご主人がやってきてくれた。
「は〜い、いらっしゃいませ〜」と玄関に出てきてくれたご主人は、大人しそうでかつ優しそうな好人物。
私はそんなご主人に、まずは急に宿泊日をずらしてもらったことを謝らなければならないのですぐに頭を下げた。
私「こんにちは〜。あの、今回は宿泊日を変更してもらってありがとうございました。急なことで本当にすいませんでした。。」
ご主人「いえ、全然大丈夫ですから。今日泊まっていただけたんで、昨日の分はキャンセル料なしでいいですよ」
そんな風に優しい口調で許してくれたご主人の顔はまさしく仏そのものだった。
私はあまりの申し訳無さに完全に2日分払うつもりで来ていたので「いや、せめて食事代くらいは・・・」と言ったんだけど、仏のご主人は全く問題ないと言わんばかりに全て許してくれたのだった。いや、本当にありがとうございます。。
その後、恐縮している私にいろいろと宿の説明をしてくれた後、「で、申し訳ないんですが、先に宿泊費をお支払いいただいていいですか?」とのことだったのでその場で宿泊費をお支払い。私もいろいろ泊まってきたけど、前払いとは珍しい宿だ。
そうして支払いを済ませた後は、「じゃあこちらへ」と階段を上って真正面にある客室へと案内してくれた。




客室然としてるけど、古民家の一室を本当にそのまま客室にしたって感じで、凄く私の趣味に刺さる雰囲気のお部屋だ。天井が低めなのもまた昔ながらの建物って感じがする。この温もりというか年季というか、新しい建物では絶対に出せない深みみたいなものが部屋全体に充満してる感じ、素晴らしいっす。








廊下左側に並んだ障子戸の向こうも客室なんだろか。この部屋は庭側に面してるだろうから、本当はそっちに泊まって2階の張り出し部分でまったりしたかったからそこだけは残念。でも今回の部屋もめっちゃ気に入ったからいいけどね!




そんな感じで一通り散策は完了!外観に負けず劣らずの古き良き古民家だから、今夜は居心地の良い夜になりそうだ。
まだ風呂場は行ってないけどそれは後にするとして、今はとりあえず外に散策に行ってこようかな。まだ夕食までは少し時間があるしね。


(ちなみにあの2階の張り出し部分は、このあたりの建物に見られる「せがい」という造り)















さて、じゃあまだまだ散策しがいがありそうなところはあったけど、やることもあるしそろそろ宿に戻ろうかな。夜をゆっくり過ごすために、まずは明日の宿を予約しなければ。
素朴で美味しい夕食たち


アッツアツのお茶を飲みながら、静かな部屋で早速明日の宿の予約をば。
泊まろうと思っているところはネット予約ができないので電話での予約だ。いつもながら「予約できなかったら嫌だな」と少しドキドキしながら電話してみたところ、「はい、空いてるから大丈夫ですよ〜」とすんなり予約が完了。これで明日の宿の心配は消えた!
ただ問題は明後日行く予定の野沢温泉の宿だ。
事前に少し電話したり調べたりしてみたけど、祭り当日ということもあって良さそうな宿は満室のところが多く、宿によっては祭りに参加するため休みというところもあるみたいだった。
なので狙い目はネット予約ができない民宿とかだけど、ざっとみたところ気になる宿はそこまで多くない感じ。せっかくの野沢温泉だから私好みな宿に泊まりたいけど・・・・まぁ明日もあるし、後でゆっくり調べて考えるとするか。なんか明日の宿がとれて気が抜けちゃったし、もう今は夕食までゆっくりしよう!


膳の数を見てみるとやっぱり今日の泊り客は私だけらしい。
さて、静かすぎるのもなんだし、テレビを見ながらゆっくりいただくとするか。着席!



そんな感じでお茶を入れながら夕食をまじまじ観察しているとご主人がすぐにご飯と味噌汁を持ってきてくれた。これだけでも十分な夕食なんだけど、嬉しいことにこの後さらにうどんも出てくるということで、これは結構腹いっぱいになりそうだ。
というわけで早速天ぷらから食べてみると、少しばかりぬるくなっているもののサクサクしてとても美味しい。私は子ども舌なのでピーマンは嫌いなんだけど、どういうわけか宿で食べるといつも美味しくいただけるから不思議だ。この炭塩に旨味があるから、天ぷらの油分がより豊かな味わいになってめっちゃご飯に合う。
ヤマメの塩焼きには炭塩は使ってないようだけど、こっちもホクホクの身にジュっと旨味が詰まってて噛むたびにイイ味がする。わらびや漬物は優しい味で口の中をさっぱりさせるのにうってつけ。全体的に、素朴で美味しい平和な味わいで安心する。

このうどんも優しい味だけどしっかり出汁が効いててウマいわ!こんなうどんだったら毎朝でも食べたいくらいな凄くほっとする味わいだ。周りの環境は良いし食事は優しく健康的だし、ひと月くらいここに泊まったら体の中全部が浄化されそうな気がする。

風呂・夜食・就寝!


川の音が静かに狐魂する南牧村、そして空にはコウモリらしき若干の飛行物体。私の日常生活からは感じられないこの郷愁を誘う雰囲気は、旅の初日に一番心に沁みるてくるわ。これからこんな日々が毎日訪れるかと思うとワクワクしてくるわ。そう考えると南牧村はちょうどいい距離にあって旅の始まりには凄くうってつけ。やはり南牧村はイイ。
じゃあ外の空気も吸ったことだし、食後すぐというのもアレだけど風呂に入るとするかいっ。


浴室はどう頑張っても大人二人くらいの広さ。いたって普通の民家のお風呂って感じで落ち着く雰囲気だ。
ちゃんとソープ類も揃っているので安心だし、シャワーの勢いがかなり強いので強シャワー好きにはありがたい仕様となっております。というかここまでシャワーが強い宿は初めてかもしれない。ちょっとしたツボ押しみたいで気持ちい!

ううむ、温度もちょうど良いし結構ゆったりできる浴槽だ。肘掛けがあるのもありがたい。まさに泊まりで友達の家の風呂に入らせてもらってるようでなんか楽しいぜ。
しかし宿には「またたびの湯」っていう看板がかかってたけど、多分そういう風に命名してるだけでまたたび風呂っていうわけではなさそうだ。しかしそれでも十分良いお湯。十分リラックスさせていただきました。
風呂上がり後はまた外に出て、自販機で買ったジュースを飲みながら夕涼みをしてから部屋へ戻った。
ここからは何もやることがないから完全に私有時間ではあるけど、なんとなく野沢温泉で泊まる宿のことが気になってるのでもう予約をしてしまうことにした。
一応ひとつ気になってる宿はある。だけど不安という意味で気になる部分もある。でも他に泊まれそうなところでそこまで気になる宿もないし、この宿の口コミは高評価だし、、、なのでもう勢いでギリギリ空いていたプランを選んで予約完了!なんか久しぶりに楽天トラベルから予約したような気がするけど、とりあえず野沢温泉に泊まれることは確定したからもう安心だ!今日はこれからのんびりさせていただきます。



もねまんじゅう、私がかつて見たパッケージじゃなくてちょっと残念ではあったけど、こうしてやっと食べることができて大変嬉しい。見た目も手のひらサイズのまんじゅうがぎゅうぎゅうに入っていて、なんとなく値段の割にお得感があるのもイイ。
ちなみにもねまんじゅうはあんこの中にみたらし餡が入っているらしい。私は甘党なので凄く楽しみである。
そんなもねまんじゅうを早速ひとつ一口でいただくと、思ったより甘さは優しめで、まったりした餡が口の中に広がって結構私好みだ。そもそもみたらし団子が好きだから、個人的にとっても嬉しい組み合わせ。お茶によく合うし、これは期待通りの味で大満足!

その後は寝そべりながらTVを見たり、お客さんのこおろぎを外に出したりした後にちょっと早めに就寝。旅を続けていると知らず知らずのうちに疲れを溜め込んくるから、初日は無理せずゆっくり寝ることにいたします。
南牧村の朝と朝食



初日にしてやっぱりある程度疲れが溜まっていたのか、一度も起きることなくぐっすり眠って元気百倍。いつもならゆっくり朝風呂に入って朝食という流れだけど、もうそんなことをやってる暇もないのでねむけ眼のまま食堂へとのそのそ向かっていく。


起きたてだからこのくらいの量が実にありがたい。おかずもご飯が進むものが多くてそれもイイ。
まずはアツアツのお茶で体に喝を入れて、一口目はいきなり鮭からいただく。これはたまにあるパサパサした塩鮭じゃなくてしっとり系の鮭で非常に私好みだ。続いての納豆も、小鉢に移してネギを散らす一手間が加わってるのがありがたい。朝のネギ入り納豆はなぜだからわからないけど凄く健康に良さそうな気がして気分も上がる。
そして注目すべきなのはナス入り味噌汁で、なかなか普段の生活で食べることのない組み合わせの味噌汁だけど、これまたフニャッとしたナスに味噌の味が染みてて、なんかわからないけど懐かしい感じがしてとても美味しい。食感もかわいい。結構気に入ったので私も味噌汁の具材にナスを入れることにしよう。
そんな感じでテレビをつけるでもなく、朝のゆったりした時間を楽しみながら橋を動かしていく私。ドアの向こうからご主人がつけているテレビの音がうっすら聞こえてくるのも情緒があっていい。今日は宿を出たらまたすぐに厳しい峠を行くことになるから、今ぐらいはゆっくりさせてもらいたいところだ。





腹八分目だけど、この青空の下、朝の緩んだ空気の中で飲む風呂上がりのアイスコーヒーは最高の一言に尽きる。本来の休日ならまだ寝てるような時間に、こうして徐々に体を戦闘態勢に向けていくような感覚は旅ならではで楽しいもんだ。昨日のうちに今日のルートは大体決めたし、後はもう楽しむだけだ。

というわけでしっかり荷物をばっちり整えてから気持ちよく二度寝に入り、起きたのはギリギリの9時45分ごろ。さて、歯磨きしてから出発するとしようか。


階段を降りて「お世話になりました〜」とご主人にご挨拶。
もう精算は昨日の時点で済ませているので後は出発するだけなんだけど、せっかくだから色々聞いてみることにした。
私「あの〜、火とぼし(毎年お盆に行われる南牧村のお祭り)を昔から見たいと思ってるんですけど、その日はやっぱりすぐ宿は埋まっちゃうんですか?」
ご主人「う〜ん、今うちは一日一組しかとってないんですけど、祭りが近くなるとお電話がよくきますね」
私「やっぱりすぐ埋まっちゃうんですね。じゃあ火とぼし見るなら早めに予約したほうがいいんですね」
ご主人「そうですね〜。で、当日はお祭りに行った後に、お弁当をお出しするような形で」
私「そうなんですね。お祭りは露天とか出るんですか?」
ご主人「いや、昔は出てたんですけど、今はもう出ないですね。あと、うちからだと会場の周りは駐車場がないんで、役場あたりに駐めて歩きになりますね。1kmくらい」
火とぼしの日のこととか予約状況とか聞きたくて色々質問させてもらったけど、やっぱり祭りの日の予約は早めにしとかないと厳しいようだ。しかも一日一組ということらしいので、余計に早めに予約しないといけないな。火とぼしはいつか見たいと思ってる祭りだから良い話が聞けてよかった。
というかおかしらさんは一日一組なんだね。どうりで私しかいなかったわけだ。
その後も少しばかりお話をさせてもらって、最後に改めて挨拶をして宿を後にした。
外はさっきよりもずっと暑くなっていたけど、今日もまた夏らしい日を楽しめそうだ。これから向かう峠道に若干わくわくしながら、原付きに荷物を載せて発進!

2日目に続く
南牧村も既に何度か来ているところですが、このおかしらさんでの一泊はまた味わいがある一晩で、とても気持ちよく過ごせました。
以前宿泊した今井家旅館(こちらは隣の上野村ですが)よりももっと人ん家感があって、おしゃれに改装されているわけでもないそのまんまな感じがとても居心地良く感じました。部屋の中に一匹コオロギが出たものの、意外に虫は少ないのも良いポイントです。
食事も記事中でさんざん強調してるように素朴で優しい味付けで美味しかったです。量もちょうどよく、一泊の値段を考えたら十分です。その他冷蔵庫はないものの、自販機があるので私的には十分でした。
すぐに降りられる川が目の前にあるので、次は釣り目的で来れたらいいなと思います。
南牧村に来る時は、ぜひ宿泊の候補に考えてみてください。
民宿おかしら:一泊二日 8,800円
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